市場古地図

(室町時代)

市場区には、掛け軸にされた、畳、数畳の大きさの古地図が、残されています。明治政府により、地租改正が行われた明治六年(1873年)に、作られたものと思います。田の部分には、五十米、三十米などの広さ(米の取れ高か?)を表す文字が書かれていますので、地権者と税額の確定のための物と考えられます。当時の市場村の庄屋角谷彦馬は、相当な広さの田地を、所有していたことが、わかります。当家の與三郎も、相当所有していたようです。この地図は彦馬の分家(角谷清左ヱ門)の蔵から発見されましたが、残念ながら、一部分は鼠にかじられて、残っていませんでした。市場区が費用を出して、軸装しています。

当時の屋号や、家の位置などがわかる、大変貴重な史料です。このようなものが、個々の家にもまだ残っていると、思われますが、調査、保存となると、個人では出来ません。やはり、行政の力で、至急調査し、保存展示公開をする、史料館的なものの、設置が望まれます。今早急に行動を起こさないと、貴重な史料が、永久に無くなってしまいます。(鼠にかじられた部分のように)・・・・

(市場区所蔵)

市場村古地図

(市場区所蔵)

古地図(拡大)

当時の、村の様子がわかります。中央の茶色部分が紀州街道で、上方が北(大坂)、下方が南(和歌山)です。水色部分は、水路溜池です。今から、百五十一年前のものです。街道筋の家々も、当時のまま今でも、数多く残っていますが、徐々に建て直されて、段々と昔の面影が無くなりつつあります。

古備前の壺