Corona Oliva

Viaggi

SiciliaGiugno 2005

わっしょーい!

本日はバスで一気にパレルモへ移動。バスターミナル向かいのバールで甘いパンをほおばり3時間弱の旅に備えよう。シチリアは高速道路が発達してるため、プルマンでの移動が便利なんだそう。

カターニアの市街地をあっという間に抜け、車窓には荒涼とした風景が広がっていく。そんな中、右手にキレイなシチリア富士発見。「アレがエトナ山でしょうかぁ」などと話し合ったかどうかは忘れたが、家臣ともども心地いい揺れでいつしか眠りに落ちていった。

軽い眠りから覚めるともう前方に都会が広がっていた。パレルモだ。市街地に入るとデカくそれでいて繊細な装飾が施された建物がワタクシらを出迎える。そしてちょっと「アラブってる」様子は、明らかに他のイタリア都市と一線を画している。

数件の候補のうち、内装のかわいらしい清潔感のある宿に決定。チェックイン後、さっそくパレルモ市内散策をはじめよう。

マクエダ通りとヴィットリオ・エマヌエーレ大通りが交差する四辻、いわゆる『クアットロ・カンティ』はどのガイド書にも載ってる名所だが「つまりは交差点ですな」と甘く見ていたワタクシが田舎モンであった。

四つ角の壁面それぞれに細かく美しい彫像が施されている。守護聖女など街にゆかりのあるものらしい。口からじょんじょろりんと水を吐き出す噴水まである。なんでも四季を表してるのだそうな。こんな濃い~建造物が四つ角にあるのだから、その迫力は結構なもの。

ほおお〜立派でございますねぇ〜
ほおお〜立派でございますねぇ〜

カテドラーレ(大聖堂)もかなり壮大であった。観光客と思しき人は皆、その前で精力的にシャッターを切る。シャッターと言えば、イタリアではカーニボンはよく他の観光客に写真撮影を依頼されるが、今回もやはりモテモテだった。丸顔の謎の羽野郎は目立つのだろうか。

駅までの道すがらメルカート(市場)を探索。フォルマッジョの匂いが鼻をつき、日本では高価そうなラムチョップを店のオヤジが切り分け、ここならではかカジキマグロの頭と切り身が豪快に並べられている。市民生活が垣間見れてメルカートは楽しいですなぁ。

何もかもが大きゅうございますねぇ
何もかもが大きゅうございますねぇ

お昼ごはんとして駅でアランチーニ、ポッロ(チキン)、イモ、そしてオヤジビッラを軽く摂取した後、近隣の街まで足を伸ばそう。本日はチェファルなり。『ニュー・シネマ・パラダイス(原題:Nuovo Cinema Paradiso)』のロケ地に使われたという海辺の街である。

劇中、主人公が青年時代までを過ごす戦後の海辺の街としてその存在は素朴に映ったものだが、実際のチェファルは海水浴を楽しむ人々のリゾート地であった。オレンジのパラソルの下、干された親子スルメがいっぱいだぁ。安いおもちゃの屋台なんかあるところは、タオルミーナよりは少し庶民的な感じがする。

こんなところは、やっぱり劇中の素朴なシチリアの海ですなぁ・・・
こんなところは、やっぱり劇中の素朴なシチリアの海ですなぁ・・・

ビーチに向かうまでの長い長い路地には、ああいかにも南部ですな~と言いたくなるような鮮やかな配色の(若干目が痛い)陶器屋が軒を連ねている。エノテカやリストランテの暗い店内を突っ切り、奥の窓からスコーン!と明るく広がる真っ青な海と空、という構図はのけぞるほどキレイであった。

映写技師のトト青年が出てきそうなほったて小屋だぁ
映写技師のトト青年が出てきそうなほったて小屋だぁ

さてさてこのチェファル、『ニュー・シネマ・・・』の鉄道駅のシーンが撮影されたというが、村を出るトト青年を見送るホームでのシーンの面影がない。アレレ?ホントにここですかな??

パレルモに戻りお待ちかねの夕食ターイム(祝)!とはいうもののパレルモ情報は充分に収集できておらず、さまよった結果宿の向かいで済ますこととする。

が、これが正解であった。地元民が後からワラワラと押し寄せ、なかなか空かないテーブルを待っているよう。ウッドデッキの席で白ヴィーノを飲みながら、これまたワタクシはアホみたいにスパゲッティ・アッレ・ヴォンゴレを頂く。カーニボンは珍しくリゾットをご注文。ん~、こちらもまたフォルマッジョの風味がステキィ~。イタリアンパセリも効いてるぅ~。そして海の幸のフリット盛り合わせ登場!レモンと塩だけでこんなにンマいとは・・・と夢見ごこちで食してるうちに、睡眠の神が降りてきたのか急に眠たくなる。いや、延髄をチョップされたように記憶がフッとなくなる。

カーニボンに背中を押されながら、どうにか向かいの宿へ戻る。むにゃむにゃ。食った食った。ゲフ。(スヤスヤ~)