えりな

今日はうさぎ小屋の当番なのでちょっとばかし早く行かなくちゃいけない。
なのに、お母さんが起してくれなかったから遅刻してしまった。
きょんちゃんとのんのん、もう来てるかなぁ…。
私は朝ご飯も食べないで走って学校に行った。

校庭に着くと二人は来ていた。
「えりなちゃん、おそーい。」
「ごめんねーお母さんが起すの忘れて…。」
きょんちゃんものんのんも笑っていた。
私達は仲良くうさぎに青菜をやった。

次の週のうさぎ小屋の当番。
二度寝してしまって、又遅れて校庭に着いた。
「えりなちゃん、またちこくー」
「ごっめーん、ホントにごめんね。」
申し訳なくあやまるときょんちゃんものんのんも笑った。
私達は仲良くうさぎに青菜をやった。

次のうさぎ小屋の当番の日、やっと朝早く起きれた。
だけど、途中で忘れ物に気がついて取りに帰っていたら遅くなった。
「ごめんねー今日は早く起きたんだけど…。」
のんのんは笑っていた。
でもきょんちゃんの表情は固かった。
その日から、きょんちゃんはしゃべってくれなくなった。

さきこ

もう、学級委員なんて、絶対いや！
結局なんでも責任押し付けられて雑用係じゃんか。
夕方の会は皆話聞いてくれないし、意見はまとまらないし、
注意すれば逆恨みされるし…。

「次の選挙もきっと、さきこちゃんだよ。」
しおりちゃんはそうゆうけど、私はぜーったいにいや！
それに、今回きょんちゃんなりたがってたし、きょんちゃんを敵にまわすと恐い。
皆が私に票を入れたらきっときょんちゃん嫉妬する。
そしたら、えりなちゃんみたいにいじめられるかもしれない。
委員長なんて絶対いやだー。

ひよ

ゆう太くんの事が好き。
多分、私は他の女の子よりおませだと思う。
今日は白いレースのついたブラウスと 、赤い花の刺繍の入ったミニスカートで
学校に行った。
髪はママが毎日かわいく編みこんでくれる。
ゆう太くんは頭も良くて、サッカークラブのキャプテンだ。
ゆう太くんの為にするおしゃれが好き。
ひよは、ゆう太くんにかわいいって思われたいし、
いい子だなって思われたいし、一緒にいたいって思われたい。
でも、まだゆう太くんとは話もしたことがない。
いいんだ。会えるだけで…。
明日は、どんなお洋服を着て行こうかな。

しおり

私は体が弱い。
すぐにお腹が痛くなるし風邪をひく。
だから、学校をよく休んでいる。

パパもママもお仕事で遅いからいつも一人で寝ている。
学校に行ってもひとりぼっちだしお家にいてもひとりぼっち。
体が弱いんだからしょうがない。
うさぎ小屋の当番ははずされているし、勉強なんかとっくに遅れている。
多分私なんかクラスにいてもいなくても誰も気がつかない。

本当は、皆と一緒に音楽会の練習もしたいし、遠足も行きたい。
でも、体が弱いんだからしょうがない。
明日の選挙はさきこちゃんに入れたいな。
だけど、今夜も頭が痛い。

きょん

えりなは甘えている。
迷惑をかけておきながらちっとも反省の色がない。
私達だって当番の日は辛いんだ。

さきこは頭がいいから先生にひいきされている。
なのに、どこか、びくびくしていて見てて腹がたつ。
委員長なら委員長らしくもっと堂々としていればいいのに。

ひよはゆう太ゆう太ってばかみたい。
ちゃらちゃらして何しに学校に来てるんだ。
だから、いまだにローマ字が覚えられないんだ。

しおりはなんでもかんでも病気のせいにして、全然やることやってない。
うちのお母さんは車椅子なのに掃除も洗濯も食事の用意も、
お父さんの世話だってちゃんとしている。
しおり、じゃー元気だったら何でもできるの？

のんのん

7時になるとお部屋にミッキーマウスのテーマが流れる。
私は飛び起きてその音楽にノリながらお洋服に着替える。
朝は眠くてつらいけど、不きげんな顔をしているとパパが淋しがる。
とりあえず笑顔で食卓につく。
パパは夜がおそいので、平日は朝の20分しか会えない。
だから、ママはこの時間を大切にしなさいといつも言っている。

「どうだのんのん？学校は。」
「うん、楽しいよ。」
「お友達は宝物だからな、大事にしないと…。」
「のんのんのお友達ね、みんな面白いの。
えりなちゃんはね、いつも一生懸命なんだけどからまわってて
ドジばかりふむんだけど、それがおっかしいの。
さきこちゃんはね、委員長なんだぁ。
頭良いしやさしいし、絵が上手で皆から好かれてて先生も一目おいてるけど、
当然って感じ。きっと、2学期も委員長だろうな。
ひよちゃんはね、いつもおしゃれでかわいいの。
ゆう太くんって子が好きなんだよ。
ひよちゃん、ゆう太くんの話をすごく楽しそうに話してくれるから、
こっちまで幸せな気分になるの。
きょんちゃんはちょっと男の子みたいなんだけど、
いさぎよくってかっこいい。でも、笑うとえくぼがかわいいの。
あとねーしおりちゃんって子がいるんだけど、
体が弱くてあまり学校に来ていないの…」
「体が弱いのかぁ…心細いだろうなぁ。
のんのん、時々お花を持っていってあげたらどうだ？」
「お花かぁ…うん、そうする。」
「ごめんな、もっと話したいんだけどパパもう行かなきゃ…」
「はーい、いってらしゃーい」

パパを見送っていい忘れたことを思い出した。
私は学校とお友達が大好きだと―――。

<まりんの処方>

どの“こども”があなたの中に存在しているでしょう？
同じパターンを繰り返し、結局いやな状況を固めて
自分で居心地を悪くしてしまっているえりな。
人望がありながら、受け取れずいろんな言い訳をして、
リーダーシップを逃れるさきこ。
男に夢中で本来すべき事をせず、かといってコミュニケイト
するわけでもなく夢見るひよ。
何でも病気のせいにして、何の努力もしないしおり。
自分の事はさておいて、人の批判と愚痴ばかり言って
いつもイライラしているきょん。
これは、全て小学生レベルのお話ですが、
いまでも似たような事を職場で繰り広げられていらっしゃる方
笑えないのでは？
最後にでてきたのんのん。
皆の良い所、楽しい所に手をたたいて喜んでいる。
こんな風に相手の価値を素直に認めて自分の中に
どんどん吸収できる人が皆から好かれる人なのではないかしら？

おすすめエッセンス
えりな/ボロニア
さきこ/フィロセカ
ひよ/シルバープリンセス
しおり/スピニフェックス
きょん/マウンテンデビル
のんのん/チャクラエッセンスでもっと楽しむ