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一汁一菜の読書歳時記 2002年4月〜2003年12月

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目次  
 読書歳時記 2000年4月〜2001年3月へ(45冊)
 読書歳時記 2001年4月〜2002年3月へ(41冊)

2002年 4月すべてはネーミング
     
5月 『暮らしの中から考える政治』
           
  6月『グランドジョラス北壁』
      7月 『愛が聞こえますか』
     
8月 『被写体』『心のコートを脱ぎ捨てて』
     
9月 『本読みの虫干し』
    
11月読書力
2003年 1月『陽気に行こう2』    『反骨のジャーナリスト』  『現代中国』   
     
2月自家菜園の愉しみ』『くんずほぐれつ

 

90 『くんずほぐれつ』 斉藤孝著 文芸春秋社 2002.11.30発行 1000円+税 2003.2. 読了

 目次 

88 『自家菜園の愉しみ』 榊莫山著 角川春樹事務所 1998.9.18発行 1000円+税 2003.2. 読了

 目次
山家の菜園
 友はいつも庭にいる 伊賀の山家で 穂先の妙 ワラビ餅
 本額のこと 蕗のとう 男 の料理
花の歳時記
 ツバキ ウメ ナノハナ コブシ ウツギ ヤマボウシ ナツツバキ ムクゲ リンド ウ ホトトギス ミツマタ ロウバイ
風蘭狂い
 ホウランの美 ぼくのフウラン フウラン歳時記

 書家の第一人者とも言われる榊莫山氏は伊賀上野に住んでおられる。信楽の向こうと思うと近いところです。書に絵を加えて自らの世界をつくる。大和8景があるといいます。奈良の東大寺が世界遺産になった記念碑の書が榊莫山のサインがありました。

89 『さあ、陽気に行こう2』 高石ともや著 ナナ・コーポレート・コニュニケーションズ 2002.1.10発行 952円+税 2003.1. 読了

 高石ともやの略歴   1941年北海道生まれ。1968年「受験生ブルース」大ヒット。1971年ナターシャセブン活動開始。1976年ホノルルマラソン初参加。1981年第一回トライアスロン優勝。ホノルルマラソン連続25回出場。

目次
goodtime badtime
ニューヨークシティマラソンがパワーをくれた 平成の義士 ガンバッテとは人に言うまい 校歌を  歌うとき 撤退 病院のフォークソング 手を合わせる 51年目の里の秋 走り来て20年ホノル  ルマラソン 友だち探しの旅の唄 ゆっくり着実に遠くまで 人生30`地点 話あかそうよ  節度ある暮らし 夏のお努め 朝ご飯 旅の途中 人生駅伝レース エイド・ステーション 働くこと 終わることと始まること 2人のヒーロー 5年ぶりのトライアスロン 夏の朝に 匂いが消えた 笑顔 人間ざかり

収穫の50代 
我が友マーチンd28 4256を超えて円熟 大男の息子が泣いた日 フランス・デモと正義感  ホノルルマラソン くりかえし 待ち続ける人生 心やさしいマラソン 寒修行 団塊 猫 晴耕雨読 禁酒 友達100人 八十才 プカプカ ハードタ0ム 草野球 ありふれた人生  自分をほめよう おお雨か 豊作 

 連載されたもの2本に加筆されたもので、タイトルを引用したとおり、50年代を迎えてこれからが人生の収穫の世代だから、ゆっくり、陽気に行こうじゃないか、という著者のメッセ-ジが良く伝わってきます。62歳にして、ますます盛ん。コンサートも聞きましたが、とても情熱的です。加年はこうありたいものです。

88 『現代中国』 興呂一郎著 岩波新書 2002.8.20発行 700円+税 2003.1. 読了
87 『反骨のジャーナリスト』 鎌田慧著 岩波新書 2002.10.18発行 740円+税 2003.1. 読了
86 『読書力』 斉藤孝著 岩波書店 2002.9.20発行 700円+税 2002.11. 読了

 著者の略歴   1960年静岡県生まれ。1985年東京大学法学部卒 明治大学文学部助教授。「宮沢賢治 という身体」(世織書房) 。「声に出して読みたい日本語」(草思社)など。

目次 まえがき
   序 読書力とは何か
   1 自分をつくるー自己形成としての読書
   2 自分を鍛えるー読書はスポーツだ
   3 自分を広げるー読書はコミュニケーション力の基礎だ
     文庫百選

 主な内容
・文庫百冊、新書50冊読んだー読書力がある。
・スポーツや芸事のような身体的な行為として考える。
・本を読むことで対話力はアップする。
・本を読まないは自由ではない。本は読まなければいけないもの。
・新潮文庫の百冊 文学が多い。
・新書 文庫系とは全く異なった知識情報を獲得する 岩波新書・中公新書 講談社現代新書
・質の高い啓蒙的なシリーズ 最近は新書のイメージも若干変わってきた。精神の緊張を伴わないもの。
・学問の入門書として最適。
・あの本を読んだことがある=まず要約が言える あらすじ
・新書と言うスタイルは要約力を鍛える
・読書力検定ー新書数冊渡して、30分程度で要点に線を引いてもらう 重要なところに線を引いてもらう
・本に対する慣れが出てきて量的な恐れがなくなる 有効期間は4年。
・本は知能指数で読むものではない。継続は力
・読書は一定の精神の緊張を伴う。この適度の緊張感が充実感を生む。読書は一人のようで一人ではない。

 気に入った言葉
 
本を書いている人との2人の時間である。著者は目の前にいるわけではないので、必要以上のプレッシャーはない。しかし、深く静かに語りかけている。優れた人の選び抜かれた言葉を、自分ひとりで味わう時間。この時間に育つものは、計り知れない。読書好きの人はこの一人で読書する時間の豊かを知っている。本ならば、現在生きていない人でも、優れた人との話を聞くことができる。優れた人との出会いが、向上心を刺激し、人間性を高める。

85 『本読みの虫干し』 関川夏央著 岩波書店 2001.10.19発行 780円+税 2002.9.10読了

 著者の略歴 
 1949年新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。 作家。早稲田大学客員教授。著者の文学に対する態度。 文学は「私」なしにも成立する。物語もまた文学なのである。文学を鑑賞しなくてもよい。文学鑑賞の呪縛を脱しえた目で眺めた日本近代文学による日本近代像。文学には、日本近現代史のそのときどきの最先端が表現されている。文学は個人的表現である。と同時に、時代精神の誠実な証言であり、必死の記録である。

近・現代史として取り上げられた本の一覧です。

1やさしさと懐旧  ・ 伊豆の踊り子 川端康成  ・ 友情 武者小路実篤  ・ 小僧の神様 志賀直哉  ・ 美しき町 佐藤春夫  ・ 舞踏会 芥川竜之介  ・ 一房の葡萄 有島武郎  ・ からたちの花 北原白秋  
2愛  ・ 測量船 三好達治  ・ 肉体の悪魔 ラディゲ  ・ 点と線 松本清張  
3病気・貧乏・正直  ・ にごりえ 樋口一葉  ・ 不如帰 徳富蘆花  ・ 仰臥漫録 正岡子規  ・ 蒲団 田山花袋
 ・ 啄木 ローマ字日記 石川啄木  ・ 千恵子抄 高村光太郎  ・ にんじん ルナール  ・ 風立ちぬ 堀辰雄  ・ 立原道造詩集 立原道造  ・ 沫香町 川崎長太郎
4人生 ・ 宮本武蔵 吉川英治  ・ 君たちはどう生きるか 吉野源三郎  ・ 柳橋物語 山本周五郎  
5家族・家族に似たもの  ・ 阿部一族 森鴎外  ・ 一本刀の土俵入り 長谷川伸  ・ 放浪記 林芙美子  ・ 次郎長三国志 村上元三  ・ 流れる 幸田文  ・ 父の詫び状 向田邦子  ・ 八犬伝 山田風太郎  ・ 岸辺のアルバム 山田太一
6個人  ・ 異邦人 カミュ  ・ 麻雀放浪記 阿佐田哲也  ・ 給料日 片岡義男  
7激烈な異文化接触  ・ 日本奥地紀行 イザベラ・バード  ・ ある明治人の記録 石光真人  ・ 4日間 ガルシン  ・ 城下の人 石光真清  ・ 冬の鷹 吉村昭  ・ 藤野先生 魯迅  ・ ビルマの竪琴 竹山道雄  ・ アーロン収容所 会田雄次  ・ 俘虜記 大岡昇平  ・ 極光のかげに 高杉一郎  ・ 戦艦大和ノ最期 吉田満
8自分の戦争/他人の戦争  ・ 麦と兵隊 火野葦平  ・ 輝ける闇 開高健  ・ てんやわんや 獅子文六  
9青年  ・ 三四郎 夏目漱石  ・ 走れメロス 太宰治  ・ 白像に似た山々 ヘミングウエイ  ・ 潮騒 三島由紀夫  ・ 悲しみよこんにちは サガン  ・ 太陽の季節 石原慎太郎  ・ 太平洋ひとりぽっち 堀江謙一  ・ 愛と死を見つめて 大島みち子・河野実  ・ 二十歳の原点 高野悦子  ・ リバーズ・エッジ 岡崎京子  ・ ヨーロッパ退屈日記 伊丹十三

 以上の本で本当に読んだものはどれだけありますが。私は5冊のみでした。こらから増やそうと思っています。

 

84 『心のコートを脱ぎ捨てて』 増田れい子著 岩波書店 2002.5.30発行 1600円 2002.8.29読了

 もくじ
 花と食  生きる  身のまわりのこと  戦争  働く  希望  あとがき

 エッセイ集。国公労連の月刊機関誌『調査時報』に17年に渡って書かれた161編のエッセイの中から、39編を選んで編集されています。
 著者は毎日新聞記者から、サンデー毎日記者を経て、毎日新聞論説員を経て、退社。フリージャーナリスト。
 印象に残った話としては、
 ○東京都荒川区立第九中学校二部の教師を27年にわたって続けた来た見城慶和先生の話
 ○アイヌ伝統手芸家 小林早苗さんの エテテ カンパ の話
 ○映画『雨あがる』を喜びをもって迎えた著者
 ○長浜の盆梅展を訪れての感想
 などです。
 

83 『被写体』 三浦友和著 マガジンハウス社 1999.7.15発行 1400円 2002.8.18読了

 プロローグ
 T 終わりなき戦い・被写体初体験・ギブアンドテイク・混乱の始まり・出会い、結婚・新婚旅行
 U 盗撮・森光子さん・一主婦・長男誕生・土地捜し・妻の運転免許・転居・義母
 V 入園式・写真誌カメラマン・詫び状・報道協定・侵入事件・訪問者と手紙
 W 運動会・虫歯痛・仏頂面・不必要情報・いじめ・プライバシー・家族・お願い
 あとがき
 編集あとがき

コラムで取り上げましたので、以下に引用します。

お盆中に読んだ本から。『被写体』(マガジンハウス社)。ほぼ二十年という長期間に渡って四六時中追われ続けた体験を持つ人は希有と思う。「追われ続ける妻を持った男」とも著者は言い換えています。被写体とは写真・映像等を撮られる側をいう言葉です。その一言に込められた著者の感情を本書から読み取ってほしいと思う▼著者は俳優の三浦友和氏。一九五二年生。八〇年の結婚と山口百恵の引退頃から、ワイドショー・芸能週刊誌・写真誌などが私生活にジョーズのように襲いかかります。長男誕生-妻の運転免許-国立への転居-義母との同居-長男の幼稚園入園式-運動会など、私たちが結婚とともに普通に通ってきた生活の節目の楽しみな出来事が、彼にとっては「膨大なエネルギーを費やすことになる大きな障害」と一緒でしか迎えられない苦悩、想像できますか。取材される側、被写体という生身の人間の正論が、時には激しく綴られています▼引退して一市民となった往年の映画女優原節子さんの「近況」を、盗撮して掲載した写真週刊誌があって腹立たしく思ったことがありますが、著者の家族は二〇年間も続いたのです▼一生活人である俳優の心の軌跡(M)

83 『愛が聞こえますか』  忍足亜希子著 光文社 2001.3.30発行 1400円 2002.7.29 読了

 目次  はじめに
      第1章 私について
         はじめまして・ダイエット・ファッション・ニックネーム・お茶飲みませんか・アルバイト・ 夏休み・日焼け・
         名前・救急車・1人暮らし・貯金・風邪・紺碧の空の下で
      第2章 趣味について
         好き・旅・スキー・ドライブ・ダイビング・読書・格闘技・時計・パッチワーク
      第3章 仕事について
         映画・転機・チャレンジ・憧れ・初体験・お仕事・インターネット・21世紀・脇役
      第4章 ろう者について
         歌・ピアノ・シュワ・先生・刺激・携帯・しあわせ・梅雨・メモ・オリンピック・揺れ・気合・ありがとう・
         電車がきました・ルール・さびしさ・不安
      第5章 恋愛について
         結婚・コミュニケーション・告白・30歳・ラブレター・バレンタイン
      第7章 家族について
         弟・母の日・父の日・写真・肉じゃが・尊敬
      あとがき

 著者 忍足亜希子(おしだり・あきこ)
 1970年 6月10日生まれ、北海道出身。両感音声難聴のため、生まれつきほとんど耳が聞こえない。銀行勤務時代を経て、99年10月、映画『アイ・ラブ・ユー』で映画女優デビュー。NHKみんなの手話に出演中。第2弾『アイ・ラブ・フレンズ』は2001年秋に公開された。

  本の目次と著者の略歴を少し丁寧に引用しましたが、タイトルを見ることによって彼女のエッセイの大まかな内容を察知できると思ったからです。

 生まれつきのろう者だから、耳が聞こえないのがごく普通の状態で「不便ではないですか」とかの質問を受けると困ってしまう、という所がありますが、なるほど、と思いました。質問者である健常者本人が自分中心の質問をしているということがよくわかると思います。彼女の方がよっぽど正常。

 

82 『グランドジョラス北壁』 小西政継著 中公文庫 2002.4.25改版発行 743円 2002.6.2 読了

 目次    序章
        紺碧の空の下で
        凍てついた北壁
        生への6日間
        ベッドの中で
        付録 北壁研究ノート
        あとがき

 著者 小西政継(こにし・まさつぐ)
 1938年〜1996年。東京生まれ。昭和32年山岳同志会に入会。昭和42年冬期マッターホルン北壁・昭和46年グランドジョラス北壁の登攀に成功する。昭和51年ヒマラヤ・ジャヌー北壁初登攀。平成8年、ネパールのマナスル登頂後消息を絶つ。

 著名な登山家の書いた本。丁寧に調査して、綿密な計画のもとに登攀していることがよく分かります。

 彼の言葉から。
「僕は、これまで歩み続けてきた登山について、何故山に登るのかとか、堅苦しいアルピニズムの理論めいたことは一度も考えたことがない。登山は素晴らしい大自然の中の雄大な冒険であり、この冒険は、人間として行くることの喜びと生きる価値を教えてくれるものだと思っている。心身をすり減らすような闘いの中から、僕たちは人間の勇気、忍耐、不屈の精神力、強靱な肉体を鍛え上げ、自分自身の弱さに打ち勝つ貴重な体験を学び取っている。」

 何とも含蓄があって、しっかり筋の通った話だと思う。何しろ自らの実践によって裏付けられている言葉だから、十分に重い。  

81 『暮らしの中から考える政治』 妾尚中著 岩波ブックレット 2002年4月19日発行 480円 2002.5.20 読了

 はじめに  自衛隊の派遣をどう考えるか
        政治とイメージ 小泉首相のワイドショー人気
        田中真紀子と外務省 そして「ムネオ」問題
        「食卓」から見えてくる政治
        こどもたちに託す社会


 著者(カン・サンジュン)
 1950年生。早大卒・東大社会情報研究所教授。専攻は政治学・政治思想史。著作『アジアから日本を問う』など。

 同世代の著者に近親感が持てました。印象に残ったのは、日本が出来るアフガニスタン支援は「自衛隊派遣」か、と問い、民生部門での積極的な貢献があるはずだと。それと、「ニュースピーク」の巧みな演出効果に気をつけること。世論操作用に故意に曖昧な言葉を多用している小泉首相。「構造改革」「抵抗勢力」「感動」などなど。政治家を見る目はシビアでなければならないと説きます。

  

80 『すべてはネーミング』 岩永嘉弘著 光文社新書 2002年2月20日発行 700円 2002.4.6 読了

 もくじ

はじめに  1章 先ず基本を少しばかり   2章 売れるネーミングとは?   
        3章 ネーミング傑作選      4章 ネーミングを売り込む 
        5章 ネーミングで街を変える! 6章 実践 ネーミング・シュミレーション
        7章 ネーミング職人       終章 全てはネーミング次第
        主要参考文献

 たかが名前と思われがちですが、これが何と非常に大事な分野です。特に商品のネーミングは販売にとって死活問題だと言えます。筆者はその分野では第一人者だということです(もともとこの分野は不案内)。
 街の名前、例えば、高槻で始まっている再開発ビルの名前をどうするか。実践的に考えても大事だと思いました。

ネーミングは大事です★★★★☆ ハウツーとしてもgood★★★★☆ 推薦度★★★☆☆

 

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