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更新日 2009-05-30 | 作成日 2008-01-17

自作カヤック試乗

 今年の夏は6年ぶりにカヤックとしては2艇め、カナディアンを合わせると6艇目のカヤックづくりに明け暮れておりました。初めて作ったのは今からもう15,6年前ですから、この仕事もずいぶん長くやって居るのですね。未だに艇のデザイン、設計から制作までずっと試行錯誤の連続ですが、ものを作る上でいろんな示唆を得ることが多いカヌー作りです。今では多くのカヌービルダーがホームページで制作の様子を公開したり、カヌー作りの洋書も尼で簡単に手にはいるようになりましたが、作り始めた頃は英語となれないインチ表記に悪戦苦闘していました。
 制作の過程を公開すると、それだけで1冊本が書けてしまうので、私からは1つのソフトと書籍の紹介だけにとどめさせていただきます。
 まず、カヤックのデザイン、設計、型紙の出力があきれるほど簡単にできるソフトウエア
KayakFoundry (http://www.blueheronkayaks.com/kayak/software/software.htm)
 MacOSには対応していませんが、これさえあればオフセット表なんかどうでもいいです。何より、ドネートウエアというのがすごいです。

本はこちら。
The Strip-Built Sea Kayak: Three Rugged, Beautiful Boats You Can Build
個人的にはこれが一番いいと思います。細かいところを読んでいくと、制作上つまづきそうなところも、ちゃんとフォローしてあります。洋書や実物大の図面はネットを探せば購入できますが、図面は1万5千円位する上、著作物なので、複数の制作や売買にもお金がかかります。まあ、違ったデザインや制作のアプローチを考える上では参考になると思いますが。ちょっと、ね。

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今回の制作は親戚の作業場をお借りして制作しました。材は岐阜県産の杉(主に白太の部分)とカナダ産レッドシダーです。
制作の過程を記録していませんが、キットじゃなく、フルスクラッチです。ストリップ幅は約2.3ミリ、厚みは4.5ミリ程度です。

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主なスペックは次の通り
17ft SeaKayak 「泡波」データ
全長 約17’(5.2m) 全幅20.9” (54cm) 全高13.6”(35cm)  重量約20kg
喫水線長 14’9”(4.54m)
隔壁数3 荷室 bow×1 stem×1 積載可能量約30㎏

*「泡波」は波照間島で作られている”幻の”泡盛の名前から頂きました。カッティングプロッタを使って簡単なロゴをデザインしてみました。

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制作に充てる期間が限られていたため、後半、ちょっと焦りました。あと、いくつかの試みが下手として残ってしまったのは残念です。もっとも、キットや既製の図面に沿って作ることが目的ではないので、それらが次の課題となるわけです。
 できあがった艇は図面で想像していたよりきれいなフォルムが出てよかったです。とりあえず、子供をのせて、不具合がないことを確認してから(おいおい)乗ってみました。

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静水でのスピードは艇の大きさからしても、結構良いのではないかと思います。ただ、左右の安定性はもう少しあっても良かったかと。たとえるなら2ストバイクのような...。

9月に入って、姉川が禁漁になると、河口にはアユの大群が遡上を始めます。とにかくすごい数で、あちこちでピチピチ跳ねるわ、艇に入り込んでくるわで、すごいことになります。

xactiで川の様子を撮影してみました。(ダブルクリックで再生します。)あまり上手くとれていませんが、動いているのはみんなアユです。この後、1週間くらい後に行くと、力尽きたアユが大量に流れています。自然のすごさを垣間見たような気がします。
 
 7月中旬から一月の突貫工事でしたが、これでまた遊び道具が一つ増えたと言うことで、たのしみつつ、湖北しぐれがやってくる11月くらいまで琵琶湖で様子見に乗ってみようかと思います。写真はそのときにでも追加します。