石川虚舟
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《黄庭石》
 
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《黄庭石》  
    photo 2020. 1. 30
未来的人間が挑むこの石材(凝灰岩)は、「将来」から、いかなる形像に時熟する (sich zeitigen)であろうか。2018年11月14日、「古法華の丘」の北端に放置されてきた巨石に挑み、《将来石 No.2》の制作を開始。
 
まず、西側に進入路を彫り込み、上部のパワースポットへと導く。三方に断崖が迫る「二畳敷」は、天空が広がる傾斜地を南に望む。ここに静座すると、断崖に落ちる水の「精」と、南の谷間から押し寄せる「気」が合体し、やがて「神」と変成する。
 
2019年3月5日、この巨石を《黄庭 No.2》と命名し、背面(南側)に「幽闕」の凹みを彫り始める。さらに、その南を《幽闕園》として整備。  12月、グラウンド・ゴルフ、コース⑥のゴールを《天空台》と命名。
 
2020年 1月、コース⑥の延長線上に石を並べ、前方の巨石を取り込む作品を構想、題して《上昇する気》。21日、周辺の庭園整備開始。
 
 
 

《黄庭 No.2》2018〜  
 (巾 2.0m × 奥行 2.0m × 高 0. 9m)
    photo 2019. 11. 14
 
芸術家が自分の心の奥から形像を造り出す場合には、形像の自由な発展がある。形像は未来と共に次第次第に形造られて行くのである。歴史的人間を未来的人間と云ってもいいと云ったのはその意味である。それで明かになったことは、歴史的人間が時間的構造を有っていることである。
 
・・・ハイデッガーによれば、歴史性とは具体的な時間性にほかならぬが、時間性の特色としては脱自的、未来優位的、有限的の三つが挙げられている。・・・第二の未来の優位とは、時間性が根源的には未来すなわち将来から時熟することである。・・・これは言うまでもなく目的性の立場から時間を解釈しているのである。
 九鬼周造『人間と実存』岩波文庫、pp.37-38
 
    ⇒    石川虚舟《 》 2007
    ⇒    白隠禅師『内観法』
    ⇒    マルセル・デュシャン《遺作》1946-1966