NoW<<<[HeRe][11][10][9][8][7][6][5][4][3.1][3][2][1]>>>PaST

T=ってやぁ - 05/01/07

 な匂いがした人が吸う煙草のような菜食主義者の放屁のようないけすかない匂い鼻がおかしくなったか風邪でもひいたかと思ったが、どうやらそうでもないらしい周りの様子からみてその匂いは辺り一面広がっているわけではなさそう一日中その匂いに悩まされ風呂に入ろうと服を脱ぐと上着の背中部分にカメムシが圧死していた

たってやぁ - 04/05/21

 "世界の中心で、愛を叫ぶ"の映画を観た。泣いた。そのまえに映画館の場所を間違えたが、それは余談だろう。間に合ったし。
 小説を読んである程度内容を知っているからか、途中から既に涙腺がじんじんとしていた。楽しそうなふたりを襲う悲しい結末を知っていたから。
 ところで、小説と違って映画はかなりまとまっていて、交換日記ならぬ交換カセットテープというエピソードが追加されていた。僕的にこれはすごく壷にはまった。なぜなら僕は編集テープ作りが昔凄く好きだったからなんだけど。現在の朔太郎が過去を振り返るシーンがよりリアルで観ている方にもより身近に感じられたと思う。けれど、一緒に観に行ってくれた女友達は「ああいう純愛をしてみたかったなぁ」とかなり淡白な感想。やはり死ぬのはヒロインなだけに男のほうが泣けるのか。

公式ページ
原作者:片山恭一 試写会後インタビュー

たってやぁ - 03/08/19

 くはすこし自分で髪を切った。ある女友達と夕食に出掛ける少し前に。こめかみの生え際の縮れかけた毛を丁寧に切り取り、目に入って煩わしかった前髪にもすこし手を加えた。鏡を覗き込むと上々の出来だった。前髪は下ろした。意図的に分け目も入れず洗髪後そのまま乾かしただけな感じにした。それはおそらく彼女に「あなたは友達」ときっぱり言われたせいかもしれない。男性的な印象を出すことは彼女には好ましくない。いや、むしろ表面的な男を排除することで深層的な男を強調したかったという策略かもしれない。
 待ち合わせた神社にはぼくが先に到着した。時間にはまだ10分ほどあった。その神社にはなぜだか草野球できるくらいのフィールドとその脇にはうんていや鉄棒などの遊具がある。ぼくは木製のベンチに横になって空を眺めジーンズのポケットに突っ込んだ携帯を取り出した。 食べる場所は彼女にまかせてあった。そもそもぼくにはそんな場所に興味はないし、ガストか餃子の王将くらいしか知らないから。でも二人ともおなかがすいていなかった。時間はまだすこし早くて、かといって他にすることも思いつかなかった。神社の駐車場にとめた車の中で、これからどうしようかと悩むふりをした。
 そこはアジア料理がメインのどちらかというと居酒屋に近い雰囲気の店だった。ただ店員の女性がかわいらしく、彼女曰く「絶対顔で選んでいる」そうだ。ぼくはとりあえずノンアルコールビールをたのんだ。彼女はグレープジュースをたのんだ。そこでぼくたちはそれぞれの友人の話とそれからなぜか宗教について話した。
 大学時代にぼくは文科系クラブの部長をしていて、そのリーダーキャンプに参加したとき、ぼくは現地集合にバス一本遅刻し、そこにはもうひとり他クラブの部長が遅刻していた。彼は宗派は忘れたが熱心なキリスト教信者でバスを待つ間にそれとなく勧誘された。ぼくはきっぱり神様なんて信じられないと言い、ではなにを信じているのだとかえされて音楽と答えた。
 彼女はふとしたきっかけで行った教会で「まぁとにかく洗礼だけでも受けていきなさい」と勧められ、そんなこと簡単にできない。と友人数名が洗礼を受けている中ひとり頑なに断った話をした。とにかく、共通の意見を持てた錯覚がした。
 店を出てすこし歩くことにした。目当ては駅前のストリートミュージシャン。週末だけ作られる特設ステージの上でポロシャツにジーンズ、スニーカーの男前がアコースティックギターにもかかわらずやたら活発に動きながら歌っていた。制服の高校生が大勢通りかかりそれを眺めている。彼女は一杯だけお酒を飲んでいて、でもそれだけで顔が赤かった。このぼくよりも酒に弱いのだ。酔った女性はいつもより無意識に無防備で色っぽい。彼女が居心地が悪そうにしているのでそこを立ち去ることにした。

 「海に行ってもいいよ」と彼女は言った。「またかよ」とぼくは苦笑した。彼女が何か言いかけてやめた。きになるから話せと言っても言わない。酔っているから変なことを言いそうになると断る。「ぼくが手を出しそうで出さないってことやろ?」言いにくかったがぼくがそう言うと、「そう、あたり。気配もしない」と彼女は笑った。

たってやぁ - 03/07/19

 トルロワイヤルU〜鎮魂歌〜レクイエムを映画館でひとり観てきました。小説でファンになった身としては、まぁまぁ、でもすくなくとも一作目のいまいちから進歩している。
 高校生くらいの観客が多くて居心地が悪い。後ろのほうですすり泣いている女の子らしい声も…。すごいなぁ、思春期の女子の感情移入は…、とか思ったり。しっかし冒頭のCMが子ども向け映画ばかりでうざかった(/□≦、)
 ところで最近ヴァニラコカコーラにハマってる。喫ってる煙草がキャスターマイルドなもんで両方ヴァニラ風味で相性がいい。ついでにニコチンコカコーラでもでないかな、とか思う。
BRU

たってやぁ - 03/07/06

世界の中心で、愛を叫ぶ "世界の中心で、愛を叫ぶ"という陳腐なタイトルの恋愛小説を読んだ。すごいタイトルだから買うのも恥ずかしかった。なぜぼくが恋愛小説なんかを買ったかというと、仕事から帰って夜食を貪りながら見るともなく見ていたBSのTV番組に片山恭一という作者が出演していていろいろ語っていたからだ。"恋愛しているものにとって世界の中心はそこにある"ふぅん、おもしろいこと言うなぁと思っていた。それでなんとなく立ち寄った本屋で給料が出て財布が潤っているぼくはその本を手に取った。そして今朝、ぼくはその本を途中から涙ぐみながら一気に読んだ。読みながらEvancesceneのGoing Downのコーラスがずっと鳴っていた。ただ読む前にその曲を聴いたから。

Goning Under - Evancescene
XHIGH
XLOW

たってやぁ - 03/06/22

yellow studio Yellowスタジオでバンド練習した。石井竜也"RIVER"ガンダム好きのボーカルの選曲。けっこういい曲。バンド練習に使うってんで聴きこんで、そう思うのかもしんないけどね。でもまぁミドルテンポでドラム的に難しいところは一つもない。むしろヴォーカルが苦戦。テンポ変わることろあるもんね…。そこドラムは休みだし…。まぁ頑張ってくれ(笑)

たってやぁ - 03/04/20

 の中に髪の毛の感触がする。吐き出そうと舌をうねらせたがなかなかそれらしいものがみつからない。そうこうしていると、ふと、これは不治の病の前兆ではないかなどと短絡的な思考がよぎる。
 竜の魚鱗という白文字が目に焼きついて離れない。

たってやぁ - 03/03/14

海辺のカフカ 辺のカフカ(村上春樹)を読んでいる。いま上巻を読み終えそうなところで、深夜だったけれど24時間営業のCDショップに下巻を買いに行った。帰り際に自動ドアに映った自分の髪形が爆発していることに気付いたが、店員のおねーちゃんも許してくれる範囲内だったと思う。
 まだ読み終えてもいないけれど、強いて言うなら登場人物のナカタさんにはまっている。猫と話せたりする。そんなナカタさんは職業的猫探しもしている。そのへんが読んでいて一番ニヤニヤしていたと思う。僕の好きな雰囲気にあふれていたから。少し前の羊をめぐる冒険あたりに感覚的には近いかもしれない。
 ところで風邪をひいた。熱も出た。いま咳をすると痰がでてえらいことになっている。煙草を喫うたびに喉から咳がでそうなヒューヒューという音がする。でも喫う。断固喫う。体から血が抜けていくような感覚がしながらも、たとえそれで風邪が治らなく(なっては困るが、遅くなって)も

たってやぁ - 03/02/9

 うすることで僕はある高みへと昇華できている感触を得られなくなった。

たってやぁ - 03/01/3

LUPINV うすることで僕はある高みへと昇華できている感触を得た。

たってやぁ - 02/11/30

 なたは・・一般的な男性の脳の持ち主です。あなたは、一般的な男性の特徴を平均以上に持っていると言えます。あなたは、どちらかと言うと、繊細な感情の動きなどには無頓着な方です。そのため、どちらかと言うと、女性が何を考えているのか理解できないタイプです。また性格は、どちらかと言うと、攻撃的な方で、他人とのコミニュケーションをあまり大切にしない傾向もあります。その反面、感情に左右されず、冷静で論理的に物事を考える性格でもあります。どちらかと言うと、何かに挑戦するのが好きで、自分に自信を持っているタイプです。また、一部のスポーツに必要不可欠な空間認知能力や、理工系の分野で必要な数学的推理力などに、才能を発揮するタイプでもあります。

http://homepage1.nifty.com/apartment/shindan/

たってやぁ - 02/11/5

ミシェル・リー 場人物がタバコを喫うシーンがやたらと多い映画を観ていて、自分もタバコが喫いたくなる。この映画を観るのは何度目だろうとふと思って数えてみると覚えているだけで5回、と書きながらデジカメに収めてみる。(初めて観たのが確か大学二回生の頃、その後深夜に放送されていたのを観て、さらに一年後くらいに深夜にまた放送されたのを観たと思う。二回目の放送ではビデオに録画しながら観た。眠れない夜にその録画していたのを見直した。そして最近某古本屋で中古ビデオで買って観た。というか観ている。観ながらなんとなくパソコンもしてる)
 人が喫煙してるのを見ると、自分も喫いたくなるっていうのはやっぱりタバコの中毒性と関係しているのだろうか?
 途中だったけれど映画を観るのをやめた。急に激しい音楽を聴きたくなったから、音楽を言葉に置き換えるほど馬鹿げたことはない。
 ところで、男性は音楽を愛し、女性は歌を愛するという傾向はあるのかな?

たってやぁ - 02/11/3

 石が雹か霰のようにたくさん降ってきて、たくさんの人が死んでいる。目に見えるほど近くに火山があって噴火していて、ぼくは車の陰に隠れている。たったいま近くを駆け抜けた男が隕石に頭をカチ割られた。車のボンネットに隕石が落ちる音がすごくぼくを追い立てる。パレスチナで紛争に巻き込まれた子供みたいになすすべもない。
 という感じの夢をみたのだけれど、だれか夢診断してください。

たってやぁ - 02/10/30+

手のひら 激に気温が下がったためか、ぼくの体調が崩壊した。濃度を増したリンパが沸々と体中煮えたぎっている。こんなときにはギターよりもピアノの音が心地よい。なだめるために。
 海中散歩していると、くらげがぼくの周りに集まってくる。冷たい空気。ぼんやりと光を発しながら、ささやきかけてくる。「そこをそう、跳び越えると、そうそんなかんじ」真っ黒な背景に浮かぶ絵画のような白髪の老人がさっきから繰り返し同じことを話し掛けてくるから、相槌を打つ。「そうだね、ぼくもそう思うよ」もうなにもかも分かってしまったと感じることほどさびしいことはない。死んだらきっとぼくは虫に生まれ変わるんだ、蠢く。できれば松虫みたいにきれいな音を出したい。
 早送り再生の日の出で朝が来て、ぼくはまた手のひらを見つめる。気分は矢吹ジョーだ。かといって思いつめているわけではない。手のひらを見つめる自分に酔っているわけでもない。敢えて言うなら、立ちくらみして倒れまいと近くにあったタンスによりかかっているときの気分だけれど、それはきっと人に言っても理解されにくいと思う。

たってやぁ - 02/10/27

 くわきょうろーらんどばんどぱらだいすというらいぶおーでぃしょんにばんどでしゅつじょうしました。もちろんどらむです。ぱちんこやきんむのあたらしいぎたりすとがかにゅうしてからはじめてのらいぶでした。ところで、まえのばんどががくせいののりでかのじょなんかをかんきゃくによんでいてすごくうちわてきもりあがりをしていたのでじゅんばんてきにやりにくかったです。うちのばんどもともだちでもよんでかんきゃくいじりながらやればよかったなぁとおもいました。そのあとのかいわでぎたーあんぷのおとがめっちゃちいさかったとぎたりすとがぶちぎれしていました。ヴぉーかるもべーすひきながらとはいえとちってたのをはんせいしてがっくししていました。ぼくてきにはきんちょうであどりぶできなかったのでちょっとふまんです。でもかえりはこうそくにのってかえっていがいとはやくわかやまにかえれたのでよかったです。めんばーとしなのじでそばくって「おつかれさま、これからだよ、がんばろう」とわかれました。がんばります。

The 5th ROLAND BAND PARADISE

たってやぁ - 02/10/21

 気と平常の違いはどのへんだろう?ぼくはありがちなイメージとして振幅の大きな感情の揺れをなんとなく、疑問すら持たず、狂気なのだと思っていた。けれどよく考えてみれば、むしろ逆で、感情の揺れもかすかに常軌を逸した行動をとれる状態を狂気なのだ直感した。
 以前ぼくはコンビニに行くのに裸足で行ったことがある。犬を連れて、足の裏に重力を感じながら歩くのが好きだからだ。それなりに躊躇もしたが、そこは歩いてすぐの場所だったし、怪我の心配も人の視線を気にすることもぼくには大した問題ではなかった。些細なこととして流した。
 そのあと母にそれを指摘された。コンビニにバイトしている妹の友達がそれを目撃していたらしい。ぼくは気づかなかったのだけれど、コンビニでちょっとした話題になったらしい。あの人いっちゃってるね、云々。で、その妹の友達はぼくを擁護してくれてたそうだ。おそらくガキ大将の頃のぼくを知ってるからだろう。
 ところでなぜこんなことを思い出したかというと、あるネット友達のリンクページの僕の紹介に「狂気」という単語があったからなんだけど。けっこうそういうイメージなのだなぁ、と。

めいどいんばーみりおん

TatteYahh! - 02/10/17

 ロイトは性にこだわりすぎだけれど、それも仕方なく思えるくらいぼくにもこだわっていることがある。

TatteYahh! - 02/8/25

 が醒めて支度を始めるというのを夢の続きでみているっていうことがよくあるけれど、そんなかんじの目覚めだった。外は夕方なのか夜明けなのか判断しづらい明るさで、フローリングの床にはいつものように犬が寝ていたけれど、犬種が違った。コーギーじゃなくてパグで、さらに愛らしい子犬だった。
 体中の血の流れが淀んでいる感触のまま、ぼくはベッドサイドの窓を開けた。そこに木製の梯子が立てかけられているのを確認する。犬を抱きかかえて梯子を降りると、そこは出口も入り口もない路地がある。ある意味でそこはまだぼくの部屋の延長線上だ。かなり奥に進むと川が流れていて、そこにはゴルフの打ちっぱなしのようなネットを張られた芝の広場がある。閉じられた空間なのになぜか数台駐車されている。放置されているだけか、フロントガラスが割れているものもある。ネットの破れ目から進入するとぼくは犬をはなしてやった。
 犬はやたら元気に走り回って正攻法で追いかけても寝起きのぼくにはとうてい捕まえられない。すこし焦りを感じていると、ふと広場に女の子がいることに気づいた。色の褪せたジーンズの短パンに黄色いTシャツ、胸元には髑髏マーク入りの毒薬がプリントされていた。ふとどこかで会ったことがあるような気がした。犬は女の子を折り返し地点のようにグルリと周回していく。女の子はぼくに近づいてくると人差し指と中指を立てて煙草を催促した。ぼくは「あぁ。」とだけ答えて胸ポケットから煙草を取り出した。けれどライターがなかった。
 「あー、ライターない…」ぼくがそう言うと、女の子は外人がよくするお手上げのジェスチャーをした。「あなた家近いんでしょ?犬連れてるんだし」標準語のイントネーションにすこし戸惑いながら、女の子に見とれる。「姿勢いいね」「ありがとう」急用を思い出すようにのどの渇きを感じた。「OK、家に帰って取ってくるよ、犬を頼んでもいい?」女の子はいつのまにか犬を抱いている。犬の前足を持って、無理やりバイバイのしぐさをさせる。
 とぼとぼと歩きながらズボンの後ろポケットに違和感を感じた。取り出さなくてもそれがライターであることは分かったけれどなんとなくすぐに引き返すのは躊躇ったから、ぼくはとりあえずネットの影から女の子を眺めていることにした。
 ふと女の子が抱いている犬がぬいぐるみのように見えた。煙草に火をつけてから視線を戻すと女の子は消えていた。「なるほど」ここは夢と現実の狭間なんだなと理解してつぶやいた。

TatteYahh! - 02/8/16

 切りにいったらすごいいいかんじにできてて
 「前髪どう?こんなかんじで」
 ってスタイリストさんがきくから、前髪だけのつもりで
 「もうちょっと短くてもいいかなぁ」
 ってそしたら全体短くされてまた猿の子みたいになった。

TatteYahh! - 02/8/11

 岸にいると虫がぼくの中に入ってきて、ついには体をのっとりました。
 ぼくの意識は虫になって海へ帰りました。
 それからぼくの抜け殻はてくてく歩いて、とある場所にたどり着きます。そこにいた友達が言いました。
 「なにかいいことでもあったのかい?」
 抜け殻は力なく微笑み返します。
 「よく分からないけど、悪い気分じゃないことは確かさ」

TatteYahh! - 02/8/4

 上で炸裂する花火を観た。つい最近、でもその後ニュースになったのを見も聞きもしなかったのでおそらく誰一人怪我人はでなかったのだろうと思う。花火は空に鮮やかな原色の波紋を立てていた。
 ぼくは誰かといてもひとりでいるのと変わらない思考回路を保とうとする癖があるみたいで、一緒にいた男女が会話するのを居合わせた他人のように聞いていた。小学生の頃からの親友とネットで知り合った女の子だった。女の子と言っても歳はひとつ上なんだけれど。
 ひときわ大きな玉が散り、歓声があがる。汗がこめかみを伝い、前列の観客が飲む缶ビールが匂った。土手にすし詰めに座り込み、滑り落ちる尻を両足で踏ん張る。光に遅れて届く花火の音を聞きながら、音は時速何キロだったろうかとふと思う。彼女の白いワンピースが汚れないか心配すると、友人は自分の鞄を尻にしくようにすすめた。ぼくは二枚重ねに着ているTシャツを一枚脱いで差し出す自分を想像した。まさか!
 ネットで調べた情報ではクライマックスは八時三十五分だった。クライマックスが過ぎれば混雑の前に帰ろうと思っていた。と一層派手な花火と共に歓声があがり、火の玉がぼくの乱視以上に多く散ると、地上で花火が半円を描いた。「あれってやばいよね?」そんな会話がそこかしこでされる。TVで観た花火暴発事故の映像を思い出した。しばらく嫌なさわさわした感情でいると、再び正常な花火が空に舞った。

TatteYahh! - 02/4/27

 の動きを数学の定理に当てはめて解いてみたら、ぼくはドラムマシンの音符割を間違えたまま再生したように夜中に目覚めた。習慣で枕元の目覚まし時計に目をやった。しかしその針が指す時刻が夕暮れなのか夜明けなのか分からない。自分が何者なのかも。頭痛がして、眉間にしわがより、寝る前の記憶がジジジジと音を立ててよみがえる。デフラグが必要です。
 クーラーの利いた誰もいない部屋で喫う煙草のような味がして、春なのに肌寒いことを痛感する。こんな日にぼくは感傷的になりやすい。ぼくは入れ物で、中身が入っていない。ぼくは空っぽの容器だ。そして自分が自分であることを取り戻す。
 ひげの生えた人が部屋の隅っこでじっとぼくのことを心配そうに見つめているが誰なのだろう?しかし全く気にならない。まるで家族みたいに、いや家族でさえする意識をせずともいいそんな感じで、ぼくはひげの人をぼーっと見ていた。ひげの人は片手をあごに持っていき、その手の甲でひげの感触を確かめている。ジョリジョリ、と。これは初体験したサラウンドスピーカーのように、限りなく本当に近い嘘だ。形がはっきり浮かび上がっているのに薄いビニールで覆い隠している。赤い霧の中にいるような夕方、でもそこにカラスは飛んでいない。

TatteYahh! - 02/4/20

 

公園でえさを求める鳩の群れ
首を振って歩いている。ふと思う。
首を固定すると歩けないのだろうか?

巷にあふれる似非ヒップホッパー
あの気になる手の動き
あれを封じると歌えないのだろうか?

TatteYahh! - 01/11/23

 晩、連休前日だからかネットに偶然懐かしい面子が集まった。それでついチャットに熱中してしまって煙草に珈琲をがぶ飲みしたせいか、電源を落として布団にくるまってもなかなか寝付けなかった。目を瞑って寝よう寝ようと思うほど、頭が冴えてきて、そのなかでふと、こんなことを思い出した。
 ぼくがまだ小学校高学年で、オヤジは若くてまだまだ格好よかった頃、定期購読していた『学研』だか『科学』だかの追加付録に、自分で作る小さなラジオがあった。それはガチャガチャの空き容器にすっぽり入るデザインのもので、今でいうスケルトンの先取りのようなものだった。封筒に切手を何百円分か入れて送るとそれが貰えるのだ。ぼくは自分で貯めたお小遣いだったか、ただねだっただけなのか、とにかくそれを手に入れた。
 教材なので小学生でも作れる簡単な代物だったと思うのだが、ぼくが失敗するのを心配してかオヤジがそれを組み立ててくれることになった。何箇所か半田ごてで配線するところがあって、慎重になりすぎたオヤジはその作業で半田ごてをあてすぎ、部品をオーバーヒートさせて壊してしまった。ぼくは泣いたかもしれない。おそらく文句も言っただろう。悲しい顔をしてオヤジの心を締め付けたかもしれない。息子のために頑張って作った小さなラジオは結局うんともすんとも言わなかった。そのときのオヤジはどんな気持ちがしただろう?
 そんなことを思い出した。なんと偶然にも今日は勤労感謝の日だ。潜在意識にそのことを思ったのだろうか。いま自分が大人と言われる歳になってみてそのことを思い出すと、オヤジの息子を思う気持ちが少し分かったような気がする。おそらくオヤジはこんなページを見ることもないだろう。いや、見ないだろうからこんなことを書けるのだろうな。
 ありがとう。

TatteYahh! - 01/11/08

 膜剥離というのはボクサーの病だと思っていたけれど、妹がそれになった。コンタクトレンズを紛失し、新しいのを作るために受けた診察で明らかになった。そのままにしておくと失明していたらしい。今妹は入院中で頭を固定されている。網膜剥離は近眼の人がなりやすく、それは眼球が大きく、その分網膜が薄いためだそうだ。それからおそらく妹が夏に起こした交通事故も関係しているに違いない。顔に打撲があったからだ。因果関係は立証できそうにないが…。
 見舞いというか、親父に頼まれた運び屋で妹の顔を見に行った帰り、古本屋で二冊ほど短編集を購入した。ぼくは短篇が好きなので、というのは短編は洗練されていると思うからなのだけれど、それ以外にも手軽に読み始められるし、お菓子の詰め合わせのような期待感があることも否めない。
 兎も角、それは異なる作家の短篇を集めた企画もので、それぞれの作家の新しい読者を獲得するという出版社の狙いが見え見えのものだった。そして僕はおそらくその狙い通りにやられちゃうのだ。
 気に入ったのは江戸川乱歩の「押絵と旅する男」夢野久作「死後の恋」などで、僕がよく口にする「幻想文学」「短編小説」というジャンルの傑作なのだろう。一度でいいからこのような文章を書いてみたいものだ。
 言うまでもないが、右の写真は文章に何の関連もない。

TatteYahh! - 01/11/04

犬小屋 しい模様替え。
 とは何か?について書いてみようと思う。しかしその前に模様替えとは何か?という定義が必要となってくる。これを避けて前に進むことは出来ない。禅問答に陥る議論は大抵定義付けを怠っていることが多いからだ。では模様替えとは?
 それは増大する一方のエントロピーに逆らうこと、すなわち、散らかる一方の前時代的部屋のあり方にトドメを刺すこと、強いては整理整頓を欠かさない人になるための前哨戦である。そしてそのための気分一新を狙うことである。異論がある方は挙手を願います。(しばし、沈黙。)
 さぁ、定義を済ませたところでぐっと本質に迫ってみよう。まず、動機が不純であってはならない。つまり、お出掛け前の美容院のようなその場しのぎ的な理由を持ってはならない。そこには計画性が必要である。そして計画性は"住人の住人による住人のための"精神に基づいて綿密に練られる。練れば練るほど色が変わるくらいの勢いで練って欲しい。
 問題点を見つけ、対処し、改善する。妥協は許されない。部屋は機能性をまず第一に重視する。リラックスしてはならない。してもいいけれど、分離しなければならない。つまりその場をである。

 しかし、これは理想論である。説得力がない。右の写真をクリックすると広い範囲で見ることができる。そこに計画性や秩序はない。結論として臨機応変という言葉に逃げたいと思うがどうか?

TatteYahh! - 01/11/01

スナフキン 日が単調で触発されることがないので昔書いた文章に手を加えてさぞ今日の出来事のように更新しようかなと思ったとき、どこからか乾いた音がガサガサと聞こえたような気がした。それは手の届くところからのようでもあるし二,三〇b先からのようにも聞こえたけれど、僕はその音が何処から聞こえてくるのか確認しようとは思わない。それっておかしいのかな?でも、きっとそこに不条理を産み出そうとしている僕が居るんだろう。
 自分が分裂気味であるのを感じるのは気持ちがよい。主観的な僕は絶えず自分の髪の毛を触っているけれど、客観的な僕はそれを注意したことはないし、スピーカーから流れ出る低音の振動がしぶとく喰らいついて僕を放さないように、物事に執着するのは良くないとは思う。盲目であった頃の僕はどこかへ行ってしまった。そうして僕の自意識は強い。でも僕はそれを知ってる。
 眠気に逆らえず眠り続けたけれど目が醒めてみると、どうしてそんなことをしたのか説明できない。適切な句読点のように物事をスムーズに進めたいという気持ちはあるのだけれど、本当に良い文章は句読点がなくてもよいのだとなにかで読んだ気もするし、実際のところ何が真実で何が嘘なのかも分からない。自分の感性を信じるんだと言う人もいるけれど、感性なんて無いも同じだと思う。嫌いだということに理由はいらないと、これもまた映画かなにかのセリフで聞いた覚えがある。こんな文章には意味がない。じゃ、書くなよ。

TatteYahh! - 01/10/24

 PooH!が炭疸菌に感染して死んじゃう夢をみた。

TatteYahh! - 01/10/12

24 うすぐ25歳になる。四半世紀も生きたことになる。やれやれだ。人間五〇年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。そりゃあ、お肌も曲がるよ。
 最近、いまだ足の完治しない妹のために大学送迎軽を運営しているせいか、それとも25歳という節目が近づいているせいか、感傷的になることが多い。大学時代を思い出す。半生を私小説風に綴りたくなる。ついでに部屋の掃除もしたくなる。でもしない。宇宙は平衡に向かって一直線に進んでいるのだから、無理に秩序を保っても仕方がないだろ。という言い訳はどうだろう?
 ハンニバルを観た。ジュリアン・ムーアは適役だったと思う。でも最後のオチはいただけない。これから観る人のために詳しいことは言えない。言わない。言わせない。
 そしてぼくは夢をみる。プロのバンドのメンバーでドラムを叩いている。これ以上なく前例のないギターが、イメージを再生するときの電波信号のように鳴っていて、大地か海のように全てを受け止めるベースがうねっている。ぼくはそれに飲み込まれるようにしてダンスする。ぼくのダンスは動きを読みとられてビートに変換される。イスラム教の至福の地なんかどうでもよくなる。そしてヘルメットを脱ぎ忘れた兵士のように目が醒めると、ぼくは何も思い出せない。ひどく孤独を感じる。まるで閉園した遊園地に取り残された子供のように。

TatteYahh! - 01/09/29

studio 束の時間になって携帯が鳴った。ジェームスボンドのテーマ。気付いたけれど、眠いからそのまま二度寝に突入。午後四時のこと。普通寝る時間じゃないよな…。まーとにかく。七時頃目覚めた。ダルい。関節が軋むが顔を洗ってとにかく一服、メールしてみた。「ごめんよ。寝てた。」
 ヴォーカル到着。iタウンページを使う。〔和歌山市+貸スタジオ〕&クリック。検索結果5件…。「少ねぇ〜!おいおい、もっとあるだろー!隠すなよ〜!」でもその中から選ぶしか仕方ない。
 ヴォーカルと二人で調査に出掛けることにする。今日の仕事だ。メンバーが増えて皆の時間調整の結果、夜でも開いてるスタジオでってことになってぼくとヴォーカルが調査隊に任命されたのだ。リーダーなのに…。
 「寒くないっすか?」ヴォーカルがTシャツ一枚のぼくに言う。「んー、全然。」ぼくは運転しながら答える。煙たい。軽の狭い空間で二人が煙草を喫うと目が痛む。「煙いなぁ」窓を開けると冷たい夜の空気がサァーっと入り込む。「ゥエッキシンッ!」ぼくはパーカーを着た。
 一件目。パイン。うぉ〜。カラオケじゃん…。とりあえず駐車してお店に入って料金、機材のことなどきいてみた。カラオケの地下なんだけど、ちょっとよさげ。道中、地図に載っていた踏切が原チャリでしか通行できない細い通路だったり、Uターンを5,6回したりほかにもおもしろエピソードがあったけど、それは割愛する。
 二件目。ハーキュリー。ヴォーカル曰く「この辺っすよ。」に惑わされ、ぐるぐる回る。結局近くのファミリーマートで小便&聞き込み。店員の兄ちゃんも知らなかったので、歩いてみることにした。映画館の前を通り過ぎ、「あぁ、デジカメ持ってくるんだったなぁ」と思う。成人映画の広告がGOODだった。でもぼくはどうして看板とかに弱いんだろう?看板見ると写真に撮りたくなる。しばらく歩くと自転車屋の二階からそれらしき演奏の音が…。和歌山にはどうやらまともなスタジオはないらしい。
 三件目。アイ。ここは昔ラルクのハイドが使ってたとかいないとか。伝説かよ!とにかく辿り着くと、閉まっている。住宅街にひっそりと佇むぼくたち。営業十時までって…。
 とにかく調査表は完成した。早くドラム叩きてぇ〜!

検索結果一覧

TatteYahh! - 01/09/24

 ールヤングが米・同時多発テロ追悼チャリティーコンサートでイマジンを歌った。その模様が世界62カ国で同時放映された。米ではいま犠牲者の家族に配慮して、あの惨劇を連想させる曲を放送自粛している。実はイマジンもその中に入っている。悲しみのジェットプレイ、ニューヨークニューヨーク、イマジン。イマジンはどう見てもおかしい。これから報復という名目でアメリカが起こそうとしている戦争に反するからだろうか?ニールヤングもぼくと同じようにおかしいと感じていたんだと思うと嬉しかった。

America: A Tribute to Heroes

TatteYahh! - 01/09/09

a better design 付いてる人はいるんだろうか?
と意味深な書き出しもたまには良いかな。写真の本(a better design)を買ったんだけど、なかなか更新する気が起きない。だから少しずつ手を加えて行ってるんだけど。
 ところで、最近OPENしたレンタルビデオ屋さんが旧作一本100円なもんでビデオばっかり観てる気がする。先日久しぶりに「羊たちの沈黙」を観直した。ハンニバル・レクターはすごく魅力的だ。知識教養、趣味嗜好が素晴らしくて会話もウィットに富んでる。殺人鬼という点を除けば完璧な人物像なのかもしれない。むしろその完全な存在が犯す背徳行為に観客は魅了されるんだろうか?ナチュラルボーンキラーズにも似た英雄像が登場していたけど、異質だった。少なくとも彼のようになりたいとは思わなかった。レクターには憧れる。犯罪を犯すつもりは毛頭ないけど、レクターのような魅力的な人物になりたい。「ハンニバル」のビデオ早く出ないかな…。

TatteYahh! - 01/08/22

 痢した。クーラーを直接お腹に浴びながら寝ていたのがどうやら原因らしい。因果応報。刺すような痛みとはよく言ったものだなぁとか感心しながら痛みに耐える。シクシクと痛む。そういえば子供の頃なんか、もっと頻繁にお腹を壊していた記憶がある。時が過ぎる感覚は今と比べるともっともっとゆっくりだった気がするから、そんな中での頻繁という頻度は毎週くらいと考えてもいいかもしれない。すこし大袈裟だけど気にしない。
 とにかく子供の頃の僕は下痢と共にあった。そしてそれは一番身近な、そして最大の試練であったように思う。ピノキオは嘘をつく度に鼻が伸びるように、僕は冷たいものを摂りすぎるとお腹を壊す。悪いことをすると罰が下る。そういう明快な思想で全てが説明できたあの頃。
 僕はお腹が痛むとよく神頼みした。寿命が縮んでもいいからこのお腹イタを治して下さい。まるでいまの日本の「問題の先送り」みたいに。しかし必ずと言っていいほど神頼みに交換条件を出したのは何故だろう?むしろ交換条件を必要とするのは悪魔ではなかっただろうか?すると僕は悪魔に…?

TatteYahh! - 01/08/15

 どんと腹に響く衝撃がして、それからパラパラと赤や黄色の光が散った。古き良きアメリカのジャズ風ポップスに合わせてお盆の花火大会は終了した。終盤から既に散り始めていた者や車窓からと決め込んでいた者に続いて観客たちもぞろぞろと足を進める。
 ぼくたちは彼らの足を少しでも止めてやろうとする。スパニッシュギターを真似たイントロがぼくの頭の中でもう鳴っている。急激に静けさを取り戻し始めた辺りにギター二人が調律をしている音が響く。ぼくは腰かけた煉瓦の花壇に両手をだらりと垂らしてスティックをカチカチ鳴らしてみる。二人が調律を終えた頃オレンジ色のサングラスをした浴衣の女の子が話しかけてきてくれた。わたしもギター弾けるんよ、とのみろうはギターを女の子に取り上げられた。Cでしょ、これがGで、これがF。あきれ笑いするのみろう。「ねぇ、歌ってよ」催促されるまでもなくそのつもりだったボーカルは歌い始める。サビのところでボーカルはマクドナルドに負けないスマイルを彼女たちに捧げた。涙出そうになったと感激する二人。ぼくはただ煉瓦をカチカチ鳴らしているだけだった。できるだけ複雑な動作で手足を動かしてみせたけどパフォーマンスになったかなという程度。今日はギターボーカルの一人舞台だったな。スペシャルゲストのみろうのサポートも光ってたけどね。
 その後なぜか心霊スポットへ。その手のサイトでも取り上げられたことがある場所で、むっちゃ妖しい場所にだった。ひたすら細い道が続く。怖がる二人に対してぼくはただ狭い道幅の運転に周りを見る余裕もなく必死だった。全くの暗闇に浮かぶ廃屋。わざとヘッドライトを消してみたり。ただ残念だったのは、男三人だったことか。

TatteYahh! - 01/07/31

 い。ので、ジュースやお茶をよく飲む。アイスを食うこともある。甘いものはそんなに好きなわけじゃないんだけど、たまぁ〜にリッチな気分を味わいたい時に食べる。でもハーゲンダッツには手が出ない。足は出るかもしれないが出したことはない。クーラーの利いた快適な部屋でハードカバーの新書でも手に、じわじわと食べる。アイスの正しい食べ方は外から内へと定められている。しかし最近では見直しを求める動き活発化している。あと、ながら食すのは勝手だが熱中し過ぎるとアイスが溶けてしまうので気を付けなくてはいけない。そして、食べ終わるとしばし容器を眺める。原材料をチェックし自分の体内に入った栄養素なり添加物なりを認識する。そして善玉菌が悪玉菌をやっつけるのを想像する。これも熱中し過ぎてはいけない。熱中症で命を落とす危険性も少なからずある。ニュースで観た。
 興味深いのは原材料名にある難しい言葉である。BLACK無糖はその点素晴らしい。

たってやぁ - 01/07/25

Dr. の写真は和歌山某所のスタジオにあるドラム。楽器店の附属なので壁には主催イベント情報のポスターやら、店のシンボルマークらしき壁掛けが貼り付けられている。その上このスタジオはライブができるだけのスペースが狭いながらあって、ドラムが十五cmほど高くなっている。だからまるで悪の秘密結社の玉座のようで、すこしいい気分だ。
 まずスタジオに入るとギターやベースはチューニング、他のメンバーがそれを終えるのを見守ってから、好みの音を作って遊び始める。ドラムも要領は同じでチューニングの代わりに位置を設定する。スネアは股に挟み込む感じ。ハイハットはスネアの一段上。あまり高すぎてはいけない。ぼくはできるだけ低くする。そしてバスドラ。この音でスタジオの当たり外れが分かる。スピーカーもそうだけど、いい低音を出すにはそれだけいい機材が要るのだろう。それから周りを囲むタムはできるだけ手を伸ばさずとも届くよう近づける。ロールしてみて感触を探りながらベストに持っていく。シンバル、ライドも同じ。あと忘れてはならないのがスネアの高さ。椅子に座った腰の位置より低くなってはダメ。腰より低い位置では力が入らないからだ。
 そしてセッティングを終えた面子はまずそれぞれの楽器に身を馴染ませていく。出鱈目にアドリブで演奏しながらすこしずつ楽器が体に同化していく感触に身を震わせる。この感覚だけでスタジオ代金がチャラになる時もある。この点、ギターを持たないヴォーカルは不利かもしれない。だから個人的にもヴォーカルにはギターを持って欲しいと思う。趣味の問題だけど。一段落して音が鳴り止むと、リーダー格が練習メニューなり指示し始める。そのままその機会を逸して、二時間弱ずっとジャムということはまずないが、ないとも言い切れない。それは音楽をする奴は感覚的な人間が多いからかもしれないが、どうだろうか?
 とにかくこのようにしてバンド練習というのは繰り広げられる。大抵そのあとは反省会と称して茶店で喋って、計画を練る。でもいい計画が立てられることはない。皆スタジオで気力体力を使い果たし、休憩したい一心で反省会をするのである。

KISweb FoRMMaiL
 
感想、投稿お待ちしてます。
[ReTuRN]
NoW<<<[HeRe][11][10][9][8][7][6][5][4][3.1][3][2][1]>>>PaST
Valid HTML 4.01!Valid CSS!HPRaNKiNG!