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◆感想
これが卒業制作の作品です。文字通り血と汗と、涙とお金の結晶です。(苦笑)
大体、100号相当なんて、自分のような素人にとってはとてつもなく大きな作品だと思います。何より(162cmX130cm)なんて家には到底、飾れません。先生方は自宅にアトリエがあるから平気なんでしょうが、アトリエもなく豪邸でもない人間はどこにこれを置けというんでしょう。
真ん中に折り目が入ろうが、僕は迷わず、M60号2枚を合体させた変型100号を選びました。ですから、真ん中に継ぎ目が入っても気にならない絵というのが、僕の卒制の第一条件でした。
何より、半年ぐらいかけて描きましたが、精神的に大変しんどかったです。
途中の検定に落ちたらもう一年やり直しということで、実際、去年落ちた人、つまり、2年連続受講の生徒さんも目の前におられるのですから。
創作、クリエィティブって苦しいものだとは理解していたつもりですが、こんな思いを毎回しながら絵を描かねばならないとすれば、所詮、自分はちゃんとした画家にはなれないとつくづく思い知らされました。
楽しくない絵は描けません。
真のオリジナリティって難しいですね。
一生、何かを創っていきますが、油彩でこれほど大きな作品を描くことは作業スペース的に言ってももう二度とないでしょう。
そして、こんなつまらない作品で卒業させてくれた大学に感謝しています。
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◆作品解説
一応、卒制には簡単な「副論」(2000字程度の論文)を付けます。
そこでは自分が好きな彫刻家、舟越桂などを通して人体の持つ「塊感」のようなものを絵画的に定着させたかったと述べている。、そして彼らの作り出す人物は現代社会に生きているリアリティとは何かを常に考えさせるもので、自分もそういうものをテーマとして持ちたいみたいなことを書いております。(要望があれば、このWEBページでも載せますが…。)
実在する石の持つリアリティと、現代の生きる我々の硬質化した状況とかそいったものを象徴的に表現しようと努力したようです。
多分、できてないでしょうが。(苦笑)
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