Reenactment Group "BCo/100Bn""

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基本教練 徒手(銃を持たない)動作

※1941年のアメリカ陸軍フィールドマニュアルを元に翻訳、作成しておりますが独自の解釈も含まれている点、ご留意ください。
また※で示す部分はマニュアルには無い、解説です。
翻訳、解釈のミスなどあれば随時ご指摘下さればありがたいです。



基本教練(徒手)について動画でも解説しています。
他の項目に関しても、随時製作予定です。


まず基本姿勢である"ATTENTION"「気を付け」と"FALL OUT"「その場に休め」 "REST"「楽に休め」 "AT EASE"「休め」 "PARADE REST"「整列休め」をご紹介します。

体得を望まれる方は、1日5分で充分ですので毎日繰返し実施して下さい。
1週間もすれば自然と身体が覚えるかと思います。

「基本姿勢」

兵士の基本姿勢または"ATTENTION"「気を付け」 〜アテンション。
※動作を斉一するため"ATTENTION"の令は中頃を少し伸ばして発声する。「アテーン、ション!」 映画等で良く見られる「テーン、ハ!」式の発声は1940年代では用いられていない。






かかとを合わせて気を付けの姿勢をとる。
横の列を斉一とする。
両足は均等に正面から45度の角度に開く。
膝をまっすぐにするが、余裕を持たせる。
腰を少し後にに引き、胸を張り、両肩は後ろに。
肩を上げる事なく、両腕を柔らかくまっすぐに保つ。
親指はズボンの縫目に沿わせ。手の甲がやや後方を向く。
指は自然に握る。

身体のバランスは両足の踵を中心として左右均等に保つ。
”ATTENTION”「気を付け」の号令が令されたならば、踵をスマートに音を鳴らせて合わせる。


"RESTS"「休め」

停止中の号令はは次の通り。
"FALL OUT"「その場に休め」 "REST"「楽に休め」 "AT EASE"「休め」 "PARADE REST"「整列休め」


"FALL OUT"「その場に休め」〜フォールアウト "FALL IN"「集まれ」〜フォールイン 

a:"FALL OUT"の令で、あらかじめ指定された自分の位置(列中)を離れる事が許されるが、付近に留まらなければならない。
※号令の発声は短く予令は無い。「フォーアゥト」

"FALL IN"の令で、元の位置(列中)に戻り"ATTENTION"の姿勢で立つが、行軍中は"FALL OUT"時に指示されていない限りは"AT EASE"の姿勢で良い。
※号令の発声はよく聞こえるようにやや伸ばして発声。「フォーリン」


"REST"「楽に休め」 〜レスト

b: "REST"の令で、列中を離れず片足を動かさない限り、身体を動かし(楽な姿勢を取り等も)私語も許される。
※号令の発声は短く予令は無い。「レスト」
戻る際は"ATTENTION"が令される。


"AT EASE"「休め」 〜アットイース
c: "AT EASE"の令で、列中を離れず右足を動かさない限りで身体を動かしても良いが、静粛にしなければならない。
この号令は常用される。
※号令の発声は短く予令は無い。「アッティース」
戻る際は"ATTENTION"が令される。


"PARADE REST"「整列休め」 〜パレードレスト
d: "PARADE REST"は、一斉に実施する動作であり、1"PARADE"(予令)と2"REST"
(動令)に分かれて令される。
※予令である「パレード」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「レスト」は短く発声。
戻る際は"ATTENTION"が令される。






列中の全ての兵士は"PARADE"(予令)に続いて令される"REST"(動令)により
左足を12インチ(約30cm)スマートに開く。
右足は"ATTENTION"のように膝を保ち、硬直せずにまっすぐ伸ばして身体を支えるが、開くと同時の両足に等しく体重をかける。
足の動作と同時に両手を手の平を後ろにして腰の裏に当て、左手の親指を右手の親指と他の指で挟むようにする。
この時、"ATTENTION"と同じく沈黙と不動を維持する。


e:"FALL OUT"以外では、"SQUAD"(予令及び対象ユニットの指定)に続く"ATTENTION"(動令)により指定したユニットは"ATTENTION"の姿勢を取る。
※錯誤の恐れが無い場合はユニットの指定を省略できる。


「敬礼」

基本動作の1つである"SALUTE WITH THE HAND"「挙手の敬礼」と"EYES RIGHT OR LEFT"「頭(かしら)の敬礼」についてをご紹介いたします。

「挙手の敬礼」





"HAND SALUTE"「挙手の敬礼」 〜ハンドサリュート

1."HAND"(予令)2."SALUTE"(動令)
※予令である「ハンド」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「サリュート」は短く発声。

"SALUTE"で、全ての指を伸ばして結合し手のひらを左に、手と手首をまっすぐに伸ばして人差し指の先端が帽子またはヘルメットの縁に接触するまで右手を活発に上げる。
無帽の場合は、人差し指の先が右目の少し上で額に触れる位置。

上腕は水平に、前腕を45度の角度で傾けると同時に、敬礼する対象に向かって頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。
※訓練時や部隊で斉一する時には上記の号令をかけるが、通常各個人で敬礼を行う際は号令は使用しない。
※通常"ATTENTION"(気を付け)の姿勢から実施されるが、個人で歩行中は歩行しながら実施できる。
※アメリカ陸軍では通常、将校または教官及び国旗または軍旗加えて死者に対してのみ実施される。


敬礼から戻る際は腕を下ろし頭と目を正面に向ける。
※号令で斉一して敬礼した場合、"TOO"(直れ)で"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻る。
※号令の発声は短く予令は無い。「トゥ」
※各個人で敬礼した場合、停止中は"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻り、歩行中は歩行を続ける。

b。敬礼している人が6歩以上離れている場合、6歩の位置で敬礼を行い、敬礼が返された(答礼)又は返されずに通過したならば敬礼から戻る。


「頭(かしら)の敬礼」

a "EYES RIGHT" 「頭右(かしらみぎ)」 〜アイズライト ※敬礼する対象が部隊の右または中央に居る場合。

1. "EYES"(予令)2."RIGHT" (動令)
※予令である「アーィズ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「ライト」は短く発声。

"RIGHT"で敬礼する対象に一斉に頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。また対象が見えない場合は45度程度右に向ける
※通常"ATTENTION"(気を付け)の姿勢から実施される。

b "EYES LEFT" 「頭左(かしら左)」 〜アイズレフト ※敬礼する対象が部隊の左に居る場合。
1. "EYES"(予令)2."LEFT" (動令)
※予令である「アーィズ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「レフト」は短く発声。

"LEFT"で敬礼する対象に一斉に頭と目を向ける。
※目だけが対象を追う事が無いよう、鼻柱を対象へ向けるようにする。また対象が見えない場合は45度程度左に向ける。

c "READY FRONT"「直れ」 〜レディフロント
1. "READY"(予令)2. "FRONT".
※予令である「レディ」は少し長めに伸ばして発声、動令である 「フロント」は短く発声。

"FRONT"で"ATTENTION"(気を付け)の姿勢に戻る。


「停止中の転回」

※原則的に号令は"ATTENTION"の姿勢からかける。
※上半身及び手は"ATTENTION"の姿勢を常に保ち、前後左右に揺れないように心がける。


a."RIGHT FACE" 「右向け右」 〜ライトフェイス

  
1."RIGHT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「ライト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で、左かかとと右つま先を少し上げ、右かかとをピボット(右かかとを軸に回転)しながら右に90度、体ごと回る。
この時、左足のつま先を少し押すことによって動きを補助し、左膝は曲げずにまっすぐなままとする。
2挙動目は、左足を前進させて右足の横に置き"ATTENTION"の姿勢を取る。


b."LEFT FACE" 「左向け左」 〜レフトフェイス


  

1."LEFT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「レフト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で、右かかとと左つま先を少し上げ、左かかとをピボット(左かかとを軸に回転)しながら左に90度、体ごと回る。
この時、右足のつま先を少し押すことによって動きを補助し、右膝は曲げずにまっすぐなままとする。
2挙動目は、右足を前進させて両かかとを合わせるように左足の横に置き"ATTENTION"の姿勢を取る。



c."ABOUT FACE" 「回れ右」 〜アバウトフェイス

  

1."ABOUT"(予令)2."FACE"(動令)
※予令である「アバーゥト」は少し長めに伸ばして発声、動令である「フェイス」は短く発声。
この動きは2段階に分ける。
1挙動目は"FACE"の令で右足を左足の半歩後方へ引き、左かかとの少し左に置く。
この時左足は動かさず、左かかとを中心に体重を保ちます。右膝は曲げずにまっすぐなまま。
2挙動目は左かかとと右つま先で体を一気に180度右方向へ回転させ、右かかとを左かかとに合わせる。
この動きを正しく行うと、正確に180度回転した時、足を前後に動かす必要なくかかとが合わさり"ATTENTION"の姿勢となる。
※合うのが理想であるが、合わない場合は左足に右足を合わせて"ATTENTION"の姿勢をとる。


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