鉄砲取引
鉄砲取引とは、ある証券会社を通じて手持ち株の売り注文を出す
一方,別の証券会社を通じて買い注文を出して商いを成立させ、
売り代金は受け取って,買い代金は支払わないというものです。
買い集めた株を売り抜けるときに利用する取引手法で、証券取引
法157条で禁止されています。
発射したらそのまま戻ってこない鉄砲の弾、また発射だけして逃げて
しまうことから鉄砲取引といいます。
昔の“鉄砲事件”は「買い注文を出した」「いや、出していない」という
レベルであったし、その他の鉄砲事件もサギ師がカネをつかんで逃亡
するという程度であった。
最近では、いぜん 架空口座でも紹介しましたが、2007年夏にすごい
被害がでた鉄砲取引事件がありました。
東証マザーズ上場のオー・エイチ・ティー[広島県福山市]の株売買に
伴なう証券会社への決済不履行(鉄砲)事件は、従来のような鉄砲事件
とは趣が異なっており、新型の証券詐欺事件として兜町筋に大きな衝撃
が走った。
この事件は、ネット証券会社が狙い撃ちされ、 決済不履行を引き起こ
している顧客は、大手上場ゼネコンの社員を始め一流上場会社の社員
が大部分を占め中には美人ニュースキャスターの前夫などもいたそうです。
今回は本人確認等比較的脇の甘いネット証券がターゲットにされました。
新規顧客の欲しい、ネット証券側にすれば、仮に“一流企業社員”という
ことであれば上得意様候補の筆頭です。すぐに口座が開けます。
ここに目を付けた知能犯が司令塔になり、大手企業社員の名義を借りて
多数のネット証券の口座をで作ったのです。
この口座を使って“売った、買った”を繰り返せば、小型株の株価操作
なんかいとも簡単である。そしてある日突然、入金された口座のカネを
引き出し、反対売買の口座を決済不履行にすれば丸儲けになる。
泣きを見るのは名義を貸して口座を作った大手企業の社員である。
名義貸しは法律で禁止されており、全額債務を負う破目になる。
今回、10億8209万円の“鉄砲”を撃たれた藍澤証券は「不履行を出した
顧客9名(大半が大手企業の社員と云われている)へ、回収に向けて
話し合いを続けている」ようであるが、一人平均1億円もの負担は容易
ではない。それにしても何故、大手の社員は口座を開設したのだろうか。
なんとこの知能犯・・・弁護士だったのです・・・・
「信用している人の情報だったので信じてしまった」
オー・エイチ・ティー株を買うよう勧めておいて、自分だけは売り逃げ
楽天証券の幹部のコメント
「本当の黒幕はシンガポールか香港にいるらしいと噂になっています。
もちろん外国人ではなく、日本人でしょう。
オー・エイチ・ティーだけでなく、山〇電気株も手がけていたらしい」
世の中、あまい話はない・・・・・
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