Corona Oliva

Viaggi

LombardiaNovembre 2016

ギャフーン!

4年の沈黙を経て遂にイタリア行脚当日を迎えたコロオリ隊。
今回はキャセイ航空で香港経由、ミラノ・マルペンサ空港INし、マントヴァという街やらピアチェンツァてな街やら、そして前回訪れいたく気に入ったパルマなんぞにも行くというおしながき。

「ささ、関空からの夜便でいざ出発ですよぉ」
「おや、ミヅーラさまおニューのえりまきですねぇ」
恒例のピーナツとビッラをもそもそしましょう~

深夜乗り換えたミラノ行きの機内で胃痛が発生し、薬を所望するとキャビンクルーに囲まれエラい騒ぎになった珍事はあれど、早朝のミラノはマルペンサ空港へ無事上陸~。

リムジンバスで到着したミラノ・チェントラーレ駅からすぐに鉄道でマントヴァへ移動する予定であったが、モタモタして2時間後の列車に乗るハメに。 本日のお宿からは事前にメールで12時には受付が昼休みに入ると伝えられていたので、午前中のチェックインはムリそうですなぁ。

「そらそうとカーニボン、腹が減ってゴマつぶ目になりそうですよぅ」
「ミヅーラさまはいつもそうおっしゃる。そしていつもゴマつぶ目でございますぅ」

ってんで、スペルメルカートのパニーノをもっさもっさしたあと、マントヴァ行き列車に乗り込む。

相当なボリュームで2.99ユーロ(約350円)なりぃ
「ワタクシどものマントヴァ行きはこちらですねぇ」
「はて、ミヅーラさまのえりまきから視線が・・・」
「2時間かけてやっと到着ですねぇ」
「地味な駅舎がよくお似合いですよ、ミヅーラさまぁ」

お宿は駅から徒歩15分ほどの街のど真ん中にあった。昼休みだが一応呼び鈴を鳴らすと「ガチャ」とロック解除の音!入ると2階の事務所からマダムが愛想よく迎えてくれた!待っててくれたんですな!

宿主が客に鍵を渡して自身は家に帰ってしまうのはイタリアのお宿あるある。コツのいる解錠の練習に女主人は長々と付き合ってくれ、説明がひと通り終わると、その間待たされていたご主人と娘と共に仲良く帰って行った。 ささ、身軽になったしワタクシどもも街へ繰り出しましょう~!

「カーニボン、腹が(以下略)」
「ミヅーラさ(以下略)」

てんで、外にテーブルが出された切り売りピッツァ屋さんで、まずはカラダ健やか茶(ビッラ)をごっきゅんごっきゅん。ピピャァ~!冬でもカラダ健やか茶はンマい!
家臣カーニの好きなサルシッチャ(ソーセージ)のピッツァを注文。うん、ミンチっぽいグニグニした食感と高血圧の人にはお勧めできない塩味がンマい!

「ビッラとピッツァはトミーとマツ並みの名コンビですねぇ(喜)」
「お、お歳がバレますよミヅーラさま(汗)」

さあさ、腹が満たされたところで街をカッポしましょうかねぇ。
ミヅーラさまが滞在都市を決める基準の一つに「中心地に大振りなポルティコがあること」がある。ポルティコとは建物の1階部分の柱廊のことで、主に店舗が入っていたりするのだが、ミヅーラさまはこれをカッポするのが大好きである。

「カーニボン、大振りでないにしろポルティコがそこかしこに(嬉)」
「ミヅーラさまぁ、お鼻血がお垂れになっておりますよぅ(焦)」

クリスマスグッズを販売する市場(メルカティーノ・ディ・ナターレ:mercatino di natale)の時期にはまだ少し早かったが、マントヴァ物産市やガラクタ市、ポルティコの下の簡易立ち飲み屋や外のテーブルなど、日曜の街は意外に人で溢れかえっとる。

地域の物産を大いに盛り上げよう市
「自撮りとやらはむずかしいですねぇ、カーニボン」
「とりあえず名所らしいところは収めておきましょう」

冬のイタリア、あっちゅう間に陽が暮れてしまった。
広場の一角に設置したバールのテーブル席で食前酒なんぞいただきましょか。ペルージャで出てきた食パンのプロシュット巻きをおつまみに、4年前初めて存在を認識したアペロールスプリッツをごっきゅんごっきゅん。暖房の効いた暖かい部屋の方が快適なハズなのに外で呑むこの欧州感がステキ。

こんなに沢山のおつまみはサービスでついてきますです

「ミヅーラさまは酔っぱらってるとき以外いつもそうおっしゃる」
「はて、まだ何も言ってませんよ、カーニボンや」

あたまのかんむりから発せられた信号を家臣の羽が受信したのかはわからんが、そろそろいいお時間ということで、昼間に散策の途中でツバをつけておいたリストランテでお夕食といたしましょうか。 しかし、ああしかし!昼間は開いていたその店が閉まっている!

「ミ、ミヅーラさま、羽GPSで他を探しましょう(汗)」
「そ、そうですね、リストランテなんぞ星の数ほどありましょうとも(脇汗)」

しかし歩けど歩けど適当なリストランテが見つからない。結局、モダンすぎて候補から外していた、宿のマダムより配布された10%OFFクーポンの店にトボトボ潜入。

バールは賑わっておるも不思議とお食事処が見つかりまへん

「どこのリストランテからも門前払いされたのはその風貌から察しがつきます。ささ、みっともないので中へお入りなさい」と給仕の方から温かい言葉をいただき、奥の部屋へと通されると、そこには『別のニホンジン』さんがいた。

あいや、『別のニホンジン』さんの説明がまだであったな。
それは遡ること出発2か月前。航空券は押さえたし、初日のお宿だけでも予約してしまいましょうと、某お宿検索サイトにて候補を一つに絞り泥酔状態で予約完了。

月日は経ち出発1週間前のある日。
「カーニボン、初日のお宿はなんという名前でしたっけ」
「はて、ミヅーラさまへ確認メールが飛んでいるのでは」
「いやいや、予約フォームを入力してたのはカーニボンですよ」

モンゴル相撲並みの取っ組み合いで、お宿検索サイトに問い合わせするも予約番号なしでは調べがつかないとのこと。期限までにキャンセルしないと満額がカードから引き落とされるため、候補に挙げていたコレと思しき10軒ほどのお宿に直接メールで問い合わせるという最終手段に出たのであった。

どのお宿も予約は受けてないとの回答で、「泥酔状態で予約したつもりになっていた」説が濃厚だったが、1軒だけ「この日にニホンジンの予約が入っているが、別の名前で別の検索サイトから」という不思議な返信が。それが今回のこのお宿だった。「同じ日にニホンジンが2組も」と後に宿のマダムは驚いていたが、偶然にもリストランテでバッタリ遭遇。

マダムを介してその話は伝わっていたようで、お互い「もしや『別のニホンジン』さんでは」とごあいさつ。現在米国在住のご夫婦で、マントヴァへは奥方同伴の出張で来られたとのこと。羨ましくてヨダレが出ることイグアスの滝のごとし。

お互いの旅話に花を咲かせていると待望のお食事到着。いただきま~す!

プロシュット盛り合わせは欠かせませんなぁ
なぜかピラミデ型のリゾットでございます
ラグーかなんかのパスタがまかっと

ヴィーノも1本空けて、ゲフー喰った喰った。てんで、10%OFFクーポンの提示をすっかり忘れ、いい気分で数メートル先のお宿へ戻ったコロナ隊であった。

「すはっ!隊員犬ぱむがなぜここに!?」
「えりまきになるのも楽じゃございませんねぇ」