宅建士は、例年、受験者数が20万人を超える国内最大級の国家資格で、マンモス資格と呼ばれるほど非常に人気のある資格です。
その一方で、合格率は約15%ほどあり、国家資格の中では、比較的取得しやすい資格でもあります。
私も、完全な初学者の状態から、約半年間の独学で宅建試験に合格することができました。
このサイトでは、宅建士(宅地建物取引士)の資格を独学で取得した私の経験をもとに、宅建の資格の概要や資格試験情報、そして、独学で合格するための勉強方法やおすすめのテキスト・問題集など、これから宅建の資格取得を目指す皆さんに役立つ情報を発信していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてください。
※ 当サイトは、2007年に開設して以来、2023年現在も、常に最新情報に更新し続けています。
【執筆者】 |
![]() 執筆者紹介 |
宅建の資格とは?
宅建(宅建士)とは、正式には『宅地建物取引士』といいます。
この宅建士は、土地や建物に関する専門的な知識を持った不動産取引のプロフェッショナルとして、土地や建物の売買又は貸借といった不動産取引を安全・円滑に実現することを、その業務としています。
宅建士は、法律の規定により、宅地建物取引業者(宅建業者)、いわゆる不動産屋さんですね。その不動産屋さんの事務所ごとに、従業員5人に1人以上の割合で設置することが義務付けられています。
また、不動産取引の際に、宅建士にしかできない3つの独占業務【@重要事項の説明、A重要事項説明書への記名・押印、B契約書(37条書面)への記名・押印】があるため、不動産取引において宅建士はとても重要な役割を担っています。
なお、宅建士は、不動産業4大資格の筆頭資格という側面も持っていますね。
【不動産業4大資格】
- 宅建士
- マンション管理士⇒独学で資格取得 - 目指せ!マンション管理士 -
- 管理業務主任者⇒独学で資格取得 - 目指せ!管理業務主任者 -
- 賃貸不動産経営管理士⇒独学で資格取得 - 目指せ!賃貸不動産経営管理士 -
- 土地・建物に関する専門知識を持った不動産取引のプロフェッショナル
- 宅建業者の事務所ごとに、従業員5人に1人以上の割合で設置 される。
- 3つの独占業務【@重要事項の説明、A重要事項説明書への記名・押印、B契約書(37条書面)への記名・押印】 がある。
宅建の資格試験
次は、宅建の資格試験に関する情報について、ご紹介します。
試験日・受験資格その他概要
まずは、宅建試験の試験日程、受験料、受験資格などの概要です。
試験日程
宅建試験は、毎年1回、10月の第3日曜日に実施されます。
2022年度(令和4年度)宅建試験の日程は、以下のとおりです。
受付期間 | <インターネット申し込み> 令和4年7月1日(金)9:30〜7月19日(火)21:59 ⇒一般財団法人 不動産適正取引推進機構 ![]() |
<郵送申し込み> 令和4年7月1日(金)〜7月29日(金) |
|
試験日時 | 令和4年10月16日(日)13時〜15時(2時間) ※試験会場の定員を上回った方は、令和4年12月18日(日) ※登録講習修了者(5問免除者)は、13時10分〜15時(1時間50分) |
合格発表 | 令和4年11月22日(火) ※12月試験の受験者は、令和5年1月30日(月) |
受験料
8,200円
※令和3年度までは7,000円でしたが、8,200円に改定されました。
受験資格
年齢、性別、学歴などの制約はありませんので、どなたでも受験できます。
試験会場
宅建試験は、全国の各都道府県ごとに実施され、原則として、申込時点で居住している(住民票を置いている)都道府県での受験となります。
ただし、学生や単身赴任等の事情で、住民票とは別のところに居住している場合は、現に居住している都道府県で受験することも可能です。
試験内容・試験科目
では、宅建試験は、どんな内容で、どんな試験科目が出題されるのでしょうか。
出題形式・出題数
四肢択一式(マークシート):50問
試験科目
@宅建業法 A権利関係(民法等) B法令上の制限 C税・その他
試験科目ごとの出題数は、次のようになっています。
試験科目 | 出題数 |
---|---|
宅建業法 【宅地建物取引業法、住宅瑕疵担保履行法】 |
20問 |
権利関係 【民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法】 |
14問 |
法令上の制限 【都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法など】 |
8問 |
税・その他 【税法、地価公示法、不動産鑑定評価基準、統計、土地・建物など】 |
8問 |
合計 | 50問 |
難易度・合格率
次は、宅建試験の難易度について、合格率、必要な勉強時間、合格点からご紹介します。
合格率・必要な勉強時間
宅建試験の合格率は、このグラフのとおり、例年、おおむね15%程度で推移しており、国家資格としては標準的な難易度と言えます。
人気資格で比較すると、例えば、行政書士の合格率は10%、社労士は6%ですので、こういった法律系資格の中では、比較的取りやすい資格といえますね。
また、宅建試験に合格するためには、一般的に300時間程度の勉強時間が必要と言われています。
例えば、1日に3時間の勉強時間が確保できる方であれば、3ヶ月強の期間になりますし、1日に2時間確保できる方なら5ヶ月程度、1日に1時間しか勉強時間が確保できない方であれば、10ヶ月程度の期間が必要になると考えてスケジュールを組んでいただければよいかと思います。
1日の勉強時間 | 要する勉強期間 |
3時間 | 3ヶ月強 |
2時間 | 5ヶ月 |
1時間 | 10ヶ月 |
合格点
宅建試験は、「何点取れば合格」というのがあらかじめ決められているような絶対評価方式ではなく、「上位何%(又は上位何人)に入れば合格」という”相対評価方式”が採用されています。
このため、何点取れば合格できるのかというは、試験が実施されない限りわかりませんが、例年50点満点中31点〜38点の間で合格点は推移していますので、おおむね7割前後の正解が、合格点の目安となってきます。
宅建の資格を独学で取得するには?
宅建の資格取得は独学でも目指せます。私がおすすめする勉強法や合格に必要な勉強時間、そして、おすすめのテキストや過去問などについて、ご紹介します。
独学のおすすめ勉強法
私自身、宅建試験には独学で合格しました。
宅建試験は、独学であっても、テキスト1冊をしっかりと読み込み、問題集(過去問)を複数回繰り返すだけで、短期合格も十分に可能な資格です。
独学の勉強法のポイントは、以下のとおりです。
- テキストを通読し、全体像を把握する
- 章ごとにテキストを読み、そこに対応する問題集を解く
- 問題集のみを解いていく(最低でも3回は解く)
- 模試を受験する(又は予想問題集を解く)
ただし、独学の場合は、わからないことがあっても講師に質問したりすることはできません。
このため、深入りをしてしまうと、さっぱり前に進まなくなってしまいます。
ですので、少しぐらいわからないことがあっても、気にせず前に進むことが大切です。
何度も繰り返すうちに、わかることが多くあります。問題集を解けばわかることもあります。一度目はわからなくても二度目に解いたらわかることもよくあります。
ですので、とにかく悩み込むんでしまうこと、これが一番ダメです。この点には、くれぐれも注意してください。
おすすめの過去問・テキスト・アプリ
宅建試験は人気資格ということもあり、各社から数多くのテキストや参考書が出版されていますので、自分ひとりで選ぶのはなかなか大変だと思います。
そこで、私自身が受験勉強で実際に使ったテキストを含め、おすすめのテキスト・問題集について下記のページでご紹介しますので、参考にしてみてください。
また、最近は、スマホだけで宅建の勉強ができるアプリや電子書籍も出てきています。
毎日仕事で忙しく、机に向かって勉強する時間がなかなか確保できない方は、スマホを使ってスキマ時間に勉強できると便利ですよね。
宅建の資格を通信講座・予備校を使って取得するには?
宅建の資格は独学でも目指せますが、やはり独学では不安という方もいらっしゃると思いますし、実際に独学で挑戦して挫折してしまった方もいらっしゃるかと思います。
独学が不安な方には通信講座がおすすめ
そんな方には、通信講座がおすすめです。
下記のページでは、各社の宅建通信講座を徹底的に比較して、おすすめ通信講座をランキング形式でご紹介しています。
初心者向け講座を中心に、合格率の高い講座、価格の安い講座、通学できる予備校など、学習スタイル別・目的別のおすすめ宅建講座もご紹介していますので、参考にしてください。
ひとりでは挫折してしまう方は学校・予備校がおすすめ
また、ひとりで勉強しているとすぐに挫折してしまうという方は、学校・予備校の通学スクールに通った方がいいかもしれませんね。
下記のページでは、通学講座を開講している予備校をおすすめ順にランキング形式でご紹介したうえで、都道府県ごとに各予備校の校舎を整理してご紹介していますので、参考にしてください。
サイト名 | 内容 |
国土交通省(宅建業、宅建試験) | 宅建業を所管する省庁である「国土交通省」の宅建業や宅建試験のページです。 |
一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 一般財団法人 不動産適正取引推進機構(指定試験機関として国土交通大臣の指定を受け、都道府県知事より試験事務の委任を受けて宅建試験を実施)のホームページです。宅建試験の案内や試験結果などの情報が掲載されています。 |