菩薩像(2)のお話 |
「変化(へんげ)観音」は、インドでヒンズー教の多面多臂の像が仏教に取り込まれ
十一面観音は平安以降、古都奈良以外で多く造られます。特に琵琶湖の北岸、湖北
十一面観音の十一面とは本面(正面の顔)を入れて数える場合と本面を入れずに十一 |
後 |
後 |
上図は頭上の仏面を上から見たところですが数と配置については像によって多少の |
十一面観音は左手には宝瓶(ほうびょう)か蓮華を挿した華瓶(けびょう)を持ってお
天平時代に起こりました十一面観音悔過(けか)法の代表的なものは東大寺二月堂の |
観音の「三十三身」に変身して衆生を救済される由来から考えられたのが「三十三観 |
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◎ 六 観 音 | |||
密 教(東密) | 密 教(台密) | ||
観 音 名 | 観 音 名 | ||
1 | 聖観音 | 1 | 聖観音 |
2 | 千手観音 | 2 | 千手観音 |
3 | 十一面観音 | 3 | 十一面観音 |
4 | 如意観音 | 4 | 如意観音 |
5 | 馬頭観音 | 5 | 馬頭観音 |
6 | 准胝観音 | 6 | 不空羂索観音 |
「西国三十三ヵ所観音霊場」の三十三の数字は「三十三観音」に由来するといわれてお |
「千手観音」は「千手千眼(せんげん)観世音菩薩」と言い、手の掌(たなこごろ・手のひ |
「長谷寺」は「千手観音」を本尊としており千手観音の別名、 |
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「向源寺(こうげんじ)」は俗に「渡岸寺(どがんじ)観音堂」と言います。「十一面観音 |
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![]() 本 堂 |
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「十一面観音立像」は桧の一木造で、像高は1.95cmとの |
鼓胴式の耳璫(じとう・イヤリング)を着けております。法隆寺の九面観音像の耳璫 |
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本面の左右に瞋怒面、牙上出面が各一体と頭上に菩薩面、 |
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「観音寺」は京都府京田辺市にあり大阪府、奈良県に隣接しており創建当時、都であ |
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「十一面観音立像」は木心乾漆造で造像方法、様式と |
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水瓶には蓮華が挿してありその水瓶(青矢印) |
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「道明寺」は菅原道真で馴染み深い菅原氏の氏寺という名刹寺院であります。 |
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「十一面観音菩薩像」は残念なことに観世音菩薩の縁日に |
左手は施無畏印でひょっとすると数珠を下げていたのかも知れません。法隆寺の九 |
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![]() 十一面観音立像(聖林寺) |
![]() 十一面観音立像(法華寺) |
![]() 十一面観音立像(室生寺) |
![]() 千手観音立像(唐招提寺) |
![]() 千手観音立像(興福寺) |
画 中西 雅子 |