●お腹の模様に見る地域性・・・ |
地元の図書館に行って、お腹の模様に関する文献を調べようとしましたが、 探し方がまずかったのか、なかなかお目当ての書籍にめぐり逢えませんでした。 それでも、にわか勉強の甲斐あって、分布範囲や地域性による個体差が確かに 存在しそうだ、と思うに至りました。 それで、以下のようにイラスト化してみました! ・・・それから、最近気が付いた(?)かもしれない仮説が、ひとつ・・・ オスは大柄・メスは小柄 もちろん、模様の話です。ペットショップを巡回して、一匹ずつお腹の確認を していたのですが、やっぱり、出身地関係なく、メスのお腹はスプラッシュがかって いるんです!これ、他地域ではどうなのでしょう!?ん〜〜ショップのイモリは 混血だったりするから、確信もって言えないんですが・・・あ〜知りたい! 模様について情報をお持ちの方、是非、ご連絡下さい! |
お腹の模様 あれこれ | |||||
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東北細雪スプラッシュ |
葉脈状赤紋 (スプラッシュ混) |
樹枝状赤紋 |
関東大赤紋 |
赤脇二条黒斑 |
瀬戸内二条黒斑 |
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中国山脈ライン霧吹 (カロチノイド欠乏) |
山陰亀甲赤紋 |
三条黒斑 |
細雪琵琶湖ライン |
讃岐大赤紋 |
南国レッド |
アカハライモリの、飼育の楽しみのひとつは、何といってもこのバリエーション豊かな「お腹の模様」にあります。 上の表で、模様の名称を記していますが、私が勝手に名付けたものです(謝)また、色合いやスポットの雰囲気も 千差万別で、まるで人間の指紋のようにオリジナリティーに満ちています。それでも、兄弟間、親子間、血縁親族 など遺伝的に繋がりのある個体どうしで、特徴的な模様を受け継ぐことが知られており、それぞれの地域に独特な 模様を割り出そうとする研究もなされているようです。 「遺伝的地域効果による種分化」によりますと、<東北><関東><中部・近畿><西日本><南九州>の5地 域に分けられるそうです。また、「形態に基づく分類」では<東北><関東><篠山><渥美><広島>の5地 方種族と中間種族の、6種族とする文献もあります。 最近では、アカハライモリのペットブームにより、出身地の不明な個体がショップにて出回るようになり、また、出身 地分けせずに混合して繁殖させたり、異地域にて自然環境に放たれたりして、混血化が進んでいますので、模様 だけを見て出身地を特定することは、かなり難しいと思われます。 おおよその目安として・・・ 冬、雪深く寒い地方では、模様がきめ細かく、スプラッシュ斑も出やすく、 温暖な地方では、大柄になる・・・・・・ような気がします。 (私見的仮説) どうでしょう??だいぶイイ線いってる仮説だと思うのですが・・・うーん。 上のイラストは、各地方の特徴的模様を、インターネットを駆使して調べに調べ、「だいたいこんな感じではなかろ うか」と、描いてみたものです。 左1〜3は、東北から北陸・信越地方の模様です。(言い切ってしまうのにも抵抗ありますが) 比較的大柄になる「樹枝状赤紋」は日光付近で見られる模様です。 「関東大赤紋」と名付けましたこの模様は、その名どおり関東地方の温暖な山野に住むアカハラ模様です。 東海方面にも居住区を広げています。 「赤脇二条黒斑」は、我が家のアカハラくん達の特徴を捉えています。兵庫県中部はちょうど、関東・東海地方 と、中国・瀬戸内地方に挟まれた中間的地方な為、両者の特徴をミックスしたような模様になっています。 (ウチの大将くんなどは、関東柄と瀬戸内柄を1対1で混ぜたような模様をしていますね〜) 「瀬戸内二条黒斑」は、兵庫から広島辺りまでの瀬戸内沿岸地方で見られる、特徴的な柄です。 その特徴的な柄を受け継ぎながら、独創的な発展を遂げたのが鳥取と岡山両県に跨る「中国山脈ライン」です。 霧吹模様は、東北のスプラッシュ同様に、寒冷地方の特徴です。 山陰の島根辺りになると、瀬戸内の「二条黒斑」と越後の「樹枝状赤紋」を併せ持ったかのような「山陰亀甲赤紋」 が見られます。他にも、お腹の真ん中にもう一列黒斑のある「三条黒斑」もあります。 琵琶湖周辺はサイケデリック&ハイソ柄の宝庫。原因は、仮説ですが<@岐阜〜三重の鈴鹿山脈と伊吹山地、 福井の野坂山地、京都の比良山地・丹波高地に囲まれた広大な湿地帯ゆえに、特有の気象・環境条件を兼ね備 えている。Aその豊かな懐ゆえ、人間が日本各地出身の子を放しにやって来て定着、交配が進んだ。>と思われ ます。中でも面白い中間柄は、東北と中国山脈のミックス「細雪琵琶湖ライン」です。 四国は、「関東大赤紋」と非常によく似ています。太平洋側繋がりで、気候も似ているのでしょうか。特徴を挙げる なら赤紋の先が「肺胞」のようになっていること。「讃岐大赤紋」と名付けました。 九州以南の暖かい地方のアカハラくんのお腹は、大抵、真っ赤っ赤。「南国レッド」と名付けました。 ※先にも書きましたが、中間的な特徴をもつ模様が多々あり、幼生期に食するエサのカロチノイドが欠乏すると 黄色い紋様になりますから、バリエーションは数限りなくあります。 ※離島地域のアカハラくんについては目下調査中です。 ※他、「和歌山一帯・南紀」と「愛知一帯・東海」、他地方の特徴的中間柄、等等の詳しい情報を求めています! ・・・と、もっともらしく記しましたが、にわか研究の成果ですので、確信はありません。(多謝) こんだけのたまっておいてアレなのですが・・・これからもっと調査を進めていこうと思っています。 誤記や追記がありましたら、どうぞご指摘の程よろしくお願い致します。 |
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