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卒業制作への道(着彩画集2)


    こう書くと、いかにも仰々しい題になるけど、つまりはいかに無い才能、無い知恵を
しぼって悪戦苦闘しながら卒業していったか、というだけなんですが…。 

(前ページに無かった作品のサムネイルは、クリックすると別ページが開きます。)
 
       



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作品(A) 
 
 
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作品(B)
   
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作品(C)
 
1.きっかけ
 きっかけは偶然。
卒業制作のためのスクーリングがあって、そこで偶々段ボールで立体作品(A)を作ったことをきっかけにして、自分の中の「触覚」とでも言うべき立体感覚に気づいたこと。
結果、作品(B)が生まれて、常日頃、作っている彫塑の感性感覚を絵に表現したいなぁと思い始めた。
 ただ(B)では、やや唐突で背伸びして無理に作ったところがあり、作品(C)を作ることで自分なりに納得することができた。




2.発展
 そして、作品(C)で感じたポップな感覚が面白くて、以下のような作品群を生み出しながら
イメージを膨らませていった。
 描いていて本当に楽しくて色々なイメージや線が浮かんでは消え、消えては浮かびしたの
だが、果たしてこれらが100号(約160x130cm)という大きさに対して画面を持たせるだけ
の緻密さや強さを持たせられるかというと、少し無理なような気がした。
 また、京都造形大ではない別の大学の先生(無論、著名団体に属する画家である。)に、
これらのドローイングやら作品群を見せると、ピカソやブラック等の亜流にしか見えないから
卒業制作としては不適と指摘された。下手でもいいから自分の表現を目指すべきだと。

(無論、ピカソやその他の画家の作品に同じものがある訳ではないが、自分が果たしてこう
 したキュビズム風の描き方に、自分なりに必然性や内的共鳴があるかと自問すると、ご指
 摘の通り。どうも無理して制作の為にひねりだしたように思えた。  )
  
 僕の趣味における信条は、自由気まま かつ 嘘のないこと である。
 一見、自由自在な発想に満ちた絵を、提出の為に「不自由に」描いたり、亜流だなんて言
われるなんて嫌である。ただ、どこか自分にがないかと言えば、ある気がする。
 まだ借り物のなのだ。
 で、結局、別ルートを探すことにした。

(師匠のI先生も、作品(D)や(E)の形で5年、10年描き続け追求したら、ものになると言わ
れるし…。)
  作品(D)
「ドローイング
   音楽家1」
My favorite  作品(E)
「ドローイング
   音楽家2」
My favorite My favorite
作品(F)   
「白と黒の 
音楽家」 
 
作品(G)   
「黒マスクの 
音楽家たち」
 
       
       
     
 作品(G)
「言葉の夢」
 作品(H)
「存在する女」
 
     
作品(I)
「石の人1」 
作品(J)
「石の人2」
 

新規

作品(K)
「石の見る夢」
作品(L)
「語り合う石」
3.拡散と収束
 そして更に、様々な方向性を探りながら、イメージを固めて行った。
 作品(G)は、ふだんよく落書きしているキャラクターを油彩化したもの。
 日本画の亜流にしかならなくて問題外でした。でも、描いてみないと分からない。
 * * * * * * *
 作品(H)は実際に彫塑やモチーフを立体的に組んでそれを元にイメージを膨らませて描いてみた。マチエールにはこだわって描いてみた。
 何か見えたようで、でも何か足りない。
 * * * * * * *
 作品(I)は、実際にある大岩をスケッチして描いたものを油彩化した。埋めてある顔は、自分の彫塑作品からの流用。
 こうした実在感には嘘がなくて好きである。
 ただ、あるがままを描きたいわけではないし、デッサン力だけで満足いくほどの(小磯良平並の)ものは出来そうもない。
 * * * * * * *
 作品(J)は(I)の中で感じた生命感をもっとファンタジックに解釈して具象化したもの。
 このままでは、何か物語り的過ぎて、それはそれで余分な要素が多すぎると指摘される。
 確かにそう言われれば、そういう物語りをつい求めてしまう甘さが自分にあると気づかされる。
 * * * * * * *
 そうした余分な文学性を取っ払ったのが作品(K)と(L)である。
 (J)より自分の好きなデザイン的な画面分割の要素も織りまぜてクールに仕上げている。
 これらが卒制の最終原案となっていった。

卒業制作へ
(   一般大学の卒業論文に当たり、文字通りの集大成です。自分の場合、果たして
そうなっているかどうか、わかりませんが…。ただ大きさだけは100号クラス。 )




油彩3(裸婦 在学中 課題作品)
2000年4月〜2003年3月
(   裸婦ですので、不快に思う方はご遠慮下さい。    
    上の文字をクリックすると、別ページへ飛びます。   

そこにはパステル・水彩で描かれた裸婦の
新規 My favorite シリーズがあります。   )






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