TatteYahh! - 00/01/12
(・.・ヽ ドライブした
なんとなく
ひとりで
後部座席には飼い犬のプーがいて、行き先は特になかった。
思った以上に外は寒くてボクは身を固めて座席に着いた。テープは紙袋に出鱈目に放り込んである中から一本適当に選んだ。随分前に編集したテープだったからどんな曲が入っているかは聴いてみてのお楽しみだ。言い忘れていたけれど、もう既に辺りは暗くて、ヘッドライトが行き先を照らしていた。ボクは夜のドライブが好きだ
どうしてかと言われると(言われたことはないと思うけれど)たぶんボクがまだ子供だからだろう。夜のドライブはすごくワクワクするからだ。小さな冒険だ。
ボクが住むこの辺りは行き先を選ばなければすぐに辺境に辿り着く。向こう側にちゃんと通じているか分からないトンネルだとか、対向車があればゲームオーバーな細い道とか、とにかくドライブするには結構楽しいところだ。
ボクはわざと人気のない方角を選ぶ。すると、しばらく単調な一本道が続いた
タバコを喫うために車を端に寄せると、すこし前に通り過ぎた自動販売機の放つ光が遠い。ボクはタバコを喫い終えるとUターンして元の道をたぐり寄せるようにして、しかし、行きと帰りでは道の印象はガラリと変わり、だからボクはまたUターンして
ついにはここがどこだか分からなくなる。でも、それが目的なのかもしれない。
自由を感じる。
ここがどこだか分からないくらい。
TatteYahh! - 00/01/07
(・,・)ノ 今年もよろしく
どこで年を越したかでも書いてみる。友人と一緒だった。そいつは無茶苦茶ルックスが良い。どんなに澄ました女の子だって絶対振り返るし、話しかけられれば顔を赤くする。そんな奴と一緒にいると良いことはない。本当は無くもないが、敢えてそう言い切っておく。
で、ボクは友人と2000発の花火を観に出掛けた。ボクは慣れているから大丈夫なんだけど、擦れ違う人は皆その容姿に慌てふためいていた。おばあちゃんは友人に道を尋ねてきたけれど、探している場所が今丁度いる場所だったりした。若い女性は友人に見とれてまだ開ききっていない自動ドアにぶつかっていた。そして2000発の花火は綺麗だった。でも本当は冬の夜空の方が綺麗だったのかもしれないし、友人の方がもっと美しかったのかもしれない。ボクは花火の閃光に浮かぶ友人の横顔を見てそう思った。
それでも友人はいつもマイペースだ。恋人だっていないし、容姿を活かした華やかな職業に就いているわけでもない。友人は実家の小さな町の電器屋さんを次ぐつもりらしい。もしかしたら結婚だって見合いかもしれない。彼が望む幸せは彼の容姿からは想像もできない穏やかなものなのだ。世の中はそんな風に不公平にできている
きっと友人はその容姿とは関係なくその穏やかな幸せを手に入れるだろう・・
というのはボクの想像で、本当はHDDの増設をしていた。気が付けば年を越していた。勿論、容姿端麗の友人は架空の人物です。でも順調にその作業が済んでいれば花火を観に行く予定だったのは本当
TatteYahh! - 00/01/06
有/無: (有)
(・ω、・)人(・.・)ノ 2000
京サマへ:
ボクはまだ子供でいたい。ずっとトイザラスキーです。
京サマ - 00/01/05
有/無: 3点
そんなこんなで2000年。特にいつもと変わりなくすごしている今日このごろ
みなさんいかがお過ごしでしょう
まぁ みんないつもとかわらんのだろうけど・・・。毎年新年には守れもしない目標を立てていたけど、今年はそんなこともなく、
「あぁ・・・大人になるってこういう事なのかな・・・」
と今思いました。
TatteYahh! - 99/12/26
(・.・ノ この季節は空気が違う。ボクの友人はそう言うし、ボクもそう思う。なんかこう小学生のとき初めて自転車で遠出した時の感じとか、買ったばかりの靴に紐を通すときの感じに似ている、すごく新鮮だ。何かがいいことが起こりそうな気がするし、もし悪いことが起こったってそれは自分を成長させてくれそうな気さえする。ただ冷たい空気が身と心を引き締めるだけではない。この世界は皆が思うほど単純ではないし、複雑でもない。別に大したことは言ってるわけじゃない、サンタさんだってそう思ってるはずだ。目が見えなくったって耳が聞こえなくたってそれは感じることができる。だからってボクは何も特別な行動を起こさない。だっていいじゃない。この感覚は皆に平等なんだから。素直に自分がしたいことをしていれば
だからボクはいつもそうするように今日も煙草を買いに坂を下った。買う煙草はいつもの銘柄でパーカーはいつも犬の散歩に着て行くものだ。何もおかしなことは起こらない。そういう一日があってもいいと思う。ボクは帰ってPCの電源を入れる
そして、にがいコーヒーを飲みながら、この文章を書くのだ。煙草のフィルターの焦げる嫌な臭いに顔をしかめながら、マイケル・スタイプの歌声に酔って
TatteYahh! - 99/12/24
(゜・゜) 階段のてっぺんにそのひとはいて、ボクと向き合っていた。なのに、ボクの思い出のなかにはそのひとを階段の下から見上げている絵が残っている。暗闇にそのひとの輪郭が浮き上がって、ボクは山高帽にステッキの格好だと分かった、怖くはなかった。ボクはまだ小さくてサンタクロースを信じていたから、きっとサンタさんだと思って、でもサンタさんは見てはいけないんだとなぜかそう思っていたから、目をつぶった。
翌朝、ボクはプレゼントを開きながらママにそのことを得意げに話して聞かせた。ママは微笑んで、でもはっきりとは答えてくれなかった。ボクは聞き分けのいい子だから、それ以上大人の領域に足を踏み入れるようなことはしないんだ。大人はサンタさんとグルだから仕方ないね、プレゼントはピーターパンの本とお菓子だった。居間にはプーがいて、昨晩のケーキの甘い香りがした。プーは家で飼っている犬でまだ子犬だから、歩いていると遊んで欲しいのか、靴下に噛み付いてくる。プーはサンタさんに靴をプレゼントしてもらっていた、勿論履くわけではないよ。ボクがプーにピーターパンの本を自慢すると、プーは上目遣いにボクを見てから靴をくわえて行ってしまった。取りゃあしないのにね。
ボクはいいことを思いついた。
そうだ、大きくなったらサンタさんになろう。あっ、でもサンタさんはおじいさんだから、おじいさんになるまで何をすればいいんだろう?サンタさん訓練所にいるのかなぁ?兵隊さんみたいに特訓しなくちゃいけないのかなぁ?それは嫌だなー、みんなにあげるおもちゃを作ってるんだね、きっと。世界中にいっぱい子供いるし、大変だろうな。それにしても、サンタさんって何人いるんだろう?
ボクはその夜、ピーターパンを読んで寝るとまたサンタさんにあった。サンタさんは昨日と同じ格好だった。ボクの寝ている部屋は二階で、サンタさんはまた、階段のてっぺんに立っていた。サンタさんの頭の後ろに階段の電灯があって、顔がよく見えなかった。今日はもうクリスマスイヴじゃないのに・・。ボクはそう思って、サンタさんに教えてあげようとベットから出た。その時に気付いたんだけど、サンタさんはティンカーベルといっしょだった。ティンカーベルはボゥッと光っていて、サンタさんの耳の周りをクルクル飛んでいた。ボクの耳の辺りにも飛んできてブーンていう音がした、蚊みたいだなと思った。サンタさんがジェスチャーで飲み物を飲む仕草をしたので、ボクは台所に行って牛乳をパックごとそのまま持っていった。サンタさんは牛乳を一気に飲み干してしまった。プーが牛乳を貰えると思って眠そうにしながら起きてきた。サンタさんはサンキュー、ボクにも分かったから、どういたしましてと返事した。
翌朝、ママにその話をしたら、少し心配そうな顔をしてから、また微笑んで答えてくれなかった。その夜にもサンタさんは現れた。ティンカーベルはいなかった。
なぜかプーは仲良くなっていて、サンタさんの足もとにいた。プーがトナカイなんだな。ボクはそう思った。サンタさんはサンキュー。そしてボクを外に連れだした。
nbsp;外にはすごく速そうなバイクが停めてあった。サンタさんはバイクのサイドバックから黒の革ジャンを取り出して、山高帽をヘルメットに被り替えた。チラッと見えたサンタさんの髪型は、鶏みたいな変なのだった。サンタさんはボクにもヘルメットを差し出した。バイクはひどい爆音で走り出した ブワゥゥゥーン。プーはトナカイになるの?とボクはサンタさんにきいた。サンタさんはうなずいた、今日でプーともお別れなんだね・・。サンタさんはボクを次のサンタさんにしてくれるって約束してくれた。英語なのに、なぜだかボクにもわかった。だったら、プーにもまた会えるね。だから、ボクは泣かなかった。
TatteYahh! - 99/12/22
¬(・.・)ノ ギターをひろった。
赤茶色で所々塗装が剥げ落ちていた。弦は錆びていた。そんな酷い状態のギターを見たのは初めてだった。まるで無視されつづけた放置自転車みたいだった。音色も歪だった。チューニングが合っていないのだろうけれど。果たしてチューニングできるかどうかも分からなかった。
持って帰りたかったけれど。僕はそのとき追われていたので、荷物を増やすことができなかった。だから僕は家の方角向けて、力いっぱいそれを放り投げた。砲丸投げの要領だ。すると赤いギターは想像以上に遠くに飛んでいった。そういえばあまり手応えがなかった。ギターの上に乗っかって行けばよかったと後悔した。
しばらくしてギターを投げた方角から凄い轟音が響いてきた。そこにジミ・ヘンドリックスがいたのかもしれない。僕は追われながらニヤリと笑った。
僕は轟音に向かって逃げつづけた。
京サマ - 99/12/12
有/無: 8割がた有
一通り見て回ったところ利用者も少ないしメインよりこっちの方が良い感じ。思い立ったときはこっち使います。読み物系がんばって書いてね。
孤独だったのはクラゲかな?ギター弾きかな?月かな?
TatteYahh! - 99/12/08
(・・ )
ユーモアのかけら一つない目覚し時計のベルで目を覚ます。もうすこし布団にくるまっていたいと思う。物理的な冷気に肌は鳥肌を立てる。なんとか頑張って布団を這い出る。階段を降りて角を曲がり、トイレに入って用を足して、洗面所に行って水の冷たさに、体の感覚を呼び戻しながら顔を洗う。という夢をみる。まだ布団から出ていない。もうすこし布団にくるまっていたいと思う。
ユーモアのかけら一つない目覚し時計のベルで目を覚ます。物理的な冷気に肌は鳥肌を立てる。なんとか頑張って布団を這い出る。階段を降りて角を曲がり、トイレに入って用を足して、洗面所に行って水の冷たさに、体の感覚を呼び戻しながら顔を洗う。という夢をみる。まだ布団から出ていない。もうすこし布団にくるまっていたいと思う。
TatteYahh! - 99/12/07
電子メールアドレス:tatteyahh@geocities.co.jp
(・.・)
ボクは自分の部屋で映画を観ていた。テレビで放映していたのか、レンタルビデオを借りて観ていたのか思い出せない。
カメラは牧場のような一面赤茶色の大地を映し出している。張り巡らされた柵の中には白人のおじいさんが立っていた。視点はおじいさんに移り、小屋の中から出てきた黒人の男の子を見詰める。すると、男の子はみるみるうちに成長していく。ちょうどCG合成のようにどこか不自然で、しかし確実に男の子は大人に成長する。おじいさんはすごく誇らしげに微笑んでいる。
ボクはそれをテレビ画面を通して観ていた。嬉しくて涙が出そうになる。とうとう我慢しきれずに声を上げて泣いた。
そんな夢をみた。夢の中泣くことはボクにとっては珍しくない。そして泣く夢は目が醒めてからもなかなか忘れられないし、なぜかすごくリアルな夢であることが多い。ボクは何度も夢の中で泣くことにどんな意味があるのか考えてみた。けれど、いまのところ答えは見つけていない。