関数電卓の使い方(座標計算)を解説します!【土地家屋調査士の書式対策】

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関数電卓の使い方
土地家屋調査士の関数電卓の使い方(座標計算)

関数電卓の使い方(座標計算)

 土地家屋調査士試験では、関数電卓の持ち込みが認められていますので、書式問題を解くためには、電卓を有効に活用して座標計算や面積計算をする必要があります。

 ここでは、書式問題を解くために必要となる関数電卓の使い方について、ご紹介します。

※ 複素数計算は使用しません。ノーマルな計算方法で解説しますので、ご了承ください。

【執筆者】
㈱モアライセンス代表 大西雅明

市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、土地家屋調査士、宅建士、行政書士、マンション管理士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

おすすめの関数電卓

 まずは、当ページで使用する関数電卓と、おすすめの電卓についてご紹介します。

カシオ fx-JP500

カシオ関数電卓 fx-JP500

 土地家屋調査士試験のおすすめの関数電卓は、カシオのfx-JP500という機種です。

 東京法経学院やLEC、アガルートもすべて、カシオの「fx-JP500」の使用を推奨しています。

 現在、fx-JP500は、それまでのfx-991シリーズとは一線を画す新型電卓として、土地家屋調査士の定番の電卓となっています。

 なお、fx-JP900という上位機種もありますが、土地家屋調査士試験では、JP500で十分です。

土地家屋調査士用の電卓 カシオ 関数電卓 fx-JP500
(高精細・日本語表示 関数・機能500以上)

サイズ: 16.7 x 8.2 x 1.8 cm
参考価格:
3,168円

当ページで使用する関数電卓(カシオ fx-991MS【絶版】)

カシオ関数電卓 fx-991MS

 当ページで使用する関数電卓は、CASIOのfx-991MSという機種です。

 現在、この機種は絶版となっていますが、基本的な操作方法は、最新の機種でも同じです。

 ただし、キーの配列や、SHIFTを押すか押さないかなど若干の違いがありますので、キーの読み替えについては、下表を参考にしてください。

fx-991MSとfx-JP500のキーの読み替え表

fx-991MS fx-JP500
RCL SHIFTRECALL
SHIFTSTO STO
SHIFTPol( SHIFTPol
SHIFTRec( SHIFTRec
Pol(Rec(の記憶先がEF PolRecの記憶先がxy
SHIFT

 また、JP500では、初期設定が分数表示になっているため、SHIFTSETUP14 と押して、少数表示に切り替える必要があります。

  こんな読み替え表を作るぐらいなら、さっさと本文を書き換えろ!と言われてしまいそうですが。。

関数電卓の使い方(座標計算)

 それでは、実際に事例を使って、座標計算のための関数電卓の使い方を解説していきます。

座標計算の事例

座標計算の事例

「土地」に関しては、下記の座標値を使用します。(H19 本試験問題)

筆界 X座標 Y座標
218.55 215.11
207.51 220.79
205.68 216.45
204.73 211.98
216.88 208.43

M1 200.00 200.00
M2 206.10 224.47

※ 上記の筆界の並びが、FEDCGとなっていて、CDEFGとなっていないことについては、下記の(3)をご参照ください。

(1) 2点の座標値から、距離と方向角を求める。

2点の座標値から、距離と方向角を求める。

 まずは、M1点とM2点の座標値が与えられた場合に、その2点間の距離と方向角を求める方法です。 

M1(200.00 , 200.00) M2(206.10 , 224.47)

 SHIFT  Pol(  206.10  -  200.00  ,  224.47  -  200.00  =

と電卓をたたくと、「25.21886001」という値が出ます。 ← M1点、M2点間の距離

 ※ この時点で、メモリーEに2点間の距離、メモリーFに2点間の方向角が記憶されています。 

 次に、メモリーFに記憶されている数値を呼び出すため、 

 RCL  F  =

とたたくと、「76.00232841」という値が出てくるので、これを60進数(度分秒)の表示に切り換えるため、

 °′″

とたたくと、「76°0°8.38」となります。 ← M1点からM2点への方向角

(2) 2点間の距離と方向角から、座標値を求める。

 次は、M1点の座標値は与えられているが、B点の座標値が与えられていない場合で、M1点からB点への距離と方向角が与えられているときの、B点の座標値の求め方です。 

M1(200.00 , 200.00) B(   ,   ) 

距離 11.21m 方向角 67°0′8″

 SHIFT  Rec(  11.21  ,  67  °′″  0  °′″  8  °′″  = 

とたたくと、「4.379695729」となります。 ← M1点からB点へのX座標の増分 

※ この時点で、メモリーEにX座標の増分(儿)、メモリーFにY座標の増分(兀)が記憶されています。 

 次に、M1点のX座標に、B点までの増分(儿)を加えるため、 

 +  200.00  =

とたたくと、「204.3796957」となるので、四捨五入して 「204.38」 ← B点のX座標 

 次に、メモリーFに記憶されている数値を呼び出すため、 

 RCL  F  =

とたたくと、「10.31902928」という値が出ます。 ← M1点からB点へのY座標の増分

 そして、M1点のY座標に、B点までの増分(兀)を加えるため、 

 +  200.00  =

とたたくと、「210.3190293」となるので、四捨五入して 「210.32」 ← 点BのY座標 

【注意!】 上記のRCL  F と押しただけでも、メモリーFの数値は呼び出されますが、その後、=を押さずに、その数値を次の計算に使用すると、計算結果がおかしくなってしまうので、メモリーを呼び出した後は、必ず=を押す習慣をつけておくのがよいと思います。

(3) 座標値から地積を求める。

座標値から地積を求める。

 次は、多角形FEDCG の各点の座標値が求められた場合の、地積の計算方法です。

筆界 X座標 Y座標
218.55 215.11
207.51 220.79
205.68 216.45
204.73 211.98
216.88 208.43

 ここで、筆界の並びが、FEDCGとなっていて、CDEFGとなっていないのは、面積を計算するときの計算方法の違いによって、計算結果がマイナス表示となるか、プラス表示となるかの違いが出てくるためです。

 私の計算方法では、多角形の筆界を、時計回りに記載していくと、計算結果がプラス表示となるため、このようにしています。

 下表の一番右の欄の値を、上から順に算出していきます。

 218.55 (  220.79 - 208.43 M+

とたたくと、「2701.278」と表示され、独立メモリーMに記憶されます。 ←下表@の数値

以下、同様にたたいていくと、独立メモリーMに加算されていきます。

 207.51 (  216.45 - 215.11 M+ 

とたたくと、「278.0634」 ←下表Aの数値

 205.68 (  211.98 - 220.79 M+

とたたくと、「-1812.0408」 ←下表Bの数値

 204.73 (  208.43 - 216.45 M+

とたたくと、「-1641.9346」 ←下表Cの数値

 216.88 (  215.11 - 211.98 M+

とたたくと、「678.8344」 ←下表Dの数値

ここまでで、メモリーMへの加算は終わりましたので、加算の結果を呼び出します。

 RCL M+ =

とたたくと、「204.2004」 ←下表Eの数値(2A:倍面積) 

これは倍面積なので、面積を求めるため、

 ÷ 2 =

とたたくと、「102.1002」 ←下表Fの数値(A:面積) 

これが宅地であれば、地積は102.10uとなります。 

 

(4) 辺長を求める。

辺長を求める。

 上述の「(1) 2点の座標値から、距離と方向角を求める。」の計算方法を活用します。 

 まず、計算を始める前に、小数点以下の桁数の設定をします(解答の指示で、「辺長は、小数点以下第3位を四捨五入する」となっている場合)。

 MODE ボタンを5回たたき、Fixの「1」をたたき、2桁の「2」をたたきます。これで、計算結果は、小数点以下第3位を四捨五入した値となります。

fx-JP500では、SHIFT→SETUP→3:表示桁数→1:Fix→2

 まず、FE間の辺長を求めてみます。F(218.55 , 215.11) E(207.51 , 220.79)
 2点間の距離と方向角を求める要領で、

 SHIFT Pol( 207.51 - 218.55 , 220.79 - 215.11 =

とたたくと、「12.42」という値が出ます。 ← FE間の距離 (少数第3位で四捨五入) 

 次に、ED間も同様に、E(207.51 , 220.79) D(205.68 , 216.45)

 SHIFT Pol( 205.68 - 207.51 , 216.45 - 220.79 =

とたたくと、「4.71」となります。← ED間の距離

 この要領で、順に求めていけばよいです。

 なお、小数点以下の桁数を元に戻すには、MODE ボタンを5回たたき、Normの「3」をたたき、「1」をたたくと、元に戻ります。(または、設定をリセットする。→ SHIFT CLR 3 =

fx-JP500では、SHIFT→SETUP→3:表示桁数→3:Norm→1

(5) 2直線の交点を求める。

二直線の交点を求める

 冒頭の事例の中には書ききれませんでしたが、直線IGと直線BDという2直線があったときの、その交点の座標の求め方です。(この事例では、直線IGの延長線と、直線BDとが交わります。)

I(226.66 , 205.57) G(216.88 , 208.43)
B(204.38 , 210.32) D(205.68 , 216.45)

 直線の方程式は、Y=aX+b と表されます。 この直線の傾き「a」は、上述の「(1) 2点の座標値から、距離と方向角を求める。」の計算方法を活用して求めます。

 まず、IG間の方向角を求めるため、

 SHIFT Pol( 216.88 - 226.66 , 208.43 - 205.57 =

とたたくと、メモリーには2点間の方向角が入っているので、

 tan ALPHA F =

とたたくと、「-0.292433537」となります。 ← 直線IGの傾き「a」 

これを、メモリーAに記憶させるため、

 SHIFT STO A

とたたきます。

 次に、切片「b」を求めるため、式を変形します。 b=Y−aX
 I点でもG点でもどちらでも構いませんが、例えば、G点の座標値を代入するとして、

  208.43 - ALPHA A × 216.88 =    ※左記の×は、掛け算のカケルです。

とたたくと、「271.8529857」となります。 ← 直線IGの切片「b」 

 これを、メモリーBに記憶させるため、

 SHIFT STO B

とたたきます。 ここまでで、直線IGの方程式は、Y=AX+B となっています。

 次に、直線BDの方程式についても同様に、メモリーCD を使って、Y=CX+D となるようにします。(メモリーCには「4.715384618」、Dには、「753.4103082」が入ります。)
 この方程式の解は、

(Y=AX+B)-(Y=CX+D) 0=(A-C)X+(B-D)

で求められるので、 まず、AC を求めるため、

 ALPHA A - ALPHA C =

とたたくと、「-4.715384618」となり、これを、メモリーXに記憶させるため、

 SHIFT STO X    ※ 左記のXは、メモリーのエックスです。

とたたきます。

 次に、BD も同様にして、メモリーYに記憶させます。(「961.8403082」) 

 これで、上記(ア)の式が、0=XX+Y となったので、式を変形して、X=−Y / Xとし、

  (-) ALPHA Y ÷  ALPHA X    ※ 左記のXは、メモリーのエックスです。

 とたたくと、「204.7325326」となるので、四捨五入して、「204.73」← 交点のX座標 

 これを、Y=AX+B の式に代入すれば、 

 ALPHA A × 204.73 + ALPHA B =    ※左記の×は、掛け算のカケルです。

 「211.9830675」となり、四捨五入して、「211.98」となります。← 交点のY座標

関数電卓の使い方(床面積の求積)の解説

関数電卓の使い方(床面積の求積)の解説

 土地の座標計算については以上です。

 次は、建物について関数電卓の使い方を解説します。

 建物の書式問題を解く際に、土地の座標計算のような特別な電卓操作は求められませんので、床面積を求める方法のみ記載しておきます。

2つの四角形に分けて床面積を求める

2つの四角形に分けて面積を求める

上図のような場合、四角形2つに分けて面積を求めますので、

求積
 12.50×10.00=
 8.00×12.50=
として、メモリーMに加算しながら、計算をします。

 12.50 × 10.00 M+

とたたくと、「100」となるので、「100.0000」と書き込み、続いて、

 8.00 × 12.50 M+

とたたくと、「125」となるので、「125.0000」と書き込みます。そして、メモリーを呼び出すため、

 RCL M =

とたたくと、「225」と出るので、計 「225.0000」となります。

 

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