11月
the fuchsia year - November
当地の11月
気象庁のデータによると、11月の前半は最高で20℃前後、最低で10℃前後です。
後半になると、最高が14〜18℃で、最低が6〜10℃程度になります。
例年11月は、ピンチ、春の挿し木苗の鉢増し、発芽したばかりの実生の世話、秋の挿し木の世話と忙しくなります。
ピンチ(摘心)
春に挿し木で増やした Gartenmeister Bonstedt (2.5号鉢) です。
分枝性が低いので、できるだけピンチすることが必要になります。
左がピンチ前で右がピンチ後の姿です。
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剪定
右の株はエンジェルス・イヤリングのピンクオパール (5号鉢) です。
夏の間に下の方の葉が落ちてしまいました。
このままでピンチをしても、上の方からしかサイドシュートが出ずに、下の方はスカスカのままかもしれません。
そこで、まずは剪定をすることにしました。
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上の株のクローズアップです。
白い丸で囲んだ葉のない節のどちらかから、サイドシュートを出させることを目指します。
いきなり、これらの節のすぐ上で剪定すると、枝ごと枯れ込む可能性があるので、それよりも上の、葉が出ている節のすぐ上で剪定します。
その後白い丸で囲んだ節からサイドシュートが出てくれば、そのすぐ上で再度剪定します。
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秋の花は色鮮やか
フクシアの多くは長日性ですが秋にも花を楽しむことはできます。
一般にトリフィラ・タイプとして知られる中日性の品種 (Gartenmeister Bonstedt、Billy Green、 Bornemann's
Beste など) は、よく花を上げてきます。右の写真は Bornemann's Beste です。
マゲラニカ・タイプにも、そこそこ開花する品種があります。
11月にはフクシアの花色がとても鮮やかになります。当地の11月初旬の気温は、フクシアに最適なのでしょう。花保ちも良好です。
しかし、秋に花を見るには、夏越しというハードルを越えなくてはいけません。
努力するだけの値打ちはあるので、多くの人に夏越しに成功して欲しいものです。
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発芽
10月13日にまいた Gartenmeister Bonsted x Wasernymph のタネから子葉が展開しました (2号鉢)。
(11月7日撮影)
こちらは、F. fulgens の実生です。
10月13日にまいて11月4日に発根しました。
(11月7日撮影)
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10月に挿し木した苗のその後
10月23日に挿し木してからおよそ2週間が経過しました。
2週間たってもシャキッとしている挿し穂は、たいてい発根しています (11月8日撮影)。
我が家では春よりも秋の方が活着率が高くなります。
挿し木用の黒ポットから、通常のポットに移し替えるのは、12月を予定しています。
これらの苗を咲かせるのは、再来年の春になります。
常に1年半先の準備をしておくのがフクシアを利用するコツかもしれません。
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その他の作業
防寒スペースを作るために、ポッティングベンチの周囲にエアキャップを取り付けます。
通常は12月に入ってから取り付けるのですが、今年は11月の18日に取り付けました。
翌朝の最低気温が5℃を下回りそうだったからです。珍しく冬の訪れが早いのかもしれません。
個別の鉢も必要に応じて防寒すれば、冬を迎える準備が整います。
これでフクシア栽培の1サイクルが終了です。
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ポイント:
- 10月に引き続いて施肥をするが、気温が下がるにつれて成長が止まってくるので過剰にならないようにする。
用語:
- サイドシュート: Side shoot 日本語では側枝。ある枝 (または幹) の側面から伸びる別の枝のこと。
2006年の12月から始めたシリーズも今回が最後です。
ご覧いただき、ありがとうございました。
皆さまの栽培成功を祈りつつこのシリーズを終わります。
(2007年11月30日)
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