2026年3月28日(硫酸ジメチル使用で死亡事故⇒書類送検)
3月18日、埼玉県の春日部労働基準監督署は労働安全衛生法違反の疑いで関東化学株式会社と同社取締役工場長を書類送検しました
書類送検容疑は、昨年6月23日、草加工場で1人で夜勤中、20代の男性社員が硫酸ジメチルを取り扱った作業を行っていました。喉・目の痛みがあり、朝になって救急搬送されましたが、体調は回復せず、12日後に急性呼吸不全で死亡しました。報道によると、作業主任者は選任されておらず、保護メガネや防毒マスクは使用せず、ゴム手袋だけで作業をしていました(換気の状況は不明)。
下記サイトは関東化学株式会社
https://www.kanto.co.jp/news.html
硫酸ジメチルは特定化学物質(第2類物質)に該当しています。
危険性を調べてみると「硫酸ジメチルの毒性は非常に強く、96ppm(500mg/m3)に10分間の暴露で死に至る」とありました。
引用元:化学物質評価研究機構
https://www.cerij.or.jp/evaluation_document/hazard/F98_27.pdf
96ppm(100万分の96)で10分間で死亡するというとても危険なものです。(日本産業衛生学会が定める許容濃度は0.1ppm)
それでは、呼吸用保護具は何を使用すればいいかと数社のSDSを調べると、以下のようになっていました。
・キシダ化学株式会社:呼吸用保護具(防じんマスク・防毒マスクなど)を着用すること。防毒マスクを使用する際はガスの種類に対応した吸収缶を選定すること。
・富士フィルム和光純薬株式会社:保護マスク
・Chemicalbook(北京):防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
・厚生労働省(職場のあんぜんサイト):情報なし
・サンケミカル株式会社:ばく露の可能性のあるときは、送気マスク、空気呼吸器、又は酸素呼吸器を着用する。
5つのSDSを確認しましたが、防毒マスクを使用する場合の吸収缶はわかりませんでした。サンケミカル株式会社のSDSからは、防毒マスクでは安全の確保ができないと読み取れます。
許容濃度は0.1ppmということなので、半面型防毒マスクの指定防護係数を考えると防毒マスクでは不十分と考えます。
被災時にどのような作業をしていたか不明ですが、局所排気装置(ドラフトチャンバー)を使用する必要があります。
眼に重篤な損傷性・刺激性区分が1であることからゴーグル型の保護メガネが必要です。
皮膚刺激も区分が1であることから、保護手袋の素材の選択も重要となります。
2026年3月28日(4月から自転車の反則金が始まるが、どう変わるだろう)
4月1日から、自転車の交通違反に対して反則金(青切符)が始まります。
113項目もの違反種類がありますが、全て理解している人がいるのだろうか?
当社のホームページの“資料”に一覧表を掲載しているのでご確認ください。
私が小学校のときは、まさに交通戦争の時代でした。学校の中で、頻繁に交通安全を勉強していた記憶がありますし、運動場で警察が危険行為を直接実演することもありました。
自転車には免許制度がないので、交通規則を知らなくても運転できますし、昔と違って、学校で学ぶことも少ないでしょう。
特に重要なのは下の10項目です。なお、飲酒運転は青切符ではなく、刑事罰なので、10項目には入れていません。かっこ内で反則金も入れました
1.ながらスマホ(12,000円)
2.信号無視(6,000円)
3.逆走(6,000円)
4.歩道ルール違反(6,000円)
5.一時停止無視(5,000円)
6.無灯火(5,000円)
7.傘さし運転(5,000円)
8.イヤホン運転(5,000円)
9.二人乗り(3,000円)
10.並進(3,000円)
ご安全に!
2026年3月21日(誘導者の視線)
鹿児島労働局のHPに「ドラグ・ショベルの誘導員を配置していなかった疑い」の送検事例があります。
https://jsite.mhlw.go.jp/kagoshima-roudoukyoku/content/contents/2026-0318-4_20260319-c.pdf
誘導者を配置しなかったので、転落防止ができなかったということです。
同じような災害を指導したことがあります。
その会社では現場監督者が誘導者を兼務するという体制でした。
ドラクショベルは、用水路のような場所の近くで土砂の埋め戻しをしていました。
数メートルバックしたら転落することはオペレーターも現場監督者も理解していたのですが、埋め戻しのショベルの動きにオペレーターも現場監督者も注視していたので、そのままの状態で位置を変えるためにバックしたら転落したということです。
運転席からルームミラーで後方の障害物等は見ることができますが、見えるのは後方であり、後方の下方向に開口部があることは見えません。現場監督者はショベルの動きに注目していたので、誘導者を兼ねていることを失念して後方の安全を確認していませんでした。
幸い致命傷にはならなかったのでオペレーターが言うには、「転落の危険があることは認識していたが、埋め戻しの作業に集中していたので、ドラクショベルと開口部との距離はまったく気にならなかった」そうです。
現場監督者は、つい・うっかり、後ろとの距離を把握していなかったので、指示も出せなかったということです。
オペレーターとしては、現場監督者が近くにいるから、見守られていると思っていたようです。結局、誰も開口部への接近を見ていなかったため事故になりました。
「〇〇さんが見ていてくれるだろう」と考えてはいけません。作業の前には、役割を明確にしておく必要があります。
ご安全に!
2026年3月14日(職場でできる簡単な体力テスト)
2月10の公布された「高年齢者の労働災害防止のための指針」
https://www.mhlw.go.jp/haishin/u/l?p=xySisBgnyNw-CzBVY
この指針にある3(2)にある体力チェックの資料を作成してみました。
ホームページの「安全情報」に入れています。
参考にしてください。
2026年3月14日「熱中症予防対策セミナー」「熱中症重篤化防止対策セミナー」
大阪労働局主催の熱中症対策セミナーがあります。
「熱中症予防対策セミナー」4/30、5/11、6/4
「熱中症重篤化防止対策セミナー」5/21、6/8、6/12
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/anzen_eisei/hourei_seido/nettyuu_mokuji.html
ご安全に!
2026年3月7日(富士急ハイランド 書類送検)
2025年2月、富士急ハイランドの点検作業中に死亡事故が発生しました。
作業者が車両の下に潜り込んで作業しているときに、別の作業者が起動させ、車両とレールに挟まれて死亡しました。
3月2日に現場責任者が送検されました。
富士急ハイランドでは、死亡災害発生後、作業中の誤操作を防止するロックアウトシステムの導入、作業手順の全面的な見直し、全従業員を対象とした再教育の実施といったハード・ソフト両面での対策に加え、労働安全衛生マネジメントシステム規格「ISO 45001」を2025年10月に取得したということです。
ロックアウトシステムは、起動ボタンに鍵をかけ、他の作業者が起動できないようにするものなどをいいます。これで同様の災害は防ぐことができると一般には考えます。しかし、短時間の作業だからと考えて鍵をかけずに作業を開始すると、他の作業者が起動することも考えられます。昨年の災害では、車両の下に人がいることの確認を怠って起動したことが原因でした。ロックアウトしていないから人が居ないと判断して起動させると同様の事故が発生する可能性があります。
昔、ある会社で、危険な機械の扉にチェーンをかけ、南京錠を取り付け、キーは工場長が保管し、工場長の立ち合いでしか作業できないような安全対策をした会社がありました。しかし、作業者がチェーンの一つをカラビナに変えてしまいました。カラビナだからフックを外すと簡単に開放できるようにしてしまいました。安全対策を無効にするような行為があるかもしれません。
ロックアウトは有効な対策ですが、作業者がそれを実行しなければ意味のない対策です。教育も重要になりますが、うっかり忘れてしまった場合の対策(エリアセンサーや安全マットなど)も併せて実行することが必要だと考えます。
参考:富士急ハイランドのおしらせ
https://www.fujiq.jp/news/eejanaika_oshirase.html
ご安全に!
2026年2月28日(スカイツリーのエレベーター)
2月22日、東京スカイツリーのエレベーターに20人が5時間以上も閉じ込められました。
停止事故の原因は、制御盤内のヒューズが溶断ことが直接原因でした。事故の調査結果によると、エレベーター本体と制御盤をつなぐケーブルが揺れて、ローラーガイド部に接触したことにより、被覆が破れ、地絡が発生したということです。エレベーターの停止から救出まで5時間半を要しました。
なぜ、救出に5時間半もかかったか疑問に感じた方も多いと思います。
このエレベーターは地上から展望デッキまでの高さが350mありますが、わずか50秒で到達する超高速エレベーターです。事故で停止して動かなくなった場合に備えて、側面に非常用ドアが設置されています(中からは開閉できません)。横のエレベーターから救出できるようになっています。救出方法はあらかじめ決められているのですが、故障して止まったとしてもすぐに救助活動ができません。もし、側面からの救助活動中にエレベーターが動き始めると全員の命にかかわります。そのため、故障したエレベーターが完全に固定(動かない状態)しなければなりません。この完全に固定の状態を確定することに時間を要したのでしょう。止まった原因が不明であれば、いつ動き出すかわかりません。当然、救出に向かうエレベーターの制御系統の点検も必要になり、救出行動の手順確認も必要です。
救出まで長い時間を要しましたが、安全が最優先です。
エレベーターの中には、緊急時用のキットが備え付けられていたようですが、活用できたのか、量的な問題はなかったのか不明ですが、無事に救助できてよかったです。
しかし、定員が40人のエレベーターに20人が乗っていたということは、座り込むスペースもなく、かなり厳しい状態だったと思います。全員が同時に座ることができないので、誰かが声をかけて、座る人と立つ人、そして交代するなどの対応をしたのでしょうか。
現在は、故障したエレベーターは停止状態で、他のエレベーターは運行を再開しています。故障したエレベーターはローラーガイドにケーブルが当たらないように覆いを付ける改修作業が行われるようです。
2026年2月28日(労働者死傷病報告)
27日に労働災害の状況の発表がありました。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/index.html
令和7年は途中経過ですが、死亡者数は前年比6%の減少、死傷災害は前年比約1%減少
令和8年はまだ始まったばかりですが、転倒による死傷災害が前年比約30%増加しています。動作の反動・無理な動作は前年比約30%増加しています。
いずれも中高齢労働者の災害が増加していると考えられます。
ご安全に!
2026年2月21日(踏切の遮断機は下ろすものではなく、上げるものでなければならない)
2月14日、JR福知山線で遮断機が降りない状態で電車が通過するトラブルが発生しました。
JR西日本は会見で、原因について「前日の夜に踏切の制御装置の近くで工事を行った際、金属部品が装置の電気回路に入り込んでショートした」と説明しました。また、この踏切には、制御装置が故障した場合に強制的に遮断機を下ろす「故障検知機能」が未整備でだったということです。記者会見で、故障検知機能の整備を早急に進めると発言しました。
JR西日本は、故障検知機能を全ての踏切に付ければ安全だと考えているのだろうか?
この考えは間違っている。踏切の遮断棒は列車の通過時に列車と人を隔離するものであり、万が一にも、このようなことが起こってはならない。故障検知装置などの安全装置は機械であり、機械はいつか故障するものと考えなければならない。「故障検知装置が壊れたから事故が発生しても仕方ない」では済まされない。
では、どうすればよいのか?
答えは、フェールセーフシステムである。
これは、故障があっても安全を保証するものである。すなわち、故障時には安全側に故障するものである。
鉄道の踏切は、列車の接近がないと判断された際に、安全信号を発し、安全信号を受信している間のみ踏切の遮断棒を上げるシステムでなければならない。
もし、検知装置に異常があり、列車の接近がないことが確定できなければ、遮断棒は下りたままとなる。また、検知装置に異常がなくても、情報伝達である安全信号が届かなかった場合にも遮断棒は下りたままとなる。
「列車が接近しない」という安全信号を検知したときだけ遮断棒を上げるものである。
鉄道はフェールセーフによって安全を確保しているはずなのに、なぜ、こんな問題が発生するのだろう。JR西日本ではフェールセーフの路線と、フェールセーフができていない路線があるのだろうか。
参考資料 日本信号株式会社 Q6.フェールセーフとはどんな考え方ですか?
https://www.signal.co.jp/products/railway/faq/faq06/
ご安全に!
2026年2月14日(令和8年熱中症対策は?)
冬真っただ中ですが、すでに今年の夏に向けての対策は進んでいます
厚生労働省では、「職場における熱中症防止のためのガイドライン」の作成を進めています。下記サイト対象
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69920.html
先日アンケートがありました「令和7年6~9月において、不休災害も含めた熱中症による労働災害が発生した建設業の各事業場における熱中症予防対策の取組状況について、実態把握のため、アンケートを実施(延べ1,100件)
このアンケートをみると、熱中症による被災者の休業見込日数のうち約81%が0日(不休災害)、約18%が休業1~3日、約1%が休業4日以上。とあります。これは100件の熱中症があれば、そのうち1件が休業4日以上ということです。近年では厚生労働省が発表している休業4日以上の熱中症災害情報では、熱中症の死傷者数が1000人を超えている状況ですが、これは熱中症の1%しか厚生労働省の報告に出ていないということなので、実際の熱中症は統計の100倍、つまり、毎年10万人は熱中症になっているということになります。
また、そのアンケートでは、熱中症発症者の発見方法があり、被災者自身からの連絡が約59%、監視人や巡視で発見されたものが約11%、バディ又は同僚が発見したものが約27%、ウェアラブル端末等での検知によるものは2%。となっています。本人からが約6割ということは、本人からの申告がなければ重症化する可能性があり、周りの人が早く気が付くようにしなければならないと考えます。
災害発生当日の被災者の装備についてはについては、約66%の被災者がファン付き作業服などの身体を冷却する機能を有する服を着用。となっており、空調服での対応では十分ではないということが判ります.
ご安全に!
2026年2月7日(移動式クレーンで労働者をつり上げて作業を行わせた疑い)
福岡労働局の送検事例を紹介します。
移動式クレーンで金属製のカゴを吊り上げ、そこに作業者が乗って、約5mの高さで立木を切断しようとして、切断された木材が作業者に当たって死亡したということです
https://jsite.mhlw.go.jp/fukuoka-roudoukyoku/content/contents/002555770.pdf
家屋の解体作業ということなので、根本で切断して切り倒すスペースがないため、イメージ図のような作業をしたのでしょう。
切断された木材が跳ね上がったということなので、クレーンで立木を引っ張り過ぎたと想像します。立木にワイヤーを付けるのは下に落下することを防ぐためであり、ワイヤーが少したるむくらいでよかったと思います。
クレーンで切断した木材が下に落ちないようにしながら、作業員は高所作業車で接近するべきでした。
クレーンで立木を吊るのは主たる用途に反するかもしれませんが、立木が落下するリスクの方が大きいので、合理的と考えますが、解体用つかみ機で切断部分を掴む方が安全でしょう。
2026年2月7日(インフルエンザ)
インフルエンザが増えています
インフルエンザ定点当たりの報告数は
1/19~1/26間が16.64
1/26~2/1間が30.03
https://www.mhlw.go.jp/content/001652145.pdf
インフルエンザが1週間で倍増しています。皆様もお気をつけください。
2026年2月7日(丸太足場)
昨年11月、香港の高層住宅から火災が発生し、竹足場が燃えたことによって被害が大きくなったことが話題になりました。
先日、仕事で車を運転している道路わきで丸太足場を久々に見ました。丸太足場を組むことは法律上は合法ですが、その現場の丸太足場には作業床も中さんも昇降設備もないことから、労働安全衛生規則に反します。
さらには、フルハーネス安全帯のフックを掛ける場所がない(丸太に回し掛けをすることは可能ですが、作業床がないためフックを掛けることが困難)、足場の安定を図る筋交いもありません。解体して新築を建てるのでしょうが、解体時に必要な石綿に関する掲示もありませんでした。
丸太足場を禁止する法律はないものの、丸太足場を安全に組み立てる方法がありません。丸太が交差する場所には番線等で固定をしなければなりませんが、固定の作業を行う作業床が確保できないでしょう。作業床を設けることができない場合には安全帯で墜落防止の措置が必要になりますが、安全帯が掛けられないでしょう。
ご安全に!
2026年1月31日(2月は化学物質管理強調月間)
2月は化学物質管理強調月間(1~28日)
スローガン「慣れた頃こそ再確認 化学物質の扱い方」
化学物質の容器にはGHSマークが付けられています(小分け容器にも品名・注意喚起語・GHSマークの記載が必要です)。
GHSマークのマークから危険・有害性を把握していますか?
職場で使用する化学物質は全て人体には有害です。毎日、その化学物質のガスや粉じんを呼吸とともに吸っていたら身体に異変があると思ってください。
「毎日使用しているが、別に何の問題もない」と思っていませんか、発がん性の物質であれば、数年、数十年後に発症する可能性があります。
管理監督者の方は、この機会に化学物質の危険性、有害性の再教育をしていただきたいと思います。
化学物質の使用にあたり、リスクアセスメントが義務付けられています。リスクの程度は作業者に周知されていますか。リスクの高いものについては、呼吸用保護具や化学防護手袋等の保護具での対応で終わっていませんか。一般的に使用されている防毒マスクや防じんマスクは防護性能があまり高くありません。呼吸用保護具を装着していてもばく露している可能性は高いのです。化学物質の代替化、作業工程の改善、局所排気装置の改善を進めてください。
また、呼吸用保護具、保護手袋等の使用前点検は作業者に実施させていますか。
・防毒マスクの吸収缶の交換頻度は指示していますか、作業者は指示通り交換していますか。
・使い捨て防じんマスクの使用期限は表記されていますが、その使用期限は守られていますか。
・取り換え式防じんマスクのフィルター交換について具体的に指示していますか。
・化学防護手袋の耐用時間は把握していますか。化学防護手袋の交換頻度は指示していますか、作業者は指示通り交換していますか。
・保護メガネが必要な作業を定めていますか、作業者は指示通り装着していますか。
化学物質管理および保護具の着用についてご不明の点があれば、当社または安全衛生コンサルタントにご相談ください。
2026年1月31日(自殺者が減少)
自殺者は1998年から2011年まで14年連続で3万人を超えていました(最多は2003年の34427人)
2012年は3万人を切り、昨年は2万人を切ることが報道されました。しかし、2万人近くの方が自殺している現状です。ちなみに交通事故で死亡する人は2025年で2547人だったので、交通事故死の10倍近くなっています。
・人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)は15.4人。
・年代別では、50代が3732人と最多を占め、次いで40代が2951人。男女別は、50代男性が最も多く2696人。
ご安全に!
2026年1月24日(1/16 JR山手線などの停電トラブル)
1月16日、JR山手線、京浜東北線が停電のため8時間以上不通となった事故は大きく報道されました。
中には、1時間も電車に閉じ込められ、結局電車は動かず、乗客は線路を歩いて駅に向うことになりました。
1月23日にJRが会見を行い、原因は、「田町駅の夜間工事が終わった後に作業員が感電を防止する設備のスイッチを切り忘れ、架線に送電を始めたために停電が起きた。安全装置が解除されなかったのは作業員の人為的ミスだった」と明らかにしました。
さて、人為的ミスなのでしょうか。
工事が終わったら、送電への準備作業を始めなければなりません。送電開始の最後に最終確認をするべきです。最終確認をせずに送電を開始するのは組織的な問題だと感じます。
もし、最終確認したにも関わらず異常を見つけられなかったのであれば、チェック項目の不備となります。
停電事故の対策も重要ですが、1時間も電車に閉じ込めて結局、乗客を線路に降ろすという不手際も問題です。運転再開まで長時間を要することの判断が遅いです。これが、真夏だったら停電で冷房も効かず乗客全員が熱中症になる。長時間の電車内閉じ込め対策は早く解決してほしい。
ご安全に!
2026年1月17日(1.8メートルの高さから転落)
大阪労働局の送検事例を紹介します。
労働者に高さ1.5メートルをこえる箇所で外壁の塗装作業を行わせるに当たり、安全な昇降設備を設置しなかった疑い
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/202601141201.pdf
高所の作業では2m以上では柵を設けるとか、安全帯が必要とか、「2m以上」では規制があり、「2m未満」では何も規制がないと考えている方も多いかもしれません。
送検された事案は、1.8mの場所にある足場の上で作業していましたが、その1.8mの高さまで昇降するための設備がないということで送検されました。
昇降設備がなかったということは、足場の柱の突起物などに足を掛けて上がったのでしょう。
また、1.8mの高さから転落死したということから、「2m」の基準は安全と危険の境目ではありません。2m未満でも、その場所に上がるための昇降設備が必要ということは理解していただきたいと思います。
ご安全に!
2026年1月11日(天窓を踏み抜く)
大阪労働局の送検事例を紹介します
天窓に踏み抜き防止措置を講じなかった疑い
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/202601061200.pdf
事故は2025年6月26日に発生しました。外壁の補修工事をする際に、天窓のガラスを踏み抜いて墜落する事故が発生しました。
天窓のガラスですから、強度があると思って少し体重をかけても大丈夫と判断したのか、足元を見ていなかったのか、バランスを崩したところがガラスだったのかなど詳しいことは不明ですが、作業をする場所の近くに天窓のガラスやスレートなど強度が弱いものがある場合には割れることを想定しなければなりません。
踏み抜いてしまうような素材が近くにあれば、直接乗る必要がない場所であっても、作業中によろけて、踏んでしまうことは考えられます。それらを防ぐためには、該当場所に板を置くなどの対策が必要です。歩み板をのせるなどの対策が必要です。
2011年に塩酸タンクのフタを踏み抜いて死亡した事故がありました。配管の修理をするために塩酸タンクの上で作業していました。報道によれば、過去にも同様の修理で塩酸タンクの上で作業したことがあったので特に危険と考えてなかったのですが過去の作業からは相当な日数が経過していたこと、過去の作業は一人で行っていましたので、一人分の体重は支えられていましたが、事故の際には二人で作業したことから二人分の体重を支えられなかったようです。
ご安全に!
2026年1月4日(最近の車のドアノブ)
先日、TESLA(テスラ・電気自動車)の展示があったので見ました。
最初に感じたのは、「ドアノブが埋まった状態で開けられない。」でした。あとで係員に聞いてドアノブの使い方を知ることができました。
調べてみると、ドアノブがなく、スマートキーを持っている人がドアにタッチするだけでドアが開くものがあります。車のデザインと機能には感心します。
しかし、考えてみると危険です。事故を起こして燃え上がったとき、近くにいた人が外からドアを開けて助け出したということはよく聞きます。それは一般的なドアノブだからとっさに開けて救助できますが、ドアノブの形状が特殊だったり、ドアノブの位置が判らなかったりすると、外から開けることができません。電気系統が機能しないと開けられないかもしれません。
私の車のドアは昔からのタイプなので問題ないのですが、駐車ブレーキは昔のレバーを力いっぱい引くサイドブレーキではなく、レバーを操作するだけで、駐車ブレーキのON/OFFができます。これは電気系統が機能しなければ、駐車ブレーキの解除ができないということです。故障してレッカーで牽引しようとしても駐車ブレーキが解除できないから動かせられないということになるのでしょうか。
駐車ブレーキは動かせないだけですが、冒頭に書いたドアノブについては、命に係わる問題だと思います。
2026年1月4日(スキー場のエスカレーター)
年末の12月28日、北海道小樽市のスキー場にあるエスカレーター(屋外)に5歳の男児が巻き込まれた事故がありました。
男児は途中で転倒して、エスカレーターのベルトにより運ばれ、ベルトの巻き取り部に腕が挟まれたということです。
巻き込まれたら自動停止するはずが止まらなかったということです。
この安全装置は難しいと思います。たとえば、雪の塊が巻き込まれると止まるのようではエスカレーターとしては使えないでしょう。スキーのストックのような硬いものが挟まると止まるのでしょうが、子供の腕では止まらなかったのかもしれません。
点検用のフタが開いていたという報道もありました。フタが開いたら停止する構造でなければなりません。
また、一人用というのも安全上難しいと感じます。一般的なエスカレーターであれば、横に大人が乗ることもできるが、一人用なので横に立つことができません。さらに、手すりの無い構造というもの問題だと感じます。
対策としては、上から下までワイヤーを張り、ワイヤーを踏んだり引いたりすると非常停止できるようにするとともに、小さい子供でもバランスを崩しにくく、搬送速度を非常にゆっくりにするべきでしょう。さらに、監視者を付けるべきでしょう。
後日になって、死因が、衣類が引き込まれたことによって首が締まり、窒息したということでした。腕が引き込まれたことで、腕を抜くことに集中したので、首の方に気が付かなかったのでしょう。
ご安全に!

安全週記
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