Corona Oliva

Viaggi

Piemonte-ToscanaMaggio 2007

ボ~~ン!!

本日もすがすがしく迎えたラパッロの朝。カーニボンが昨日宿主に話をしてくれたおかげで鍵は部屋に置きっぱのまま宿を後にする。朝食をいただくにも駅前に唯一あるバールも閉まっていたため、ひとまず列車に乗り込む。本日は今回の旅の最大メイン、ポルトヴェーネレへ突入なのだぁ!

某NHK『イタリア縦断1200キロ』でコロナ隊の心を鷲づかみにしたムール貝の名産地ポルトヴェーネレへは、鉄道駅のある近郊の街ラ・スペツィアからバスでのアプローチとなる。4年ぶりのラ・スペツィア駅から観光案内所で貰った地図を頼りに、バス停求めてチェントロへ。あ、アレは4年前に泊まった宿、アレは夜ごはんに行ったチネーゼやさん・・・などなど、記憶を引き出しつつバス停到着。

ひょこっと角から現われたバス車内はすでに満員御礼。チェントロを抜け山手に入り、海を臨む狭い道をエラい勢いで疾走するもんだから、バス停を飛ばしたか?乗客から運ちゃんへ口笛で警告。「おい!降りるぞ!」。30分ほど揺られると乗客のおバァちゃんが「次終点よぉ」となぜか教えてくれた。乗客は殆どこの終点で降りるもよう。いよいよポルトヴェーネレ到着ですな!

バスを降り人の流れに沿っていくと、自然と広場に出る。・・・ ああ!まさに2年前テレビで見た光景がそこに!

停泊中のクルーザー越しに色とりどりの壁。その昔はこの家々を城壁として敵の侵入から街を守ってたという
停泊中のクルーザー越しに色とりどりの壁。
その昔はこの家々を城壁として敵の侵入から街を守ってたという

広場の観光案内所にて宿リストを求めると、シニョーラがコロナ隊の身なりから判断したのか「安いのはここ」と地図に印をつけてきた。本日ばかりはいい所に泊まろうと思っていたのだが・・・。城壁の門には、その昔搬入する物品の関税を測る秤が今も残っている。

「我が王国も客人におもてなし関税をかけましょう」「ミヅーラさまぁ、なおさらみんな寄り付かなくなりますぅ」
「我が王国も客人におもてなし関税をかけましょう」
「ミヅーラさまぁ、なおさらみんな寄り付かなくなりますぅ」
そして内部はこんなんなってるんですよぉ〜
そして内部はこんなんなってるんですよぉ〜

「テレビと一緒ですねぇ」とタメイキをつき、いざ城壁の内部へ潜入。ひゃ!道幅が狭い!更に5・6階の建物が頭上にそびえてるため圧迫感もある!ステキなお宿が見つかることを期待してテキトーに歩いてみたが、看板すら見つからん。もう端っこの岬まで出てしまったよぅ。

引き返してお宿捜索。家からヒョコっと出てきた老婆にこんにちはと声をかけると「店(を探してるの)か?」と訊かれ、「お宿を探しておるのです」と返して先を急ごうとすると老婆は「どこのお宿?」。果ては通りすがりの知り合いの翁に「アンタ連れてっておあげよ~」と声をかけ、なぜか翁のあとをのっぺり顔のコロナ隊がついてまわることに。

途中出会う知り合いたちに翁が「(のっぺり顔の奴らを)案内しておる」と紹介しつつ高台にそびえる4ッ星宿に到着。礼を言うコロナ隊に背を向け翁はまた牛歩で帰って行った。

ちょっと贅沢だが今日のお宿はここに決定。リグーリア海を望む部屋は明るく広々している。さすが4ッ星宿、アメニティーもロゴ入りだぁ。

「訪問の記念にカーニボンの似顔絵を描きましょう」「いやぁ、ハズかしいですよぅ、ミヅーラさまぁ」
「訪問の記念にカーニボンの似顔絵を描きましょう」
「いやぁ、ハズかしいですよぅ、ミヅーラさまぁ」

ビッラとパニーニの軽い昼食のあと城壁の中をじっくり探訪。お!ここは番組で紹介されたオリーブ屋さん!あ!若い女店主もテレビで観たまんま!

ウナギの寝床のオサレな店内を奥へすすんで行くと、可愛く瓶詰めされた天然塩や台所グッズなども売られている。

お会計カウンターで店主と向き合うとミーハー心が出てきて、「テレビ観ましたよぅ」と声を掛ける。「2年前の?アラァ!」と、極東のテレビクルーがワラワラ押しかけ去って行った舞台裏を楽しげに語り、ノッペリ顔の2人組に「ちょいと書いてって!」とマジックペンを渡す。壁の透明ボードには無数の来客のサインが。では遠慮なくとカーニボンの顔を描き、プチ達成感でその場を去る。ポルトヴェーネレにお越しの際はカーニの似顔絵を探してやってくださいまし。

なんか知らんが絵になりますなぁ
なんか知らんが絵になりますなぁ

数時間のシエスタの後、とあるリストランテに潜入。カーニセレクションで頼んだ白ヴィーノは、なんと近所の酒量販店で一度購入履歴のある『Cinque Terre(チックエ・テッレ)』。ごっきゅんごっきゅん、ピヒャ~~!関西で売っててもンマい!

そして出てきたアンティパストのムール貝蒸し。これが最高!ピリ辛スープはダシが効いててのけぞるほどンマく、次の魚介のパスタも濃厚で非常に満足。カーニボンもデカい焼き魚と格闘している。別の席で給仕中のカメリエーレが客の服に料理をぶちまけるという惨事を眺めつつ、また来たら今度は別の客が頼んでいた魚介フリット盛りいいですねぇと語り合う。

「ミヅーラさま、ここはワタクシが」お勘定は持ってくれるという家臣カーニに「いつもすみませんねぇ」と頭を下げ感謝したかどうかは忘れたが、いい気分で店を後にした。

身のサイズは昨日のラパッロよりちとデカめですぞ〜
身のサイズは昨日のラパッロよりちとデカめですぞ〜
魚介たちのおもてなしに大満足でございますぅ
魚介たちのおもてなしに大満足でございますぅ

ジェラートを舐めつつ夜の港をプチ散策。カーニはグラッパのストレートを宿近くのバールでキュ!とやり、更なるご陽気さんへ。

『ポルトヴェーネレでアコーディオン奏者Cobaさんのようにムール貝を食す』という最大の目的をクリアしましたねぇ。あさっての朝イタリアを発つのだから、明日が実質上イタリア最終日。美味しいものいっぱい食べましょうねぇ、カーニボン。スピースピー・・・。

・・・テポBon投下まであと2日・・・