■ 事例1 80歳の男性の場合(遺言があれば・・・) 

  ● 亡くなられた奥様との間に子供がなく,奥様には6人の兄弟姉妹が
    おられました。奥様は2,3年前から体調を崩され,入退院を繰り
    返した後亡くなられました。まだ元気な内は,お互いに遺言は作る
    べしと話し合っていたそうです。しかし,病状が段々進んでくると,
    とても遺言なんて言い出せなかったそうです。

  ● 結局,法定相続とおりに相続が行われたのですが,奥様の全遺産額
    の4分の1は奥様の兄弟姉妹が相続されました。奥様の兄弟姉妹の
    中には疎遠な方や気持の通じない方もおられたようです。奥様を亡
    くされ,悲しみの極みの中での皆さんへの連絡はもとより種々の手
    続変は大変な心労を伴うものであったことは容易に想像がつきます。
  ● この方の場合は,当方へご依頼されましたので,面倒な戸籍の収集
    などは免れたのですが,それでも自分でされた各金融機関や証券会
    社及び生命保険等の手続は,結構骨の折れる仕事であったようです。
  ※ このご夫婦のように子供がいなかった場合は,やはり遺言は必要不
    可欠と考えます。もし,遺言があれば兄弟姉妹には遺留分の権利は
    ないので遺言とおりに相続がなされ,相当容易に手続が完了したと
    思われます。

 事例2  84歳の女性の場合 (老後の備えの一例)

  ● 身寄りのない高齢の女性が,自分の老後を姪に託す典型的な一例を
    ご紹介しましょう。子供に恵まれず夫と二人で奈良に住んでいたの
    のですが,夫に先立たれました。一人での生活に不安を感じ,かね
    てより頼りにしていた姪に相談をして,姪が住んでいる近くの介護
    付有料老人ホームへ入居することになりました。
  ● 少々足が不自由になっているので,銀行に行くのも億劫になってい
    ました。最近,金融機関によっては,いちいち委任状の提示を迫る
    ところもあり姪は困っていたようです。お二人で来られ相談した結
    果,
財産管理等委任契約公正証書及び任意後見契約公正証書を作成
    しました。この財産管理等委任契約は即日,その効力が発生するも
    のとし,委任者が将来において意思能力の減退又は喪失を招来した
    場合,すなわち任意後見監督人が選任され,任意後見契約の効力が
    生じるまで継続するものです。
  ● さらに,
遺言公正証書まで作成して,お世話になる姪に財産の大半
    を遺贈するものです。この方には兄弟姉妹がおられるのですが,遺
    留分の心配がないので,遺言さえあれば全財産をお世話になる方に
    遺せるもので大変意義の深い配慮と思います。お二人は大変喜ばれ
    ていました。何れも公証役場にお世話になりましたが,サポートの
    しがいのある案件でした。

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 事例3  79歳の男性の場合 (遺産分割に関して一考)  

  ● 生涯独身を通した姉妹が北海道ほか3箇所に別荘地を遺し,約15
    年前に亡くなられました。当時は土地の値段など下がるなんて考え
    られない時代であったと推察します。生存している男兄弟はこの方
    のみだったので,固定資産の請求に対して余り考察することもなく
    支払ってきたそうです。
  ● 最近になり,子供から「訳の分からない不動産など不用なので始末
    をするように言われたそうです。相続人は生存中の2人の姉妹と代
    襲相続人の8人を含め11人です。売却して分割したいとのことで,
    この方以外は愛知県と埼玉県に居住されていますので,遺産分割協
    議証明書を作成して各相続人へ送付し,実印での押捺と印鑑証明書
    を添付し,名義変更の手続をするべしで,簡単に皆さんの同意を得
    られるとの感触でした。
  ● ところが,名古屋市内にお住いの姪2人がこれを拒絶しました。理
    由は不明ですが,2度目以降の書留郵便は受取拒否で途方にくれま
    したが,歳も歳なので気を取り直し,普通郵便を何度か出されまし
    た。しかし,梨の礫でどうすることもできない状況でした。
  ● 結局,名古屋家庭裁判所に調停の申立を行い,約半年後に調停が成
    立しました。その後,売却の手続をされています。この事例で考え
    られますことは,気心のしれない相手に対しては,誠心誠意を尽く
    した対応が必要であると思います。やはり,相続時にもめる割合は
    70%以上の確率で起こると言われています。心したいものです。

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