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マルセル・デュシャン
《遺作》


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マルセル・デュシャン
《与えられたとせよ 1.落ちる水 2.照明用ガス》( 別名《遺作》)
1946-1966
    フィラデルフィア美術館蔵    
Marcel Duchamp
"Given:  1. The Waterfall"   2. The Illuminating Gas, 1946-1966
Philadelphia Museum of Art
 
 
マルセル・デュシャンは《遺作》で、「幽闕」を穿たれた洞穴として表現。
《雲笈七籖》の註に「生門は命門なり」とあり、『黄庭経』の「後に幽闕、前に命門」という記述に基づいて作品を構成している。頭部が隠れているのは、「廬外に呼吸し」を意味するのであろう。
 
下丹田には「落ちる水(滝)」と「照明用ガス」、つまり「坎水(精)」と「離火(気)」が微妙玄通。
 
白隠禅師のいう「気海丹田」 が下丹田である。
 
 
 
 
黄庭経   The Yellow Court Scripture 

上有黄庭下関元、後有幽闕前命門、
呼吸廬外出入丹田、審能行之可長存、
・・・、関門牡籥闔両扉
幽闕侠之高巍巍、丹田之中精気微、

上に黄庭、下に関元有り。後に幽闕、前に命門有り。
廬外に呼吸し、丹田に入る。審(つまび)らかに能く之を行えば長存すべし。 ・・・、関門の牡籥(かぎ)、両扉を闔(と)ざす。
幽闕これを侠(はさ)みて高さ巍巍たり。丹田の中、精気微なり。
 
Above there is the Yellow Court and below the Pass of Origination.
Behind there is the Secret Watchtower and in front the Gate of Life.
Breathe in the spaces of the Thatched Hut so to enter into the Elixir Field.
If you are able to examine and cultivate this you can be long preserved.
……

 cf. Translation by Stuart Alve Olson, Valley Spirit Arts, 2017
 
        ⇒ 『黄庭外景経』   The Yellow Court External Illumination Scripture
 
 
《遺作》の門扉は「関元」であり、臍に該当する。門扉の向こう側が「下丹田」。そこでは、金丹( The Illuminating Gas )が輝く。
それは、坎(水)が離(火)に熱せられ、精は気と化し
(煉精化気) 、そして上昇する様。

門扉中央の覗き穴は、「臚間」を表象。「臚間」は眉間で、「上丹田」(脳)への入口。

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 ⇒ 石川虚舟《幽闕園》2023