更新日:2021年11月20日
行政書士試験は、例年約4万人が受験する人気資格であり、行政書士の試験対策用のテキストや問題集は、各社から様々なシリーズが出版されています。
このため、行政書士試験に独学でチャレンジしようとする皆さんは、どのテキストや問題集を使えばいいのか、とても迷うと思います。
当サイトにおいても、「行政書士の独学におすすめのテキスト【人気テキスト徹底比較!】」のページで、各社の人気テキストの比較をしているところですが、その中からさらに、比較検討するうえで参考にしていただけるよう、LECの「行政書士 合格のトリセツ」のテキスト、問題集のラインナップについて取り上げ、皆さんにご紹介していきたいと思います。
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- テキストの比較はこちら⇒行政書士の独学におすすめのテキスト【人気テキスト徹底比較!】
- 問題集の比較はこちら⇒行政書士の独学におすすめの問題集【人気問題集徹底比較!】
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「行政書士 合格のトリセツ」シリーズのテキスト・問題集のラインナップ
LECの「行政書士 合格のトリセツ」シリーズは、2020年版から新たに発刊されたシリーズです。
この「行政書士 合格のトリセツ」シリーズは、現在のところ、基本テキストと分野別過去問題集の2冊のラインナップが出版されています。
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト
- 行政書士の基本テキスト -
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。
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行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(2022年版)![]() 著者: 野畑 淳史 (著), 東京リーガルマインド LEC総合研究所 行政書士試験部 (編集) 出版社: 東京リーガルマインド 発売日: 2021/11/15 ページ数: 994ページ サイズ: 14.8 x 4.9 x 21 cm 価格: 3,300円 |
行政書士 合格のトリセツ 基本問題集
- 行政書士の分野別過去問題集 -
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。
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行政書士 合格のトリセツ 基本問題集(2022年版)![]() 著者: 野畑 淳史 (著), 東京リーガルマインド LEC総合研究所 試験部 (編集) 出版社: 東京リーガルマインド 発売日: 2021/11/15 ページ数: 563ページ サイズ: 14.8 x 2.9 x 21 cm 価格: 2,640円 |
それでは、「うかる!行政書士」シリーズのラインナップについて、順に見ていきたいと思います。
「行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト」を徹底レビュー
- 行政書士の基本テキスト -
まずは、「行政書士 合格のトリセツ」シリーズの基本テキスト、「行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト」からご紹介します。
このテキストは、2020年版が初版のLECのフルカラーのテキストです!
これまでは、ロングセラーの「出る順 行政書士」で長らく頑張っていましたが、最近は、ライバル会社のTAC(Wセミナー)や伊藤塾のテキストに水をあけられていました。
そこで、最近主流になりつつあるフルカラー化やイラスト・図解を豊富に盛り込んだテキストの流れに乗り、「合格のトリセツ」が出版されたというわけですね。
出典:Amazon
まず感じるのは、TACのテキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」によく似ているなぁということ、、、「講義図解」という枠があるのですが、これが、みんなが欲しかった!の「板書」を連想してしまいます。。
ただ、みんなが欲しかった!よりは、詳しい解説があるうえで、みんなが欲しかった!に匹敵するほど図解・イラストが豊富になっていますので、良いテキストだと思います。
しかし、その結果として、欄外の解説がテンコ盛りになっているというのが気になります。。結局、本文を図解中心に構成し、詳しい解説も入れようとすると、必要な解説が欄外に追いやられてしまうわけですね。とっつきやすさを求めると、こうなってしまうのは、やむを得ないのかもしれませんが、私としては読みにくいと感じてしまいます。
次に、見た目の特徴としては、分厚いテキストですので、5分冊(本編4冊+六法1冊)にセパレート可能です。また、重要事項等を付属の赤シートで隠して覚えられるようになっています。
構成としては、各テーマごとに「過去問チャレンジ」が設けられており、理解度の確認をしながら学習を進められるようになっています。
本文については、憲法の中心となる判例は、事件名、事案、争点、判旨に分けて記載されており、わかりやすいと思います。また、イラストで図解もしてあり、争点をイメージしやすくなっています。
そして、全体としては、上述のとおり、図解・イラストを中心とした構成で、一見わかりやすそうに感じますし、みんなが欲しかった!よりは、詳しい解説もありますが、欄外がテンコ盛りで、読みにくく感じてしまうという側面もあります。
これはまぁ、好みによるのかもしれませんので、図解・イラストが中心のテキストを好む人にはおススメできると思います!
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。![]() |
行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト(2022年版)![]() 著者: 野畑 淳史 (著), 東京リーガルマインド LEC総合研究所 行政書士試験部 (編集) 出版社: 東京リーガルマインド 発売日: 2021/11/15 ページ数: 994ページ サイズ: 14.8 x 4.9 x 21 cm 価格: 3,300円 |
- フルカラー
- 5分冊にセパレート(本編4分冊+六法)
- 赤シート対応
- テーマごとに過去問あり
- 憲法の判例:事件名、事案、争点、判旨に分けて記載。イラストの図解もありわかりやすい
- 全体:図解・イラストが中心で、「みんなが欲しかった!」に似ているが、それよりは詳しい解説と、匹敵する図解・イラスト
- ただし、欄外の解説がテンコ盛りで読みにくく感じる
- 図解・イラストが中心のテキストを好む人にはおススメ
【関連記事】
- 当シリーズを含め、各社のテキストについては、行政書士の独学におすすめのテキスト【人気テキスト徹底比較!】のページでご紹介しています。
「行政書士 合格のトリセツ 基本問題集」を徹底レビュー
- 行政書士の分野別過去問題集 -
次は、分野別過去問題集の「行政書士 合格のトリセツ 基本問題集」です。
この問題集は、合格に必要な厳選された250問が収録された問題集です。
収録内容は、行政書士試験の過去問だけでなく、オリジナル問題に加え、他資格試験の問題までも収録されています。(その割には、収録問題数は少なめです。)
これは、近年の行政書士試験では、過去問だけではなく、公務員試験や司法書士試験などの問題を解くことも推奨されるようになってきていることが理由だそうです。
なお、印刷は2色刷りですが、分野ごとに異なる色が使用されているため、他の問題集よりもカラフルな印象を受けます。
しかし、その結果、目隠しシート(赤シート)の対応が不能となり、シート(厚紙)を被せて隠すというアナログな対応になってしまっています。。(カラフルさを採るか、赤シート対応を採るか、判断した結果、カラフルさを採ったということでしょうね。)
なお、基本テキストへのリンクについては、解説の1肢ごとに、テキストの参照箇所のページ数が具体的に明記されていますので、素早くテキストを参照することができます。
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行政書士 合格のトリセツ 基本問題集(2022年版)![]() |
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著者・編集
野畑 淳史 (著), 東京リーガルマインド LEC総合研究所 行政書士試験部 |
出版社
東京リーガルマインド |
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収録内容
250問 (過去問+オリジナル問題+他資格試験問題) |
出題形式
5肢択一式 ※記述式・多肢選択式も含む |
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掲載順
科目・分野別 |
ページ構成
左ページに問題、右ページに解答・解説 |
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テキストとの関連付け
『行政書士 合格のトリセツ 基本テキスト』にリンク(1肢ごとに参照ページを明記) |
目隠しシート対応
--- ※付属の厚紙(目隠しシート)でアナログに目隠し可能 |
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ページ数
563ページ |
価格
2,640円 |
【関連記事】
- 当シリーズを含め、各社の問題集については、行政書士の独学におすすめの問題集【人気問題集徹底比較!】のページでご紹介しています。
「行政書士 合格のトリセツ」シリーズの徹底レビューまとめ
以上のように、LECの「行政書士 合格のトリセツ」シリーズについて、見てきました。
このシリーズは、2020年版から新たにLECから発刊された待望のフルカラーテキストであり、最近の流行りを取り入れた図解・イラストを中心としたテキストです。
問題集も2色刷りではありますが、分野ごとに色を変えてカラフルに仕上がっています。
「丁寧な解説」という点では、伊藤塾の「うかる!行政書士」やWセミナーの「合格革命」に比べると劣っていますが、ある程度の解説はありますので、図解・イラストを中心としたテキストを好む方にとっては、おススメできるテキストだと思います。
問題集の解説については、特に図解やイラストが多いというわけではなく、ごく一般的な解説だと思います。ですので、テキストは図解・イラストが中心だったとしても、問題集を解きながら、理解を深めていくことができるのではないかと思います。
ただし、収録問題数が250問ということで、他社の問題集に比べると少なめですので、その点は少し気になります。
ということで、総合的に見ると、やはり私としては、伊藤塾の「うかる!行政書士」か、Wセミナーの「合格革命」かのいずれかをおススメしたいと思ってしまいますね。
なお、「行政書士 合格のトリセツ」シリーズは、現在のところ、基本テキストと基本問題集の2冊のみですが、基本的に行政書士試験の学習は、最低限この2冊のラインナップがあれば、合格は可能です。
その他、考えられる教材として、「要点整理テキスト」や「予想問題集(模擬試験)」などもありますが、こういったものは、どうしても必要な場合に追加で購入する程度のものですので、はじめから、そこまで考えて購入する必要はないと思います。
必要になったときに、他のシリーズから購入すればよいのではないかと思います。
<参考>要点整理テキストが効果的なケース
例えば、要点整理テキストを効果的に利用できるケースは、次のような場合です。
- 直前期に知識を総整理して万全の態勢で本試験を迎えるために
- 復習時間が確保できない場合に一気に総復習を済ませるために
- 2年目の再チャレンジの基本テキストとして
- 外出先や通勤時間などスキマ時間での暗記用に
このような場合に、要点整理テキストを使用すると効果的だと思います。
【関連記事】
- 各社の要点整理テキストについては、「行政書士の独学におすすめのテキスト【人気テキスト徹底比較!】→「行政書士の要点整理テキスト」のページでご紹介しています。
<参考>予想問題集(模試)が効果的なケース
行政書士試験を受験する場合は、独学の場合であっても、予備校の模試だけは受験しておいた方がよいと言われることがあります。これには、次のような目的があると考えられます。
- 解答の時間配分やマークシートの解答形式、緊張感など本試験に慣れる。
- 自分の知識に穴がないか確認し、本試験に向けた最後の仕上げとして、弱点の補強をする。
- 過去の出題傾向を分析したうえでの予想問題が出題されるため、その年の本試験に出題される可能性が高い問題を押さえる。
このような資格予備校が実施する模試を受験することも一つの方法ですが、それに代替するものとして、「予想問題集」を購入し、解いてみるという方法もあります。
※ 当シリーズを含め、各社の予想問題集については、「行政書士の独学におすすめの問題集【人気問題集徹底比較!】→「予想問題集・模試」でご紹介しています。
※ 資格予備校の模擬試験(模試)については、行政書士のおすすめ模試のページでご紹介しています。
- テキストの比較はこちら⇒行政書士の独学におすすめのテキスト【人気テキスト徹底比較!】
- 問題集の比較はこちら⇒行政書士の独学におすすめの問題集【人気問題集徹底比較!】
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