Duchamp Code
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マルセル・デュシャン
《 扉、ラレー街11番地 》

 
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デュシャン・コード
 
石川虚舟/作品集
 
 
 
道枢 
 
彼是莫得其偶、謂之道枢
枢始得其環中、以應無窮
彼と是れとその偶を得るなき、これを道枢という。
枢にして始めて其の環中を得て、以て無窮に応ず。
『荘子』斉物論篇(第二)、「道枢」  
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.....その小径に、木枯らしと収穫日が出会い、春の活気ある興奮と秋の悠然とした枯死が遭遇し、若者の遊戯と老人の智慧が互いを認め合う。確かに、野道の反響があちらこちらへと何気なく運ぶその無類の調和の中で、すべてが陽気になる。その周知の陽気は、無窮への戸口である。その戸は軸で(in den Angeln)回転するが、その軸は熟練した鍛冶屋によって、現存在の秘密から、かつて鍛え上げられたものである。 (石川虚舟訳)
マーティン・ハイデガー『野の道』より
cf. Martin Heidegger, Der Feldweg, Bebilderte Sonderausgabe, 2010, S.23
ハイデガーの秘密
 
 
マルセル・デュシャンは、ラレー街11番地のアパートに、
バスルームと寝室との兼用の扉を設置する。
バスルームが「open」のとき、寝室は「close」であり、
その扉には、開と閉の対立はない。
アンビバレンス
 
 
 

Marcel Duchamp, Door : 11, rue Larray, 1927