更新日:2023年1月9日
賃貸不動産経営管理士は、2021年度から国家資格になったこともあり、人気が急上昇中の資格です。
しかし、その合格率は30%程度あり、独学でも比較的容易に合格できる資格でもあります。
では、この賃貸不動産経営管理士試験に合格するにはどれぐらいの勉強時間が必要なのでしょうか。そして、どんな勉強をすればいいのでしょうか。
このページでは、賃貸不動産経営管理士に一発合格した私の勉強時間やおすすめ勉強法をご紹介しますので、参考にしていただければと思います。
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賃貸不動産経営管理士の独学に必要な勉強時間
それでは、賃貸不動産経営管理士に独学で合格するために必要な勉強時間について見ていきたいと思います。
- 勉強時間の目安は100時間程度
- 宅建などの合格者なら、その半分(50時間)で大丈夫
- 勉強期間は2ヶ月前後(1ヶ月〜3ヶ月)が標準的
勉強時間の目安は100時間程度
一般的に、賃貸不動産経営管理士試験に合格するためには、100時間程度の勉強時間が必要と言われています。
ただし、これは初心者の場合の話であって、例えば宅建や管理業務主任者試験に合格している方であれば、試験科目の多くが重なっていますので、もっと短い勉強時間での合格も可能です。
私も、既に宅建・管理業務主任者・マンション管理士試験に合格していましたので、賃貸不動産経営管理士試験には、33時間の勉強時間で合格することができました。
このように、人それぞれ、予備知識や実務経験などに違いがありますので、一概には言えませんが、初学者の場合は、おおむね100時間というのを目安として、学習計画を立てていただければと思います。
一方、宅建などの学習経験がある方の場合は、半分ぐらい(50時間)の勉強時間があれば、十分に合格できるのではないでしょうか。
勉強期間は2ヶ月前後が標準的
賃貸不動産経営管理士試験に合格するために必要な勉強期間は、私の感触としては、おそらく2ヶ月前後(1ヶ月〜3ヶ月)ではないかと思います。
賃貸不動産経営管理士試験は、例年11月の第3日曜日に実施されますので、その2ヶ月前、つまり、9月の半ば頃から勉強を開始すれば、2ヶ月の勉強期間が確保できますね。
とはいえ、1日あたり何時間の勉強をするかによって、必要な期間はいくらでも変わります。
私の場合は、1日30分の勉強時間で、約2ヶ月間勉強しました。(30分×60日=30時間≒33時間)
合格者の中には、1ヶ月で合格する人や、3ヶ月かけて勉強する人など様々かと思います。
1日の勉強時間とスケジュール
では、賃貸不動産経営管理士の合格に必要な勉強時間が100時間とした場合に、1日の勉強時間によって、スケジュールがどのように変化するのか、確認しておきたいと思います。
例えば、1日の勉強時間が1時間の場合なら、3ヶ月程度の勉強期間になりますし、2時間の勉強時間なら1ヶ月半程度、そして3時間確保できる方なら1ヶ月程度、といった形で考えていただければよいかと思います。
1日の勉強時間 | 要する勉強期間 |
1時間 | 3ヶ月 |
2時間 | 1ヶ月半 |
3時間 | 1ヶ月 |
宅建など不動産資格で勉強時間と合格率を比較
ちなみに、賃貸不動産経営管理士試験の合格に必要な100時間という勉強時間は、他の資格試験に比べると、どのような位置づけになるのでしょうか。
資格試験の合格に必要な勉強時間というのは、その資格の難易度と、ある程度の相関関係があります。
不動産系資格の宅建・マンション管理士・管理業務主任者と合わせて一覧表にしてみると、以下のようになります。
資格名 | 合格率 | 必要な勉強時間 |
マンション管理士 | 約 9% | 500時間 |
宅建士 | 約 15% | 300時間 |
管理業務主任者 | 約 20% | 300時間 |
賃貸不動産経営管理士 | 約 30% | 100時間 |
このように、難易度の低い(合格率の高い)資格試験ほど、合格に必要な勉強時間も少なくなっていますね。
こうやって比べてみると、賃貸不動産経営管理士は、宅建やマンション管理士・管理業務主任者などの不動産資格の中で、一番取りやすい資格だというのがよくわかると思います。
忙しい社会人が勉強時間を作る方法
賃貸不動産経営管理士試験は、他資格に比べると短い勉強時間で合格できるとはいえ、社会人として働きながら勉強時間を捻出するのは、なかなか難しいですよね。
スキマ時間で勉強時間を作り出す
では、私がどうやって勉強時間を確保したかというと、スキマ時間のみを使って勉強しました。
具体的には、「朝食(食パン)を食べながら+朝食後のコーヒーを飲みながらの15分」+「昼休み 15分」=30分 というような具合です。
昼休みは1時間ありましたので、最低でも30分ぐらいは時間が余りますよね。この時間に、喫煙所でタバコを吸いながら、コーヒーを飲みながら、スマホで勉強していましたね。
当初の予定では、夕食後の時間も含めて、合計1時間の勉強時間を確保する予定でしたが、結局、半分の30分しかできませんでしたが。。
あと、スキマ時間としては、通勤時間も考えられますね。
私は車通勤でしたので通勤時間は使えませんでしたが、電車通勤の方にとっては電車の中で過ごす通勤時間は、なかなか勉強するには適した時間なのではないでしょうか。
帰宅してから寝るまでの時間で勉強時間を確保する
賃貸不動産経営管理士試験については、このようなスキマ時間だけを利用しましたが、それまでに合格した宅建やマンション管理士を受験した際は、仕事から帰ってきてから寝るまでの時間で2時間程度をしっかりと確保して勉強していました。
このように、勉強するための時間をしっかりと確保できる方は、その時間で勉強するのが一番いいと思います。
しかし、仕事から帰ってきてから勉強するなんて、疲れ果ててできない、、という方は、私のようにスキマ時間を使って勉強してみるといいかもしれませんね。
朝早く起きて勉強時間を作り出す
それと、朝早く起きて勉強するという方法もありますね。
私が管理業務主任者試験の勉強をした際は、まさにこれでした。夜には勉強時間が取れなかったため、朝1時間早く起きて、毎朝1時間ずつ勉強しました。
私は、朝早く起きるのが苦手でしたので、この勉強時間の作り方は、けっこう辛かったですが、朝起きるのが得意な方には、いい方法だと思います。
睡眠時間を削って勉強時間を作り出す (あまりおススメできませんが・・・)
あと、司法書士試験の受験勉強の際は、体にかなり負担をかけてしまいましたが、仕事の残業が多く、どうしても勉強時間の確保ができなかったため、夜寝る時間を遅らせて、睡眠時間を1時間削って勉強したこともありました。
元々は6時間程度の睡眠時間でしたが、5時間まで減らしました。その生活を続けた結果、体に異変が、、、ということで、あまりおススメできない方法ですが、短い期間であれば、瞬発力で乗り切ることも可能かもしれませんね。
インプットとアウトプットの勉強時間の配分
賃貸不動産経営管理士の試験勉強をするにあたって、インプット学習とアウトプット学習の勉強時間の配分について、少しお話しておきたいと思います。
私の場合は、合計33時間の勉強時間のうち、インプット学習に15時間、アウトプット学習に18時間取り組みました。
インプット学習というのは、独学の場合はテキストを読むことで、通信講座の場合は講義を聴いたりテキストを読んだりすることです。
そして、アプトプット学習というのは、問題集・過去問を解くことと、その解説を読んだり(解説講義を聴いたり)、テキストに戻って知識を確認したりすることですね。
私の場合、インプット:アウトプットがほぼ1:1でしたが、初学者の場合でしたら、アウトプットの時間配分がもっと増えるはずですので、インプットを1とすると、アウトプットは2〜3ぐらいになってくるのではないかと思います。
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賃貸不動産経営管理士の独学におすすめの勉強法
次は、賃貸不動産経営管理士試験の勉強方法について、ご紹介したいと思います。
私がこれまでに取得した資格は、原則としてすべて「独学」で勉強してきましたが(マンション管理士を除く。)、今回の賃貸不動産経営管理士試験については、「通信講座」による学習を選択しました。
その理由については、スタディングで賃貸不動産経営管理士試験に合格しました!のページで詳しく書いていますが、要するに、机に座って勉強する時間を確保できなくなったことと、スマホのみで学習を完結させることができ、値段も超お安い通信講座「スタディング」に出会ったことが理由です。
ということで、私の場合、賃貸不動産経営管理士試験の勉強方法としては、この通信講座のカリキュラムに従って学習したということになります。
ただし、そう言ってしまっては元も子もありませんので、ここでは、私がこれまでに独学で合格してきた宅建や行政書士試験の勉強法をベースに、賃貸不動産経営管理士の独学におすすめの勉強法をご紹介したいと思います。
独学におすすめの勉強法
賃貸不動産経営管理士試験に独学で合格するためのおすすめ勉強法は、以下のとおりですので、順にご紹介していきます。
- テキスト・過去問を購入する(最低限、1冊ずつあればOK)
- テキストを通読し、全体像を把握する。
- 章ごとにテキストを読み、そこに対応する過去問を解く。
- 問題集のみを解いていく(最低3回は解く)。
- (模試を受験する、又は予想問題集を解く。)
テキスト・過去問を購入する(最低限、1冊ずつあればOK)
まずは、賃貸不動産経営管理士試験のテキスト選びから始めましょう。そして、そのテキストに対応した過去問も併せて選びます。
独学の場合、最低限、テキストと過去問がそれぞれ一冊ずつあれば合格できます!
賃貸不動産経営管理士の独学におすすめのテキストや過去問については、下記の関連記事で詳しくご紹介していますので、そちらをご参照ください。
【関連記事】
テキストを通読し、全体像を把握する
テキストと過去問を購入したら、まずはテキストを一通り読みます。
この際は、とにかくわからないことがあっても気にせずに、ドンドン読み進めることがポイントです。
細かいところは気にせず、大雑把にイメージを把握するつもりで読み進めるのがいいと思います。
細かいところを気にしすぎると前に進めなくなり、挫折してしまうおそれがありますので。。
テキストを章ごとに読み、そこに対応する過去問を解く
このようにして、テキストを一通り読み終わったら、次は問題演習に入ります。
ただし、ここですぐに過去問を解こうとしても、テキストの最初の方に書いてあったことなどスッカリ忘れてしまっていると思いますので、すぐに過去問を解いても挫折感を味わうだけになりかねません。
このため私は、再度、テキストを章ごとに読み直してから、その項目に対応する過去問を解いていく、という方法をおススメします。
この際、問題集の解説だけではわからない部分や知識が曖昧な部分については、テキストの該当部分を読み直しながら学習を進めます。
問題を解くことによって、テキストを読むだけでは理解できなかった部分も理解できるようになってきますし、テキストには問題を解くために直接必要のない記述も含まれていますので、とにかく最初にテキストを読む際は、余計なところで引っ掛からないように注意してください。
過去問のみを解いていく(最低でも3回は解く)
このようにして、テキストと過去問の平行学習が終わったら、次は、過去問だけを再度解いていきます。
この際は、各問題についているチェック欄を使って、知識があいまいな問題や、間違えた問題などにチェックを入れておき、あとで復習できるようにしておきましょう。
問題集については、時間の許す限り、最低3回は解くことをおススメします。
(模試を受験する、又は予想問題集を解く)
あとは、模試を受験するかどうか(又は予想問題集を解くかどうか)ぐらいですね。
私自身は、時間的に余裕がなかったため、模試を受験したり、予想問題集を解いたりといったことはしませんでしたが、模試を受験すれば、自分の苦手分野・弱点・実力を把握でき、本試験に出題される可能性が高い問題を押さえることもできます。
そして、本試験の解答の時間配分やマークシートの解答形式、本試験での緊張感に慣れることなどの効果も期待できます。
ただし、「本試験の緊張感に慣れる」という点を重視しないのであれば、市販されている予想問題集を購入し、本試験のシミュレーションをするということで、予備校の模試の受験に替えるという方法もありますね。
それぞれ、以下のページでご紹介していますので、参考にしてください。
独学の勉強法の注意点
次は、独学で勉強する際の注意点です。
わからなくても気にせず前に進むこと
独学の場合は、通信講座や通学講座を受講する場合と違って、わからないことがあっても講師に質問したりすることはできません。
このため、わからないことが出てきた場合は、自分で悩むか参考書を調べるか、ネットで検索するなど、自分で解決するしかありません。
ただし、ここで深入りをしてしまうと、さっぱり前に進まなくなってしまいますので、これが独学の大きな落とし穴になってしまいます。わからないから悩む、、そして、解決できずに投げ出す。。。
こうならないようにするためには、気にせず前に進むことです。とにかく進める。
悩みこんでしまうのが一番ダメ!
悩み込んでしまってはいけません。
何度も繰り返すうちに、わかることが多くあります。テキストでわからなくても、問題集を解けばわかることもあります。一度解いてわからなくても、二度目に解いたらわかることもよくあります。
ですので、とにかく悩み込むんでしまうこと、これが一番ダメです。この点には、くれぐれも注意してください。
- わからなくても、気にせず前に進むこと。
- 悩みこんでしまうのが一番ダメ!
合格するための受験対策費用
私が賃貸不動産経営管理士試験の受験対策に要した費用は、次のとおりです。
・通信講座スタディング「賃貸不動産経営管理士 合格コース(実戦力アップ演習講座付セット)」 13,800円
私が勉強した通信講座の詳細については、スタディングの賃貸不動産経営管理士講座で合格しました!のページをご参照ください。
また、おすすめの独学用テキストについては、賃貸不動産経営管理士に独学におすすめのテキスト・問題集のページを参考にしてください。
賃貸不動産経営管理士の独学に必要な勉強時間と勉強法まとめ
以上、賃貸不動産経営管理士に独学で合格するための勉強時間や勉強法についてご紹介してきました。
最後に、ここまでの内容を整理しておきたいと思います。
- 勉強時間の目安は、100時間程度
- 勉強期間は、2ヶ月前後(1ヶ月〜3ヶ月) が標準的
- ただし、宅建や管理業務主任者試験の学習経験があれば、半分以下の勉強時間で合格可能
- 独学の勉強法は、テキスト1冊を読み、問題集1冊を3回程度繰り返せばOK
- ただし、初めてテキストを読む際は、立ち止まらずに読み進めることが重要
賃貸不動産経営管理士は、合格率が30%程度あり、国家資格としては比較的易しい資格です。
さらに、宅建や管理業務主任者の受験経験のある方は、世間で言われるよりも短期間で合格することもできます。
ただし、合格率30%ということは、70%の人は不合格になるわけですから、油断は禁物です。しっかりと対策をして、ぜひ合格を勝ち取ってください!
賃貸不動産経営管理士試験の受験結果
令和元年度(2019年度)合格: 40問中35問正解(合格ライン:29問以上)
賃貸不動産経営管理士試験の合格通知書です。一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会 会長の名で発行されています。
そしてこれが、賃貸不動産経営管理士認定証です。令和3年12月に資格登録しました。
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