ことわざ(諺)色々

 あ行     

あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行

案ずるより生むが易
あれこれ悩んで心配したことも、やってみたら以外と簡単に出
来る。ま、余計な心配は不要 とにかくやってみろって事ね。
挨拶は時の氏神 もしあなたが誰かとけんかをしている最中に、仲裁をしてくれ
る人が現れたら感謝の気持ちをもって、その仲裁に従うのが
いいですよ。という意味。
アワビの貝の片想い アワビの貝殻は1枚だけに見える事から、片思いの事を言い
ます。でもアワビは巻き貝なので元々1枚の貝なのです。
秋茄子は嫁に食わす
有名な諺ですが、色々な意味が言われていますね。
秋茄子はとっても美味しいので嫁には食べさせん、という意味
や秋茄子は種が無いので嫁に子供が出来ない事を気遣う。と
いう意味など。でも本命は、ナスは体を冷やすので食べ過ぎ
るのは体に良くないという意味。
朝の蜘蛛は福が来
る、夜の蜘蛛は盗人
が来る
朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはいけないが、夜の蜘
蛛は泥棒が来る前ぶれなのでかならず殺しなさいという言い
伝えです。でも、科学的には何の根拠もないそうです。蜘蛛も
たまったものではありませんね。
秋の日は釣瓶落とし 秋はすぐに日が落ちて暗くなる事を井戸のツルベに喩えてい
った言葉。ツルベとは井戸で水を汲む時に使う、ひもの付いた
バケツの事です。
悪妻は百年の不作 ダンナにとって ためにならない女性と結婚するとその悪影響
は100年にも及ぶゾ!という警告(笑) 悪妻をめとらぬよう また
悪妻にならぬようみなさん注意しましょう。
愛多ければ憎(にく)
しみ至(いた)る
人から愛されかわいがられることが多ければ、必ず人から憎
まれるようになる。
青菜(あおな)に塩 急に元気をなくして、しょんぼりするようす。
青は藍(あい)より出
(い)でて藍より青し
教えを受けた弟子(でし)が先生よりもすぐれた人になるたと
え。青色の染料(せんりょう)は藍という草の葉から取ったもの
だが、もとの藍の葉よりも美しい色をしている、という意。「出
藍(しゅつらん)の誉(ほま)れ」という語は、これに基づく。
慌(あわ)てる乞食
(こじき)は貰(もら)
いが少ない
あわてることは失敗のもとである。
蟻(あり)の穴から堤
(つつみ)も崩(くず)
れる
堅固(けんこ)な堤も、蟻があける小さな穴がもとで崩(くず)
れる。ほんの小さな欠陥(けっかん)を見逃したために、取り返
しのつかない結果となる。ごくわずかな手抜かりから大事が起
こるたとえ。
過(あやま)ちて改む
るにはばかることな
かれ
自分の間違いに気づいたら、躊躇(ちゅうちょ)することなくす
ぐに改めるほうがよい。
雨降って地固まる 雨が降ったことによって地盤(じばん)が固まり、土地が固くな
る。ごたごたが起こったことによって、かえってそのあとが安
定した状態となってうまくいく。
油に水 たがいにしっくりしないこと。性質がちがうためにうまくとけあ
わないこと。
雨垂(あまだ)れ石を
穿(うが)つ
軒(のき)から落ちる雨だれも、長い間には石に穴をあけるこ
とができる。どんなに弱いものでも根気よくやれば成功する。
虻蜂(あぶはち)取ら
虻と蜂の両方を捕(つか)まえようとして、両方とも捕まえられ
ない。二つの物を両方とも得ようとして、どちらも取り逃がすこ
と。欲張りすぎて損をする意。
痘痕(あばた)もえくぼ 自分が愛している者については、みにくいあばたもかわいい
えくぼに見えるように、欠点でも美点に見えるものだ。
後は野となれ山とな
目の前のことさえ片づけば、後はどうなってもかまわない。



  あ行   

入り鉄砲に出女 徳川幕府時代、諸侯のむほんを防ぐ為に関所をおいて、江戸
に鉄砲が入る事と諸侯の人質である女性たちが江戸から出る
事を禁止した言葉です。
言いたい事は明日言
言いたい事があってもちょっとまって、ゆっくり考えてからいい
なさいという事。大切な忠告ですね。
医者の不養生 医者は、立場的に患者に養生(体をいたわり健康状態を良く
すること)を言っていても自分の体を大事にしない事から、立
派な事を言っていても行動が伴っていない事を言います。もち
ろん、全ての医者がそうだというわけではありません。ことわ
ざですから。
言うは易(やす)し行
うは難し
口で言うだけならだれにでもできるが、それを実行するのは難
しい。
家貧しくして孝子(こ
うし)あらわる
恵(めぐ)まれた家庭では子供の親孝行は目につかないが、
貧乏(びんぼう)だとはっきりとわかる。
生き馬の目を抜く 他人を出し抜いて、すばしこく利益を得ることのたとえ。
石が流れて木の葉が
沈む
物事が逆になっているたとえ。
石に灸(きゅう) 石に灸をすえるように、何の効(き)き目もないこと。
石の上にも三年 冷たい石の上にも、三年すわり続ければあたたかくなる。つら
くてもがまんして続ければ、必ず成功する。
石橋を叩(たた)いて
渡る
堅固(けんご)な石の橋でさえ、たたいて安全を確かめてから
渡る。用心に用心を重ねること。
衣食足りて礼節を知
生活が豊かになると、人は自然に礼節をわきまえるようにな
る。
いずれ菖蒲(あやめ)
か杜若(かきつばた)
どっちがアヤメでどっちがカキツバタか区別がつかない。どちら
もよくて選ぶのに苦労するたとえ。
急がば回れ 急ぐ時には危険な近道を通るよりも、遠くても安全な道を回る
ほうが、結局は早く目的地に着く。
一事が万事 一つの事を見れば他のすべてを推(お)しはかることができ
る。あまりよくない一面を見て、他の面も同じように悪いはず
であると推察(すいさつ)するときによく使う言葉。
一日の長 他の人よりも、能力が少しだけまさっていること。
一姫二太郎(いちひ
めにたろう)
子供を持つなら、最初に女で二番目に男であるのが、育てや
すくて理想的な順序である。
一目(いちもく)置く 相手が自分よりまさっているとして敬意を払う。優れた者が相
手に対して一歩を譲る。囲碁(いご)で実力の劣(おと)る者
が、何目(なんもく)かの石を先に盤上(ばんじょう)に置くこと
から出た語。
一を聞いて十を知る 少しのことを聞いただけで、その全部がわかってしまうほど賢
いようす。
犬も歩けば棒(ぼう)
に当たる
外を歩いていると、思いがけぬことに出会う。
井の中の蛙(かわず)
大海を知らず
井戸の中に住むカエルは、その井戸のほかに大きい海がある
ことを知らないでいる。自分のまわりの、ごく限られた範囲(は
んい)のことしか考えない、見聞(けんぶん)のせまいこと。



  あ行   

魚心あれば水心 そちらに魚になる心があれば、こちらもあなたが住みよい水に
なる心をもってもよい。何事も先方の出方次第で、相手が好
意を示してくれれば、こちらも好意を示そう、という意。
烏合(うごう)の衆 規律も統一もなく集まっている人々のこと。ここで「烏」とはカ
ラスのことを指す。
雨後の筍(たけのこ) 雨の降った後、筍が勢いよくあちこちに出るように、よく似た物
事が次々に現れたり起きたりすること。
牛に引かれて善光寺
(ぜんこうじ)参り
善光寺(長野市にある寺)の近くに住んでいた老婆(ろうば)
が、さらしていた布を、隣家の牛が角に引っ掛けて走っていく
のを追っていくうちに、善光寺に達し、日ごろは不信心だった
が、それが縁(えん)で信仰するようになったという話。本心か
らではなく、他のものに誘(さそ)われてたまたま善いことをす
る意。
氏(うじ)より育ち 家柄(いえがら)や身分よりも、育てられ方のほうが人格の形
成に大切である。
後ろ指を指される 背後から指を指されて非難(ひなん)される。陰で悪口を言わ
れること。
嘘(うそ)から出た真
(まこと)
初めは嘘であったことが、偶然(ぐうぜん)に本当のこととな
る。
嘘も方便(ほうべん) うそをつくのは悪いことだが、物事を円滑(えんかつ)に運ば
せるための手段としては必要なこともある。
うどの大木 体ばかり大きくて役に立たないこと。ウドは高さ2mほどにな
る多年草(たねんそう)。茎(くき)は太くて大きくなるけれど、
食用にも木材にもならない。
鵜(う)のまねをする烏
(からす)
ウは水にもぐって巧(たく)みに魚を捕らえるが、もしもカラスが
ウのまねをして水にもぐって魚を捕ろうとすればきっとおぼれ
てしまう。自分の能力も考えないで、むやみやたらに人のまね
をすると失敗する。
鵜(う)の目鷹(たか)の
ウやタカが獲物(えもの)を求めるときのようなするどい目つ
き。何としてもさがそうと目を配るようす。
馬には乗ってみよ人
には添(そ)うてみよ
何事も自分で直接確かめてみるのがよいということ。
馬の背を分ける 夕立などが、ある所で降っているのに、すぐ近くが晴れていた
りすること。
馬の耳に念仏 馬が念仏などを聞いても、少しもありがたく感じない。何を言っ
てもわからず、いっこうに効き目がないこと。「馬耳東風(ばじ
とうふう)」と同じ。
生みの親より育ての
生んでくれた親よりも養い育ててくれた親のほうに、愛情や恩
義(おんぎ)を感じるものだ。
瓜(うり)の蔓(つる)
に茄子(なすび)はな
らぬ
平凡(へいぼん)な親から非凡(ひぼん)な子は生まれない。
血統は争えない意。「鳶(とび)が鷹(たか)を生む」の反対。
噂(うわさ)をすれば
影がさす
人の噂をしていると、その人がちょうどやって来るものである。



  あ行   

易者(えきしゃ)身の
上知らず
自分のこととなると欲(よく)が伴うから、適正な判断ができな
いことのたとえ。
絵にかいた餅(もち) 絵にかいた餅は食べられない。観念的・空想的なものは役に
立たない、という意。
海老(えび)で鯛(た
い)を釣(つ)る
エビのような小さいもので、タイのような立派で大きな物を手
に入れること。わずかな元手で大もうけをすること。
鴛鴦(えんおう)の契
(ちぎ)り
鴛鴦はおしどりのことで、夫婦がおしどりのように仲むつまじ
いことのたとえ。
縁(えん)は異なもの
味なもの
男女の縁とはおもしろいもので、常識や理屈(りくつ)では分
からない不思議なところがあるということ。



  あ行   

恩を仇(あだ)で返す さんざん恩を受けながら、かえって恩人を害するようなことを
する。
女賢(さか)しくして牛
売り損(そこ)なう
女は賢(かしこ)くても、物事を大局的に見る目がないから、つ
まらないところで失敗するということ。
親はなくとも子は育
親が死んでもあとに残った子は何とかして大きくなっていくも
のである。
親の光は七光り 子どもの出世(しゅっせ)におよぼす親の力が大きいこと。
親の心子知らず 親が子供のために懸命(けんめい)に努力していることを、子
供は少しも理解していないこと。
老い木に花 一旦(いったん)弱ったものに再び勢いがつくこと。
老いたる馬は道を忘
れず
経験を積んだ人は、物事の方針や判断を誤らない。
老いては子に従え 親は年をとったら、子供の言うとおりに従ったほうがよい。
 負うた子に教えられ
て浅瀬(あさせ)を渡
(わた)る
背に負われた子供に、浅いところを教えてもらって川を渡る。
賢い者も老練(ろうれん)な者も、時には、愚(おろ)かな者や
未熟(みじゅく)な者に教えられることがある、という意。
大男総身に知恵が回
りかね
体ばかり大きくて愚(おろ)かな男をあざけっていう言葉。
起きて働く果報者(か
ほうもの)
体がじょうぶで働けるのは幸福であること。
起きて半畳(はんじょ
う)寝て一畳
どんなにりっぱな家に住んでも、人一人が占める広さは起き
ているときは半畳あれば足り、寝るときは一畳もあれば足り
る。むやみに富貴(ふうき)を望んでもつまらない。
奥歯に衣(きぬ)を着
せる
事実をはっきり言わずに、思わせぶりな言い方をする。いやみ
な言い方をする。
驕(おご)る平家は久
しからず
栄華(えいが)を極(きわ)め、勝手なふるまいをする者は、長
くその地位を保つことはできず滅びてしまう。有頂天(うちょう
てん)になっていると、いずれはその座からおろされるというこ
と。
教うるは学ぶの半
(なか)ば
人に教えることは、半分は自分の勉強になる。
同じ穴(あな)の狢
(むじな)
一見、かかわりがないように見えて、本当は仲間であること。
狢はタヌキ、またはキツネのこと。
鬼(おに)に金棒(か
なぼう)
もともと強いのに、さらに強いものが加わること。
鬼のいぬ間に洗濯
(せんたく)
気を使ったり怖(こわ)い人がいない間に、ゆったりとくつろぐ
こと。
鬼の霍乱(かくらん) 体がじょうぶで、ふだんは病気をしたことがない人が、珍(め
ず)しく病気になることのたとえ。
鬼の目にも涙(なみ
だ)
鬼のように情がなくひどい人でも、時にはやさしい気持ちをも
つこともある。
帯(おび)に短し襷(た
すき)に長し
帯には短くて使えず、たすきには長すぎてじゃまになる。中途
半端(ちゅうとはんぱ)でどちらの役にも立たないたとえ。
溺(おぼ)れる者は藁
(わら)をも掴(つか)む
今にも溺れそうな者は、ワラのような頼りないものでもそれに
すがって助かろうとする。危急(ききゅう)の際にはどんなもの
にも頼るようになる、という意。
思い立ったが吉日
(きちじつ)
しようと思い立った日が、それをするのによい日である。思い
立ったらすぐにやるのがよい。
 親思う心にまさる親
子が親を思う心よりも、親が子を思う心のほうが深い。
己(おのれ)の欲(ほ
っ)せざるところは人
に施(ほどこ)すこと
なかれ
自分の嫌(いや)なことは他人だって嫌なのだから、他人にし
むけてはいけない。