TOP | 賛否両論 | 試行錯誤 | 右往左往 | 七転八倒 | 十人十色 | 一期一会 | このサイトについて | プロフィール |
お菓子のお家♪ヘクセンハウス作りに最適な「クッキー生地」を試行錯誤! | 記事登録日:2012/05/18 |
最終更新日:2013/01/25 | |
![]() |
ヘクセンハウスを作る際、アイシングによる組立ての次に課題になるのが「クッキー生地の状態」です。 型抜き・切り出し中に生地が割れてしまう、焼成中にダレてしまう・歪んでしまう、組み立て中にパーツが壊れてしまうなどなど。 このクッキーハウスの組立てに適した生地として、個人的に思うのは、素材の個性を残し、まさに砂(サブレ)のような食感を目指すサブレ生地の作り方よりも、同じような材料・配合でも強度に重点を置いたシュクレ生地の作り方を参考にしたものの方が向いていると言うことです。 シュクレ生地は普段タルトの皿部分に使われている生地ですが、いわゆる日本風のクッキーに近く、サブレに比べて特段不味いというわけでもありません。 キーワードは「fraiser(フラゼ)」 今回はこの「ヘクセンハウスに最適な生地」をテーマに試行錯誤していきます。 |
Pâte Sucreé pour Hexenhaus ヘクセンハウス用シュクレ生地 (こちらの型紙のヘクセンハウス1台分) | ||
材料 | 我が家で使用している材料詳細 | |
バター(食塩不使用) | 150g | よつ葉 食塩不使用バター |
粉砂糖 | 100g | カップ印の粉砂糖 |
全卵 | 50g | Mサイズ卵/重量は白身を加減して合わせる |
バニラビーンズ | 適量 | 自家製バニラエッセンス/使用したバニラビーンズはこちらの商品 |
薄力粉 | 300g | 北海道産小麦粉ドルチェ |
ベーキングパウダー | 小さじ1 | 省略可/使用するならロイヤル又は明治屋のものがオススメ |
道具と材料の準備 | ||
![]() |
こちらがクッキー生地作りに使った主な道具。 生地を混ぜるのに使うスパチュラは木製のヘラなどでも代用可。 右端のストレーナーは卵を漉し入れるのに使用、茶漉しで代用できます。 今回特筆すべきは「まぜ卵」。 棒先が刃になっているだけの単純なシロモノですが、これが超便利!! 全卵を溶く際に使います。 混ぜながら先端の刃で白身の塊を切り刻めるので、簡単になめらかな卵液が出来上がります。 製菓意外でも揚げ物時の卵液作りや卵焼き作りでも大活躍!オススメです。 |
|
生地作りに必要な道具 ボウル・粉フルイ・ラップ スケッパー・まぜ卵・スパチュラ・ ホイッパー・ストレーナー |
||
![]() |
クッキー生地作りの材料がこちら。 バターと卵はほぼ同時に冷蔵庫から出し、室温に戻しておきます。
|
|
生地作りに必要な材料 この他、生地によっては ココアや抹茶などの副材料を用意します |
作り方 | |
1.バターを練って硬さを抜きます | |
バターを室温に放置し軟らかくします。 季節により柔らかくなるまでの時間は変わってきますが、室温25度で30分程度が目安。 スパチュラで全体をほぐし、バターの硬さを均一にしておきます。
|
![]() |
![]() |
![]() |
バターは塊で放置するより このように薄切りにして ボウルに貼り付けるようにして放置しておくほうが 速く柔らかくなります |
ヘラで簡単に潰せる状態にします バターが硬いままで生地作りをはじめると 手間も二倍に掛かる、ダマが出来る、など マイナス要因ばかりです 面倒でも室温に戻してから作業を始めましょう |
バターの温度を測ってみました 室温25度弱に30分放置で バターの温度は19度 スパチュラで練っても あまりベタベタとバターがくっつかない くらいの硬さが作業しやすいです |
![]() |
![]() |
![]() |
バターの練り上げ後、 私が理想としているのは このくらいの硬さ ヘラでカンタンに混ぜられるけれども 油の浮いていない状態です |
暑い日は 作業中にもバターの温度が どんどん上がってしまいますので要注意 これでマヨネーズ状の一歩手前くらいですが すでににじんだ油が光っているのがわかります |
更に進んでマヨネーズ状 ここまで軟らかくしてしまうと 油のにじみの早い生地になってしまい 細かい型抜きや細工は難しくなります |
2.粉糖とバターと合わせます | |
均一に練ったバターに粉砂糖を加え、スパチュラで十分にすり混ぜます。 粉砂糖は3回くらいに分けて加え混ぜます。 その都度スパチュラでボウルの底に押し付けるようにしてすり混ぜ、粉砂糖のダマを潰しつつ、バターとしっかりと混ぜ合わせます。
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
バターに粉砂糖を加えます 今回の分量では三度に分けて 加えていきます |
粉砂糖はきちんと保管していても 非常にダマが出来やすい素材です このダマを絶対に見逃さないように 丁寧にすり混ぜます |
なるべく空気を入れないように スパチュラをボウルの底に 押し付けるようにすり混ぜ 全体を丁寧に練っていきます |
粉砂糖の混ざり終わり ダマは全て潰し 粉っぽさが完全に消えました |
3.全卵を加えて混ぜ合わせます | |
卵の準備をします。 材料の全卵は個数ではなく重量で用意します。 だいたいMサイズくらいの卵であれば50g超だと思いますので、あとは白身を減らすことで分量に合わせます。
|
![]() |
![]() |
![]() |
今回の卵はMサイズの赤玉 58gありました |
白身を減らして50gにしました 除いた白身はアイシングで使用します |
卵の下準備に便利なのがまぜ卵 白身を切り刻めるので 次の漉す作業が圧倒的に楽になります!! |
全卵を作業2.のボウルに漉し入れます。 全卵を溶いてバターのボウルに漉し入れます。
卵とバターがしっかりなじんで均一なペースト状になるまで、しっかりと擦り混ぜます。
|
![]() |
![]() |
![]() |
バターに卵を漉し入れます まぜ卵で白身を切ってある溶き卵は ストレーナーをカンタンに通り抜けます |
バニラも加え 混ぜ合わせていきます 私は自家製のバニラエッセンスを使用 |
空気が入らないよう スパチュラで押しつぶすように 混ぜていきます |
![]() |
![]() |
![]() |
特に初めのうちは バターが逃げてなかなか まとまらないと思いますが 根気よく押しつぶし混ぜを続けると こんな感じになってきます |
青木氏がおっしゃるところの 「九分あわせ」ってこのくらい? だいぶバターに卵が入っていきましたが まだ「なめらか」ではありません もう一息! |
私的に理想としているのはこのくらい なめらかなペースト状になりました 泡だて器を使えば あっという間の作業なんですが・・・ |
![]() |
この後の作業ですが結構力を使いますので、特に女性の場合、こちらのバター生地半量と薄力粉150gで二回に分けて生地づくりをする方が逆に効率よく進められると思います。 副材料が粉末の場合(例えばココアや抹茶など)、このバター生地までの作業は共通で出来ますので、一度に上記の分量を作り、この時点で分割して複数種類の生地を作るのもオススメです。
|
|
このときには1/2(150g)でプレーンを 残りを2:1に分けて ココアと抹茶の生地を作りました ヘクセンハウスを作る場合 生地のバリエーションが豊かな方が やっぱり見栄えします |
4.粉を併わせていきます (これ以降はバター・ベースを半量の150gにし、薄力粉150gを加えて作業をした際の写真です) | ||
粉は切り混ぜた後、擦り混ぜ・折りたたみ混ぜしてしっかり併わせます。 ボウルに粉を計量したら、分量のベーキングパウダーを入れ、一度泡だて器などでかき混ぜておきます。
粉をふるい入れたら、スパチュラで粉とバターを併せます。 初めのうちはバターを切るように粉となじませていきます。 時々回りの粉を掃うように切り刻むうち、だんだんと粉が湿ったような色になってきます。 全体が軽くバターとなじみ粉っぽさがなくなってきたら、今度はスパチュラをボウルに押し付けるようにして生地を擦り混ぜていきます。 ボウルを回転させつつ、合計で20回くらい。 (レシピ全量で行う場合もう少し回数が増えると思います) 完全に粉っぽさがなくなったら、今度は折りたたむようにして生地を混ぜます。 ボウルの向こう端、生地の下側にスパチュラを差し込むように入れて生地を持ち上げ、手前に折りたたむ。 この作業を、ボウルを回転させながら全体をまんべんなく、生地がまとまり少しツヤが出てくるまで、20回以上くらい行います。 (この作業も同様にレシピの全量で行う場合もう少し回数が増えると思います)
|
![]() |
![]() |
![]() |
副材料に粉類を使う場合は 薄力粉をふるう前に ボウルの中であわせておきます ベーキングパウダーを入れる場合も 同様に事前にあわせておきます |
バターのボウルに 直接、全てふるい入れます |
粉をふるい入れました 本来は 紙の上などにあらかじめふるっておいた粉類を 一度にボウルに入れる、というのが 正しい姿のようです・・・ |
![]() |
![]() |
![]() |
初めのうちはスパチュラを縦に持ち 切るようにして粉とあわせていきます |
時々ボウルの底から全体を返しつつ ひたすら切り続けていくと・・・ だんだんと生地の色が変わってきます |
粉っぽさがなくなって 湿ったような色になりました ここまで混ぜたら すり混ぜに入ります |
![]() |
![]() |
![]() |
スパチュラを ボウルに押し付けるように滑らせて 「なんちゃってフラゼ」を行います |
パラパラだった生地の塊が 押しつぶされることでまとまってきます |
パラパラの生地の塊がなくなり 白い粉が完全に見えなくなったら 折りたたみ作業に移ります |
![]() |
![]() |
![]() |
生地の端にスパチュラを入れ 生地全体の1/5くらいを スパチュラの先に引っ掛けます それを生地の内側に折り返すようにして 塊に練りこみます |
左の作業を ボウルのフチを回転させるように 規則正しく行います しだいに生地がまとまって ひと塊になりました |
少し練られた生地には 油のにじみとは違うツヤがでてきます このくらいにまとまったら終了 この日は30回近く練りました この作業の終了目安については ポイント&雑感の練り上げの見極めを ご覧ください |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
取り分けておいた バター 上段はココア生地 下段は抹茶生地です 画像はそれぞれ クリックで拡大します |
粉をふるい入れます この時代はまだ 事前の粉あわせを していませんね・・・ 近日中に 画像を差し替え予定です |
粉をふるい入れました |
スパチュラで切るように あわせていきます |
切り続けると だんだん生地の色が 濃くなりました |
フラゼをすると こうなります |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
5.ラップの上に生地を取り出します |
ラップの上に生地を取り出し四角にまとめて冷蔵庫で休ませます。 出来上がった生地は最低でも2時間は冷蔵庫で休ませてから使用します。 できれば前日までに生地を作っておき、しっかりと休ませた生地を使うのが理想です。 このクッキー生地は冷蔵で48時間程度、冷凍で約1ヶ月持ちます。 (私は冷蔵も冷凍もそれ以上の期間保存したりしてますが、上記期間以上は個々人の責任でお願いします) |
![]() |
![]() |
![]() |
まとまった生地をラップに取り出します |
ラップの端を折り曲げて四角を作り ラップの大きさに麺棒でのして 生地を四角に整えます |
この時生地の厚さを 2cmくらいの少々分厚い板状に しておくことがミソです |
6.出来上がった生地の扱い方のコツ |
型抜きや成型、焼成に関しては只今別ページを作成中ですが、出来上がった生地の扱いについてのコツとポイントを少々書いておきます。 |
![]() |
![]() |
![]() |
冷蔵庫から出した生地は硬く締まっていて そのまますぐに伸ばすと端が割れてくるので 少し揉んでおいてやると良いです 写真のようにラップの上から 親指で押してやります 安定した作業台がある方は 麺棒でたたいて 生地を慣らす方法もありますが 一般のおうちでは ちょっと出来ないと思うので・・・ |
伸ばし始める前の生地と ケーキバール(カットルーラーとも言う)です 写真のルーラーは3mm 伸す前の生地はこのくらいの 厚みがあるのが理想です 厚みのある生地を伸して薄くすることで 目の詰まった生地になり 余計な生地浮きがなくなります |
伸しはじめは 少し麺棒で押さえつけるようにして 少しづつ力をかけていくほうが 端のひび割れを防げます 伸すのは出来るだけ一方向へ 生地と作業台がくっつくことが無いよう 打ち粉はしっかりとしておきます |
7.クッキー生地のアレンジについて | |
![]() |
手順4にも書いたとおり、副材料が粉末の場合バター・ベースを取り分けて一度に複数種類の生地を作ることができます。 ヘクセンハウス作りでは、パーツの生地色を分けることで簡単に見栄えのする仕上がりになりますし、なにより、食べる際にも飽きることなく楽しめます。 左の写真のヘクセンハウス作成時に使用した、プレーン・ココア・抹茶の生地を一度に作る分量はこちらでご紹介しています。 ![]() このページのレシピもクックパッドに投稿しています。 印刷にはこちらのページが便利です。 ![]() また、このレシピはシュクレ生地を参考にしているので、タルト作りにももちろん使えます。 これについても近々書きたいと思っています。 |
2011年クリスマスバージョン ヘクセンハウス3種類目♪ リアルでは借家住まいですが お菓子のおうちはもう10軒以上建ててます ヽ( ̄∇ ̄;)ノ その他の「お菓子のおうち」については ヘクセンハウス作品集をご覧ください それぞれの型紙も公開しています |
|
このページのトップへ | その他のレシピページへ | ホームページTOPへ |
copyright©2012-13 MAÏKO all rights reserved. | |