人事労務トピックス


人事労務トピックス :2026年

在職老齢年金制度の改正 (2026.03)

 在職老齢年金とは、60歳以上で老齢厚生年金を受給しながら、企業の社会保険に加入して働いている場合に、賃金・賞与等(総報酬月額相当額)と年金月額の合計額に応じて、年金の一部または全部が支給停止される仕組みです。令和8年4月以降は、この支給停止基準額が見直され「65万円」に引き上げられました。改正前後の基準額と計算方法については、下記の通りとなります。

<改正前>
 ・賃金(賞与等)と年金月額の合計額が51万円以下の場合、
⇒全額支給されます。
 ・賃金(賞与等)と年金月額の合計額が51万円を超える場合、
⇒超える額の2分の1が、支給停止されます。

<改正後>
 ・賃金(賞与等)と年金月額の合計額が65万円以下の場合、
  ⇒全額支給されます。
 ・賃金(賞与等)と年金月額の合計額が65万円を超える場合、
  ⇒超える額の2分の1が、支給停止されます。

  60歳以上従業員について、年金停止分を勘案して賃金設計をしていた場合等では、継続雇用制度や再雇用条件の再確認が求められます。
 尚、この改正に伴い、企業側で特別な届出や追加手続きは原則不要となります。

非正規労働者の年次有給休暇 (2026.02)

 年次有給休暇について、正社員しか取得できないと認識され、非正規労働者(パートタイマー・アルバイト等)に対して付与していない事例が見受けられます。パートタイマー等の非正規労働者であっても、一定の要件を満たせば、下記の通り年次有給休暇を与えなければなりませんので、付与漏れ等がないようご留意ください。
<付与要件>
 6か月以上継続勤務し、所定労働日数の8割以上出勤すること。
<付与日数>
 労働時間が週30時間未満で、かつ週4日以下の非正規労働者の場合は、週または年間の所定労働日数によって、有給休暇の付与日数が決まります。尚、労働時間が週30時間以上、または週5日以上の場合は、正規社員と同様の日数が付与されます。

週所定 1年間の 継続勤務年数 継続勤務年数 継続勤務年数 継続勤務年数 継続勤務年数 継続勤務年数 継続勤務年数
労働 日数 所定労働 日数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5
4日 169日〜216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121日〜168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73日〜  120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48日〜  72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

尚、年次有給休暇を取得させなかった場合、30万円以下の罰金に処せられることがあります。

子ども・子育て支援金 (2026.01)

 「子ども・子育て支援金制度」とは、こども未来戦略(令和5年12月22日閣議決定)の「加速化プラン」に盛り込まれた少子化対策(児童手当の拡充、妊婦への支援給付等)の財源に充てるため、医療保険の被保険者から保険料と合わせて支援金が徴収される仕組みで、本年(令和8年)度よりスタートします。 この制度は、企業実務にも影響のある内容のため、その概要について事前に確認しておきましょう。

<徴収時期>
 令和8年4月分(5月末の納付分)より、徴収されます。
<徴収方法>
 原則として、企業と被保険者(従業員)の折半で、子ども・子育て支援金を負担します。医療保険料と合わせて、毎月の給与・賞与等から徴収します。
<支援金の金額(徴収される金額)>
 支援金の額は、標準報酬月額(標準賞与額)に支援金率を乗じて求めます。1人当たり、数百円(月平均)程度になると見込まれています。
<給与明細への明示>
 こども家庭庁は、 被保険者から保険料を徴収する際に保険料額の内訳として子ども・子育て支援金額を示すことは法令上の義務ではありませんが、本制度が社会全体でこどもや子育て世帯を応援する趣旨であることを踏まえて、給与明細書にその内訳を示す取組についてご理解・ご協力をお願いしたいとしています。

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