ガラスの試験と分析技術
Analysis Technology of Glass Materials

研究者の紹介


研究者の業績一覧 2024.11.19 NEW

研究者の発表(Abstract) 2024.11.19 NEW
1.ガラスの試験・分析技術
 ガラスの組成分析や物性測定、またガラスや薄膜の表面の分析の技術的な支援を行い最適な分析方法を提案します。
 欠点と異物の対策のための最適な分析方法を設計します。歩留まりと生産性の向上のための課題解決的な解析方法を提案します。

  
1.化学分析
化学分析(ICP-AES、原子吸光、湿式分析)、蛍光X線分析(XRF)
2.物理分析
光学特性評価、常温物性測定(比重・ヤング率)、高温物性測定(粘性・高温比重)、熱分析(示差熱分析・熱膨張)、泡ガス分析、侵食試験、結晶性評価
3.機器を使用した分析
表面分析:XPS(ESCA)、AES、SIMS(D-SIMS、ToF-SIMS)、XRR
局所分析:EPMA(XMA)、SEM-EDX、micro-Raman分光
ガス分析:泡ガス分析、溶存ガス分析
 ガラスとセラミックスの品質向上と異物や欠点の対策のための試験・分析は、製品品質の維持と生産性向上のために、非常に重要なアクションです。これまでに蓄積した豊富な経験に基づいて皆様の課題に対してお応えします。

2.異物と欠点の分析技術
ガラスの異物と泡欠点の分析例  ガラス製品に流出した異物や欠点の原因を明らかにすることは、製品の歩留りを向上させ生産性を大きく改善させます。
 異物の種類や組織や反応状態を総合的に解析することで混入原因や対策法までを技術的に支援します。
 最初にガラスに包有された状態で非破壊で分析を行います。顕微ラマン分光測定は、結晶質や非結晶質の異物の同定に非常に有効です。泡内部に析出した結晶相や充填されたガス成分の組成分析に対しても大きな威力を発揮します。
 顕微ラマン分光法で同定が困難な場合には、切断や研磨を行い電子線マイクロ(EPMA)分析を行って組成分析から異物を同定することができます。
 これらの複数の分析法を併用して異物や欠点の起源と混入原因を推定して対策につなげていきます。
 異物や欠点の分析は製品の歩留まりの向上に対して極めて重要です。異物や欠点の状況把握、分析やデータ解析の仕方、根本的な解決のために解析方法、などをお気軽にご相談ください。

3.強化板ガラスの自然破損対策
 強化ガラスの自然破損は様々な原因で起こります。総合的な解析結果に基づいて自然破損の原因を解明します。

1.ガラスに含まれる異物
 耐火物の侵食相や未熔解異物:特に、硫化ニッケル(NiS:Nickel Sulfide)のβ相転移による体積膨張で自然破損が起こります。
2.ガラス表面の深い傷
 表面の圧縮応力層よりも深く傷ができると、急激な破損に至ることがあります。
3.ガラス端面での微小傷
 端面に生じた微小傷によって自然破損が起こる場合にがあります。研磨時の仕上げ状態が影響します。
ISO20657のヒートソーク試験技術の説明図
 ISO20657には最適なヒートソーク試験技術の詳細と操業条件が決められています。お客様の生産状況に合わせて最適な処理条件と設備をご提案いたします。お気軽にお問い合わせください。

4.資源・原料評価技術策
1. 調査経験のあるガラス・セラミックス原料
 1) ガラス天然原料:珪砂(国内・海外珪砂)、ドロマイト、石灰石
 2) ガラス工業原料:ソーダ灰、芒硝、その他
 3) セラミックス原料:蝋石、粘土(木節・蛙目)、長石、その他

2. 資源・原料の野外調査の実績
 1) 国内原料調査:瀬戸地域・各蝋石調査
 2) 海外原料調査:中国、ベトナム、インドネシア、米国
 ガラスやセラミックスの原料を主体として、原料の品質(化学組成・純度、不純物、粒度分布など)、熔解性、あるいは原料の熔解不良等によって流出する異物や欠点の対策のための技術的な支援や解析を行います。
 ガラス原料の最適な品質管理の方法、あるいは最適な原料の選択などを技術的に支援します。
 原料の品質維持はガラスやセラミックスの製造において最も重要です。製品の品質、欠点や異物などを総合的に考察して最適な技術情報や改善方法を提案します。

更新:2025年 4月 3日 
ご相談・ご依頼の流れ

ちょっと休憩(かんわタイム) 2024. 3.30
試験・分析技術の特集
 ・ガラスの価数分析  
二結晶蛍光X線分析技術
 ・顕微ラマン分光分析 
ガラスと結晶相を測定する
 ・顕微ラマン分光分析 岩石と鉱物の分析
 ・硫化ニッケル異物の定量分析 共焦点顕微ラマン分光分析
 ・強化ガラスのヒートソーク試験 最適な熱処理 
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2024. 9. 8 NEW
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研究者の業績(企業時代・大学院時代) 2022. 5. 2
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更新履歴
2024年3月10日 ちょっと休憩:かんわタイム 「挨拶」
2024年3月30日 ちょっと休憩:かんわタイム 「科学の進歩は境界領域にある」
2023年 9月21日 エッセイ(楽しく仕事が出来ているかい?) 「オン」と「オフ」を切り分ける
2023年10月10日 エッセイ(楽しく仕事が出来ているかい?) 「何を目指すのか?」
2023年11月 3日 エッセイ(楽しく仕事が出来ているかい?) 「終わりに」
2024年 9月 8日 強化ガラスのヒートソーク試験の最適化 危険な熱処理温度を回避する
2024年11月19日 最新の対外発表 信頼性の高いヒートソーク技術による安全な強化板ガラス



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