天野道美 Art Gallery


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NEW! Relief Objects



これまでの遍歴

Room 1 Early Years 
   

Room 2 Inner Urge
    

Room 3 Contests
    

Room 4 Collage 
    

Room 5 Various Materials
   

Room 6 My Favourite Things


Extra Room From a Child


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Room 3 - Contests コンテスト


美術雑誌のうしろの方には 画廊や公募展の広告がたくさん載っています。その中に、「審査は、海外から招いた人にまかせる」というところを見つけて受けてみることにしました。

日本の画壇は、「家元制度」的で、「ジェラシーで大変よ」と聞かされていたし、50号、100号と まるで大きさを競うかのようなありさまで、高価な額縁やトラック代など、絵と関係ないお金がかかってとてもじゃないからです。


はごろも
水彩
45.3 ×75.2cm 
1984
1985 オランダ美術賞展 入選
(欧州美術クラブ主催)

10号以上、1人3点まで応募費用2万円という手ごろさで、ひもでくくって肩からぶら下げ 電車に乗って搬入に行き、一つが入選。

入選してから、オランダまで運んで展覧会に出す出品料が約8万円かかりましたが、それは納得、喜んで払えます。


飛ぶもの
58 x 82.3 cm
墨+水彩

1986スペイン美術賞展入選
(欧州美術クラブ主催)

 


とんとんと入選が続いて慢心した私は、この次の年は 油彩に挑戦して出したのに、落選。 

理由を聞いて下さいと頼むと、数日後 直訳的な文書が届き、「自己顕示欲のみ旺盛で、作画理念に疑問あり」と書いてありました。まったくその通りだと、落とされて逆に審査員への信頼が増したのでした。


moi(私)

15号Mキャンバス=65.2x45.5cm=25.7x17.9inches 
油彩
1989 SALON D'AUTOMNE 入選

パリは遠いので、まずスライド写真で応募し(1人一点のみ、2万円)、受かったら実物を出すというリーズナブルなやり方に乗って受けてみたら入選。わが子とも言える作品は、7万円(の出品手数料)でパリへ行き、親の私は、ちょっと高くて見に行けずじまい。


image-X

39.7x30.1cm
水彩
1991
フィナール国際美術賞展入選
(ギャルリ フィナール主催)

銀座のマツザカヤでの国内展に受かり、オープニングでは、展覧中の作品を廻って、通訳つきで 寸評をしてもらえるのがいい経験になりました。

「これは、一体何を描いたのですか」と審査員の方が聞くのでした。「自分でもわからなくて、その自分を知るために描きました」と言うと、「うーん」とうなりながら、強いて言えば、文学的、マックス・エルンストに似ていると言ってくれました。




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