■ 遺言Q&A(一般編) |
Q1 遺言書に記載されていない財産はどのように処理されますか?
Q2 遺産分割協議での話合いが上手くまとまらないときは?
Q3 受遺者が遺言者よりも先に死亡している場合は?
Q4 ペットの世話を遺言で頼めますか?
Q5 内縁の妻(夫)に財産を与えることができますか?
Q6 自筆証書における検認手続はどのようにするのですか?
Q7 遺留分を侵害した遺言は無効になりますか?
Q8 遺留分の放棄はできますか?
Q9 公正証書遺言はいつまで保管されますか?
Q10 公正証書遺言の作成有無が分かりますか?
Q11 遺言執行者の職務はどのようなものがありますか?
Q12 遺言執行者が必ず必要な場合とは?
遺言に関する民法の条文はこちらから
Q1 遺言書に記載されていない財産はどのように処理されますか? |
A1 原則として,法定通りに分配されます。遺言書がない場合の手続と同じで
相続人間の話合いにより決定されます(遺産分割協議)。この協議の際に,
特別受益や寄与分の主張で紛争になるケースが多々あるので,遺言書には
すべての財産について記載すべきです。
Q2 遺産分割協議での話合いが上手くまとまらないときは? |
A2 管轄の家庭裁判所へ調停の申立により解決を図ることもできます。
Q3 受遺者が遺言者よりも先に死亡している場合は? |
A3 遺贈の部分については無効となり,遺産分割協議により決めることになり
ます。遺言者は予備的な配分についても定めることができます。これを予備
的遺言と言います。
Q4 ペットの世話を遺言で頼めますか? |
A4 ペットは人間と異なり,権利能力を持たないので,ペットに財産を遺すこと
はできません。しかし,犬好きの方にペットの世話をお願いする負担付遺贈
は可能です。

Q5 内縁の妻(夫)に財産を与えることができますか? |
A5 遺言によって遺贈することは可能です。また,死因贈与契約を結ぶことに
よってもできます。なお,遺言は遺言者の一方的な意思表示ですが,契約
は贈与者と受贈者との間での合意によります。
Q6 自筆証書における検認手続はどのようにするのですか? |
A6 家庭裁判所へ申立が必要です。家庭裁判所のページ(弊リンク先の裁判
所へ)をクリックし,相続に関する審判を容易に検索することができます。
Q7 遺留分を侵害した遺言は無効になりますか? |
A7 遺言そのものは無効になりませんが,遺留分権利者(兄弟姉妹を除く推定
相続人)から遺留分の減殺請求をされ,折角の遺言が紛争の種になることも
あります。遺言者の不本意な結果にならないように配慮が必要です。遺言作
成時の最重要ポイントです。
Q8 遺留分の放棄はできますか? |
A8 できますが,相続開始前の放棄は家庭裁判所の許可が必要です。遺言者
の推定相続人に対する圧力により,遺留分権利者の利益を不当に害するこ
とを危惧するからです。
Q9 公正証書遺言はいつまで保管されますか? |
A9 遺言者が100歳まで保管されます。最近では110歳まで保管されるとの情
報もあります。
Q10 公正証書遺言の作成有無が分かりますか? |
Q10 遺言登録検索システム制度があり,必要な証憑を持参すれば可能です。
請求は,遺言者の死亡後請求者と遺言者の相続関係が分かる戸籍と請求
者の本人確認証明書が必要です。ただし,遺言の存否確認は全国どこの
公証役場にて照会可能ですが,遺言書の請求はその遺言作成の公証役場
に限られます。
Q11 遺言執行者の職務はどのようなものがありますか? |
A11 @相続財産の収集・管理
A相続財産目録の作成
B相続人全員へ財産目録の交付
C遺言内容実現のための一切の行為など
Q12 遺言執行者が必ず必要な場合とは? |
A12 遺言で胎児や子の認知及び相続人の廃除及びその取消を行う場合には
必ず遺言執行者の選任が必要です。

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