更新日:2023年3月5日

行政書士試験は、例年約4万人が受験する人気資格であり、行政書士の試験対策用のテキストや問題集は、各社から様々なシリーズが出版されています。
このため、行政書士試験に独学でチャレンジしようとする皆さんは、どのテキストや問題集を使えばいいのか、とても迷うと思います。
当サイトにおいても、行政書士の独学におすすめのテキスト【徹底比較!】のページで、各社のテキストを比較してご紹介しているところです。
当ページでは、「みんなが欲しかった!行政書士シリーズ」のテキストだけでなく、問題集も含めてご紹介していきたいと思いますので、評判・口コミのひとつとして、ぜひ参考にしてください。
【執筆者】 |
![]() 執筆者紹介 |
- 「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズ(TAC)のテキスト・問題集のラインナップ
- 「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の問題集」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の5年過去問題集」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の肢別問題集」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士の判例集」を徹底レビュー
- 「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズの徹底レビューまとめ
- 当シリーズを含め、各社の行政書士テキストについては、行政書士の独学におすすめのテキスト【徹底比較!】のページでご紹介しています。
- 行政書士の問題集の比較記事はこちら⇒行政書士の独学におすすめの問題集【徹底比較!】
- 独学が不安な方は、行政書士通信講座おすすめランキングのページをご参照ください。
「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズ(TAC)のテキスト・問題集のラインナップ
TACの「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズは、以下のように多彩なラインナップが揃えられています。
一般的に、基本テキストと分野別過去問題集が必須のラインナップですが、「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズでは、その他に、入門テキスト、年度別過去問題集、一問一答問題集、記述式問題集、要点整理テキスト、判例集と、全部で8種類ものラインナップが揃えられています。
ただし、必ずしも全ての教材を購入する必要はありませんので、やはり、基本テキストと分野別過去問題集は必須として、あとは、入門テキスト、一問一答問題集、要点整理テキストあたりを必要に応じて購入すればよいのではないかと思います。(どんな場合に購入するのが効果的かについては、後述します。)
みんなが欲しかった!行政書士の教科書
- 基本テキスト -
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みんなが欲しかった! 行政書士の教科書(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2022/12/16 ページ数: 956ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 3,300円 |
みんなが欲しかった!行政書士の問題集
- 分野別過去問題集 -
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みんなが欲しかった! 行政書士の問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2022/12/24 ページ数: 656ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 2,860円 |
みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩
- 入門テキスト -
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みんなが欲しかった! 行政書士 合格へのはじめの一歩(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2022/11/13 ページ数: 420ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 1,760円 |
みんなが欲しかった!行政書士の5年過去問題集
- 年度別過去問題集 -
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みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/3/1 ページ数: 736ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 2,750円 |
みんなが欲しかった!行政書士の肢別問題集
- 一問一答問題集 -
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。
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みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/2/22 ページ数: 780ページ サイズ: 18.2 x 12.8 x 2.5 cm 価格: 2,420円 |
みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集
- 記述式問題集 -
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みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/2/12 ページ数: 436ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2 cm 価格: 1,760円 |
みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150
- 要点整理テキスト -
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みんなが欲しかった! 行政書士の最重要論点150(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/1/21 ページ数: 344ページ サイズ: 18.2 x 12.8 x 2 cm 価格: 1,650円 |
みんなが欲しかった!行政書士の判例集
- 判例集 -
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。
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みんなが欲しかった! 行政書士の判例集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/1/26 ページ数: 924ページ サイズ: 18.2 x 12.8 x 2 cm 価格: 3,080円 |
それでは、「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズのラインナップについて、順に見ていきたいと思います。
「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」を徹底レビュー
- 基本テキスト -
まずは、「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズの基本テキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」です。
このテキストは、2016年版まで「行政書士 合格テキスト(行政書士一発合格シリーズ)」として販売されていたものが、2017年版からフルリニューアルされたものです。
印刷は、フルカラーになっており、とても読みやすくなっています。また、本文は、分野ごとに4分冊にセパレートできるようになっているため、持ち運びにも便利というメリットがあり、2018年版からは5分冊目として、「ミニ行政書士試験六法」も付属するようになりました(伊藤塾の「うかる!行政書士」に追随)。
このミニ六法は、条文の重要な語句が赤字になっているため、付属の赤シートで隠せるようになっています。
そして、各テーマごとに、例題として過去問が掲載されており、理解度の確認ができるようになっています。
行政書士の試験科目のうち、まず憲法については、判例は、事件名、事案、判旨に分けて記載されており、わかりやすいと思います。また、イラストで図解もしてあり、争点をイメージしやすくなっています。
しかし、このテキストの最大の特徴である、図表とイラストを中心とした構成についてですが、非常にカラフルで、とっつきやすい体裁になっていますが、そこに書かれている内容は、結論だけを整理して並べ、そこに注釈で説明を入れるという感じで、いわゆる「要点整理テキスト」に近い構成になっています。
出典:Amazon
とにかく丁寧な解説がなされていないため、行政書士試験にとって大切な「法の理解」という面で、初学者が一から勉強をしていくには、厳しいように感じます。
逆に言えば、ある程度の基礎知識がある方が、重要なポイント、覚えるべきポイントを図表で整理しながら記憶していくという使い方には適しているように思います。
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。![]() |
みんなが欲しかった! 行政書士の教科書(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2022/12/16 ページ数: 956ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 3,300円 |
- (旧:一発合格シリーズ)
- フルカラー
- 5分冊にセパレート可能(本編4分冊+六法)
- 六法のみ赤シート対応
- 各テーマごとに過去問あり
- 憲法の判例:事件名・事案・判旨に分けて記載。イラストの図解もありわかりやすい
- 全体:図表とイラストを中心とした構成で、丁寧な解説がなく、「法の理解」が十分に得られない
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「みんなが欲しかった!行政書士の問題集」を徹底レビュー
- 分野別過去問題集 -
次は、分野別過去問題集「みんなが欲しかった!行政書士の問題集」です。
この問題集は、行政書士試験における過去問のうち繰り返し出題される可能性の高い問題に加え、まだ出題されていないオリジナル問題を掲載した問題集になっています。
最近の行政書士試験では、過去問を解くだけでは足りないと言われており、オリジナル問題や他資格の試験問題を解く必要性も唱えられていますので、これに対応するため、オリジナル問題も盛り込まれているというわけですね。
みんなが欲しかった!行政書士シリーズの問題集としては3冊出版されていますが(問題集、5年過去問題集、肢別問題集)、この問題集がメインの問題集となります。
収録問題数は、他社の問題集と同程度で、300問(約70%が過去問、約30%がオリジナル問題)となっています。(※LECの出る順ウォーク問は、約600問の収録がありますが、それは例外的)
ページ構成は、左ページに問題、右ページに解答・解説となっています。
印刷は赤系の2色刷りで、答えと解説の重要語句が赤字になっているため、付属の赤シートで答えを隠しながら問題を解いていくことができますので、便利ですね。
解答の解説については、ごく標準的な印象で、解説の下のところに「ワンポイントアドバイス」として、問題を解くうえでの注意点や関連知識などが数行ずつ掲載されているのも一般的な構成だと思います。
なお、基本テキストへのリンクについては、解説の1肢ごとに、テキストの参照箇所の章項番号を明記する形でリンクされています。
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みんなが欲しかった! 行政書士の問題集(2023年度)![]() 2022/12/24発売 |
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著者・編集
TAC行政書士講座 |
出版社
TAC出版 |
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収録内容
過去問(70%)+オリジナル問題 (30%)=300問 |
出題形式
5肢択一式 ※記述式・多肢選択式も含む |
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掲載順
科目・分野別 |
ページ構成
左ページに問題、右ページに解答・解説 |
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テキストとの関連付け
『みんなが欲しかった!行政書士の教科書』にリンク |
目隠しシート対応
解答・解説の重要点は付属の赤シート対応 |
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ページ数
656ページ |
価格
2,860円 |
【関連記事】
- 当シリーズを含め、各社の問題集については、行政書士の独学におすすめの問題集【徹底比較!】のページでご紹介しています。
「みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩」を徹底レビュー
- 入門テキスト -
次は、入門テキスト「みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩」です。
入門テキストというのは、行政書士試験の本格的な学習を始める前の導入としての役割を果たすテキストになります。
まず、この入門テキストは、フルカラーでイラストも豊富で、読みやすくなっていることが特徴です。
そして、入門書として、各科目の全体像や基本的事項が学習できるようになっています。
この手のシリーズで入門書として出版されているものは、基本テキストから単に基本事項を抜粋してきただけのようなものが多く存在していますが、この「みんなが欲しかった!行政書士 合格へのはじめの一歩」に関しては、きっちりと入門書として、わかりやすいように書き下ろされたものになっていますね!
と、ちょっと感動しながら読んでいて、まさか執筆者が違うのでは??と思い、執筆者を確認してみると、案の定、基本テキストはTACの神田理生講師、入門テキストは早川兼紹氏となっていました。
入門テキストとして、このような形で出版しているのは珍しいですね。これなら購入する値打ちがあると思います。
ただし、そもそも「基本テキスト(みんなが欲しかった!行政書士の教科書)」自体、完全な初学者がイチから学習を始められるように作成されていますので、敢えて「入門テキスト」を読む必要性は少ないとは思いますが。
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。![]() |
みんなが欲しかった! 行政書士 合格へのはじめの一歩(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2022/11/13 ページ数: 420ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 1,760円 |
<参考>入門テキストが効果的なケース
それでも、次のような場合には、このような入門テキストで大まかなイメージを掴んでおけば、独学でもスムーズに本格的な学習に入っていくことができると思います。
- もう何年も勉強なんてしたことがない
- 法律の学習なんてしたことがない
- 分厚い「基本テキスト」を読むことに拒絶反応を示してしまう
このような場合には、「基本テキスト」を読み終えることができずに挫折してしまうおそれがありますので、入門テキストを利用すると効果的だと思います。
とりあえず、一旦、「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」から始めてみて、読み進めるのがちょっと辛いな、、、と思った場合に、「はじめの一歩」を購入してみる、という順序でよいのではないかと思います。
「みんなが欲しかった!行政書士の5年過去問題集」を徹底レビュー
- 年度別過去問題集 -
次は、年度別過去問題集「みんなが欲しかった!行政書士の5年過去問題集」です。
この過去問題集は、過去5年分の過去問を、年度別に収録した過去問題集です。
年度別の過去問題集というのは、一般に、過去問学習として使用することは稀だと思います。私が行政書士試験の受験勉強をした際も、使用しませんでしたし、実際のところ、年度別過去問題集を出版しているシリーズはあまりありません。
それと、分野別過去問題集に比べると、解説が非常にシンプルで、周辺知識の整理などの特段の工夫はほとんどありませんので、年度別過去問題集をメインの問題集として使用するようなことは絶対にしてはいけません。
ということで、この年度別過去問題集をわざわざ購入する必要はないのではないかと思います。
なお、ページ構成は、本の前半分が問題、後ろ半分が解説となっており、問題部分と解説部分とに2分冊できるようになっています。解説ページは文字ばかりですが、一応、2色刷りになっており、重要なキーワードは赤字で印刷されています。
※画像・書籍名は、Amazonへリンクしています。![]() |
みんなが欲しかった! 行政書士の5年過去問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/3/1 ページ数: 736ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2.5 cm 価格: 2,750円 |
<参考>年度別過去問題集が効果的なケース
年度別過去問題集の使用方法として考えられるのは、例えば、試しに1年分の過去問を解いてみて、どれぐらい得点できるかを試してみるといった使い方や、本試験の時間配分を確認するといった使い方ぐらいかと思います。
しかし、そのような使い方をするとしても、それなら予想問題集(模試)を解いた方が、これから受験する年度の予想問題を解くことができますので、意味があるように思います。
【関連記事】
- 当シリーズにはありませんが、各社から出版されている予想問題集(模試)については、「行政書士の独学におすすめの問題集【徹底比較!】→「予想問題集・模試」でご紹介しています。
「みんなが欲しかった!行政書士の肢別問題集」を徹底レビュー
- 一問一答問題集 -
次は、一問一答問題集の「みんなが欲しかった!行政書士の肢別問題集」です。
この問題集は、一問一答式、つまり、過去問は5肢択一式ですが、この5つの選択肢をバラバラにして、そのひとつの選択肢に対して〇か×かを判断する、というタイプの問題集になります。
収録問題は、これまでの過去問の肢を重要度でランク付けし、重複する肢の削除や変更を行ったうえで、約1,500肢の問題が科目別・分野別に収録されています。
ページの構成は、左側のページに問題、右側のページに解答・解説となっており、印刷は赤系の2色刷りになっています。答えとキーワードが赤字になっていますので、付属の赤シートで目隠ししながら問題を解くことができます。
解説は、コンパクトな解説になっており、一問一答問題集としてごく標準的だと思います。(分野別過去問題集のように、関連知識の整理などは特にありません。)
サイズは、基本テキストや分野別問題集(いずれもA5判)よりも一回り小さいB6判になっていますので、持ち運びにも便利です。ただ、少々分厚いですが。。
それと、基本テキストとのリンクについては、残念ながら、ありません。。というか、一応、基本テキストと章立て(掲載順)を一致させてありますので、そこまで不便ではないかと思います。
なお、基本的に、問題集としては分野別過去問題集があれば十分ですので、別途、このような一問一答問題集を購入する必要性は低いと思います。
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みんなが欲しかった! 行政書士の肢別問題集(2023年度)![]() 2023/2/22発売 |
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著者・編集
TAC行政書士講座 |
出版社
TAC出版 |
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収録内容
過去問(約1,500肢) |
出題形式
一問一答式 |
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掲載順
科目・分野別 |
ページ構成
左ページに問題、右ページに解答・解説 |
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テキストとの関連付け
章立て(掲載順)を「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」と統一 |
目隠しシート対応
付属の赤シートで答えとキーワードが隠せる |
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ページ数
780ページ |
価格
2,420円 |
<参考>一問一答問題集(過去問)が効果的なケース
一問一答問題集の良いところは、ひとつの論点をひとつの選択肢だけで学習できるため、5肢択一式で学習するよりも効率的に学習できるというメリットがあります。
それともう1点は、1問を解くごとに解答を見ることができるため、スピーディーにサクサクと問題演習を進めていくことができるという2点のメリットがあると考えています。
私も、個人的には一問一答問題集は好きで、他の資格試験を受験した際、勉強期間があまり確保できなかったため、過去問は解かず、一問一答問題集のみで済ませたこともありました。
このため、試験までに過去問を全部解くような時間がなく、間に合わないと切羽詰まった際に、この一問一答問題集で勝負してみるという使い方もあるかと思います。
「みんなが欲しかった!行政書士の40字記述式問題集」を徹底レビュー
- 記述式問題集 -
次は、記述式問題集の「合格革命 行政書士 40字記述式・多肢選択式問題集」です。
この問題集は、行政書士試験の300点満点中60点の配点を占める「記述式問題」に特化した問題集になっています(多肢選択式問題も収録されています)。
全体の8割が記述式対策で、残りの2割程度が多肢選択式対策となっています。
記述式対策として特徴的なのが、「解法マニュアル」、「解法テクニック」、「実戦編」の3段階になっているという点です。
まず「解法マニュアル」では、解法のマニュアル化、つまり、問いに対する答えの作り方の解説がなされ、そして、「解法テクニック」では、例題(過去問)をベースに、解法マニュアルを実践しながら解答を作成するパターンを身につけていきます。そして最後に「実戦編」で、今後出題が予想される問題を解くことで、実戦力を身につけるという構成になっています。
なお、印刷は赤系の2色刷りになっており、付属の赤シートで答えを目隠しできますので、答えが目に入ってしまわずに問題演習が可能です。
記述式問題の対策に関しては、特別な対策をするような時間を確保することは、なかなか難しいと思いますので、過去問(分野別過去問題集に収録されています。)を解いてみて、ある程度書けそうだと思う方は、省略してもよいのではないかと思います。
問われたことに対して短い文章で答えるだけですので、択一式の問題がしっかりと解けるだけの知識が身に付いていれば、そこまで苦労せずに書けるかと思います。まずは択一式の対策をしっかりと行うことを優先すべきだと思います。
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みんなが欲しかった! 行政書士の40字記述式問題集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/2/12 ページ数: 436ページ サイズ: 21 x 14.8 x 2 cm 価格: 1,760円 |
<参考>記述式問題集が効果的なケース
択一式はしっかりと解けるのに、記述式はさっぱり書けないという方は、記述式に特有の解き方(テクニック)を身につければ、対応できるようになるはずですので、このような記述式対策問題集はとても有効だと思います。
「みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150」を徹底レビュー
- 要点整理テキスト -
次は、要点整理テキストの「みんなが欲しかった!行政書士の最重要論点150」です。
このテキストは、本試験での出題頻度が高い重要論点150項目について、表形式を中心にしてまとめた要点整理テキストです。
また、目隠し用の赤シート対応で、重要語句などを隠して暗記できるようになっています。
これを読んだ印象としては、基本テキストの「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」は、図表とイラストを中心として、要点整理テキストに近い構成になっているにもかかわらず、こちらの要点整理テキストは、表形式で整理しているとはいえ、逆に、文字がズラズラと並んでいます。。
やはり、コンパクトに要点のみをまとめようとすると、文字ばかりになってしまうのはやむを得ないのでしょうかね。これは、この要点整理テキストに限った話ではなく、他社のものも同様ですので、特に悪いというわけではなく、これが標準的です。
なお、基本テキストへのリンクについては、該当箇所の章項番号を明記する形でのリンクされていますので、要点だけではわからないような場合には、基本テキストを素早く参照できるようになっています。
ただし、基本的に、テキストとしては、基本テキストがあれば十分だと思いますので、敢えて要点整理テキストまで購入する必要は少ないかと思います。
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みんなが欲しかった! 行政書士の最重要論点150(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/1/21 ページ数: 344ページ サイズ: 18.2 x 12.8 x 2 cm 価格: 1,650円 |
<参考>要点整理テキストが効果的なケース
例えば、要点整理テキストを効果的に利用できるケースは、次のような場合です。
- 直前期に知識を総整理して万全の態勢で本試験を迎えるために
- 復習時間が確保できない場合に一気に総復習を済ませるために
- 2年目の再チャレンジの基本テキストとして
- 外出先や通勤時間などスキマ時間での暗記用に
このような場合に、要点整理テキストを使用すると効果的だと思います。
【関連記事】
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「みんなが欲しかった!行政書士の判例集」を徹底レビュー
- 判例集 -
次は、判例集の「みんなが欲しかった!行政書士の判例集」です。
行政書士のシリーズで、このような判例集があるのは、かなり珍しいと思います。というか、ほぼ出版されていません。
ということは、「不要」ということです。
以前は、行政書士試験用の六法が、「六法&判例集」という形で数多く出版されていましたが、そのような六法は次々に絶版となり、現在ではほとんど出版されていません。
これは、六法に関しては、基本テキストの別冊付録として収録されるケースが増えてきたことが主な要因だと思いますし、判例については、重要なものはテキストに収録されているため、敢えて判例集は必要なくなったということを意味していると思います。
行政書士の基本テキストにセパレート形式が採用されるようになり、ものすごく分厚いことが許されるようになったことも、影響していると思われます。
ただ、過去問を解くなかで、テキストに載っていない判例が登場することも事実ですので、そのような場合に判例集があれば便利なのかもしれませんが、敢えて、判例集まで見なくても、問題集の解説を確認する程度で十分だと思います。
その都度判例集の確認をするようなことは時間の無駄になると思いますので、「重要な判例はテキストに掲載されているためそれを確認し、テキストに載っていない判例は重要でないと判断し、問題集の解説で済ませる。」という考え方で問題ないと思います。
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みんなが欲しかった! 行政書士の判例集(2023年度)![]() 著者: TAC行政書士講座 出版社: TAC出版 発売日: 2023/1/26 ページ数: 924ページ サイズ: 18.2 x 12.8 x 2 cm 価格: 3,080円 |
「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズの徹底レビューまとめ
以上のように、TACの「みんなが欲しかった!行政書士」シリーズをご紹介してきました。
このシリーズは、ご覧のとおり、とても多彩なラインナップが揃っていますが、この全てを揃えるのは現実的ではありませんので、必要なものに絞って取り組むべきだと思います。
基本的には、基本テキスト「行政書士の教科書」と分野別過去問題集「行政書士の問題集」、この2冊をしっかりと取り組むこと、これが大原則だと思います。あとは、上記の<参考>に記載したような場面に、必要に応じて手を出していくという形がよいかと思います。
基本テキスト「みんなが欲しかった!行政書士の教科書」は、フルカラーで図表とイラストを中心に構成されており、初学者にとって、とっつきやすい工夫がなされたテキストとして高い人気があります。
テキストや問題集のシリーズを選ぶ場合、「基本テキスト」が一番重要なラインナップになりますので、基本テキストを基準に選ぶべきだと思います。
ですので、フルカラーで図表やイラストを中心としたテキストを好む方には適したシリーズかと思います。
ただ、フルカラーテキストとしては、伊藤塾「うかる!行政書士」やWセミナーの「合格革命」のシリーズもありますので、私としては、そちらの方が、しっかりと丁寧な解説があり、初学者が法を理解しながら学習を進めていくことに適していると思います。
興味のある方は、「うかる!行政書士シリーズを徹底解説!」、「合格革命 行政書士シリーズを徹底解説!」のページをご参照いただければと思います。
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