1.どのようにして治療をすすめていくのか

加齢性黄斑変性症は、欧米では失明原因の多くを占める病気です。





以前は日本人は欧米に比べて少ない頻度でしたが、高齢化と、生活様式の欧米化にてわが国でも増加傾向にあります(1994年の調査では失明原因の5位までには入っていなかったのが、2004年の調査では4位になっています)。

また、疫学調査では50歳以上の住民の0.67%に、5年間の追跡調査では、50歳以上の住民の0.8%に加齢黄斑変性が発症することがわかってきました


自覚症状のないとき
・・・経過観察。ルテインなどのサプリメントなどをとり、また、紫外線などのあるい影響のあるものをできるだけ避けるようにしていただきます。

眼底カメラで写真を保存し、変化がないかを写真上で比較していきます。

症状が強くなければ1年に一度の定期検査でよいでしょう

また、物のゆがみがないかを、患者様ご自身にもご自宅でチェックしていただきます
(パソコンでできる加齢性黄斑変性症チェックはこちら



見え方でゆがみが強くなってきたり、中心部に見えない部分ができたり、視力が低下してきたとき
・・・光線力学療法を受けていただきます(ただし、入院が必要です。治療施設は奈良県では奈良県立医大付属病院や天理よろず病院にあります)
                     
光線力学療法の疫学調査では、視力改善率20%、視力維持率80%という結果が出ています。

すなわち、視力を維持するのが一番の目的です。視力の低下しはじめる時期に治療をおこなう必要があります。視力が低下してしまうと著明な回復は難しいようです

                     


           
         

レーザーを行った後は、定期的な眼底チェック(毎回眼底写真を保存して比べていきます)





2.治療目標

加齢性黄斑変性症は近年増加傾向にあり、失明する病気です。

さらに、進行すると元に戻ることはありません。

そのためには、治療のタイミングを逃さないことが重要です。








3.いつまで通院していただくか

残念ながら、加齢性黄斑変性症には「これでもう大丈夫という」時期はありません。


ただし、眼底の状態をみて、診察の間隔をあけていきます





加齢性黄斑変性症についての話題(松本眼科のブログより)

以下は加齢性黄斑変性症の治療計画   
           

1.治療の進め方

2.治療目標

3.いつまで治療?

加齢性黄斑変性症の眼底写真
治療計画病名 一覧
白内障 緑内障 糖尿病性網膜症 加齢性黄斑変性症
麦粒腫、霰粒腫(ものもらい) 疲れ目 仮性近視(調節痙攣) 飛蚊症
アレルギー性結膜炎(花粉症)