木星型惑星・・・ガスと氷でできた惑星
巨大ガス惑星
巨大氷惑星
元々円盤の比較的外側の領域で形成されたものが、
後に、内側に移行したとする説がありますが・・・
木星も、
グランド・タックモデルという、
一度火星軌道程度まで太陽に近づき、後に現在の軌道に落ち着いたという説があります。
また、当初は、現在とは逆に、天王星の方が、海王星より太陽から遠くにあったという説があります。
太古の惑星は、移動していた可能性があるようですね。
巨大ガス惑星と、巨大氷惑星(天王星型惑星)があります。
巨大ガス惑星は、
ガスを主成分とする惑星です。
中心核は、高温・高圧で、ケイ素や鉄等、岩石からなります・・・
すべてが、ガスではないようですね。
巨大氷惑星は、
木星や土星の核から、液体の金属水素の層を除いたものに似ています。
木星の磁場が非常に強いは、金属水素の存在が一因とも言われますが・・・
金属水素がない天王星の放射線帯が、土星と同程度なのはなぜでしょう?
また、天王星と海王星の磁場の中心は、惑星の中心から大幅にずれているのはなぜでしょう?
衛星の数が多いです・・・
ホット・ジュピターも、衛星の数は多いのでしょうか?
しかも、木星の衛星は、67個のうち、52個も逆行衛星です・・・なぜでしょう?
太陽系内では、エウロパがあります。
イオ、ガニメデ、カリスト、エンケラドゥス等にも可能性があるようです。
タイタンには、
地球の生命とは異なる、水によらない生命が存在するという説があります。
木星は、
太陽系で、最大の惑星です。
半径が30%大きければ、赤色矮星になり得たようです。
星の軌道は、太陽の天の赤道ではなく、木星の軌道平面とほぼ一致しています(水星は例外)。
後期重爆撃期の原因とも考えられます。
年間2 cm縮んでいます・・・誕生時の大きさは、現在の2倍とも考えられます。
大赤斑があり、巨大な台風という説が有力です。
土星は、
環が特徴的です。
主にソリンが混ざる水の氷で、非結晶の炭素もあります。
太陽系で唯一、水よりも30%軽いです。
太陽からの紫外線は、上層大気層でメタンの光分解を起こし、炭化水素を生成します。
土星の南極点には、他の太陽系天体には見られない、-122℃の暖かい極渦があります。
北緯78度付近に六角形の波紋があります・・・
六角形といえば、ベナール・セルでしょうか?
天王星は、
極点では約42年間、昼または夜が続きます。
他のガス惑星と比べると、雲がほとんど見られません。
海王星は、
マントルは、液体で、水とアンモニアの海と呼ばれます。
メタンが、ダイヤモンドに分解されている可能性があります。
深部では、超イオン水の層からなるとされます。
表面温度は、約50K。
大気は、メタンの影響で青色をしています。
海王星の風は、最大で時速2,000kmもあり、太陽系の中で最速です。
太陽から5番目の公転軌道を周回している惑星です。
太陽系の中で、大きさ、質量ともに最大の惑星です。
英名のJupiterは、ローマ神話のユーピテル(ギリシア神話のゼウス)から命名されました。
木星の黄道に沿う、約12年の周期を用いて、黄道十二星座の各星座を定めていました。
木星大気には、水、メタン、アンモニア、水素分子等含まれています。
しかし、強い垂直方向の空気循環があるため、
高温の惑星内部に運ばれて分解され、
地球型生命が発生することを妨げます。
また、大気中の水分量が乏しく、
岩石核の表面が、強い圧力にさらされていることも、
地球型生物の発生条件に適さないと考えられています。
太陽からの平均距離は 7.78×108 km( 約5.2 AU )。
太陽系の中で、太陽に次ぐ重力中心ですが、半径比は7%に過ぎません。
しかし、質量は、太陽系の木星以外の惑星全ての、2–2.5倍(太陽の0.001倍)に相当します。
そのため、太陽系全体の重心は、太陽の内部にはなく、
太陽半径の1.068倍の位置に相当する太陽表面付近にあります。
地球と比べると、質量は318倍、直径は11倍、体積は1,321倍です。
木星質量は、 MJ または MJup で表され、
太陽系外惑星や褐色矮星等の、天体質量を表示する単位にも用いられます。
木星質量の1.6倍重かった場合、褐色矮星となっていたようです。
木星が恒星として輝くには、水素を中心として75–80倍の質量が必要ですが、
半径が30%程度大きければ、赤色矮星にはなり得たようです。
ただし、木星が現在の軌道のまま赤色矮星になっていたとしても、
地球にほとんど影響はないと考えられています。
木星の自転は、3つの系(システム)に分けられます。
システムIは、赤道を挟んだ南北10度の領域で、最速。
システムIIは、Iを挟む南北部分の中緯度に当たる領域。
システムIIIは、惑星磁気圏の回転で、9時間55分29.37秒で一周します。
システムIIIが、固体核の自転周期と考えられ、木星の公式な自転とみなされています。
赤道傾斜角は、3.13度と、水星に次いで小さく、自転軸がほぼ垂直です。
そのため、季節変化がほとんどないと考えられます。
自転による遠心力のため、赤道の直径が自転軸の直径よりも7% ( 9,275 km ) 膨らんだ、
楕円球の状態にあります。
木星は、惑星表面が固体でなく、上層大気の差動回転が確認されます。
極域の大気は、赤道部分の大気よりも回転時間が5分長いです。
公転周期は、11.86年で、
土星と周期が軌道共鳴5:2の関係にあります。
表面温度は、125 Kで、
太陽光エネルギーだけで計算される温度102 Kよりも高いです。
この差は、惑星内部で生成される熱により生じ、太陽から受ける熱量に匹敵します(または2倍)。
この熱の一部は、ケルビン・ヘルムホルツ機構という断熱過程で生じます。
このため、木星は年間2 cm縮んでいます。
逆に、誕生時の木星は、現在よりも2倍程度の大きさがあったとも考えられます。
水素より重いヘリウムが、中心に沈む際に生じる重力エネルギーという説もあります。
木星の内部構造は、詳細不明ですが、
中心に中心核があり、
周りを、液状の金属水素と若干のヘリウムが覆い、
その外部を、分子状の水素を中心とした層が取り囲んでいると考えられます。
木星内部の温度と圧力は、内部に向かうほど高くなります。
1万K、200 GPaになると、水素が相転移を起こし、金属水素が形成されます。
金属水素層の底で、2万K、3,600 GPa、
中心核では、3.6万K、4,500 GPaと見積もられています。
中心核は、
ケイ素等、岩石質と想像されていますが、詳細不明です。
中心核の周囲は、
微量のヘリウムや水の氷を含む、厚い水素の層で、木星半径の78%に相当します。
深い部分は、液体の金属水素が、4万km 程の層をなし、
上部には、液体の水素分子が、約 2万km の厚さで覆っています。
表面部分の水素は、液相と気相を区分する境界が存在しない、超臨界液体状態と考えられます。
上層部では、水素はガス状です。
木星の大気の上層は、
ガス分子構成比で、88–92%の水素と、8–12%のヘリウムガスが占めます。
重量比では、水素75%、ヘリウム24%、他が1%です。
内部は、重い元素の比率が高まり、全体の重量比では、水素約71%、ヘリウム約24%、他が5%となります。
大気には、わずかなメタン、水蒸気、アンモニア、ケイ素化合物も含まれます。
エタン、硫化水素、ネオン、酸素、硫黄も確認されました。
大気最外層には、凍ったアンモニアの結晶が漂っています。
微量のベンゼンや、他の炭化水素の存在も確認されました。
大気における水素とヘリウムの存在比は、原始太陽系星雲の理論的構成に近いです。
しかし、ネオンは5万分の1(太陽の約1/10)しかありません。
ヘリウムの比率も少ないです(太陽の80%)。
木星は、太陽系惑星の中でも最も厚い5,000 kmにわたる大気層を持ちます。
木星には固体の表面が存在しないため、
惑星の領域は、10気圧に相当する大気圧からなると考えています。
木星は、常時雲に覆われており、
可視光で観測される表面は、固体の地面ではなく、雲の表層です。
雲は、アンモニアの結晶やアンモニア水硫化物からなります。
雲は、対流圏界面に浮かんでおり、赤道域に相当する部分では、緯度ごとに異なる流れを起こしています。
この流れは、比較的明るい「帯、ゾーン」と、暗い「縞、ベルト」に分けられることもあります。
これらは、赤道と平行に、東向きと西向きに交互に流れており、
複雑な大気循環を引き起こして、嵐の渦や乱流等の現象を発生させます。
ジェット気流は、風速 100 m/s ( 360 km/h ) にも達します。
雲の層は、厚さ 50 km 程度で、2構造です。
更に、アンモニアの雲の下には、薄い水の雲が存在すると予想されます。
稲妻も発見されており、地球の1,000倍に相当します。
これには、極性分子である水が引き起こす電離作用が必要です。
水の雲は、惑星内部から供給される熱を受けて、雷のエネルギーを蓄積します。
木星表面に見られる、雲のオレンジ色や茶色は、
内部から湧き上がった化合物が太陽の紫外線によって変質したものです。
詳細は不明ですが、リン、硫黄、炭化水素類が成分と考えられています。
大赤斑が、赤道から南に22度の表面にあります。
周囲の温度が2度低いことから、高気圧性の嵐と考えられます。
大赤斑が、長期間維持されるメカニズムは不明ですが、巨大な台風と考える説が有力です。
長径2.4–4万km、短径1.2–1.4万kmの楕円形で、地球2–3個がすっぽり納まります。
最も盛り上がっている所は、周囲よりも8km高いです。
反時計回りに回転しており、6日で1周します。
磁気圏と磁場
木星の磁場の強さは、地球磁場の14倍に相当します。
磁力は、赤道部分で4.2ガウス、極部分で10–14ガウスという、
太陽黒点を除けば太陽系最大の磁力を持ち、
地球磁場の約2万倍に相当します。
磁極は、自転軸とややずれており、極性は地球と逆になっています。
磁場は、金属水素の、マントルにおける導電物質の対流活動が引き起こすという説が有力です。
木星磁気圏の特徴は、
衛星イオが火山活動で軌道上に放出する二酸化硫黄ガスが、硫黄や酸素等のイオンとなり、
木星から供給される水素イオンともに、惑星の赤道上にプラズマ・シートを形成する所にあります。
このシートは、惑星とともに自転する磁気圏に引っ張られて回転し、
遠心力によって引き伸ばされた円盤状となります。
プラズマ・シートの中では、電子が0.6–30.0メガヘルツに達する、強い電波バーストを発しています。
木星から出る電波は、
デカメーター波長、
デシメートル波長、
強いX線の3種類あります。
木星から断続的な22.2メガヘルツの電波信号(電波バースト)が出ています。
周期は木星の自転と一致しています。
太陽風と磁気圏は、
木星半径の75倍に相当する領域で相互作用を起こし、ボウショックを発生しています。
ボウショックと磁気圏境界層との間の内側部分が、
磁気圏境界面となり、木星の磁気圏を覆っています。
強い磁気のため、木星の極には、水素が電離したH3+イオン等により、
常時オーロラが生じ、エネルギーは地球の1000倍に相当します。
太陽風は、風下へ木星磁気圏を引き伸ばし、外側は土星の公転軌道にまで達しています。
4大衛星は、磁気圏の中を公転しており、太陽風から護られています。
しかし、この磁気圏内部は、高エネルギー粒子で満たされています。
木星の衛星は、
67個発見されています。
そのうち51個は、直径 10 km に満たない小さなもので、
52個は、逆行衛星です。 トップ
イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストは、ガリレオ衛星と呼ばれます。
イオ、エウロパ、ガニメデの3個は、軌道共鳴状態にあります。
イオが木星を1周する間に、エウロパは約1/2周、ガニメデは約1/4周します。
環
木星には、光環(ハロー環)・主環(メインリング)・ゴサマー環の、3つの環が存在します。
これらの環は、アルベドが0.5程度と暗く、塵の比率が高いです(土星の環は主に氷)。
主環の材料は、主に衛星アドラステアとメティス、
ゴサマー環は、衛星テーベとアマルテアから放出された物質と考えられます。
太陽系内の天体との相互作用
太陽に非常に近い水星を例外として、
ほとんどの星の軌道は、太陽の天の赤道ではなく、木星の軌道平面とほぼ一致しています。
後期重爆撃期が起こった原因は、木星の存在とも考えられます。
小惑星の多くは、木星の重力場に影響を受け、公転軌道上のラグランジュ点に集まっています。
これらはトロヤ群と呼ばれ、トロイア戦争の人物名から、小惑星の名前が採られています。
2,000以上発見されています。
ほとんどの短周期彗星(軌道長半径が、木星のそれを下回るもの)は、木星系と言えます。
これらの起源は、エッジワース・カイパーベルトと考えられていますが、
木星と近接接近した際に軌道が乱され、
太陽と木星双方の重力に捕らえられた短周期へ変化したものとされています。
木星は、太陽系の掃除屋という異名を持ち、
内惑星の領域に比較的近い重力井戸であるため、
木星は数多い彗星衝突を引き受け、内惑星を保護してきたという考えから、名付けられました。
木星がなければ、地球に衝突する小惑星の数は1000倍、数万年に1回衝突するという説がありますが、
異論もあります。
木星への天体の衝突は、極めて稀とされていましたが、
最近、短期間の内に、連続して3件の天体衝突が発生しました。
太陽から6番目の、太陽系の中では2番目に大きな惑星です。
木星と土星の2つで、太陽系の惑星質量の92%を占めます。
巨大ガス惑星です。
サターンは、ローマ神話の農耕神サトゥルヌス(ギリシア神話のクロノス。ゼウスの父)に由来します。
太陽から遠く運行が遅いことから、年老いた神の名が付けられました。
太陽からの平均距離は、1.4×109km( 約9.6 AU )。
平均半径は、地球の約9倍です。
体積は、地球の318倍ですが、
質量は、95倍しかありません。
平均密度は0.69g/cm3(地球の1/8)で、太陽系で唯一水よりも30%軽いです。
自転は、
木星と同じく、緯度によって異なった回転周期を持ちます。
赤道域を含む領域は、システムTという自転で、
他の領域は、システムUという自転です。
電磁波の放射に基づいた回転は、システムVと呼ばれ、自転とされていました。
しかし、電磁波の回転が土星の自転と一致しないことが判明し、
土星の自転は10時間32分35秒とされています。
自転によって、扁球形状となり、
極よりも赤道部分が膨らんでおり、差はほぼ10%( 60,268km 対 54,364km )にもなります。
その他のガス惑星も、やや扁平していますが、土星ほどではありません。
公転速度は平均9.69km/秒で、約29.5年で太陽を一周します。
公転軌道は楕円で、地球の公転面から2.48°傾いています。
軌道離心率は0.056で、
近日点と遠日点では、土星−太陽間の距離は約1.55億kmの差が生じます。
内部構造
成分は、ほとんどが水素ですが、
木星と同じく、土星はすべてガスで構成されている訳ではありません。
中心核は、
鉄やニッケル及びシリコンと酸素の化合物である岩石からなります。
中心核の質量は、地球の9-22倍、
直径は、約2.5万kmと試算されています。
中心核は、濃い液体状の金属水素の層に覆われ、
外側にヘリウムが飽和した水素分子の液体層があり、
高度が増すにつれて、気体へ相を変えていきます。
最も外側の層は、厚さ約1000kmのガスの大気からなります。
土星内部は非常に高温で、中心核では11,700Kにもなり、
太陽光の2.5倍もの放射を行います。
放出エネルギーは、ケルビン・ヘルムホルツ機構から生じると考えられていますが、
これだけでは土星の熱発生量を説明できません。
液滴化したヘリウムが、水素の密度が低い所を通る際に摩擦による熱が発生するという説があります。
実際に土星の大気中に含まれるヘリウムの割合は、
太陽や4つの木星型惑星よも低く(体積比で9.9%)、
土星内部でヘリウムの分離が起きていることを示唆しています。
この現象によって、中心核はヘリウムで覆われている可能性もあります。
大気
外層の大気は、
96.3%が水素分子、3.25%がヘリウム分子です。
このヘリウムの構成比は、太陽内と比較すると明らかに少ないです。
ヘリウムよりも重い元素の量は、原始太陽系形成時の比率に一致すると考えられています。
これらの元素は、地球質量の19-31倍存在すると見積もられていますが、
ほとんどは土星中心核にあるものと考えられます。
アンモニア、アセチレン、エタン、プロパン、リン化水素、メタンも検出されました。
上空に見られる雲は、アンモニアの結晶ですが、
下に行くと、硫化水素アンモニウムや水へと変わります。
太陽からの紫外線は、上層大気層でメタンの光分解を起こし、
化学反応でつくられた各種の炭化水素が、渦巻きや拡散を通じて惑星内部へ運ばれます。
光分解のサイクルは、土星の季節変化の影響を受けます。
稲妻もみられ、エネルギーは地球の雷の1000倍に匹敵します。
雲の層
土星の大気は、木星と同様に帯状の模様を見せますが、赤道近くで淡い幅広になります。
上層は、温度100-160K、圧力0.5-2バールで、アンモニアの氷からなります。
下部の、圧力2.5-9.5バール付近の層は、水の氷が雲をつくり、温度は180-250Kに上昇します。
この層には硫化アンモニウムの氷が混合し、圧力は3-6バール、温度は235-290Kになります。
最下層では、圧力が10-20バール、温度は270-330Kになり、
液化したアンモニウムの水滴が含まれるようになります。
嵐等の気象現象が観測されています。
土星に吹く風は、太陽系で海王星に次ぎ、2番目に速いです。
最も速いものは偏東風で、速度は1800km/hもあります。
土星の南極点には、
他の太陽系天体には見られない暖かい極渦があります。
土星の表面温度は、通常-185℃前後ですが、
この渦は暖かい時には-122℃にもなり、土星表面で最も高い気温になると考えられています。
南極に、台風の目を持つ嵐があります。
木星の大赤斑にはありません。
北半球では、
大白斑が、約30年毎に夏至を迎える頃に発生します。
北緯78度付近で、南極側にはない、北極を取り囲む、六角形の波紋があります。
六角形の一辺は、約13,800kmで、地球の直径より長いです。
10時間39分24秒(土星の自転とほぼ同速)で1回転しています。
六角形の動きは、大気中に視認できる雲と違い、経度に沿ったものではありません。
土星の磁場は、
磁気双極子という単純な対称形をしています。
赤道付近での強度は0.2ガウスで、地球磁場よりも若干弱いです。
土星の磁気圏は、木星よりも非常に小さいです。
磁気圏は、木星と同じく内部に液状の金属水素の層が存在し、
ダイナモ効果によって発生している可能性が高いです。
磁気圏の外を公転する衛星のタイタンの大気から供給されるイオン化された粒子は、
磁気圏内でプラズマ化し、極地でオーロラを発生させます。
環は、土星に特徴的です。
9つが主要なリング状、3つが不定的な円弧です。
環の形成は、数億年前と考えられていますが、
土星の環は、45億年前に惑星ができた時から存在したという説もあります。
尚、環は、10km幅の氷塊が繰り返し破壊、再生され、
環には常に新しい物質が供給されています。
環の起源には、
破壊された土星衛星の残骸というもの、
土星を形成した星雲の余りが残っているという説があります。
衛星エンケラドゥスが噴出した氷も、環の材料の一部になっています。
羊飼い衛星群と呼ばれる、パンやプロメテウスのような、
環が拡散するのを防ぐものもあります。
輪は、土星の赤道上空6,630kmから120,700kmの間に広がっていますが、
厚さはわずか20mです。
環は、土星から1200万km離れたフェーベ環までが主要領域です。
塵程度のものから、10m長前後までの粒子で形成されており、
93%はソリンが混ざる水の氷で、
7%は非結晶の炭素です。
温度は、-180℃前後です。
土星の衛星は、今の所62個あります。
これにはリングの中に存在する、何百という小衛星(ムーンレット)は含まれません。
タイタンは、
土星最大で、太陽系全体でも2番目に大きな衛星で、
水星よりも大きく、
衛星としては太陽系でただ一つ、有意な大気があります。
北欧群は、土星の外周部を公転する、逆行軌道を持つ衛星群です。
フェーベは、北欧群の最大の衛星です。
土星の第6衛星です。
名前は、ギリシア神話の巨神族ティーターン(英語では、タイタン)が由来です。
土星最大の衛星で、直径約5150km。
惑星である、水星よりも大きいです。
表面気圧は、地球の1.5倍もあります。
タイタンの表面重力は、1.35 m/s2と、地球より小さいため、
単位表面積あたりの大気量は、地球の10倍に相当します。
大気の主成分は、窒素 ( 97% ) とメタン ( 2% ) です。
重力が大きく、低温のため、
大気(窒素分子)を引きとめておくことができているとされます。
タイタンには、液体メタンの雨が降り、メタンやエタンの川や湖が存在すると考えられています。
タイタンの薄い氷の地表の下は、
溶けかかった氷と岩石との、粥状態の海になっているとされます。
この海は、濃い塩水でできているようです。
タイタンは、太陽から遠く離れているため、表面温度が-179°Cと、生命の存在は不可能と思われる環境です。
一方、分厚い大気と、豊富な炭素化合物を持つ等、生命にとって有利な点もあります。
タイタンに存在しうる生命としては、
極寒の地表ではなく、地下の液体の水の中で生存する生命が考えられています。
また、地表の液体メタンやエタンの湖の中に、
地球の生命とは全く異なる、水によらない生命が存在するという説もあります。
尚、液体メタン下において機能する、仮説上の細胞膜は、モデル化されています。
太陽から7番目の惑星です。
太陽系の惑星の中で、3番目に大きいです。
巨大氷惑星です。
名前のウラヌスは、ギリシア神話(ローマ神話のカエルスではありません)における、
天の神ウーラノス(ゼウスの祖父)のラテン語形です。
尚、ウラヌス=天王星は、古代人の命名ではありません。
太陽からの平均距離は、約19.2 AU。
赤道面での直径は、51,118 km。
質量は、8.686 ×1025 kg。
平均密度は、1.32 g/cm3。
表面積は、8.13 ×109 km2。
自転周期は、17時間14分(逆行)。
自転軸の傾きは98度で、
黄道面に対し、ほぼ横倒しに倒れています。
天王星がまだ完成されていない時期に、大きな原始天体が衝突したという説、
かつて巨大衛星が存在し、その影響で次第に自転軸が傾斜したという説がありますが、詳細不明です。
自転軸の傾きのため、極周囲の方が赤道周囲よりも太陽からの熱を受けていますが、
極地よりも、赤道周囲の方が、温度が高いです。
公転周期が84.25年なので、
極点では約42年間、昼または夜が続きます。
天王星は、主にガスと多様な氷からできています。
内部は重い元素に富み、岩石と氷からなる核の他、
水やメタン、アンモニアが含まれる氷からなるマントルで構成されていると推測されています。
酸素、炭素、窒素が多く含まれ、
ほとんどが水素とヘリウムでできている木星や土星とは対照的です。
大気には、
水素が約83%、ヘリウムが15%、メタンが2%含まれています。
天王星が青緑色に見えるのは、上層大気に含まれるメタンによって赤色光が吸収されるためです。
色は、公転に伴って変化するため、天王星には季節があると推測されています。
天王星の大気は、他のガス惑星と比べると、雲がほとんど見られません。
これは、傾いた自転の影響で、昼夜の気温変化がほとんどないためです。
しかし、2007年に天王星は春分を迎え、赤道方向に太陽光が当たるようになり、
昼夜の繰り返しが起こるようになったため、気温変化が起こるようになりました。
2011年に、北半球で「かなとこ雲」に相当する白い雲が観測されました。
これは、メタンの氷でできた雲と考えられています。
天王星の磁場の強さは、地球とほぼ同じです。
磁場の中心は、惑星の中心から大幅にずれており、60゜自転軸から傾いています。
そのため、地球の磁場より大きく変動するとされます。
天王星の放射線帯は、土星並みで、
内側の衛星や環に存在するメタンは、化学的変化を受けて黒っぽく変色します。
オーロラ嵐も観測されます。
天王星の衛星は、27個(2013年。名前は24個がシェイクスピア関連)発見されています。
アリエル、ウンブリエル、チタニア、オベロン、ミランダを、
天王星の5大衛星と呼ぶことがあります。
薄い環もありますが、可視光では非常に暗いです。
天王星の第5衛星。
ミランダという名は、シェイクスピアの戯曲、「テンペスト」に登場する、
プロスペローの娘の名前に由来します。
ミランダ自身は、一度破壊されて粉々になり、
再び凝集して、再形成されたことにより作られた可能性があります。
ミランダの直径は、わずか470kmで、
太陽系の衛星の中でも、静水圧平衡を満たす、最小級の衛星の一つです。
静水圧平衡を満たす最小の衛星は、土星のミマス(直径約400km)です。
天王星の5大衛星のうち、最も天王星に近い、12万9900kmの距離を公転しています。
これは、天王星の環の外縁にあたる距離です。
公転周期は、わずか34時間で、
潮汐力によって、自転周期は、公転周期と同期しています。
そのため、ミランダは、月のように、天王星に対して、同じ面を向き続けています。
ミランダの軌道傾斜角(4.34°)は、他の天王星の規則衛星と比較すると、10倍以上も傾いています。
密度は約1.2 g/cm3と、天王星の衛星で、最も低密度の天体です。
60%以上は、氷によるものとされています。
表面は、ほとんどが氷や水からなり、
内部は、メチル基を含む有機化合物や、珪酸塩岩によって構成されています。
ミランダの表面には、深さ20km以上に及ぶ巨大な渓谷が走っており、
過去に、破壊的な地殻変動があったことを示しています。
高さ5kmから10kmと、太陽系最大の落差を誇る、ヴェローナ断崖が有名で、
金星にも見られる、コロナという、地殻変動の痕跡も残されています。
太陽から8番目の惑星です。
巨大氷惑星です。
太陽系惑星の中では、太陽から最も遠い位置を公転しています。
ネプチューンは、ローマ神話の海神ネプトゥーヌス(ギリシア神話のポセイドン)が由来です。
尚、ネプチューン=海王星は、古代人の命名ではありません。
最外周の惑星だったため、深淵のイメージを付与された命名です。
太陽からの平均距離は、約30.1 AU。
赤道面での直径は、49,528km(地球の3.88倍)。
質量は、1.02 ×1026 kg。
平均密度は、1.638 g/cm3。
表面積は、7.65 ×109 km2。
表面温度は、約50Kで、
海王星の南極が、周辺に比べて約10K暖かくなっています。
季節がある可能性があります。
自転周期は、16時間6.5分。
赤道傾斜角は、28.31度。
海王星の公転周期は、約165年で、
太陽から約30AU離れた軌道をまわっています。
軌道離心率は0.0085で、地球よりも真円に近い軌道を持ちます。
冥王星とは3:2の軌道共鳴になっており、互いが近くに接近することはありません。
内部の構造は、
天王星と似て、氷に覆われた岩石の核を持ち、厚い大気が存在すると考えられています。
海王星の核は、
鉄、ニッケル、ケイ酸塩で構成され、
地球の核の、1.2倍の質量を持つとされています。
中心の圧力は、700 GPa、
温度は、5,400Kです。
マントルは、液体で、
大気圏下層にあり、
温度は、2,000-5,000Kです。
質量は、地球 10 - 15 個に相当し、水・アンモニア・メタンに富みます。
惑星科学分野では、高温で高密度な液体であるにも関わらず、「氷」と呼ばれます。
これは、水とアンモニアの海と呼ばれ、高い電気伝導率を持ちます。
水深7,000kmでは、メタンがダイヤモンドの結晶へと分解され、
核に沈殿している可能性があります。
マントルは、水分子が水素と酸素のイオンに分解されてできた、イオン水の層によって構成され、
深部では、酸素が結晶化し、水素イオンが、酸素の結晶格子の中を漂う、
超イオン水の状態にある層からなっているとされます。
内部に、放射性元素の崩壊と考えられる熱源を有しており、
太陽から受ける約2倍の熱量を、自ら供給していると考えられています。
海王星の大気は、
質量ベースで星の 5-10% を占め、
大気圏の厚さは、星の半径の、10-20%、大気圧は、10GPa。
大気圏の下層に近づくに従い、メタン・アンモニア・水の濃度が上昇します。
水素が80%、ヘリウムが19%含まれ、メタンも1.5%含まれています。
天王星と同じく、大気に含まれるメタンの影響で、青色をしています。
海王星の風は、最大で時速2,000kmにも達し、太陽系の中で最速です(2番は土星)。
海王星にも、磁場が存在します。
天王星と同様に、磁場の中心は、惑星の中心から大幅にずれており、46.8゜自転軸から傾いています。
海王星にも、4本の環があります。
リング・アーク(アーク)という不完全な環は、環の中の特に明るい部分でした。
海王星の衛星は、
14個発見されています(2013年)。
離心率の大きな軌道や、逆行する軌道を描いている衛星も多く、
海王星に捕獲されたエッジワース・カイパーベルト天体と考えられています。 トリトン
海王星の第1衛星で、海王星最大の衛星です。
直径は約2700kmで、冥王星( 2370km )より、一回り大きいです。
名前の由来は、ギリシア神話、ポセイドーンの息子トリートーンです。
逆行回転公転軌道を持つため、
トリトンの公転にブレーキがかかり、
最終的には、海王星に墜落すると考えられています。
今から1.6 - 3.6億年後には、トリトンは引き裂かれる運命にあります。
同じ海王星の衛星ネレイドとともに、奇妙な軌道を持つため、
もともとの海王星の衛星ではなく、
冥王星のような、エッジワース・カイパーベルト天体が、
海王星の重力に捉えられたものと考えられています。
しかし、ほぼ完全な円軌道での公転は、捕獲された衛星としては異常です。
また、トリトンの自転軸は、海王星の自転軸より、157度傾いています。
その結果、太陽に対する天王星のように、極地域と赤道地域が、交互に太陽に面しています。
このため、トリトンには、季節変化があると考えられています。
表面温度は-235度と、太陽系の中で、もっとも温度が低い天体の一つです。
これは、反射能の高さによるものと考えられています。
表面の大半は、窒素とメタンの氷に覆われています。
クレーターはほとんどなく、山脈と峡谷が複雑な模様を描いているため、
表面は、比較的若く、地球のように更新され続けていると考えられています。
星の構成物質は、水が1/4で、残りが窒素化合物、メタン、
そして、岩石からなるコアでできています。
火山が存在しており、液体窒素と液体メタンの溶岩を噴出しています。
噴出している物体が0度をはるかに下回るもののため、氷火山と呼ばれています。
噴火のエネルギー源は、潮汐力以外に、
季節による太陽エネルギーの変化が原動力との説があります。
トリトンの大気は、微量のメタンを含んだ窒素ですが、
気圧は、わずか0.01ミリバールです。
固体状態では、水素原子核(陽子)の結晶格子の間隔は、
ボーア半径よりもかなり小さく、電子のド・ブロイ波長と同程度と予測されています。
電子は束縛されず、金属における伝導電子のように振る舞います。
液体状態では、陽子は格子に並ばず、陽子と電子の液相系となっています。
重力による圧縮により、金属水素が大量に存在すると考えられています。
木星の磁場が、非常に強く、地表面近くにあるのは、
金属水素の存在が一因とも言われます。
尚、水素は、通常の圧力で、様々な金属に浸透します。
多くの金属は、水素を吸収すると、水素ぜい化を起こします。