Reenactment Group "BCo/100Bn"

「Reenact」って何? 何をしたらリエナクト? リエナクトやってみたい!
世界にバカにされない、日本でのリエナクトメントには何が必要なのか?
このページは、管理人「先任」の趣味としているWWUリエナクトの紹介ページです。
What is "Reenact"? What do you want to do Reenacting? I want to try Reenacting!
Japan forbidding the possession of weapons. What is needed is to Reenactment, which boasts the world?
This page is an introduction page of WW II Reenacting, which hobbyists manage.

次回イベント情報
現在、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、集合しての活動を自粛中です。
2022年以降、状況を見つつ活動再開を予定しています。


「アロハ桜について」"Aloha Sakura"
※京都府舞鶴市の日系二世ゆかりの「アロハ桜」について、2018年3月10日にアロハ桜と日系米兵への感謝を後世に残す為の植樹式を実施いたしました。
その中で「リエナクトメント」として当時の日系アメリカ人兵士の姿での植樹作業を行いました。
植樹式の様子については、下記リンクにて動画、及びフォトレポートがご覧いただけます。
植樹式の様子



2021年6月28日 部隊編成表及び第100歩兵大隊と第442連隊戦闘団について、を加筆修正。

2021年6月15日 第100歩兵大隊に関して書いたブログ記事を転載。
・ヴォージュ(Vosges)の戦闘及び「失われた大隊救出」における第442連隊戦闘団の戦死者数について。
Vosgesの戦闘 第442連隊戦闘団 Vol.1「ブリエア解放」
Vosgesの戦闘 第442連隊戦闘団 Vol.2「ビフォンテーヌ攻略」
Vosgesの戦闘 第442連隊戦闘団 Vol.3「失われた大隊」
Vosgesの戦闘 第442連隊戦闘団 Vol.4「初日 10月27日」

ハワイのローカルTV「KHON2」のリエナクトメント紹介にて、BCo/100Bnが紹介されました。
※最初に公告が流れます。BCoの出番は1:45秒くらいからです。

C-Ration、K-ration、10in1Ration作成用素材を削除。
※現在、容量の関係でデータを削除しております。 データをご希望される方は「御問合せ」よりご連絡下さい。
仕事の関係で遅れる事がありますが、なるべく早く対応させていただきます。

2020年6月 2日 WW2アメリカ陸軍の動作、教練等を解説する「教育参考資料」ページを開設。
           基本教練「徒手動作」、基本教練「行進」、番外編「レギンス装着法」をUP。
2020年1月23日 PHOTO「Vショー展示」に追加。PHOTO6「1944”Battle of Belvedere”」を追加。
2018年3月10日 舞鶴「アロハ桜 植樹式」に協力。1950年当時の進駐軍日系語学兵ユニットとして参加、及び式典を実施。
2018年1月11日 舞鶴「アロハ桜について」"Aloha Sakura" 「アロハ桜保存会」への寄付受付を開始。
2017年8月23日 WW2期アメリカ陸軍歩兵中隊編制表 U.S.ARMY InfantryCompanyに追記。

C-Ration、K-ration、10in1Ration作成用素材を公開中。 

・各種掲載
Japanese American Veterans Association(全米日系退役軍人協会=JAVA)の機関誌、「JAVA ADVOCATE 2018年夏号」に我々BCo/100Bnとアロハ桜植樹に関する記事が掲載されました。
アメリカ軍において大変歴史ある新聞「Stars&Stripes」に日本Web版、JapanStripesにアロハ桜の記事が掲載されました。
月刊アームズ・マガジン(Arms MAGAZINE) 「リエナクトメントのススメ」コーナーにBCoのイベント、レーション資料などが紹介されています。。

フランス442RCT記念碑の修繕、改築に関する寄付の終了と、式典について。
詳細をブログに掲載中。

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We are nisei Unit(U.S.ARMY "JapaneseAmerican's" 100Bn/442RCT) Reenacters!!
U.S. Army WW U, the JapaneseAmerican's forces(BCo/100Bn  442RCT) reenactment To eat things that actually reproduce the grain was also a replica of the real and the clothing was also provided, and a recreation of soldiers close to the real life I use a substitute.

Page management people are Japanese. It is a Japanese that is reenactment on this page. We are not so good at English. Since it tries hard, I would like to ask you for an understanding.

We would like to always tackle reenactment with aspiration. When discovering our mistake, I want you to teach by all means. We could improve further by it.

There is law which cannot use the arms of thing in Japan. We are using the toy about arms. Its best is done not only in a battle but in reappearance of a soldier's every day.

We are Japanese. Ownership of the available weapons are not allowed in Japan. Therefore, we will use the "weapon of the crash" or "toy". We do not limit the uniforms and equipment of the original. This is because, We believe it is close to the time than were degraded if the same functionality. However, if you do not know the original, you will not be able to understand the performance of reproduction.

C - Ration, K - Ration and 10in1Ration.
Data for making and a label, etc. are being exhibited.

sorry.
Only Japanese.



Movie of Reenactment 100th Battalion "Nisei Unit" U.S.ARMY Italy.Jun.1944//May 2015 In Japan

Movie of Reenactment 100th Battalion "Nisei Unit" U.S.ARMY Italy.Jun.1944//May 2017 In Japan

・リエナクト(Reenact)とは?



あらためて、リエナクト(Reenact)・リエナクトメント(Reenactment)について思ってる事を書いてみます。
まず、リエナクト(Rennatc)とリエナクトメント(Reenactment)について。
リエナクトは再現を行う行為、行動であり、リエナクトを行うリエナクター(Reenactor)が集って(別に1人でもできますが)再現し、作り上げた物がリエナクトメント(Reenactment)であると考えています。
使い分けの例として「リエナクトする→○  リエナクトに行く→×」 「リエナクトメントする→△、リエナクトメントに行く→○」
私の思うリエナクトについては、これから下記につらつら書きますが、これまで日本で広く言われていた「リエナクト」とは少々違う物となります。


もちろん、これが正しいと主張するものでも他者に押し付けるものでもないですよ。
自分や自分と一緒に活動する方の中での共通認識として持っておきたいと言うものです。

なおここで書くリエナクト(リエナクトメント)とは、あくまで軍隊、兵士の再現に関する狭義な意味についてであり、その中でも日本で人気が高く、また私もその中心に置いている第二次世界大戦時の兵士の再現について書いています。

リエナクトは趣味であり、その実施は自由である、と私も思います。
しかしながら、自由な中にも節度は必要であると考えます。

再現する兵士達は過去に実際に存在し、自分自身や家族、友人を失ったり身体や心に大きな傷を負った事実を忘れてはいかないと考えます。
本来、リエナクトメントが欧米で開催される中で一番のテーマとなっているのは兵士達への慰霊と尊敬です。
尽くした国家、陣営は違えど彼らの献身と犠牲なくして今日の世界、ひいては我々自身が存在しえなかったという事を想い、彼らを不用意に貶めるような行為は慎むべきである、と考えます。
過去、私も同種の行為をしてこなかったとは言えません。大いに反省しています。
だからこそ、こらから学ぶ方、これまで気にせずに来られた方にも気付いていただきたく書いています。

また、兵士の姿、装備や武器と言う物がミリタリーを趣味としない、もしくは嫌悪感を抱く方々から見てどう見えるのか?と言う点も気をつけるべきかと思います。
「どんな格好しようが勝手」「アンチは無視」では、大人の趣味として不十分であると考えます。
せっかく安くない金銭と労力を費やす趣味をしているのならば、他の方に堂々と説明できる趣味でありたいと私は思います。


私の趣味はリエナクトです。
そう公言していますが、正確な表現ではないです。
なぜならば私にとってリエナクトとは目的ではなく、手段だからです。

「リエナクトとは再演である」

リエナクトとは軍服、装備を身につけ遊ぶ事、ではありません。
エアガンの撃ち合いでサバイバルゲームに興ずる事でもないですし、ただキャンプすれば良いというものでもありません。
再演とは再現された状況に身を置く事で主観的にも客観的にも「当時に見える」ような空間を作り出す事と考えます。
言葉の定義はそう変わらないと考えますが、問題なのは「何を再現するのか」と言う点ではないか? と思います。
たいていのリエナクトを紹介している所には「当時の兵士の再現」等とかが書かれていますが、では当時の兵士って? となるのが普通ではないかと思います。

再現にも色々あると思いますが、代表的なものとしては

「服装、装備の再現」
「装備の中身、小物等の再現」
「武器(操作)の再現」
「戦闘の再現」
「食事の再現」
「生活(の一場面)の再現」


等があるかと思います。

これらはそれぞれ単体で存在はせず、密接に関係するものではありますが、様々な事情によりそのすべてを再現すると言うのはなかなかに困難でしょう。
なので、その時に集まれるメンバー、場所、日程や季節を考慮して可能な再現をどこまでやるか、を事前に決めておくのが良いと思います。
目的、日程、編成、服装、装備、移動手段、時程、行動の概略、宿営方法、食事、行動の詳細。。。などですかね。
これらを事前に作成し、参加者に示す事で内容はより実のあるものになるのは勿論、出来上がった写真も見栄えよくなるでしょうw
また、このような計画を立てる事自体、すでに軍隊のリエナクト(の訓練)でもあります。
下士官、将校をしたい方は、このような計画を立てる練習を是非して下さい。



私はリエナクトとは

「再現された状況の体験に必要な手段」

であると考えています。
軍服や装備を身に付け、と言うのは誰でも想像し易いと思いますが、果たしてそれだけで再現なのか? と考えると私はちょっと違うと思います。

軍隊はすべからく理由と目的、そして命令が無ければ動かないと言うのは常識でしょうが、それは1兵士であろうとも同じであると考えます。
なんらかの理由、目的、命令があってその軍服を着、装備を身につけている。
つまり、ある一定の姿格好をするならば、それが行われていた状況をシミュレートし、付随する部隊の想定等を行う必要があるでしょう。
でなければ、どこかでちぐはぐな部分が出てきて当然です。

この事は、別にリエナクトの難易度を挙げて簡単にできなくさせよう、楽しみを奪おうと言う話ではなく、むしろその逆です。
以前から書いたり言ったりしてるように、不必要な物は、おかしな代用品を使うより無い方が良いと主張しています。
ある一定のシチュエーションを再現したいと考え、それに必要な物が揃っているならば問題は無いと思います。
しかし、それに必要な物が足りない場合。それは想定を考え、自分の持っているもので可能な状況を設定し直せば良いのではないでしょうか?
もちろんこれは、都合良く状況設定を変えると言う意味ではありません。
自分の装備、持ち物、イベントの都合の中で再現可能な状況を実際にあったであろう状況から選んで設定すると言う意味です。

何故都合良く変えないのか?
その理由は2つ。
1つは再現でなくなること。そしてもう1つは、軍隊の不条理さを体験するためです。
何事も自分の予想の範疇で、都合良く進まないのが軍隊です。



「不便を楽しもう」



不便に慣れ、それが不便と思わなくなってきた時。
レーションに慣れ、その単調な味に飽きた時。
軍服に飽き、装備を身に付けるのも嫌になりはじめた時。
本当にリエナクトメント(再現の体験)が始まるでしょう。

こう書くと、なんだか嫌な事ばかり、と思われるかもしれませんが。。。そりゃそーです。 軍隊が楽しいばかりの所なわけないですから。
むしろ嫌な事、理不尽、不条理、不潔、不快、面倒その他が連隊規模で徒党を組んでるのが軍隊です。

軍隊なんて、一生近寄りたくもない、と考えるのが普通。
と言うことは、これを読んでる多くの方は既に普通ではないわけですね(笑)

まぁ、軍隊の面倒な所は置いておいて面倒臭くない格好良い部分だけ真似して遊ぼう、と言う方も否定はしません。
余暇の遊びにケチはつけませんし、ドライブが好きな人すべてがレースに出なければ行けないなんて事は無いのです。





ただ。

戦争は実際に起こった事柄であり、真似をする兵士達は(たとえ抽象的な物であっても)実在した人達です。




以下はアメリカのリプロダクションメーカーである、At the Frontのfacebookに記載された内容の転載です。

Please take a moment this afternoon to reflect upon why many of you are involved in this hobby. All jokes, unit banter and uniform critiquing aside - war is not a joke. It is a filthy, disgusting, and often brutal game where the only "winners" are whomever is left standing after the smoke clears. Far too many young men (and women, too) did not go home to their families. We spend single weekends or afternoons playing war and return home "tired and dirty." Plenty of these kids (and I say that endearingly) spent months living in the mud and their own filth, marching hundreds of miles, watching their friends die and sometimes doing the killing themselves. As reenactors you should strive to be the very best that you can possibly in whatever your impression is. If not for yourself, for them. Learn what you do, live it, own it! We do our very best to provide the best and most authentic uniforms and equipment possible. We thank you for your business, and we're proud to provide it for you.

この趣味に関与している皆様、今日の午後はその理由を振り返って見てください。
戦争、そして軍服は冗談ではないのです。
砲撃の後、残された汚れた汚い物が唯一の勝利です。
そして、それは残忍なゲームであり、多くの男性(女性も含む)が家族のもとへ帰りませんでした。
我々は、戦争が産んだ物、数百マイルを行軍し、泥や汚物の中で生活し、時には生命を投げうるような行為の後に帰国して失った友人を思い、疲れと汚れから癒やすために1人で午後を過ごした「子ども達」へ親しみを込めたい。

リエナクターとして、あなたはその最善を尽くし、その印象を高める努力を怠ってはならない。


自分の為、そして彼らのため。
あなたは生きる上で何を所有すべきか、何を学ぶべきか。

我々は、可能な限りの最良の被服、装備を提供するために最善を尽くします。
我々は、ビジネスとしてはあなた方に感謝し、そして提供できる事を誇りに思います。



訳は多少意訳しています。
間違いがあるかもしれません。
趣味の世界を気楽に楽しみたい、という方には重い内容かもしれませんが、事実である事は否定できないかと思います。
しかし私は、リエナクト(コスプレやサバイバルゲームでも同じと考えます)が他者から見て、そう見えると言う事を軍服、武器、戦闘という事柄に対しては認識して欲しいと思うのです。


確かに私が行っているリエナクトメントでの辛さ、厳しさ、面倒くささその他の体感など、実際に戦地で過ごした方々とは比べるのも失礼な程度である事は承知しています。
しかし、それを理解するにもやってみなくてはわかりません。





バルジの戦いの寒さは、当時の被服装備で外で過ごした所で日本の冬では足りないかもしれませんが、暖房の効いた部屋で本を読むよりは「より理解する」事ができると考えます。

彼らが戦地で何を感じ、何を考え、何を願ったか。
それを知るのにリエナクトメントだけではもちろん不十分なのは当たり前ですが、その断片だけでも体験できる趣味が、リエナクトメントと考えています。

○○軍の被服装備の研究、と言う趣味の方も良く見かけます。
私もやっております。
WW2期のアメリカ陸軍第100歩兵大隊(日系部隊)の被服装備の研究です。
私は大学にも行ってませんので、「研究」と言うものを理解してないかもしれません。
夏休みの自由研究、程度でしか知りません。
なので、その手法に当てはめてみます。

夏休みの自由研究をするにあたって行った項目はテーマの選択、構成の作成、資料調査、実験、まとめ。と言った所でしょうか。

テーマは書いた通り。
構成は今、ここで書いてる(笑)
資料調査は一次資料、本、写真、証言と言った所。
そして実験と実証がリエナクトメントになります。
実験の結果は、体験と経験として参加者の身体に刻まれていきます。
その結果を元に、それ以降はより正確に近くなった実験ができるわけですね。

研究、と称するからにはいつか研究成果を発表しなければ、と思いますがまぁ本にするような事はないので、このサイト、ブログFacebookが発表だと思って下さい(笑)


「リエナクトとは動態保存である」

大砲や戦闘機、戦車から軍服、装備品にいたるまで、ミリタリーコレクションの分野があるかと思います。
そこには個人としての収集もあるでしょうが、歴史遺産を保存するという考えもあるかと思います。
「リエナクターは歴史遺産の破壊者だ」的な意見も中にはあり、一面の事実(過去に結果的に破壊してしまった事もあるので)でもあると私も思いますが、同時に正確な再現を目指す事は「当時の軍隊の行動の動態保存」であるとも考えています。
彼らが何を身に付け、何を食べ、どう寝たか? 衣食住に限っても、ショーケースの展示や当時の写真だけでは決して伝わらない、残らない部分があるでしょう。
それらを可能な限り研究して現実に再現し、記録に残す。
これはリエナクトメントの持つ、結果的な成果になりうる、と私は考えます。
私どもは活動内容をなるべく写真、文章、場合によっては動画で残します。
また、お目汚しかもしれませんが、可能な限りで発表しています。
それは動態保存の成果を示すと同時に、更なる成長を目指すからです。
私どもも研究などと偉そうに述べてますが、多くの間違いや妥協、勘違いが存在しています。
それらは自分達で気づく物もあれば、気付いてない物もあるでしょう。
そこを是非、指摘していただきたい、と思います。
インターネットで話題の「軍装指摘おじさん」を我々は歓迎いたします。




もちろん私も偉そうに書いていても、当初からこのような考えを持っていたわけではありません。

初めてリエナクトと言う言葉に触れて15年程度。
難儀なおっさんに引きずり回されて、様々なイベントに参加して体験し、多くの方とお話をし、考え方の交流を重ねた、その上での1つの解答です。
このリエナクトメントに対する考えを持つようになって、私は趣味を趣味としてどんな場であっても堂々と言えるようになりました。
例え実際に戦地へ行った方に対しても。
お叱りを受ける事もありますし、残念ながら気分を害される方も居るでしょう。
喜んで下さる方が多い、と知ったのはハワイに初めて行った時でした。

これらの活動を通じて、一番言える事は「戦争はあかんなぁ」と言う事ですよ、えぇ。

なんであかんか?

それを身を持って体感するために、リエナクトメントはあるのだと思います。


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ちょっとした事



この趣味やってる人の多くは「よりリアルに見える」と言うことを目指す方が多いかと思います。
「いや、楽しくやれたら良いよ」 とか「好きな格好で遊びたいだけ」と言ってる方も、そう言いながらもどこかで「よりリアルに」と言うことは考えているんじゃないかと思うんですよね。
だから軍装品で実物探したり、良いレプリカ探したり、徽章だけでも実物、とか考えるのではないでしょうか。
できるならすべて実物で装備一式揃えて、更に欲を言えば同じ装備(同じ時代、国、組織、部隊)で集まって写真撮りたい、と考えてる方も多いと思います。

まぁ理想はそうなんですが、人それぞれ事情もあってなかなか全部揃えてとはいかない、と言う方も多いでしょう。


・実物とレプリカ

私どもの活動していますリエナクトメントでは、基本的にレプリカ装備、被服を推奨しています。
たいていの場合、実物は実物と言っても生産から70年以上が経過しており、本来の性能、強度等が保たれていない場合があるからです。

(私の考える)リエナクトは、当時の兵士達の状況を追体験することが目的である、と前述しましたが決して

リエナクトメントは「実物装備自慢会」ではない

と考えます。

ただし、我々も実物を使用している装備、機材ももちろんあります。
そのほとんどはレプリカが存在しない(あまりにかけ離れた見かけの物を含みます)、もしくは70年の経年劣化した実物以下の強度しかないと言う物です。
これは、まぁ仕方の無い事で、それ以上理由を説明する必要はないでしょう。
ただ、これらの多くは部隊機材がほとんどであり、個人装備、被服に関しては海外製を含めればほぼレプリカだけで揃える事が可能です。これはWW2参戦国すべて、というわけではないですが日本陸軍、ドイツ陸軍、アメリカ陸軍などの主要な陸軍歩兵については同様とかんがえます。







この写真は2012年12月にヴィクトリーショーで行った展示で、アメリカ陸軍で行われるインスペクションと呼ばれる兵士の装備点検を再現したものです。
2名1組で個人装備品をすべて並べて指揮官の点検を受けるものですが、向かって左側をすべて実物、右側をレプリカ装備(一部再生品含む)で展示しています。

部隊機材は別として(天幕以外のレプリカがほとんど存在しない)、個人装具に関してはほぼレプリカで揃える事が可能であることがお分かりいただける一例かと思います。
海外製のレプリカについても、海外サイトに直接通販は敷居が高いと思われる方も多いでしょうが、クレジットカードと翻訳アプリで多くのショップは安全に買物が可能です。
また各種ミリタリーショーやイベントで出店されている業者には、これら海外製レプリカを輸入し、販売しているところが数多くあります。 もちろん業者さんも商売ですがら直接買うよりは若干の値段の上乗せはあるでしょう。
しかし、輸入しても売れなかったり、そもそも輸入してみるまで出来栄えが不明だったりのリスクを考えると、多くの業者は充分妥当な値段で販売しているかと思います。

実物装備、の話題になるとよく「貴重な実物を勿体無い」「マニアが使わず、博物館に寄贈しろ」なんて意見も出ますが、他の方がどう考えるのも勝手なのと同様に私も勝手に思ってます。
「そんなに貴重で勿体無いなら全部買い占めて寄贈したらえぇやん」と。
金出して買ったものなら、それを個人がどう使おうと勝手、と思います。
軍装品なんてほとんどが大量生産品ですし、その意味ではレプリカの方が生産数も販売ルートもずっと少なくて貴重ですよ、と。
少なくとも、リエナクターにとって軍装品は研究に必要な資料の一部であり、私の価値観ではコレクターさんのタンスよりも本来の使用に近い活躍の場を与えられてる、と思ってます。
かと言ってコレクターさんのコレクションを否定する気はありませんよ。 なので人それぞれと。。

まぁ個人装備に関して脱線しましたが、今回の主題はそこではありませんw
ある程度、個人装備が揃い、さらにリアルに見える方法を模索している方への偉そうなアドバイス、と言うのが今回のテーマです。
あくまで個人的な意見ですので、これ全部やってないと仲間に入れないとか、批判する、とかではないですよ?w



・髪型

以前から多くの方が同じ主張をしてきたことかと思います。
当時の兵士らしい髪型、と言うものは出来の良いレプリカ軍服や実物徽章なんかよりもはるかにリアルさを増す要素です。
実物徽章なんてモノによっては5m離れれば区別の付かないレプリカが安価であったりしますが、あり得ない長髪などは100mの距離でも識別できる事がありますw
日本軍だから坊主頭にしないと、とかドイツ軍だったら2ブロック苅上げでないと、とまでは申しません(理想は、その髪型ですが社会生活などに影響を及ぼす場合もあるでしょうから)。
襟足を短くし、耳に髪が被らないようにする。
それだけで、あなたの軍服や軍帽はぐっと引き立つでしょうww
ちなみに、前線において兵士は常に散髪できるわけではありません。
理想を言えば、リエナクトで使用する想定日から作戦開始前の準備期間を考慮した日に散髪を済ませておけば良い長さになることでしょう。




・眼鏡

昨今、眼鏡っこさんが大変多いこの世界でございますが、現代の眼鏡の多くは当時には無かったデザインをしており、軍服着用時に非常に目立ちます。
いわばWW2時のドイツ兵がMP-5を持っているようなものです。←サバゲではもちろん自由ですが
当時の実物官給品眼鏡、というとなかなか金額的にも大きくなってきますが、たとえば骨董市などで古い眼鏡(デザインは良く見た方が良いと思います)が意外に安価で売られていたりします。
年数回のリエナクトメントでしか滅多に使わない、というのであればいっそ、レンズも一番安い物にすればそれほど高価にはならないかと思います。

逆に当時の眼鏡を復刻で作っているようなお店でキチンと作ってもらい、普段から使用するのも良いと思います。
当時、当たり前だったデザインは、現代では個性的な、ちょっとカッコ良い眼鏡になるのではないでしょうか?

見た目、と言うことであればコンタクトレンズも良いと思います。
現代に比較すると眼鏡を着用している人の割合は非常に低かった時代ですので。
ただ、私の思う「リエナクトの本質」としてはちょっとズレてしまうのが難点です。
そういった意味では、私はWW2時代の眼鏡を作る場合、ガラスレンズを推奨しています。
眼鏡っこさんはご存知と思いますが、ガラスレンズとプラスティックレンズでは重さや扱いが変わりますね。
そういった日常を追求するのがリエナクトと考えています。




・野戦服、装備の「時代付け」

よく聞く「時代付け」 ですが、私はこれはあまり推奨していません。
まぁ国、軍、年代、戦線にもよりますが軍隊では定期的に被服の交換が行われます。
交換時、再支給品にあたる場合ももちろんありますが多くは新品の軍服を支給されます。
特に戦闘後や大きな作戦前には装備被服などの更新が行われる事が多いでしょう。
なので「前線で新品を着てる兵士」と言うのは決して変ではない、と言うのが私の考えです。
そりゃまぁ、南方戦線で補給の途絶えた日本軍や、東部戦線でエライ目にあってるドイツ軍に新品の軍服はあまり居ないかもしれませんが、そい言った状況を再現しようとすると、軍服装備の時代付けだけでなく、もっと色々な所に大変な負荷をかける必要が出てくるかと思いますw

同じ「時代付け」をするならば、軍服や装備だけ埋めたり洗濯繰り返したりせず、自身が身に付けた状況下で負荷を与えてやるのが良いと考えます。
良い想定で状況を繰り返すと、軍服も良いくたびれ方をしますし、それを着る自身も良い着こなしができるようになるでしょう。




・腕時計

WW2当時、国にもよりますが腕時計はそこそこ高価ですが、それなりに普及しているものだったと思います。
なので、私物の腕時計は多くの国の兵士で「持っていても、いなくてもok」なアイテムと考えます。
当時はほとんどがスモールセコンド(小さな秒針盤が中央下方に付いている)で、アメリカではスクエア型が主流でした。
なので、ぶっちゃけて言いますと「良い雰囲気の時計」があるなら着用ok、無いなら着用しないのが良い、と言うことです。
時計が無いと不便ですね。 不便ですが時間を知る方法はあります。
それは時計を持っている人に時間を聞けば良いのですw

「時計を持っている人」 と書きましたが、私物の時計もですが軍隊には官給品の時計があります。
もちろん様々なタイプがあるのですが、ここではリエナクトについて一般的な歩兵部隊に関して。
官給品の時計というのはその通り、軍から支給されるものですが個人が持つのではなく部隊で管理するのが普通でしょう。
着用するのは個人ではなく、役職です。
時計が必要とする役職に付く者だけが官給品の時計の着用が自然ではないでしょうか。
仮に2等兵であっても、時間管理が必要な係りの場合、着用することもあったかもしれません。
まぁ前線ではあまり無いでしょうが。




・特殊な被服、装備

よく話題に上がる「あの写真で身に着けてるアレ」 というやつですね。
何度も書いてますが、軍隊ではおよそすべての事柄に理由と目的、そして命令があります。
通常、歩兵の持ち物ではない物などを身に着けてる場合、それは何らかの理由がある場合がほとんどです。
単純にカッコ良いから、では見る人が見れば「とてもカッコ悪い」になりますw
当時の写真などから真似て身につける場合、その写真はいつの、どの戦線で撮影され、どこの部隊(師団、とかだけでなく小銃中隊だったのか、迫撃砲だったのか等)のどういった状況だったのか、なぜそれが必要なのか、どういった経緯で支 給されたのか、持ってる人物の役割は何なのかと言ったことを考察すれば、より深い再現に繋がるのではないか? と思います。





・諸動作

これは、極めて重要な要素であると考えています。
たとえば小銃の持ち方、構え方、走り方、伏せ方などなど。
各国、組織、時代によってそれぞれの特性があります。
確かに戦闘状況においてはすべて訓練通りとはいかず、規定に合わない動作をする場合は多くあるでしょう。
しかし、それもまた訓練を受けた上でのモデファイであり、決して個人が勝手にやりやすく行っているものではありません。
これらの諸動作は、よりリアルに見せる最も「安い」方法です。
一定のインターネット環境や、ちょっと詳しい知人が居れば、その為に何も購入することなく手に入れる事ができ、更にどこまでも向上させる事が可能なのです。


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