環境設定 全般説明
環境設定では、本エディタの動作を規定する各種の条件を設定します。
このような条件のことを、ここでは「環境」と呼んでいます。
この環境は、複数登録できます。
各環境は、それぞれ個別の名前が付けられて、その名前で参照されます。
そのため、この名前を「参照名」と呼んでいます。
また、各環境には、「主題名」も付けられるようになっています。
これは、参照名だけではその内容が分かりにくいので、補足説明的に
使います。
各環境は、「一般」と「特殊」の2つのグループに分けられています。
「一般」グループに属する各環境は、一般のファイルの編集に適用される環境で、
ユーザーが任意に、追加/削除/変更できます。
一方、「特殊」グループに属する各環境は、本エディタ固有のテキスト編集に
適用される環境で、通常、その追加/削除はできませんが、その内容の変更は、
一部の項目を除いて、可能です。
「一般」グループ には、初期環境では、
次の各環境が登録されています。
参照名 | 主題名 |
C++ | C++ ソースファイル用 |
CSS | Cascading Style Sheet 用 |
HTML | HTML ファイル用 |
Java | Java ソースファイル用 |
JScript | JScript ソースファイル用 |
Miko | MikoScript ソースファイル用 |
Text | 一般テキストファイル用 |
VBScript | VBScript ソースファイル用 |
XML | XML ファイル用 |
「特殊」グループ には、
次の各環境が登録されています。
参照名 | 主題名 |
Default | デフォールト |
GrepOut | Grep出力結果表示用 |
Hist | 履歴ファイル閲覧用 |
InpList | 各種入力リスト編集用 |
NewFile | 新規ファイル編集用 |
Phrase | 慣用語句編集用 |
Project | プロジェクトのノードテキスト編集用 |
Report | レポート表示用 |
Script | スクリプトコンソール用 |
Stderr | 標準エラー表示用 |
Stdout | 標準出力表示用 |
Template | 雛型 |
Title | 見出し規定ファイル用 |
WndList | セッション保存ファイル用 |
「Default」環境は、適用される環境が見つからない
編集ファイルに対して適用される環境です。
「Template」環境は、特定の編集ファイルに適用される
環境ではなく、新規に登録した環境の雛型となる環境です。つまり、新規環境の
各項目は最初、この雛型環境の値に設定されています。この雛型環境の各項目を
適宜設定しておけば、それが、新規環境の各項目の初期値に反映されます。
そのほかの環境については、関係各所で説明します。
環境設定の対象となる設定項目は、非常にたくさんあります。そのため、
各設定項目は、次のように分類されています。
基本管理
ウィンドウ基本構成
テキスト表示
基本設定
補助表示
記号表示
構文カラー強調表示
カーソル
◆表示形態
◆移動速度
移動特性
画面スクロール
状態表示
タイトルバー
ステータスバー
行番号欄
桁目盛り
◆タブバー
機能設定
指令キー
ファンクションキー
ツールバー
メインメニュー
コンテキストメニュー
マウス
◆ユーザーメニュー
◆連打指令キー
◆連打ファンクションキー
編集
各種編集モード
自動インデント
禁則処理
特定範囲の選択
検索/ジャンプ
検索条件
タグジャンプ
見出し一覧
マーク行
ファイル
読み込み
保存
簡易バージョン管理
外部インターフェイス
外部プログラムの実行
◆拡張子の関連付け
◆ショートカット登録
起動オプション
このうち、◆が付いている分類項目は、全環境で共通になります。
それ以外の分類項目は、各環境で個別になります。
環境設定の内容は、通常、編集ウィンドウに、「正規環境」として適用されますが、
環境設定の効果を確認するだけで、正規に保存しない場合には、「一時環境」として
適用されます。
環境設定の内容は、所定の「環境設定データファイル」に格納されます。
これは、テキストファイルではなく、それ専用のフォーマットのバイナリーファイルです。
そのファイル名は、正規環境では、CfgReg.env、
一時環境では、CfgTmp.env になります。
これらは、本エディタがインストールされているのと同じフォルダ内に格納されています。
環境設定の内容は、このように、ファイルに格納されていて、レジストリーに
格納されているわけではないので、そのバックアップ(あるいは別名での保存)や、
他のPCへの移植は、容易に行なえます。また、後述のように、このファイルは、
正規名でなくても(別名のままでも)、そのなかの各環境の内容の確認、変更、
正規環境へのインポートなどが行なえます。
■環境設定ダイアログボックス
環境設定は、設定対象の種別等ごとに別のウィンドウで行なうのではなく、
「環境設定ダイアログボックス」だけで、全環境の全設定項目を統合的に扱います。
この環境設定ダイアログボックスは、本エディタとは、別のプログラム( SetEnv.exe )が表示します。そのため、
本エディタが起動されていない時でも、そのプログラムを単独で起動して、
環境設定の内容を確認/変更できます。
編集ウィンドウから、環境設定プログラムを起動するには、初期環境では、
次のどれかの操作を行ないます。
- F2 キー
- メニューバーの「設定」→「環境設定」
- ツールバーボタン
通常、環境設定プログラムは二重には起動されません。
既に、環境設定ダイアログボックスが表示されている時に、環境設定プログラムを
起動しても、先に表示されている方が優先されて、後からの方は、無効になります。
環境設定ダイアログボックスの画面構成は、左側と右側で大分されます。
画面左側には、
- 環境一覧(参照名と主題名のリスト等)
- 設定対象(分類ツリー)
- 各種操作ボタン
が表示されます。一方、画面右側には、現設定対象の分類に属する各設定項目が
表示されます。この画面右側は、画面左側で選択される環境と設定対象に応じて
動的に切り換わります。そのため、この画面右側を、「ページ」あるいは「シート」と
呼びます。
本節では、この画面左側の各要素について説明します。次節以降で、画面右側の
各ページについて説明します。
●「環境一覧」リストビュー
ここには、登録されている各環境の「参照名」と「主題名」の一覧が、
表示されます。各環境は、
一般 と
特殊 の
2グループに分けられていますが、それらは切り換えて表示されます。
この切り換えは、この一覧枠の下にある「一般」と「特殊」の選択ボタンで行ないます。
この一覧内では、環境設定の対象となる環境を選択します。その際、
1つの環境だけでなく、複数の環境を選択することもできます。
複数の環境を選択すると、その各環境を同時に設定することができます。
ちなみに、複数環境の選択は、Shiftキーや Ctrlキーを併用して、
クリックします。
このリストビューの列は、「参照名」と「主題名」になっています。
その各ヘッダー部をクリックすると、この一覧は、その昇順または降順に
ソートされます。この順は、各クリックごとに、交互に切り換ります。また、
各列の幅は、ヘッダー部の列の境界線のドラッグで変更できます。
≪注意事項≫
複数環境の同時設定は、
「設定対象」ツリービュー内の
現分類に属する設定項目に対して行なわれます。同時設定の開始時点で、これらの項目の
設定内容が、各環境で異なる場合、どれかに統一する必要があります。
そのような場合、どの環境に統一するかを選択するためのダイアログボックスが
表示されます。
なお、
「基本管理」の分類に属する設定項目は、
各環境で必ず異なるので、複数環境の同時設定はできません。
●「一般」選択ボタン
●「特殊」選択ボタン
●「設定対象」ツリービュー
ここには、設定対象項目の分類が階層状に表示されます。
この分類の階層は、
上記の通りです。その設定対象の
分類の1つを、このツリービューで選択します。
本ダイアログボックス内の右側には、
「環境一覧」リストビュー内で選択されている環境において、このツリービューで選択される
分類に属する各設定項目が表示されます。
●「終了」ボタン
このボタンを押すと、「環境設定の終了」のためのダイアログボックスが
表示されます。ここでは、環境設定の内容を、どのように反映するかが選べます。
それには、まず、「
表示更新対象」として、次の選択肢があります。
これで、環境設定の内容を適用する編集ウィンドウを選びます。次に、
-
「適用」ボタンを押すと、環境設定の全内容が、
正規の環境設定データファイル( CfgReg.env )に保存されて、
「表示更新対象」で選ばれた編集ウィンドウに適用されます。
なお、適用外の編集ウィンドウの表示は更新されませんが、
その環境設定内容は、正規に保存されています。
-
「一時適用」ボタンを押すと、環境設定の全内容が、
一時環境設定データファイル( CfgTmp.env )に保存されて、
「表示更新対象」で選ばれた編集ウィンドウに適用されます。
これは、正規の環境設定内容を変更しないで、今回の環境設定の内容を
確認するだけの時に行ないます。
-
「キャンセル」ボタンを押すと、環境設定を終了しないで、
継続します。
≪注意事項≫
「一時適用」された編集ウィンドウから環境設定を起動すると、その環境設定は、
「一時環境」に対して行なわれます。その場合、このダイアログボックスの
タイトルバーにその状態が表示されます。一時環境設定のダイアログボックスが
表示されている時に、「正規環境」が適用されている別の編集ウィンドウから
環境設定を起動しても、その環境設定は、一時環境用のままなので、注意が必要です。
●「操作」ボタン
このボタンを押すと、そこに、環境の操作に関連したポップアップメニューが
表示されます。このメニュー内には、次の各項目があります。
・新環境の追加
このメニュー項目を選ぶと、新規の環境が「環境一覧」に追加されます。
この時、「設定対象」は自動的に
「基本管理」に
なります。ここでまず、
この新環境の「参照名」、「主題名」、「適用対象ファイル」を設定します。
なお、最初、これらの項目は、適当な設定になっています。これら以外の
設定項目は全て、前記のように、
「Template」環境と
同じ設定になっています。なお、特殊グループでは、新環境の追加はできません。
・現選択環境の削除
登録されている環境を削除するには、まず、削除する環境を「環境一覧」内で
選択します。その際、複数選択も可能です。次に、このメニュー項目を選びます。
すると、その確認メッセージが表示されるので、それに応答します。
なお、特殊グループの環境は削除できません。
・現選択環境へコピー
ある環境へ、別の環境の全設定項目の内容(但し
「基本管理」項目は除く)をコピーするには、まず、そのコピー先の
環境を「環境一覧」内で選択します。
その際、複数選択も可能です。次に、このメニュー項目を選びます。すると、
そのコピー元の環境を選択するためのダイアログボックスが表示されます。
ここで、その環境を選択して「OK」ボタンを押すと、そのコピーが行なわれます。
・現選択環境の復元
このメニュー項目を選ぶと、「環境一覧」内で選択されている環境の
全設定項目の内容を、元の状態に戻します。ここで、元の状態というのは、
環境設定データファイルに保存されている環境では、その保存内容です。
また、新規環境では、最初に追加された時の内容です。
なお、いずれの場合でも、環境の「参照名」も元通りに復元されますが、
それと同じ参照名が別に登録されている場合には、その「参照名」に
戻せないので、現状のままになります。
・全ての環境を選択
このメニュー項目を選ぶと、「環境一覧」内の全環境が選択されます。
・インポート
現在の「環境一覧」内に、別の環境設定データファイル( CfgReg.env,
CfgTmp.env 以外でも可)内の環境をインポートするには、このメニュー項目を
選びます。すると、ファイル選択のダイアログボックスが表示されます。ここで、
インポート元の環境設定データファイルを選ぶと、そのファイル内に格納されている
全環境の一覧を表示するダイアログボックスが表示されます。ここで、インポート
したい環境を選択します。その際、複数選択も可能です。次に「OK」ボタンを押すと、
そのインポートが実行されます。なお、既に登録されている参照名と同じ名前の
環境は、インポートできません。
・(上書き)保存
このメニュー項目を選ぶと、現在の環境設定の全内容が、環境設定データ
ファイルに上書き保存されます。このファイルは、正規環境では、CfgReg.env で、
一時環境では、CfgTmp.env です。
・別の環境を開く
このメニュー項目を選ぶと、環境設定データファイルを選択するための
ダイアログボックスが表示されます。ここでファイルを選ぶと、
通常の環境設定と同様のダイアログボックスが表示されて、
そのファイルの内容の確認や変更が行なえます。この場合、その設定内容が、
編集ウィンドウに適用されるわけではありません。
●「キャンセル」ボタン
設定内容を破棄して(保存しないで)、環境設定を終了する時に、
このボタンを押します。
●「ヘルプ」ボタン
このボタンを押すと、「設定対象」ツリービューで選択されている分類に関する
ヘルプのページが表示されます。