home・・biography・・films・・bandstand・・golden-groups・・soul-on・・tresure-chest・・zousui
アメリカにおいて最も有名な若者向け音楽番組といえばAmerican Bandstandをおいて他にはありません。Ed Sullivan Showという番組も有名ですが、こちらは大人向けエンターテインメント指向でスタートしているので、ティーンエージャーをターゲットにしたのはやっぱりABでしょう。この番組は30年以上の長期間にわたり「最新のダンス」や「ロックン・ロールという新しい音楽」を全米の若者に知らしめたという点においてテレビ史上で最も重要なショウとなったといえます。この番組はDick Clarkがホストをつとめ、
というコーナーを基本に進行しました。
番組の歴史は1952年10月13日から17日まで地元フィラデルフィアだけで放映されたダンスショウ番組「Bandstand」(ホストはBob Horn)からはじまりました。この番組は放送直後から大好評を得たことから、Channel 6(WFIL テレビ)とDick Clarkが同52年にこのショーの放映権を購入し独自の形式で番組制作を行いながら若者からの支持をさらに集めていきました。1957年8月5日からはABCテレビより平日(月曜~金曜の夕方)に全米へ向けての放映が開始されるやいなや、若者から圧倒的なの支持を集めるモンスター番組へと成長していきました。同年10月から12月は月曜の夜(午後7時30分〜8時)に変更されました。
1963年8月30日までは平日の、1963年9月7日からは毎週土曜日午後のレギュラー番組としてオンエアされました。
1961年秋には放送時間を90分から60分に短縮(午後4時〜5時)に、1963年9月からは30分(午後4時〜4時30分)に短縮しています。1964年2月8日からはフィラデルフィアからロサンゼルスへ制作拠点を移します。番組スケジュールだけではなくショー自体も変化していきましたが、それでも若者はこの番組を支持しました。「最新の音楽とダンスを提供する」という基本路線は変わらなかったからでした。ところが残念なことにAmerican BandstandとABC-TVとの関係は1987年9月5日に終わりました。
1987年9月19日から2週間だけ旧シリーズの再放送がおこなわれた後、1989年4月8日には経営の組織化の一環として「番組の放映権」を米国ケーブルネットワークへ売却しました。番組を迎えた米国ケーブルネットはDavid Hirschのホストで番組が再開しましたが1989年10月7日までのわずか6カ月で最終回を迎えてしまいました。6年後の1995年、突如VH-1テレビは旧シリーズの再放送を開始しました。この番組はすべて30分に再編集され、オールディーズファンらに好評でした(この時の番組が録画されてYoutubeにアップされていると考えられます)。
嬉しいことに2006年1月から再スタート(再放送か新番組かは不明)するという計画が発表されましたが実現しませんでした。それから6年後の2012年4月18日に番組のホストDick Clarkの死去(永遠のアメリカの若者として全米で追悼されました)、番組の再開は不透明なままとなりました。今後この番組がどうなるのかはどこからも発表されていませんが、映像集として何らかの形でリリースされる可能性は残っていそうです。