マンション管理士(マン管)試験の試験科目、出題形式・出題数、受験資格、試験日程、試験会場、合格率・難易度などの概要をご紹介します!

独学で資格取得【番外編】 - 目指せ!マンション管理士 -
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マンション管理士(マン管)の試験概要
マンション管理士試験の概要(試験科目、試験日程、合格率・難易度等)

更新日:2020年7月1日

 マンション管理士の資格は、平成12年に成立した「マンション管理適正化法」に基づき、管理業務主任者とともに誕生した国家資格です。

 マンション管理士は、マンションに関する高度な専門知識をもって、マンション管理組合の運営や管理規約の改正、大規模修繕工事などマンションの管理に関する様々な問題について、指導やアドバイスを行うことを業務としており、ひとことで言えば、マンション管理のコンサルタントといえます。

 現在、国内のマンションの戸数は着実に増え続けており、築30年を超えるマンションも増加してきているなかで、マンションの老朽化対策や、旧耐震基準で建設されたマンションの耐震改修工事など、大きな課題が顕在化しつつあります。

 また、居住者の高齢化に伴い、管理組合の運営に支障をきたす事例も増えてきています。

 このようなマンションを取り巻く困難な状況のなかで、大規模修繕工事の適切な実施や管理組合の円滑な運営など、マンション管理の専門家であるマンション管理士の必要性や期待が年々高まってきています。

 このマンション管理士として活躍するためには、マンション管理士試験に合格し、国土交通大臣の登録を受ける必要がありますので、まずは、マンション管理士試験の概要(試験科目、試験日程、合格率・難易度等)について、ご紹介していきたいと思います。

執筆者 大西雅明
市役所に22年間勤めた元公務員。在職中に、宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの資格試験に合格し、10年以上にわたって当サイトで情報発信している。

執筆者 大西雅明のプロフィール写真(宅建士、行政書士、マンション管理士、土地家屋調査士などの合格証書)
執筆者紹介

マンション管理士試験の内容(試験科目)

 マンション管理士試験では、想定される試験内容として、次のとおり公表されています。

(1)マンションの管理に関する法令及び実務に関すること

試験内容

建物の区分所有等に関する法律、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法、マンションの建替え等の円滑化に関する法律、民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)、不動産登記法、マンション標準管理規約、マンション標準管理委託契約書、マンションの管理に関するその他の法律(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等) 等

(2)管理組合の運営の円滑化に関すること

試験内容

管理組合の組織と運営(集会の運営等)、管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)、管理組合の苦情対応と対策、管理組合の訴訟と判例、管理組合の会計 等

(3)マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること

試験内容

マンションの構造・設備、長期修繕計画、建物・設備の診断、大規模修繕 等

(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること

試験内容

マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針 等

 公表されている試験内容は上記のとおりですが、これを読んだだけではイメージが沸かないと思いますので、具体的に、試験科目のレベルに落とし込んでみると、次の表のようになります。

(1)マンションの管理に関する法令及び実務に関すること

主な科目

区分所有法  12問
マンション標準管理規約  8問
民法、その他法令  6問

この分野では、マンション管理に関する最も基本的な法律である「区分所有法」とマンション管理規約のモデルとして定められた「マンション標準管理規約」を中心に出題され、それに続いて、「民法」のうちマンション管理に関係する範囲から出題されます。

その他、借地借家法や、宅建業法、不動産登記法、建替え等円滑化法、被災区分所有法などからも若干数の出題があります。

区分所有法は、マンション管理士の試験科目の中で、最も出題数が多く、全出題50問のうち10問以上を占める最も重要な科目です。

また、マンション標準管理規約も10問近くの出題があり、区分所有法の原則に変更を加えている部分の違いをしっかりと理解することが重要となります。

(2)管理組合の運営の円滑化に関すること

主な科目

管理実務

2問 
 会計 2問

この分野では、マンション管理に関する契約書のモデルとして作成された「マンション標準管理委託契約書」や、会計・税務に関する知識から出題されます。

(3)マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること

主な科目

建築、設備

15問

この分野では、マンションの構造や設備、維持保全などに関する知識から出題されます。

建築に携わったことのない人にとっては、苦手意識を持ってしまう科目になりますが、試験対策としては、「丸暗記」で対応できますので、とにかく「暗記」することで乗り切りましょう。

(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること

主な科目

マンション管理適正化法

5問

マンション管理士の資格やマンション管理業者の登録制度などを定めた法律「マンション管理適正化法」を中心とした出題となります。

基本的な知識が問われますので、基本をしっかりと押さえておけば満点を狙える科目です。

マンション管理士試験の出題形式・出題数

 マンション管理士試験は、四肢択一(マークシート)で50問が出題される筆記試験です。

 全ての出題がマークシート方式となっており記述式問題はありませんので、比較的試験対策をしやすい出題方式といえます。

 なお、管理業務主任者試験の合格者は、45問の出題となります。(上記試験科目(4)マンション管理適正化法の5問が免除)

マンション管理士試験の受験資格

 マンション管理士試験の受験には、年齢、学歴等の制約はありません

 国家試験の中には、実務経験が必要なものなどもありますが、マンション管理士試験にはそのような制約、条件等は一切ありませんので、どなたでも受験することができるようになっています。

マンション管理士試験の試験日程

 マンション管理士試験は、以下の日程で、年に1度だけ実施されます。

 チャンスは年に1度しかありませんので、十分な準備をして試験に臨む必要があります。

毎年1回、11月の最終日曜日(第4又は第5日曜日)

令和2年度(2020年度)
申込期間 令和2年9月1日(火)〜9月30日(水) ※消印有効
試験日時 令和2年11月29日(日)
午後1時〜3時(2時間)
合格発表 令和3年1月15日(金)

マンション管理士試験の申込方法

 マンション管理士試験は、「郵送」でのみ申し込むことができます。

  1. 「受験案内書」を次のいずれかの方法により入手する。
    • マンション管理センターのホームページ(公益財団法人マンション管理センター)からダウンロード
      この方法が一番手っ取り早いと思いますし、私もネットでダウンロードしてプリントアウトして申し込みました。
    • 都道府県及び政令指定都市等のマンション管理行政担当窓口、一部主要書店、マンション管理センター本部・支部の窓口で入手
    • マンション管理センターに郵送で請求
  2. 「受験手数料(9,400円)」を指定の払込用紙等により、郵便局又は銀行で納付し、払込受付証明書(又は、ATMの利用明細票)を受験申込書に貼り付ける。
    ネットで振り込むことはできませんが、ATMが使えるのは、まだマシですね。
  3. 顔写真(縦4.5cm×横3.5cm)を「受験整理票」に貼り付ける。
  4. 「受験申込書」と「受験整理票」を特定記録郵便で郵送する。

マンション管理士試験当日の持ち物

  マンション管理士試験当日の持ち物は、次のとおりです。
  • 受験票
  • BもしくはHBの硬さの黒鉛筆又はシャープペンシル
    シャープペンシルは、0.7mmの太いものがマークしやすくて便利です。
  • プラスチック製消しゴム
  • 鉛筆削り(任意)
  • 腕時計(通信機能・計算機能がなく、音を発しないもの。なお、腕時計以外の置時計等は使用不可)

※ 携帯電話等一切の無線通信機器類は必ず電源を切り、配布された封筒に封入しないといけません。

※ 参考書、問題集、法令集等一切の書籍及び計算機類の使用は禁止されています。

マンション管理士試験の合格発表の方法

 マンション管理士試験の合格発表は、合格発表日に以下の方法で発表されます。

  • 官報で公告
  • マンション管理センターのホームページに掲載
  • 各受験者へ合否通知書を発送

マンション管理士試験の試験会場

 マンション管理士試験は、札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市及びこれらの周辺地域において実施されます。

 試験会場は、各都道府県に設けられるわけではなく、上記のとおり、主要な都市にしか設けられませんので、居住地によっては、県外まで受験に行く必要があります。これは、受験者数の人数から、やむを得ないことなんでしょうね。。(私の場合は、兵庫県に住んでいますが、大阪の市立大学まで受験に行きました。)

 また、東京都と大阪市では、地域内に複数の試験会場が設けられますが、その他の地域では、1ヶ所しか設けられないようです。

 この試験会場の多くは、大学のキャンパスなど、教室型の部屋が確保できる施設になっています。

 試験会場は、受験申込書を記載する際に、希望する試験地1地域のみ選択することができるようになっています。

※ その地域に複数の試験会場がある場合(東京都・大阪市)は、特定の会場を選ぶことはできません。(マンション管理センターにより、受験者にとってなるべく利便の良い試験場への割り振りが行われるそうです。)

 そして、決定された試験会場は、受験票に記載して通知されます。

マンション管理士試験の受験手数料

 マンション管理士試験の受験手数料は、次のとおりです。

 9,400円

マンション管理士試験の合格率・難易度、合格基準点等(過去10年間)

マンション管理士試験の合格率・難易度

 マンション管理士試験の合格率は、下表のとおり、おおむね8〜9%程度で推移しており、他の資格試験の合格率と比べると、例えば、

不動産系の国家資格では、

  • 土地家屋調査士試験: 8〜9%
  • 宅建士:15%
  • 管理業務主任者試験: 20%

法律系の国家資格では、

  • 司法書士試験: 3〜4%
  • 社会保険労務士試験: 5%前後
  • 行政書士試験: 10%前後

のような合格率になっていますので、他の国家資格と比較した場合は、やや高めの難易度といえます。やや高めといっても、8%という合格率自体は、100人受験しても8人しか通らないわけですから、かない高い難易度であり、十分な試験対策をする必要があります。

年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
H22
(2010)
17,704 1,524 8.6% 37点
H23
(2011)
17,088 1,587 9.3% 36点
H24
(2012)
16,404 1,498 9.1% 34点
H25
(2013)
15,383 1,265 8.2% 38点
H26
(2014)
14,937 1,260 8.4% 36点
H27
(2015)
14,092 1,158 8.2% 38点
H28
(2016)
13,737 1,101 8.0% 35点
H29
(2017)
13,037 1,168 9.0% 36点
H30
(2018)
12,389 975 7.9% 38点
R1
(2019)
12,021 991 8.2% 37点

マンション管理士試験の合格基準点(合格ライン)

 マンション管理士試験の過去10年間の合格基準点は、上表のとおり、34点〜38点と幅があります。

 これは、マンション管理士試験は、何点取れば合格するといった絶対評価方式ではなく、相対評価方式が採用されているからです。

 合否の判定基準は公表されていませんが、おおむね8〜9%程度の合格率になるように合格ラインが決められていると考えられています。

 多くの国家試験は、マンション管理士試験と同様に相対評価方式が採用されていますので、マンション管理士試験が特別なわけではありません。

 ちなみに、絶対評価方式が採用されている試験として有名なのは、行政書士試験ですね。

 いずれにしても、マンション管理士試験では、おおむね7割前後の正答率が合格ラインとなっていますので、そのあたりを目処に想定しておけばよいかと思います。

マンション管理士試験の実施団体/公式サイト

 マンション管理士試験は、指定試験機関として国土交通大臣の指定を受け、マンションの管理の適正化の推進に関する法律の定めにより「公益財団法人 マンション管理センター」が実施しています。

公益財団法人 マンション管理センター
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公式サイト(公益財団法人 マンション管理センター)

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