つぶやきのページ
このページでは思ったこと、感じたことなどを天文に関係なく適当に書いていますので、よかったら暇つぶしでもしていってください。
2006年3月2日
[天気がころころ]
今日は昼間の予報では晴れそうだったので「星を見れるかなぁ」と思っていました。しかし5時発表の予報で曇りに変更になり、でもなぜか今は快晴です。昼間に念のため気象台に聞いてみたのですが「予報はあくまで予想です。」「微妙な気圧配置だと正答率は下がります。」というご回答。「それだったら予報じゃなくて、天気予想では」とか「微妙な天気だからプロに聞いているんだけど・・・」という言葉を飲み込んで電話を切りました。スパコンも更新されたことですし、精度をぐっと上げてもらいたいですね。
それにできたら地方の気象台や雨量観測所にWebカメラのようなものを設置して、現地の空の様子をネット上でリアルタイムで誰でも見れるようにして欲しいですね。そしたら予測も付きやすいし今後の参考になりますよね。でもそうしたら、予報が外れたことが明らかになるから駄目なのかな(笑)。
今日は最近天気が悪いので愚痴ってしまいました。失礼しました。
2006年3月1日
[TSA-102]
3月に入りました。今日発売された月刊天文4月号を見てみると、タカハシ製作所の新型アポ屈折が載っていました。新型の10センチ屈折望遠鏡は「TSA−102」という名称だそうで、TOAとは異なった光学系のようです。1枚のEDガラスを両側からクラウンガラスで密着したアポクロマートで、1群3枚のレンズ構成みたいですね。
この記事によればTSA102の明るさは「F6」。TOAのフラットナー、レデューサを使うことが出来、使用後の結像性能も素晴らしいようで、CCD撮影にも最適なようです。値段がおよそ25万円ですから105SDPよりも安いですね。昔あったFCT100が45万円程度でしたから、それと比べてもかなり安い値段設定です。
屈折望遠鏡は眼視で月惑星観望を楽しめるし、コンバーションレンズでいろんな撮影焦点距離を得られるのが魅力ですよね。うーんこの望遠鏡、魅力的に感じてしまいます(笑)。
2006年2月28日
[冷却CCDの保管]
今日で2月も終わりです。やっぱり今月は日が少ないので短く感じます。そういえば今日がちょうど新月ですね。最近天気が悪いですが、これから回復することを祈りましょう。明日からは3月・・・花粉症が本格化する時期で憂鬱です。。
最近「冷却CCDを買いました。」というメールをいただくようになりました。その中でCCDの普段の保管についてのお話があったので、参考までに私の保管方法をここに書いてみます。
SBIG製の冷却CCDカメラを買うと、ペリカン製の立派なハードケースに入ってカメラは送られてきます。ケースはクッションが入った豪華なもので、このまま保管しても良いのですが、日本はアメリカと違って温暖で高湿度の土地です。冷却CCD内に湿気が入って撮影時に結露しやすくなったら大変ですから、なるべく低湿度で保管しておきたいものですよね。私の場合は下のような、食品を入れる大きなタッパーに防湿剤を入れて保管しています(冷却CCD本体はフリーザパックに入れてからタッパーに入れるようにしています)。中に安物の湿度計を入れているので、庫内の湿度がいつでもわかります。たまに見てみるとたいてい30%以下になっているようです。
この保管庫を作ったときには「食品のタッパーで低湿保管するなんていいアイデアだな。」と自画自賛したのですが、よく考えたら、カメラ店で湿度計が取り付けられたプラスチック製の小さな防湿庫が売っていますよね(笑)。そちらの方が使い勝手もよくて、値段も手頃なのでお勧めだと思います。
2006年2月26日
[ニュートン反射の底力]
今回の遠征では、惑星用に譲って頂いたMT200を持ち出してCCD撮影を行っていました。初めは写野内の星像を見るために何枚かテスト撮影してみたのですが、ST2000冷却カメラの画角内ではコマ収差もそれほど目立たず、シャープな像をほぼ写野全域に結んでくれることがわかりました。
だめだったら他の鏡筒で撮影を・・・と思っていたのですが、これに気をよくしてMT200+ST2KでM81銀河を撮影してみました。途中雲の通過が何度かあったので、淡い部分の写りは今一つですが、なかなかシャープな像を写し出してくれました。その画像を手早く処理してこちらにアップしてみましたので、ご覧になってみて下さい。
最近はリッチークレチャンなどの複雑光学系がもてはやされていますが、純ニュートン反射の素晴らしい性能を再認識した今回の遠征でした(BRC持っている私が言うのもあれなんですが・・)。できれば、この素晴らしい性能を持つMTニュートン反射を安く再販してもらいたいものですね。
2006年2月25日
[昨晩の夜空]
昨日は「今頃撮影に行かれているのですか?」とメールを何通かいただいておりました。予想していただいたとおり、昨晩は夕方から撮影に行っていました(笑)。
昨日は出るのが遅くなってしまったので、それほど遠くには行けず兵庫と岡山の境にある吉永町八塔寺というところに行ってきました。ここは去年大芦高原に行ったときに教えて頂いた場所で、大芦高原よりも山一つ東に位置しています。ただ夜遅かったこともあり、どこで機材を出したらいいものやらわからず困りました。結局設置した場所は、車のライトを結構あびてしまう場所でちょっと反省の残る撮影でした。
昨日の空の方は晴れるときがあるものの、ほとんどずっと薄雲が出ている状態で、たまにガイドのミスも発生したりで消化不良の夜でした。気温は0度近くまで下がり、暖かい日が続いていただけにとても寒く感じた夜でした。
またこの場所は、南東方向は姫路の光害がすさまじくて空の3分の1くらいは明るかったです。ただ視界は案外良くて、全天ほぼ見渡せるので開放感があり気持ちがよい場所でした。北天は案外暗いので、また機会があったら行ってみたい場所です。でも今度はちゃんと場所を調べて望遠鏡を出さないといけませんね(笑)。
2006年2月23日
[キャノンの新製品]
月が小さくなってきて星野撮影には最適な時期になってきました。しかし天気予報を見ると、しばらくの間は不安定な天気が続くようで残念です。なんとか回復していって欲しいですね。
先ほどキャノンのHPを見ると、新型デジタル一眼レフカメラ「EOS30D」が発表されていました。少し前から出る出ると騒がれていた20Dの新型です。今回はそれほど大きな変更はなく、マイナーチェンジモデルと言ったところでしょうか。ニコンのD70からD70sみたいな感じですね。でも20Dよりもノイズが減っているという噂もあるようですから、天体写真向きのカメラに仕上がっているのかもしれません。EOS30Daも出るのでしょうかね。
また新型プリンタも併せて発表されていました。注目はやはりキャノン初めての顔料インク搭載「PIXUS Pro9500」でしょうか。個人的には天体写真には染料系の方があうような気がしますが、黒を基調としたモノクロ写真やポートレイト写真には向いているプリンタかもしれません。発売されたら試用させてもらおうと思っています。天体写真がどんな仕上がりになるのか今から楽しみです。でも10色インクとなると、お値段高そうですね(笑)。
それと魅力的な新レンズも発表されていました。「EF85mm F1.2L II USM」はとても高いですが、大変魅力的なレンズですよね。以前のバージョンと写りがどれぐらい違うか見てみたいものです。できたらカメラ雑誌のありきたりなインプレではなくて、星像の写り具合を見てみたいですね(笑)
今回の新製品発表の多さを見ても、キャノンの独走はまだまだ続きそうですね。撮影からプリントまで高品質のデバイスを供給できるキャノンはすごいなぁ、と改めて思います。
2006年2月22日
[対惑星用新兵器]
土星が衝を過ぎて、そろそろ木星がシーズンを迎える頃になりました。今年はなかなか惑星観望できずにいましたが、先日ニュートン反射望遠鏡MT200をある方に譲って頂きました。これでこれからはどんどん惑星観望していくぞ〜、と思っています(笑)。
惑星観望・撮影にはずっとMT160を使い続けていたので「そろそろもう少し大きな望遠鏡を。できたらグレードアップする時も同じMTシリーズが使い慣れていていいな。」思っていました。そんな折りに譲って頂いたのですから、大変嬉しい事でした(ありがとうございました)。
初めて見るMT200の実物は思いの外大きくて驚きました。20センチF6ニュートン反射ってばかでかいですね。ビクセンのR200SSとは全然違う図体です。以前でしたら、赤道儀はEM200しかないので絶対に載りません。JPクラスは必要な望遠鏡でしょう。鏡筒の色は昔のタカハシ若草色で年代を感じさせてくれます。でも作りはしっかりしていて、主鏡セルはとてもがっしり作られていました。昔ながらの厚く重みのある20センチパラボラ鏡を支えてくれています。
昨日はこのMT200で初観望していたのですが、予報とは裏腹に雲が多くてパッとしか見ることができませんでした。初め土星を見たときは「うん?」という見え味でしたが、一度主鏡を外して清掃し、金具の圧を弱めてやるととてもよい像を結んでくれるようになりました。鏡が少し圧迫されていたのかもしれませんね。
土星を雲越しに見た後、朝起きて木星も見てみました。今年の木星は天秤座に位置しているので、地表からの高度が低くて見にくいです。向かいの家の屋根すれすれです。来年になったらもう少し低くなるはずなので、見えなくなるんじゃないでしょかね(笑)。
その木星ですが、やはり薄雲越しの観望になりましたが、MT160より明らかに光量が多くて見やすかったです。赤道縞の乱れなどは、今までは「これだろうな?」という少し頼りない感じでしたが、20センチになってよりはっきりとわかるようになりました。でもちょっと昨日は条件が悪すぎたので、あまり楽しめませんでした。次回に期待です。
せっかくなので、今年初めて木星を撮影してみました。薄雲越しであまり良くない画像ですが、こちらから見てやってください。これが記念すべきMT200の初ショットです。
2006年2月18日
[CCD新作]
バタバタしていましたら前回の更新から1週間以上経ってしまい、久しぶりのHP更新となりました。この1週間の間に神戸では神戸空港が開港しました。建設当時から賛否両論あった空港建設ですが、完成してしたのですから有効活用してもらいたいものです。
やっと先月終わりに撮った写真を処理する時間ができたので、一枚処理してアップしました。もう春の銀河が見頃の時期ですが、アップロードしたのは冬の散光星雲「わし星雲」の写真です。CCDでこの頭部分をクローズアップして撮ると、今まで銀塩写真では写らなかった微妙な色彩や、複雑な構造が見て取れて面白いです。久しぶりに自分でも「よし。」と思える写真に仕上がったと思いますので、こちらからご覧になって下さい。
2006年2月10日
[デジ一眼の画像処理]
帰りに空を眺めてみると、夕方の東空には土星が明るく輝いています。「久しぶりに観望しようかな」と思って望遠鏡を向けるのですが、像はユラユラ、気流が悪いこと多いですね。
冷却CCDについて書いている「CCD撮影入門」ですが、今回はデジタル一眼レフの画像処理について書いてみました。冷却CCDカメラは高価なので、ユーザー数では圧倒的にデジタル一眼レフカメラをお使いの方の方が多いでしょうね。「最近、デジ一眼で天体写真を初めたんだけど、画像処理が全くわからん。」という方向けに書いてみましたので、モザイク合成なんてしちゃうベテランさんは読まないでくださいね(笑)。コンテンツはこちらからご覧になって下さい。
2006年2月7日
[コダックE200]
今日は雨が降ったり、日が差したりの変なお天気でした。気温も低いのか高いのかよくわかりません。いつもながら天気予報はあてにならず、事後報告になっちゃっている感じです(笑)。
最近、コダックのリバーサルフィルム「エクタロームE200」が製造中止になるという話が噂になっています。どうやら、67で20枚撮れる220ロールが製造中止になるのは本当みたいで、120ロールの方は製造が続けられるようです。
全くなくなる訳ではないので一安心ではありますが、裏紙がない220ロールは魅力的です。ちょうどE200フィルムを切らしていたこともあり、今日ヨドバシで1箱購入してきました。しかしこのフィルムは高いですね〜。5本入りの1箱がヨドバシ価格で7280円もします。最近デジタルばっかりだったので、余計に高く感じちゃいます。でもこのフィルムは、銀塩天体写真ファンの最後の砦とも言うべきフィルムなので、高くていいから製造をやめないで欲しいですね(笑)。
E200の箱の上に乗っているのは、天体写真に最適との誉れ高い「E100S」フィルムです。でもこれももう製造が中止されて3年ほどが経ってしまったんですね。これは私の最後の一本。寂しい限りです。。
天体写真に向いたフィルムは今後出てくるのでしょうか。できればE100Sのような写りで、粒状性はPROVIA100F並なんて最高なんですがね〜。
2006年2月2日
[CCD撮影入門続編]
早いもので2月に入りました。なんだか最近時間に余裕がなくて、先日撮った画像の処理もまともにできない状態です。やっぱり心と身体には余裕は必要ですね〜。
さて、少し前に新設したCCD撮影入門ページなんですが、Hα撮影編を書いてからカラー撮影編を少しずつ書き足してきました。現在は画像処理について書いているのですが、前述の通り時間がないのもあって頭が回りません。で、暫定版みたいになっちゃいますが、画像処理までのことを「その1」としてまとめ、アップしてみました。肝心な処理のとこが抜けちゃっていますが、暇つぶし程度と思って読んで頂ければ幸いです。こちらからどうぞです。
2006年1月31日
[魔女はどこ?]
先週末の撮影では、最近人気が出てきた「魔女の横顔星雲」を冷却CCDを使って撮影していました。透明度がかなり悪かったので、ちょっと無謀な試みでしたが、それでもなんとか写ってくれるのが冷却CCDのすごいところでしょうか。
ところでこの魔女の横顔星雲。去年も銀塩フィルムで撮影して「どう見たら魔女の横顔なの〜?」と書いたら、掲示板にてTK_Starlightさんに教えて頂きました。で、今年は冷却CCDでアップで撮影したのですが、やっぱり今一つ「?」な感じです。自分で撮った画像を見ながら想像を巡らして、写真に輪郭線を引いてみたのが下の画像です。魔女と言うよりも「雄叫びを上げる化け物」って感じなのですが、そもそも見る場所が間違っているのでしょうか(もしかして想像力が足りない??)。
どちらにしてもこの魔女星雲は、ちょっと不気味な色合いが魅力の人気のある天体ですよね〜。天体写真ファンには秋の終わり頃から狙われていて、私も遅ればせながらやっと撮ってみたのですが、ほんとに淡い星雲です。淡い星雲部分を強調するとノイズが目立つので、あまり無理せずに仕上げたのがこちらの作品です。淡い中にも微妙な色合いがあって面白いですよね。来年はもうちょっと空の条件の良いときに撮影したい対象です。
リンクに一件、プチ写真展でもお世話になっている「ネイチャーショップニュートン」さんのHPを追加しました。ニュートンさんと言うとミード製品が中心で、天体写真ファンは脚が向かないショップだなと思いがちです。でも実は天体写真に詳しい店員さんもいらっしゃって、いろいろ相談に乗って頂けるあたたかいショップです。プチ写真展見がてら是非訪れてみてください。
2006年1月29日
[新月期到来]
ちょっとバタバタしていましたら、あっという間に一週間が過ぎてしまい、今日は待ち望んだ(?)新月の夜です。昨日は天気も良さそうだったので、郊外へ星見に行ってきました。しかし晴れることは晴れたものの、春霞のような眠い空で、ちょっと消化不良気味の星見遠征でした。
東京の望遠鏡ショップ「ニュートン八重洲口店」さんにて、プチ天体写真展が開催されています。これは今話題のデジタル一眼レフを使って撮影された天体写真を店内に飾られたもので、私も少しだけ見せてもらいましたが、デジタル一眼で撮影された天体写真は、圧倒的な解像感で驚きました。
そんななかデジタル一眼からは外れるのですが、私の銀塩・CCD写真も数点展示していただいています。もし近くに行かれることがありましたら、立ち寄って見て頂ければ嬉しい限りです(下の写真はその展示の様子です)。
リンクに一件、りょーじんさんのHP「星の輝き」を追加しました。以前から銀塩フィルムでの星野写真に精力的に取り組まれているりょーじんさんのサイトで、たくさん展示された美しい銀塩写真が魅力のHPです。最近はデジタル一眼による作品も追加されていて、他にも観測地情報など役立つページが満載のHPです。是非こちらから訪れてみてください。
2006年1月21日
[高性能な67レンズ]
今日は寒い一日で、関東地方は積雪もあったようです。都会の突然の雪は交通麻痺を引き起こすので大変ですよね。
私も使っているペンタックス67カメラは、天文用として人気の中判カメラです。その人気を支えている一つに、豊富な高性能なレンズ群があげられます。中でも人気の105mmF2.4標準レンズは、大変高性能なレンズですよね。諸収差を良好に補正できるガウス型設計で、明るさを無理しない設計がよかったのかもしれません。
その105mmもお気に入りのレンズですが、最近好んで使っている広角レンズに75mmF2.8ALレンズがあります(右写真)。
このレンズはペンタ67用レンズとしては比較的新しいレンズで、非球面レンズが使われている高性能タイプです。実際星を写してみても大変シャープな星像で、105mmレンズと比べても遜色ないどころか、一段上に感じるくらいです。ただこれは私が使っている105mmが古くって、75mmが新しい分コーティングが良好で、抜けがいいだけなのかもしれませんが(笑)。
それにこのレンズは開放F値が2.8と明るいのも、星野撮影ファンには助かります。55mmF4レンズですと、ファインダでは一等星がかろうじて見える程度で、勘で構図合わせしなければなりません。その点でも星向きのレンズだと思います。
ただ残念なことは値段が非常に高いということです。昨年の67システムの値上げも影響して、このレンズ一本14万円もします。私は運良く安価な中古を手に入れましたが、人気があるのか中古市場で見かけることは希です。でも星撮影用にはお勧めのレンズですから、75mmF4.5を買うなら、少し無理してでもこちらを買うことをお勧めします(75mmF4.5の方が前玉が大きくて星がよく写るような気がしますが、前玉の大きさと写りはあまり関係ないと思います)。
で、このレンズを使って昨年末に写した星野写真をこちらにアップしました。昨年末に行ったときは、機材満載で撮影に挑んだので、あっちこっち走り回って大変でした。撮影はあまり欲張らない方がいいですね〜。
2006年1月19日
[カメラ業界の変遷]
デジタル一眼レフの普及が進み、年明けからカメラ業界再編の動きが激しくなってきました。
先日はニコンの銀塩事業縮小が発表され、今日はコニカミノルタがカメラ・フォト事業から撤退すると報道発表していました。どちらも銀塩フィルムでの撮影に慣れ親しんだ者としては、残念なことです。
特に今回のコニカミノルタの事業変更には驚きました。ミノルタといえば革新的なAFカメラを発表し、ボケ味の美しいレンズを精力的に発表していた独創的なカメラメーカです。資産はソニーへと受け継がれるというものの、今後どのようになるのでしょう。また、フィルムの分野でもコニカといえば、サクラカラーR100からコニカGX3200まで、天体写真を支えてくれたフィルムとして思い出されますよね。
こういう動きを見ると人の嗜好の移り変わりの早さも感じてしまいます。この流れで行くと銀塩フィルムも売れない銘柄は淘汰されていくのでしょうか。天体写真ファンとしては、コダックE200やPROVIA400Fフィルムが製造中止にならないことを願う次第です。
年末に撮影したCCD写真をこちらに一枚アップしました(ちょっとページも整理しました)。銀塩どうこうと上で書いておきながら、冷却CCDによる春の銀河の作品ですが、やはりこういう小さな銀河に対しては、CCDは銀塩とはレベルの違う写り方をしてくれます。小さな天体の解像度という意味では、銀塩では太刀打ちできないのでしょうね。
2006年1月17日
[フラット撮影機材]
週末暖かいなぁと思ったら、また寒くなりだしました。気温の変化が激しいと、身体がついていかなくなって辛いですね。
冷却CCDカメラの撮影を始めると、フラット撮影という言葉をよく見かけるようになります。これは鏡筒の前に、まんべんなく光を当てた白い板などを置いてそれを撮影し、それをソフトウェア上で補正することで、光学系の周辺減光やCCDチップのゴミを補正しようとするテクニックです。
ただやってみるとこれが結構面倒で、まんべんなく光る白い板というのがなかなか見つかりません。最近はELシートなどを使って自作されている方も多いですが、明るさを上手く調整しないと明るすぎて上手くいかないこともあるようです。
そんなとき、Webを見ていると「Adirondack Astronomy」から「Flat Fielder」という製品が発売されていました。説明を読んでみるとなかなか良さそうです。
ただちょっと高いんですよね〜。625USドルだから7万円ぐらいになっちゃいますよね。う〜ん、買えないな。どなたかご購入されてみませんか。使用されたら使った具合を教えて頂けると嬉しいです(笑)。
この製品の説明書きをちょっと訳すと「EL発光体を用いていて、大きさは16インチの正方形の中に13インチ(32センチ)の丸い発光パネルがあります(32センチのものまで使えると言うことですね)。明るさは1〜10ルクスまで自由に変えられます。」だそうです。
またデジタルコントローラを使って、127ステップで明るさを変えられる高級機種もあるようです。
2006年1月15日
[氷の祭典]
この週末ぐらいから気温がグッと上昇し、3月上旬並の暖かさになっています。過ごしやすくてよいのですが、山間部などでは雪崩の危険があるので、注意が必要ですね。
先週の金曜日から六甲山にて「氷の祭典」という、氷の彫刻を展示する催しが始まりました。この催しは今年で2年目なのですが、今年は運悪く急に暖かくなったので、始まった金曜日に氷の彫刻が溶け出し、その日の内に祭典は終了となってしまいました(冗談のような話ですよね)。
祭典が終わったので、昨日から彫刻が展示されている会場は無料開放されていました。そこで、家からもすぐ近くなので今日の夕方にふらりと出かけてみました。
会場は無料になったからか、多くの人で賑わっていました。肝心の氷の彫刻はほとんど溶けてしまっていましたが、数体がなんとか原型を保っていて、人々の目を楽しませていました。下がその数体の彫刻です。写真ではちょっとわかりずらいですが、大きさは人の高さぐらいあって、結構精巧にできていました。来年はよい天候に恵まれて、彫刻が長持ちすることを祈る次第です。
2006年1月14日
[プリント鑑賞光&クラゲ星雲]
苦労して撮影した天体写真。プリントしてその出来具合を評価するときは、とても楽しいものです(苦労が多いかな?)。でもこのプリント、見る場所の光の具合で色合いが変わって見えてしまいます。こだわる方は、きっちりした環境光の下で色を評価したいものですよね。
日本ではカラー印刷物を評価するときの基準光として「5000Kの色温度を持つ光源」が推奨されています。色温度というのは、デジカメのホワイトバランスと同じで、蝋燭の火は低く、快晴の青空は高いというあれです。評価光基準とされている5000Kは、正午の日光に近い色温度です。蛍光灯で言えば、昼白色の色がこれに当たります(昼光色じゃないよ)。
あと、色温度の他に重要なのが「演色性」です。天体写真のプリントを評価する上で、ある意味こちらの方が重要かもしれません。演色性とはその光源が持っている波長の幅のことで、物体色の見え方に大きく影響を及ぼします。
身近なもので考えると、電球は黄色〜赤色の波長が強いので、赤いリンゴとかが冴えて見えます。それに比べて、普通の蛍光灯は赤色の波長が弱いので、赤色が綺麗に見えにくいという特色があります(赤い散光星雲も見にくいかも・・・)。
できれば、演色性の評価が高い(写真のように「演色AAA」って書かれてあります)蛍光灯を使うのがベストです。でも売っていないことも多いので、3波長型の昼白色蛍光灯が一番のお勧めだと思います。これなら普通の電器店で売っていますし、演色性もかなりよくて、明るさも結構あるので安心して使えると思います。
思いつきで蛍光灯のことを長々と書いてしまいましたが、先日ここに書いていたクラゲ星雲の処理ができたので、こちらにアップしました。今回はRGB画像も撮っていたので、Hα画像と合わせてHαRGB合成でカラー化してみました。自宅からですからさすがに荒れていますが、結構見れる作品になったかなと思っていますので、見てやってください。考えたらこの写真が今年の初ショットでした(笑)。
2006年1月13日
[土星の環]
昨日の夜はシーイングが良さそうでしたので、久しぶりにMT160を出して土星を観望していました。「気流がよいといいけど・・・」と思いながらアイピースを覗き込むと、予想通りなかなかの土星像が見えてきて、ちょっと嬉しかったです。これが今シーズン初めての土星観望でしたので(遅すぎですね(笑))、綺麗に見えてよかったです。
この観望の後に撮影した画像をこちらにアップしました。撮影のときになると薄雲が出てきたため、気流が悪化しちょっと像は呆けてしまっています。またの機会に期待です。
土星は神秘的な環を持つ惑星です。
ガリレオが望遠鏡を初めて天体に向け、土星が奇妙な形をした天体であることに気づいたのが1610年。そしてこれが環であることを確かめたのは、1656年のハイゲンス兄弟によります。それ以来、カッシニやエンケにより、環の構造が望遠鏡を使っていろいろと調べられてきました。そんな歴史を感じながら、土星を観望してみるのも一興かもしれません。
ところでこの土星の環は、地球の公転軌道に対して26度ほど傾いていますので、その見え方は年ごとに変わってきます。下にここ3年の土星の写真を並べてみましたが、これを見ても、だんだんと環の傾きが少なくなってきているのがわかると思います。3年後の2009年頃には、環を真横から見ることになり、環の消失現象が起こります。今のうちに環をじっくり見ておくのがいいかもしれませんね。
2006年1月11日
[大人気のD200]
去年の暮れに発売されたニコンの新型デジ一眼「D200」は、大変な人気でどのカメラ店でも品薄なようです。ヨドバシ梅田店で納期を見ると2ヶ月待ちだそうで、ニコンさんもホクホク顔のことでしょう。でも郊外の家電店には在庫あったりするんですよね。私の近くのミドリ電化にも「在庫あり」の広告がかけられていました(笑)。
このニコンD200、先日実際に触ってみてみました。私が一番よいなと思った点は、液晶モニタが大きくなって表示拡大率が上がったので、手振れやアウトフォーカスがよくわかるようになったということです。初めてデジ一眼を使われるようになった方は、手振れに気づかないまま撮られている方も多いので、これは大変ありがたいことだと思います。今後出るD70の後継機でも表示倍率はこのぐらいは望みたいところです。
あと触って感じた点は、ファインダーが見やすくなったこと。D70と比べてフォーカスがしっかりくることです。ただちょっと残念なのは、ボディデザインがF80からずっと同じだということです。使いやすいのでいいのですが、持つ喜びを感じさせてくれる、新しいデザインで作って欲しかった気もします。
数年前、ニコンD100が出たときは30万円もしました。性能もグンと上がったD200は20万円弱。CCDの性能がいろいろと噂されていますが、トータルバランスを考えるとお買い得かな? 天文ファンの中には、早々と購入して早速IR改造してしまった強者もいらっしゃいます。すごいですよねぇ〜。
自宅で撮ったクラゲ星雲は、なかなか難物で手こずっています。やっぱり月明かりがまずかったかなぁ。
そこで去年の暮れに撮影した「バラ星雲」を手早く処理して、アップしてみました。バラの中心部をクローズアップした写真ですが、全景でないこういう写真も迫力があっていいですね。写真はこちらからご覧になってください。
2006年1月9日
[自宅でHα撮影]
今日は成人の日。街中では着物姿の若者も見うけられました。せっかくの晴れ舞台、よいお天気でよかったですね。
この連休はよく晴れていたので、冷却CCDカメラを使ってHα撮影をしていました。狙いは以前から考えていた、ふたご座のクラゲ星雲。「かなり淡い星雲だけど、Hαなら大丈夫だろう」と思っていましたら、さすがに都会の光害と半月の月明かりは凄まじく、一枚画像は右のようなボロボロ状態・・・。それでも星雲が白く写っているのは、冷却CCDの威力でしょうか。でも画面にこの画像が出たときは、正直撮影を中止しようかと思いました(笑)。
この日はせっかく機材を出したのでこのまま撮影を続行し、こんな画像をいくつも撮りだめました。今週はこの画像と格闘して、なんとか見られるように仕上げようと思っていますが、どうなることでしょう。なんとか綺麗に仕上げて、ペリカン星雲のように「入選ゲット」みたいに行きたいですね(笑)。
2006年1月6日
[今年の抱負]
年明け早々風邪をうつされたのか、やたらと寒く感じます(風邪流行ってますねぇ)。それに今日は夜には雪も降り出すそうで、ほんとに寒いですよね。春が待ち遠しいですが、春は花粉症が辛いし微妙なところです(笑)。
昨年は銀塩やCCDでいろいろな天体を撮影してきました。今年はその延長線上で撮影するのはもちろんですが、少し新しい概念などを取り入れながら、趣を変えていけたらいいなと思っています。また、昨年はコンテスト応募をがんばったので、今年はあまりこだわらずに時間をかけて撮影していけたらとも思っています。応募を前提に撮影していると「次の天体を早めに撮影しないと」とか思ってしまって、東方向ばっかり撮影してしまいますからね(笑)。
それと今年は、機会があれば多くのいろんな作品に触れてみたいと思っています。雑誌などに掲載された作品はオリジナルプリントとはほど遠いものですから、いろんなところで生の作品を拝見して、新しい感性を磨いていけたらと思っています。
というわけで(?)、星雲星団ページに一枚写真をアップしました。昨年BRCで撮った「わし星雲」の写真です。派手さはありませんが、なかなかよく撮れた写真です。作品はこちらからご覧になって下さい。
2006年1月3日
[しぶんぎ座流星群]
今日の夜半過ぎに「しぶんぎ座流星群」が極大を迎えます。突発的に明るい流星を見せてくれる流星群で、ペルセウス流星群、ふたご座流星群と並び、3大流星群に数えられている由緒ある流星群です(認知度は低めですが)。
今回は月明かりもなくて条件が最高なので、観望に最適な年です。私も見に行こうと思っていたのですが、野暮用入って今はHP更新している始末です(笑)。でもこれだけの好条件で見られるのは8年後だし、流星群が活発化する時間は午前2時以降ですから、今からでも星見に行こうかな・・・。でも天気もよくわからないし、寒いなぁ(笑)。
右の写真は、昨年撮った「沈むすばると大流星」という作品です。薄明が終わる直前の空のグラデーションとすばる星のトレイルを狙った作品ですが、幸運にも大流星が写野に飛び込んできてくれました。流星の話題ということで、ここに載せてみました。
これは私の中でもお気に入りの写真で、HPには載せずに密かに部屋に飾っていた写真です(笑)。画像をクリックすると大きめ画面が表示されますので、よかったら見ていってください(リンク切れです)。
2006年1月2日
[初詣]
昨日の元旦は、日中良いお天気で暖かい一日でした。
「初日の出は見えないでしょう」という予報だったので、明け方は起きなかったのですが、起きた8時頃は快晴でしたので、ひょっとすると初日の出は見えのたかもしれません。ちょっと残念な元旦のスタートでした(笑)。
今日は朝から小雨が舞う生憎のお天気でしたが、夕方頃から晴れ間が出てきました。これから天気が回復に向かう予報なので、家から今年初の惑星観望ができるかも。ちょっと天気の回復を期待している私です(笑)。
この正月は何も予定がないので、家でボーっと過ごして時間が過ぎていきます。先ほど初詣に出かけてきましたが、神社は大変な人出で正月らしい賑わいに溢れていました。今年は露店の売り上げも向上しているようですし、いよいよ景気が回復してくるのでしょうかね。よい一年を期待したいです。
右の写真は、年末に訪れた熊野本宮大社にある大きな「八咫烏(ヤタガラス)」の幟です。八咫烏は熊野の神の使いとして活躍されたそうです。今では日本サッカー協会のシンボルマークで有名ですよね。きっと今日は大社も初詣客で賑わっていることでしょう。
2006年1月1日
[謹賀新年]
時計の針が12時を回り、2006年になりました。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
耳を澄ますと、遠くの方から除夜の鐘の音が響いてきています。お正月ですね〜。
2005年12月31日
[大晦日]
今日は12月31日、大晦日。今日で2005年も終わりですね。我が家では最後の掃除ということで、朝からバタバタしております。こちらの天候は、朝から曇り空が続いており、少し肌寒い大晦日です。この分ですと初日の出は拝めそうにありませんね。
天文関係で今年を思い返してみると・・・
機材関係では冷却CCDを購入したり、BRC望遠鏡や赤道儀を譲ってもらったりと今まで思いもしなかった高価な機材が増えた一年でした。去年の今頃は400mm望遠レンズと67カメラを中心に撮影していたのですから大きな変化ですね(笑)。今後も試行錯誤しながら、大切に使っていきたい機材達です。
そして天文現象では今年は火星の大接近がありました。しかし天候や気流が悪い日が多く、十分な撮影結果を残せないまま火星は去ってしまいました。この分野では今まで通りMT160望遠鏡とToUcamカメラが活躍してくれています。愛着の深い機材なので、これからの土星や木星シーズンでも活躍させていきたいところです。
最後にネット関係では、今まで以上の多くの方々にHPに訪れて頂いた一年でした。また、掲示板やメールを通じてたくさんの方々と情報交換させていただき、いろいろと勉強させていただきました。HPを訪れてくださる皆様には本当に感謝しております。今年一年ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
PS:
右の写真はイプシロン160望遠鏡です。こそっと今年最後の撮影に行ってきたときのショットです。この白色ε160は、今年始めた冷却CCDの作品作りを支えてくれた素晴らしい望遠鏡です。来年も活躍してくれることを期待し、フラット撮影中の勇姿を載せてみました(笑)。
(遠征地の積雪情報)
遠征は本宮近くに行ってきたのですが、現地は全く雪はありませんでした。
大塔村付近は雪がたくさん残っていましたが、十津川に入るとほとんど積雪(全くと言っていいほど)はありませんでした(山間部は不明ですが)。主要道路だけでしたら、ノーマルタイヤでも十分走れそうでした(※夜間は凍結の恐れがあるかもしれません)。
2005年12月27日
[今年もあと少し]
2005年も最後の週に突入し、今年もあと僅かになりました。今年は大晦日の夜がちょうど新月なので、年末年始の休暇に星見を予定されている方も多そうです。私も先日の遠征は失敗に終わったので、今年を気持ちよく終わらすためにも晴れた夜に星を見に行きたいものです。
星雲星団のページに一枚写真をアップしました。この写真は今月初めの新月の頃に撮ったもので、BRCで数枚撮影して写野を広げたモザイク合成作品です。以前から冬の天の川の中で輝く、ぎょしゃ座の星団・星雲群をシャープに写しとりたいな、と思っていました。焦点距離800mm程度の望遠鏡があれば、ちょうどよい画角に収まるのですが、そんな都合良い機材は持っていません。そこでいつものごとく写野合成して一枚に仕上げました。
写真はこちらからご覧下さい。撮影や画像処理の手間がかかった分、星は大変シャープになり、星雲の微細な構造も表現できたと思います。先日のアンドロメダ全景がCCDでの今年一番の労作でしたが、銀塩部門ではこの作品になりそうです(笑)。
2005年12月25日
[クリスマス]
今日はクリスマス。日中はよいお天気で、冬型気圧配置も緩んだため暖かい一日でした。このくらいの気温ですと洗濯物もよく乾いて、いろいろと活動もしやすく助かりますよね。
昨日の夜は晴天になるという天気予報だったので、星見に行ってきました。出るのが遅かったので近場に行ったのですが、予報とは裏腹に小雪が舞う生憎のお天気でした。一時的に晴れたりしましたが、ほとんどの時間、空は冬の分厚い雲に覆われていて、またもや予報に振り回されたなぁ・・と思いつつ寒空の元でイブの夜を過ごしていました(笑)。
右の写真は神戸ハーバーランドにあるクリスマスツリーです。そんなに大きくないのですが、青く光るライトが幻想的なツリーで、結構人気があるようです。このツリーも今日で消灯です。来年はどんな装いで現れるのか、今から楽しみです。
2005年12月23日
[街のサンタ]
今日の日中は暖かい日が差しこんくれていました。このお陰で、昨日積もった雪はほとんど溶けて、日が当たらないところにだけ少し残っているだけです(我が家の前も日当たり悪いので雪がまだいっぱいですが・・・)。でも車の運転には注意しないといけませんね。
この週末はクリスマスです。
周りの家はイルミネーションを照らして、クリスマスムードをかもし出しています。街中でもいろんなところにクリスマスツリーが飾られていますよね。私はこういう装飾を眺めるのが好きなので、ツリーにつられてふらふらと出歩いたりしてしまいます。クリスマスが過ぎると「パッ」と消えてなくなるので、寂しい気もしたりして(笑)。
右の写真は神戸で見かけたサンタの電飾です。サンタの特徴的な部分だけ切り取って、上手くイメージを作っていると思いました。かわいいサンタですよね。