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お菓子のお家♪ヘクセンハウス作りに最適な「クッキー生地」を試行錯誤! 記事登録日:2012/05/18
最終更新日:2013/01/25
 
ヘクセンハウスを作る際、アイシングによる組立ての次に課題になるのが「クッキー生地の状態」です。
型抜き・切り出し中に生地が割れてしまう、焼成中にダレてしまう・歪んでしまう、組み立て中にパーツが壊れてしまうなどなど。
このクッキーハウスの組立てに適した生地として、個人的に思うのは、素材の個性を残し、まさに砂(サブレ)のような食感を目指すサブレ生地の作り方よりも、同じような材料・配合でも強度に重点を置いたシュクレ生地の作り方を参考にしたものの方が向いていると言うことです。
シュクレ生地は普段タルトの皿部分に使われている生地ですが、いわゆる日本風のクッキーに近く、サブレに比べて特段不味いというわけでもありません。
キーワードは「fraiser(フラゼ)」
今回はこの「ヘクセンハウスに最適な生地」をテーマに試行錯誤していきます。






 道具と材料の準備  ポイント&雑感
 作り方  このレシピについて
1.バターを練って硬さを抜く  使用する材料について
2.粉糖とバターと合わせる バター / 粉砂糖 /  / バニラビーンズ
3.全卵を加える 薄力粉 / ベーキングパウダー
4.粉を併わせてる  生地の状態についての解説
5.生地を四角にまとめて冷蔵庫へ  失敗例;バターと卵が混ざらない
6.出来上がった生地の扱い方のコツ  生地の練り上げの見極め
7.クッキー生地のアレンジについて





  Pâte Sucreé pour Hexenhaus ヘクセンハウス用シュクレ生地   こちらの型紙のヘクセンハウス1台分)
材料   我が家で使用している材料詳細
バター(食塩不使用) 150g よつ葉 食塩不使用バター
粉砂糖 100g カップ印の粉砂糖
全卵 50g Mサイズ卵/重量は白身を加減して合わせる
バニラビーンズ 適量 自家製バニラエッセンス/使用したバニラビーンズはこちらの商品
     
薄力粉 300g 北海道産小麦粉ドルチェ
ベーキングパウダー 小さじ1 省略可/使用するならロイヤル又は明治屋のものがオススメ





道具と材料の準備
 
こちらがクッキー生地作りに使った主な道具。
生地を混ぜるのに使うスパチュラは木製のヘラなどでも代用可。
右端のストレーナーは卵を漉し入れるのに使用、茶漉しで代用できます。

今回特筆すべきは「まぜ卵」。
棒先が刃になっているだけの単純なシロモノですが、これが超便利!!
全卵を溶く際に使います。
混ぜながら先端の刃で白身の塊を切り刻めるので、簡単になめらかな卵液が出来上がります。
製菓意外でも揚げ物時の卵液作りや卵焼き作りでも大活躍!オススメです。

生地作りに必要な道具
ボウル・粉フルイ・ラップ
スケッパーまぜ卵スパチュラ
ホイッパーストレーナー



クッキー生地作りの材料がこちら。
バターと卵はほぼ同時に冷蔵庫から出し、室温に戻しておきます。
卵を室温に戻すのは忘れがちなことですが、冷たいままの卵を使用するとうまくバターと卵が混ざりません。
適温の卵を使用するほうが生地への入り具合がよく作業効率が上がります。
逆に、バターと卵の温度差が開けば開くほど、生地づくり自体を失敗する確率が高くなります。
冬場など、室温が低く卵の温度が上がらない時には、洗い物に使える程度のぬるま湯に卵を浸けて温めておくのもオススメです。
この他、材料に関する詳細はポイント&雑感使用する材料についてをご覧ください。

生地作りに必要な材料
この他、生地によっては
ココアや抹茶などの副材料を用意します







作り方
1.バターを練って硬さを抜きます
 
バターを室温に放置し軟らかくします。
季節により柔らかくなるまでの時間は変わってきますが、室温25度で30分程度が目安。
スパチュラで全体をほぐし、バターの硬さを均一にしておきます。
作業開始時のバターの温度は19度くらい、ヘラで押すと多少弾力があるものの容易に変形できるくらいの硬さが理想です。
これを多少硬さの残るペースト状に練り、全体の硬さを均一にします。

夏場など、室温が25度を越える時期には必要以上にバターが柔らかくなりすぎることもあるので、少し硬いくらいの状態から作業を始めるなどの工夫が必要になります。
(ただ個人的には、真夏などはバターを扱う作業は避けるのが無難だと思っています)
逆に冬場は室温に放置してもなかなか柔らかくならないことも・・・。
この場合、私は温めが終わってすぐの電子レンジの庫内などを利用しています。

バターを軟らかくするために、電子レンジの解凍モードや200wモードを使われる方もいらっしゃいますが、私的にはあまりおすすめしません。
寒い時期やすぐに作業を始めたいときなど、確かに電子レンジは便利ですが使用には注意が必要です。

バターは25度を越えると融解が始まり変質していきます。
一度液体になったバターは乳分と脂分が分離してしまい、冷やしても元のような硬さと可塑性のある「バター」には戻りません。
電子レンジでの温めでは中心部分から温度が上がっていくので、見えないところでバターの液化(分離)が起こりやすい気がします。
レシピどおり硬めのポマード状に練りあがったバターでも、このように分離したバターがいくらか混ざってしまうと、油のにじみの速い生地になってしまうからです。

また、この時点のバターの状態で「マヨネーズ状に軟らかく練る」という表現を見かけることがありますが、こと、型抜きクッキーに関しては「マヨネーズ状」は絶対におすすめできません。
今回のレシピを試行錯誤するにあたり、色々な配合・方法を試して経験として感じたことですが、一度マヨネーズ状になったバターは再度マヨネーズ状になるのが速いです。
要するに生地ダレのおきやすい生地に仕上がります。
「型抜きクッキー」は型抜き作業に時間がかかりがちであること、抜いた後の生地を二番生地、更には三番生地へと再利用するケースが多いこと等を考えると、バターの硬さがきちんと残った締まりのある生地に仕上げるのが理想的です。
「なるべく生地ダレのおきにくい作り方」を目指すなら、必要以上にバターの温度を上げないこと(バターの液化・分離を極力避けること)が重要だと考えます。

バターは塊で放置するより
このように薄切りにして
ボウルに貼り付けるようにして放置しておくほうが
速く柔らかくなります


ヘラで簡単に潰せる状態にします

バターが硬いままで生地作りをはじめると
手間も二倍に掛かる、ダマが出来る、など
マイナス要因ばかりです
面倒でも室温に戻してから作業を始めましょう


バターの温度を測ってみました
室温25度弱に30分放置で
バターの温度は19度
スパチュラで練っても
あまりベタベタとバターがくっつかない
くらいの硬さが作業しやすいです



バターの練り上げ後、
私が理想としているのは
このくらいの硬さ
ヘラでカンタンに混ぜられるけれども
油の浮いていない状態です


暑い日は
作業中にもバターの温度が
どんどん上がってしまいますので要注意

これでマヨネーズ状の一歩手前くらいですが
すでににじんだ油が光っているのがわかります



更に進んでマヨネーズ状

ここまで軟らかくしてしまうと
油のにじみの早い生地になってしまい
細かい型抜きや細工は難しくなります






2.粉糖とバターと合わせます
 
均一に練ったバターに粉砂糖を加え、スパチュラで十分にすり混ぜます。
粉砂糖は3回くらいに分けて加え混ぜます。
その都度スパチュラでボウルの底に押し付けるようにしてすり混ぜ、粉砂糖のダマを潰しつつ、バターとしっかりと混ぜ合わせます。
粉砂糖の加え方には、一度に加える・数回に分けて加える等諸説あります。
粉砂糖は、粉状で飛び散りやすく、量が多いときには一度に加えると逆に手間が掛かることから、バターの表面を覆うくらいの量づつ分けて加えるのが結局のところ効率が良いようです。
今回の場合、3回に分けて加えるのが一番作業しやすいと思います。

粉砂糖を加えた後の混ぜ加減ですが、私としては全体を丁寧にすり混ぜ、粉砂糖の粉っぽさが完全に消えていてダマもなくなり、バターとなめらかになじんだ時点でOKにしています。
「全体が白っぽくなるまで練り混ぜる」という表現を見かけることもありますが、あれはおそらく軽い口当たりを狙ってバターに空気を含ませるための作業です。
型抜きクッキーでは、バターに空気を含ませると焼成時、表面に思わぬ気泡が出来てしまう原因になりますのでおすすめしません。
(気泡は見た目に悪いだけでなく、アイシング作業中に生地が割れる原因にもなります)
ですので、粉砂糖や卵を混ぜ合わせる際には、なるべく空気を入れないように終始スパチュラ(ヘラ)で擦り混ぜるように併せていきます。

バターに粉砂糖を加えます
今回の分量では三度に分けて
加えていきます


粉砂糖はきちんと保管していても
非常にダマが出来やすい素材です
このダマを絶対に見逃さないように
丁寧にすり混ぜます


なるべく空気を入れないように
スパチュラをボウルの底に
押し付けるようにすり混ぜ
全体を丁寧に練っていきます



粉砂糖の混ざり終わり
ダマは全て潰し
粉っぽさが完全に消えました






3.全卵を加えて混ぜ合わせます
 
卵の準備をします。
材料の全卵は個数ではなく重量で用意します。
だいたいMサイズくらいの卵であれば50g超だと思いますので、あとは白身を減らすことで分量に合わせます。
しつこいようですが、この時卵は最低でも室温に戻っていることが非常に重要です。
「バターと同じ温度」になっていることが一番理想的な状態です。

今回の卵はMサイズの赤玉
58gありました


白身を減らして50gにしました
除いた白身はアイシングで使用します


卵の下準備に便利なのがまぜ卵
白身を切り刻めるので
次の漉す作業が圧倒的に楽になります!!



全卵を作業2.のボウルに漉し入れます。
全卵を溶いてバターのボウルに漉し入れます。
この、漉しながら入れるというのは青木氏のレシピで教わったことです。
ひと手間余計にかかりますがカラザや白身のダマなどを取り除くことが出来るためバターとの混ざりも均一になり、非常にオススメの方法です。

今回はこの「漉す作業」で漉し網に残る卵のロス分を考えて、一般のレシピよりも3g程度卵の量を増やしてあります。
卵を漉さずに加える場合には分量を47gくらいに減らして加えてください。
バニラも加え、生地をスパチュラで混ぜ合わせていきます。
卵とバターがしっかりなじんで均一なペースト状になるまで、しっかりと擦り混ぜます。
クッキーの材料であるバターと粉砂糖、卵、小麦粉、これらは全てスパチュラまたはヘラで混ぜ合わせていきます。
粉砂糖はともかく、バターと卵については泡だて器で混ぜるほうが圧倒的に早く作業が進むのですが、生地に空気が入りすぎてしまうので、このレシピでは泡だて器の使用を避けています。
終始スパチュラで混ぜても気泡は入ってしまうものですが、なるべく均一でなめらかな表面の、割れ難いクッキーに仕上げるため、極力空気を含ませないように擦り混ぜるような気持ちで作業します。

ところで、青木氏のレシピではバターと卵を混ぜ合わせる時に、均一なペースト状になるまできっちりと混ぜるのではなく、ある程度のところで手を止める「九分あわせ」という方法(考え方?)が紹介されていました。
「混ぜすぎない」ことで、素材の味を生かすのだそうです。
似たような事を弓田氏も書いておられます。(混ぜすぎないようにするため、木べらで作業することを推奨されています)
クッキーそのものを楽しむレシピであれば、ぜひ頭に入れておきたいキーワードです。
ただ、今回は型抜きや工作を楽しむためのクッキー作りなので、その作業に耐えられるようきっちりとつながった生地作りを目指し、ここではしっかりと混ぜ合わせるようにしました。

バターに卵を漉し入れます
まぜ卵で白身を切ってある溶き卵は
ストレーナーをカンタンに通り抜けます


バニラも加え
混ぜ合わせていきます
私は自家製のバニラエッセンスを使用


空気が入らないよう
スパチュラで押しつぶすように
混ぜていきます



特に初めのうちは
バターが逃げてなかなか
まとまらないと思いますが
根気よく押しつぶし混ぜを続けると
こんな感じになってきます


青木氏がおっしゃるところの
「九分あわせ」ってこのくらい?
だいぶバターに卵が入っていきましたが
まだ「なめらか」ではありません
もう一息!



私的に理想としているのはこのくらい
なめらかなペースト状になりました

泡だて器を使えば
あっという間の作業なんですが・・・


この後の作業ですが結構力を使いますので、特に女性の場合、こちらのバター生地半量と薄力粉150gで二回に分けて生地づくりをする方が逆に効率よく進められると思います。
副材料が粉末の場合(例えばココアや抹茶など)、このバター生地までの作業は共通で出来ますので、一度に上記の分量を作り、この時点で分割して複数種類の生地を作るのもオススメです。

私はここまでで出来る生地を「バター・ベース」と呼んでいます。
(私が勝手に作った造語です(* ̄∇ ̄*)そんな製菓用語はありません)

今回は卵約1個分(50g)を基準にしたレシピになっていますが、この分量全てをプレーンクッキーにすると相当たくさんの生地が出来上がってしまいます。
生地は冷凍保存できますので全てをプレーンにしても良いのですが、私は大抵の場合このバター・ベースを半分(約150gづつ)にして、二種類の生地を作っています。
その場合、材料欄にある薄力粉の量は半量にして作業します。
このときには1/2(150g)でプレーンを
残りを2:1に分けて
ココアと抹茶の生地を作りました

ヘクセンハウスを作る場合
生地のバリエーションが豊かな方が
やっぱり見栄えします







4.粉を併わせていきます (これ以降はバター・ベースを半量の150gにし、薄力粉150gを加えて作業をした際の写真です)
 
粉は切り混ぜた後、擦り混ぜ・折りたたみ混ぜしてしっかり併わせます。
ボウルに粉を計量したら、分量のベーキングパウダーを入れ、一度泡だて器などでかき混ぜておきます。
ベーキングパウダーの使用は任意です。
入れるかどうかについてはポイント&雑感ベーキングパウダーをご覧ください。

ベーキングパウダーや副材料(ココア・抹茶等)をきちんと併せるために粉類を二度ふるいするという方法もありますが、スポンジ生地作りと違いそこまで薄力粉に空気を入れる必要もないので、泡だて器などでかき混ぜるので十分だと思います。
粉類を一度にバターのボウルにふるいいれます。

粉をふるい入れたら、スパチュラで粉とバターを併せます。
初めのうちはバターを切るように粉となじませていきます。
時々回りの粉を掃うように切り刻むうち、だんだんと粉が湿ったような色になってきます。
全体が軽くバターとなじみ粉っぽさがなくなってきたら、今度はスパチュラをボウルに押し付けるようにして生地を擦り混ぜていきます。
ボウルを回転させつつ、合計で20回くらい。
(レシピ全量で行う場合もう少し回数が増えると思います)

完全に粉っぽさがなくなったら、今度は折りたたむようにして生地を混ぜます。
ボウルの向こう端、生地の下側にスパチュラを差し込むように入れて生地を持ち上げ、手前に折りたたむ。
この作業を、ボウルを回転させながら全体をまんべんなく、生地がまとまり少しツヤが出てくるまで、20回以上くらい行います。
(この作業も同様にレシピの全量で行う場合もう少し回数が増えると思います)
粉をある程度切り混ぜた後に行う擦り混ぜを「フラゼ」といいます。
ちなみに、パティシエが行うフラゼとはこんな感じです。
 → YouTube 「Pate brisée」(ブリゼ生地の作り方/途中のフラゼをする部分から始まります)

ただ、この作業を家庭でやるとおそらくバターの油が溶け出して状態の悪い生地になってしまうと思われるので、スパチュラをボウルに擦り付けるという「なんちゃってフラゼ」で代行しました。
このフラゼを行うことで、粉とバター・ベースを少ない練り回数で素早く・きっちりとあわせることが出来ます。

その次に折りたたみ混ぜをしていますが、これは生地に含まれた余計な空気を抜き、粉類を練ってつなぐことで少し生地に粘りを出すための作業です。
注意していただきたいのが「捏ね繰り回しているのとは違う」ということ。
不規則に捏ね回すと空気が入り逆効果です。
あくまでも規則的に、折りたたむようにして生地をまとめることで小麦粉のグルテンを出しすぎることなくまとまりのある生地に仕上げていきます。
「20回以上も折り混ぜたりしたら、硬ーいクッキーになるんじゃない?」と思われるかもしれませんが、この後に十分に休ませますし、バターの多い生地なのでそんなに簡単にグルテンは出ず、普通にさくさくのクッキーに仕上がります。

混ぜる道具に木べらを使用している場合、フラゼまでは木べらで行い、その後の折りたたみ作業ではスケッパーに持ち替えて行うほうがやりやすいと思います。

副材料に粉類を使う場合は
薄力粉をふるう前に
ボウルの中であわせておきます
ベーキングパウダーを入れる場合も
同様に事前にあわせておきます


バターのボウルに
直接、全てふるい入れます


粉をふるい入れました

本来は
紙の上などにあらかじめふるっておいた粉類を
一度にボウルに入れる、というのが
正しい姿のようです・・・



初めのうちはスパチュラを縦に持ち
切るようにして粉とあわせていきます


時々ボウルの底から全体を返しつつ
ひたすら切り続けていくと・・・
だんだんと生地の色が変わってきます


粉っぽさがなくなって
湿ったような色になりました
ここまで混ぜたら
すり混ぜに入ります



スパチュラを
ボウルに押し付けるように滑らせて
「なんちゃってフラゼ」を行います


パラパラだった生地の塊が
押しつぶされることでまとまってきます


パラパラの生地の塊がなくなり
白い粉が完全に見えなくなったら
折りたたみ作業に移ります



生地の端にスパチュラを入れ
生地全体の1/5くらいを
スパチュラの先に引っ掛けます
それを生地の内側に折り返すようにして
塊に練りこみます



左の作業を
ボウルのフチを回転させるように
規則正しく行います

しだいに生地がまとまって
ひと塊になりました


少し練られた生地には
油のにじみとは違うツヤがでてきます
このくらいにまとまったら終了
この日は30回近く練りました

この作業の終了目安については
ポイント&雑感の練り上げの見極め
ご覧ください







取り分けておいた
バター

上段はココア生地
下段は抹茶生地です
画像はそれぞれ
クリックで拡大します


粉をふるい入れます

この時代はまだ
事前の粉あわせを
していませんね・・・
近日中に
画像を差し替え予定です



粉をふるい入れました


スパチュラで切るように
あわせていきます


切り続けると
だんだん生地の色が
濃くなりました


フラゼをすると
こうなります






 5.ラップの上に生地を取り出します
 
ラップの上に生地を取り出し四角にまとめて冷蔵庫で休ませます。
出来上がった生地は最低でも2時間は冷蔵庫で休ませてから使用します。
できれば前日までに生地を作っておき、しっかりと休ませた生地を使うのが理想です。
このクッキー生地は冷蔵で48時間程度、冷凍で約1ヶ月持ちます。
(私は冷蔵も冷凍もそれ以上の期間保存したりしてますが、上記期間以上は個々人の責任でお願いします)

まとまった生地をラップに取り出します


ラップの端を折り曲げて四角を作り
ラップの大きさに麺棒でのして
生地を四角に整えます



この時生地の厚さを
2cmくらいの少々分厚い板状に
しておくことがミソです






 6.出来上がった生地の扱い方のコツ
 
型抜きや成型、焼成に関しては只今別ページを作成中ですが、出来上がった生地の扱いについてのコツとポイントを少々書いておきます。

冷蔵庫から出した生地は硬く締まっていて
そのまますぐに伸ばすと端が割れてくるので
少し揉んでおいてやると良いです
写真のようにラップの上から
親指で押してやります

安定した作業台がある方は
麺棒でたたいて
生地を慣らす方法もありますが
一般のおうちでは
ちょっと出来ないと思うので・・・



伸ばし始める前の生地と
ケーキバールカットルーラーとも言う)です
写真のルーラーは3mm
伸す前の生地はこのくらいの
厚みがあるのが理想です

厚みのある生地を伸して薄くすることで
目の詰まった生地になり
余計な生地浮きがなくなります


伸しはじめは
少し麺棒で押さえつけるようにして
少しづつ力をかけていくほうが
端のひび割れを防げます

伸すのは出来るだけ一方向へ

生地と作業台がくっつくことが無いよう
打ち粉はしっかりとしておきます






7.クッキー生地のアレンジについて
 
手順4にも書いたとおり、副材料が粉末の場合バター・ベースを取り分けて一度に複数種類の生地を作ることができます。
ヘクセンハウス作りでは、パーツの生地色を分けることで簡単に見栄えのする仕上がりになりますし、なにより、食べる際にも飽きることなく楽しめます。
左の写真のヘクセンハウス作成時に使用した、プレーン・ココア・抹茶の生地を一度に作る分量はこちらでご紹介しています。
Cpicon プレーン・ココア・抹茶のクッキー生地

このページのレシピもクックパッドに投稿しています。
印刷にはこちらのページが便利です。
Cpicon ヘクセンハウス&型抜き用のクッキー生地

また、このレシピはシュクレ生地を参考にしているので、タルト作りにももちろん使えます。
これについても近々書きたいと思っています。
2011年クリスマスバージョン
ヘクセンハウス3種類目♪
リアルでは借家住まいですが
お菓子のおうちはもう10軒以上建ててます
ヽ( ̄∇ ̄;)ノ

その他の「お菓子のおうち」については
ヘクセンハウス作品集をご覧ください
それぞれの型紙も公開しています













ポイント&雑感

  • このレシピについて

    こちらでご紹介しているレシピですが、配合については以下の書籍を参考にして分量をアレンジしました。
     - チャレンジホビー めざせ!あこがれのパティシエ (趣味工房シリーズ) 青木定治氏のクッキー生地
     - 弓田亨のフランス菓子 弓田亨氏のシュクレ生地
     - お菓子の基本大図鑑 ガトー・マルシェ シュクレ生地
     - 「FAITES VOTRE PATISSERIE」 Gaston Lenôtre氏のシュクレ生地
     - もっと知りたいお菓子作りのなぜ?がわかる本 相原一吉氏のシュクレ生地
     - ケーキ作りは基本が決めて 安井寿一氏のサブレ生地

    それぞれの材料に書かれている重量は一見大きく異なるようですが、生地に占める割合で考えるとおおむね似通った値に落ち着きます。
    特に青木氏・弓田氏・ルノートル氏のバターと全卵の比率はほぼ同じ(バター150gに対する全卵の量は誤差1g)でした。
    あとは砂糖や薄力粉の量、アーモンドプードルを加えるかどうかでいくらかの差があるものの、伝統的な生地というのはベストバランスがすでに確立しているものなんだなぁと、ちょっと感動。
    今回のレシピではこの「ベストバランス」を拝借し、卵1個分(50g)を基準にしてアレンジしたものをご紹介しています。


  • 使用する材料について

    クッキー生地に使用する材料について、素材の選び方や扱い方、アレンジをする際の注意点を挙げておきます。

    • バター
      バターは食塩不使用のものを使用します。
      バターの銘柄によって作業性に若干の違いがあります。(風味や味も違うと思いますが、その辺は私にはよくわかりません。)
      以下にこれまでに使用したことのあるバターについての使用感をまとめておきます。(あくまで個人的な感想です。)

      - よつ葉食塩不使用バター:今のところ一番作業がしやすいバターだと思っています
      - 明治食塩不使用バター:硬いので作業しづらい。軟らかくするため温度を上げざるを得ず、油のにじむ生地になりがち。
      - オーム乳業発酵バター:発酵バター特有の風味が◎だが、もともとが軟らかいバターなので型抜きクッキーには不向き?バターの色が白い。


      バターは、銘柄によってはコンパウンドマーガリンで代用することも出来ます。
      これまで私が試してみたコンパウンドマーガリンの使用感をレポートしていますので、参考にしてみてください。
       → コンパウンドマーガリン・バター代替品 使用感覚書


    • 粉砂糖
      粉砂糖は「純粉糖」と呼ばれる一切混ぜものが入っていないものと、防湿の為にオリゴ糖が添加されているもの、同じく防湿の為にコーンスターチが添加されているもの、以上の、大きく分けて3種類があります。
      シュクレ生地には純粉糖の使用が理想的なようですが、湿気に弱く良い状態での保存が難しいことから一般家庭では混ぜ物入りの粉糖で十分だと思います。
      「純粉糖を使用するほうがさっくり仕上がる」と聞きましたが、いずれにしても配合量は微量なので、私にはそれぞれで作った際の味の違いはわかりません。

      レシピの分量ですが、アイシングでデコレーションすることを考慮し、控えめの甘さにしてあります。
      好みによりバターと同量程度(上記分量で150gまで)増やすことが出来ます。

      グラニュー糖100%の純粉糖

      こちらの商品は
      500g355円と少々お高めですが
      500g210円の商品もあります
      湿気による硬いダマが出来やすいので
      マカロンやアイシングで
      大量に使用する場合を除き
      小分けパックの少量買いがオススメ

      グラニュー糖をミルサーにかけて
      純粉糖を手作りするという話も
      聞いたことがありますが
      私はやったことがないです


      オリゴ糖入りの粉糖
      湿気防止の為に3%のオリゴ糖が
      添加されています

      粉糖に特有のダマは出来ますが
      スパチュラで潰せる程度の
      軟らかいものです
      純粉糖よりは湿気に強いので
      そこそこ製菓を楽しむ方なら
      1kg買いをしても大丈夫

      コーンスターチ入りに比べ
      若干お値段が高めです


      コーンスターチ入りの粉糖
      湿気防止の為に数%の
      コーンスターチが
      添加されています

      こちらは富澤商店さんで購入したもの
      安さにつられて買っちゃいましたが
      コーンスターチ入りでした

      クッキー生地作りでは
      違いはわからない気がしますが
      アイシングにすると違いが出るようで
      良く言うとサクイ、悪く言うとモロイ?
      あと、つやも悪い?
      ものになるみたいです


      粉末水飴入りの粉糖

      こちらは富澤商店さんで発見しました

      おそらくあまり一般的でない
      粉末水飴入りの商品です

      「粉末水飴」というと
      シュガークラフト用のパウダーシュガー
      によく入っていますね

      他の粉糖に比べお値段高めなので
      クッキー生地への使用には
      躊躇しますが、
      アイシングをするのに
      よさそうな感じがしてお試し購入
      使用感は後日UP予定です





    • 今回のレシピでは、卵はMサイズを使うのが一番ロスが少なく黄身と白身のバランスが良いと思います。
      シュクレ生地のレシピでは卵黄のみを使うレシピと卵白も入れる全卵使用レシピの両方があります。
      今回はアイシングなど焼成後にも作業をすることを考え、強度のある焼き上がりを目指したので卵白も加えるレシピにしてありますが、よりさっくりと、もろくても良いのでコクがあり舌触りの良い生地を狙うなら卵黄のみにする方が良いようです。

      今回のレシピではバター150gに対する全卵の量を「50g」としましたが、これはストレーナーに残る卵の量を考えた値です。
      ストレーナーで漉さずに入れる全卵の量は「47g」が理想値です。

      余談ですが、卵黄の色が濃い卵を使うと、生地の色は黄色が強くなり、焼き上がりも黄色の濃いクッキーになります。
      青や紫の着色料などで生地の色付けを考えている場合は卵黄の色が発色にも影響するのでこの点には少し注意する必要があります。

    • バニラビーンズ・バニラエッセンス
      バニラビーンズは、ココアや抹茶入りなどプレーンクッキー(バニラクッキー)以外の生地では入れないもののようですので、場合によっては省略可です。
      (私は常に入れています)
      バニラクッキーにする場合には上記分量で1/2本分のバニラ棒を用意し、さやを割って中の種を取り出し生地に加えます。

      私はまとめ買いしたバニラのさやを割り、取り出したビーンズとさやをブランデーに漬けて保存、自家製バニラエッセンスとして利用しています。
      ブランデーにバニラの香りが移り、これだけでもエッセンスの代用になりますし、ビーンズも入れてやるようにすれば本格的な仕上がりになります。
      この時便利なのがラー油の空ビン
      ちょっと粘りのあるバニラビーンズを扱うのにちょうど良くてオススメの容器です。

      市販の香料を使う場合には、焼き菓子ですのでエッセンスでなくオイルを使います。
      本物のバニラビーンズを使用して香り付けをするのが理想ではありますが、もっとお手軽にこだわりを楽しむにはモンレニオンのヴァニラエキストラクトがオススメです。

    • 薄力粉
      クッキー作りに使用する薄力粉は、スポンジケーキのように銘柄によって出来が違うということは起こりにくいと思うのでお好みの銘柄で大丈夫だと思います。
      この件について、先日、愛用の北海道産薄力粉ドルチェを切らしてしまいスーパーバイオレットで代用して生地を作ったのですが、なんとも私好みでない食感に仕上がってしまいました。
      おそらく粉のキメが細かすぎるのだと思います。
      食べた時に卵ボーロのようなサラサラ?カスカス?感があって、さらっとして口溶けは良い?のですが、味気ない印象。
      好みの問題はあるかと思いますが、よほどそういう食感を狙っているのでない限り、おすすめはしない選択です。

      実は粉の持ち味の違いを認識したのはこれがはじめてで、「私って、馬鹿舌じゃ、なかったんだね♪」と、ほんのりうれしかった出来事。
      それはさておき、粉にはクッキーなどに向くといわれている商品(個人的にはドルチェがオススメ!)を選ぶのが無難だと思いました。

      粉類ではさっくり感と香ばしさを出すために薄力粉総量の15%程度をアーモンド・パウダーに置き換えることもありますが(今回のレシピの場合、薄力粉255g・アーモンド・パウダー45gにする)ナッツ類は酸化が速いので、今回は日持ちをさせるために使用を控えています。

      レシピ内の薄力粉の量ですが、今回は300gと少し多めになっています。
      「クッキー生地」としてはお好みにより250gから320gくらいまでアレンジが可能で、薄力粉の量が少ない方がよりサックリとバターの風味を感じる生地に、多いと目の詰まった食べ応えのある仕上がりになります。
      型抜きクッキーの生地としては少ないと軟らかい生地になり若干抜きづらく、多いと硬いので抜きやすい生地になります。
      (ただし、硬い生地は伸す時に少し割れやすくなる欠点もあります)

      また、今回のようにある程度しっかりと混ぜる作り方では、薄力粉の量が少ないと焼成時に溶け出したバターが打ち粉と層を作ってしまい下の写真のような生地肌になりがちです。
      薄力粉の量を減らしたレシピでは、混ぜすぎないほうがより配合の特徴を生かした仕上がりになると思われます。

      薄力粉300g
      ベーキングパウダーなしの生地

      個人的にはこれが一番理想に近い状態です

      薄力粉260g
      ベーキングパウダーなしの生地

      バターに対し薄力粉の量が少ないのか
      表面にパイ生地のような薄い層が出来ています


      薄力粉260g
      ロイヤルベーキングパウダー使用の生地

      薄い層がより目立つ焼き上がりに・・・
      左の生地とのこの差はBPによるものなのか
      実は定かではないですが・・・



    • ベーキングパウダー
      ベーキングパウダーはお好みで使用を判断してください。
      参考までに、使用しない場合と使用した場合の見た目の違いを下記で比べてみました。
      下の写真では分かり難いですが、動物などの抜き型で抜くと、BPを使用した方が少し膨らんで角が取れるので、いくらか優しい印象の焼き上がりになりました。
      ちなみに肝心の食感ですが、食べた感じは2mmや3mm厚の生地では違いはわかりませんでした。

      ベーキングパウダーを使用するならロイヤル又は明治屋のものがオススメです。
      理由については別ページでベーキングパウダーの使用感をレポートしていますのでそちらを参考にしてください。
       → アルミニウムフリー・ベーキングパウダー 使用感覚書

      ベーキングパウダー不使用

      マットな生地肌です


      明治屋ベーキングパウダー使用

      若干生地が波打っています


      上段:左の二枚を重ねて真上から撮影
      BP入りの方が若干サイズが
      大きくなっているのがわかります

      下段:クッキーを焼いたとき、まれに
      このような黒点が出ることがありますが
      これはBPの質によるものです
      詳しくはBP使用感覚書をご覧ください


  • 生地の状態についての解説

    生地の状態を表現するために、レシピ中で使っている用語ですが、これらは製菓用語ではなく、私が勝手に名付けて(?)使っているものです。
    どういった状態のことを言っているのか、写真でご説明しておきます。

    「生地に油がにじむ」とは

    写真の上段が冷蔵庫から出したての
    油のにじんでいない生地
    下段が温かい手でネリネリして
    わざと油をにじませた生地


    「生地がダレる」とは

    上段は型抜きした生地を
    持ち上げているところです
    これがダレていない状態
    下段がダレてしまった生地です


    「生地に気泡が入る」とは

    上段は終始スパチュラで作業した生地
    気泡が入っていないなめらかな焼き上がり
    下段は泡だて器で生地作りをしたもの
    気泡が入り凸凹の焼き上がりに・・・





  • 失敗例;バターと卵が混ざらない

    今回ご紹介しているレシピは、バターをクリーム状に練って生地づくりをする「クレメ法」と言います。
    (この他にバターが硬い状態で作業する「サブラージュ法」というのがあります)

    このクレメ法の最大の難関はバターと卵を併せる作業だと、私は思っています。
    特に今回の生地は、バターは硬め、極力空気を入れないようにホイッパーを使わずゴムべらでの作業、と、バターと卵を併せるには「やりにくい」条件がそろっています。
    ここで「いかに空気を含ませずに手早くバターと卵を併せるか」が、焼き上がりの美しい生地肌への一番重要なポイントになります。

    上手に併せる秘訣は、「卵とバターの温度を極力同じにしておくこと」。
    バターが溶けだすほどに温めるのは禁物ですが、「室温」にこだわらず卵の温度を上げておくことが重要です。
    (特に冬場の「室温」は低すぎますので要注意です)
    混ぜ方うんぬんよりも、まずここを押さえておくことが一番大切だと、私は感じています。

    と、いうのも、
    卵黄はもともと、油脂と水分とを混ぜ合わせる「乳化力」を持っています。
    今回のレシピでは全卵を入れていますが、卵黄の乳化力によって、バターに全卵を均一に混ぜ合わせるのは、不可能なことではありません。

    しかし一方の油脂には温度が低くなるほど強い表面張力が働く性質があります。
    バターの温度が下がるほど、水分のように相反する性質のものとは混ざりにくくなるのです。
    卵黄の乳化力をもってしても、冷たいバターと全卵とは非常に混ざりにくい素材となります。

    これは油脂側の温度が低い場合もそうですが、冷たい卵を使った場合も同様です。
    卵の温度が低すぎたために混ぜ合わせたバターの温度を下げてしまい、混ぜれば混ぜるほどに分離してしまう、という現象です。

    「バターと卵が混ざっている」時のあるべき姿は「バターの中に卵が入り込んでいる状態」、
    「バターと卵が分離している」とは、「卵という液体の中に分断されたバターの粒が浮いている状態」です。

    一度切れてしまったバターの組織は、スパチュラで混ぜるだけでは再びつなげるのは難しく、レシピ分量内の少量の小麦粉で卵黄の水分を吸い取り作業環境を変えるか、バターの温度を上げて表面張力を落とすか、泡立て器・ハンドミキサーなど効率のよい器具の力を借りて混ぜ合わせるか・・・。
    リカバリーの方法はいくつかありますが、いずれにしても今回ご紹介している作り方どおりには作業は進められないと思います。

    (バターと卵の性質等については弓田亨氏の著書Patisserie francaiseそのimagination (1)を参考にさせていただきました)


    ちなみに、
    バターと卵がなめらかなクリーム状にならず、分離した状態のままでも、薄力粉と併せる次の作業へ進むことは可能です。
    その場合、焼き上がったクッキーが割れやすい、生地表面が凹凸になる、まだらな焼き色つく、等の可能性が出てきます。


    バターと卵が分離した状態

    ここまでバターが細切れになってしまうと
    長時間混ぜても
    残念ながら
    なめらかなペースト状にはなりません

    こうなってしまったら
    材料中の薄力粉を様子を見つつ少量加え
    卵の水分を吸わせてバターと併せることで
    なんとか、
    レシピ通りの生地づくりを
    継続することができます



    一度に卵を入れるのが不安な場合は
    少量づつバターに加えていく方法もあります

    ただしこの場合の適量は
    小さじ1杯程度づつ

    実際やってみたところ
    10回以上に分けて卵を加えていくことになり
    全部を一度に入れる場合よりも
    混ぜる回数が多くなりました

    生地にはその分
    空気が入ってしまったようなので
    どちらがおすすめとは言いかねますねぇ・・・






  • 生地の練り上げの見極め

    このレシピが他のクッキー生地づくりと大きく違うのは、最後に「練り混ぜ」の工程があることです。
    一般に小麦粉を練る作業というのは小麦粉が持つグルテンを引き出し生地にコシを出すのが目的ですが、このレシピではもう一つ重要な結果を求めて「練り混ぜ」を行っています。

    しっかりと混ぜることで、材料同士のつながりを密にして、硬さのある割れにくい生地にする、というのが一つ。
    もう一つは生地中に含まれる余分な空気を抜くことです。

    下の写真を見比べていただければおわかりの通り、同じようにスパチュラで生地を返しても、練り始めのほうは生地が途中でブツブツ切れてなめらかではありません。
    これは素材のつながりが弱い状態であると同時に、生地中に含まれている余分な空気の部分で生地が割れている状態、とも私は判断しています。
    練りが進むにつれ、生地の割れはなくなり、なめらかな塊になってきます。
    素材同士が密につながり空気が抜けた状態です。

    私は、この「生地割れ」が出なくなれば練りが完了、としています。

    ですので、気泡が入ってしまうような不規則な練りこみ作業は逆効果、禁物です。
    作業手順の項にも書きましたが、ボウルのフチを転がすように規則正しく、無理やり練りこむというよりは、軽く転がすような気持でスパチュラに引っかかった生地を少しずつ塊に折り込みます。
    「空気を抜く」ことを念頭に、作業してみてください。

    ちなみに、
    この時使用するスパチュラはシリコンプロクリーナーが最強です。
    似たような形状・素材のものは多数ありますが、「似て非なるもの」です。
    色々使って試していますが、適度な硬さとコシで生地も必要以上にくっつかず、これ以外での作業は考えられないくらい適しています。


    練り始め

    折り返した生地にまとまりがなく
    つながりの弱い部分(空気の入った部分)で
    割れているのがわかります



    練り上がり

    生地がしっかりとまとまって
    余分な空気が
    抜けたであろう風貌(?)をしています









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