TOP | 賛否両論 | 試行錯誤 | 右往左往 | 七転八倒 | 十人十色 | 一期一会 | このサイトについて | プロフィール |
ガレット・デ・ロワ その壱 アーモンドクリームを学ぶ | 記事登録日:2011/02/13 |
最終更新日:2012/09/26 | |
![]() |
ガレット・デ・ロワの魅力というと、まずはその遊び心♪王冠を載せた見た目の美しさ♪ パイの濃い焼き色とサクサク感♪etc etc ・・・ そしてアーモンドクリームのなんともいえない香りと味も、はずせない魅力のひとつです♪ わかりやすくアーモンドクリームと書きましたが、これをフランス語ではクレーム・ダマンド(crème d'amandes)と言いまして、 まあ、そのまんまアーモンドクリームということなんですが、 王様パイにはこれにカスタードクリームを加えたクレーム・フランジパーヌというものが入ることになっています。 さて、今回はこのクレーム・ダマンドとフランジパーヌについて試行錯誤していきます!! |
◎◎◎ Crème d'amandes de Gaston Lenôtre ◎◎◎ |
ガストン・ルノートル氏のアーモンド・クリーム 出典はこちらの書籍です |
Crème d'amandes クレーム・ダマンド 総量約480g/直径20cm程度のガレット・デ・ロワ約2台分 | |||||
材料 | |||||
バター | 125g | ||||
アーモンド・パウダー | 125g | ||||
粉砂糖 | 125g | ||||
卵 | 90g | ||||
コーンスターチ | 12g | ||||
ラム酒 | 12g |
作り方 |
1.バターをやわらかくしておきます |
まずは、バターを室温に戻してやわらかくしておきます。 やわらかくなったバターをクリーム状に練って崩しておきます。 作業はホイッパーまたはヘラの使いやすい方で行いますが、泡立てず、ねり混ぜるように作っていきます。 |
2.バターにアーモンド・パウダーと粉砂糖を混ぜていきます |
バターにアーモンド・パウダーを加えて混ぜ合わせ、次に粉砂糖を加えます。 どちらも一度に入れると混ぜにくいので2、3回に分けて入れていきます。 |
3.卵を入れます |
分量の卵はしっかりとほぐしておきます。 2.の中にほぐした卵を3、4回に分けて少しずつ入れていきます。 初めのうちは混ざりにくいですが次第にバターと卵がなじんでポマード状になってくるはずです。 「ある程度混ざったら卵を少量入れる」作業を繰り返し、全体を混ぜ合わせていきます。 |
4.ラム酒を入れます |
全ての卵が混ざり全体が軽い感じでなめらかにまとまったら、コーンスターチを加え、好みでラム酒も入れます。 ラム酒は香り付けに入れるもので、この後焼き込みに入るのでアルコール分はほとんど残りませんが、子供が食べる場合などは量を加減してください。 あくまで香り付けなので、好みによっては入れなくてもかまいません。 以上で出来上がりです。 冷蔵庫で1時間程度休ませてから使用しますが、アーモンドクリームの状態(カスタードクリームを混ぜ合わせる前)であれば冷蔵庫で一週間は日持ちするので、前もって作っておくようにするとよいでしょう。 ル・ノートル氏のレシピでは、クレーム・フランジパーヌにする場合、使う前に187g(アーモンドクリーム総量489gの約38%)の冷めたカスタードクリームを加えるように指示されています。 (現在の一般的なレシピでは、アーモンドクリーム総量の30%(約145g)以下のカスタードクリームを加える程度だと思います) |
◎◎◎ フードプロセッサーで作る、お手軽!アーモンド・クリーム ◎◎◎ |
Crème d'amandes クレーム・ダマンド 総量約800g/直径20cm程度のガレット・デ・ロワ約4台分 | |||||
材料 | 我が家で使用している材料詳細 | ||||
食塩不使用バター | 200g | 可能であれば発酵バター | |||
アーモンド・パウダー | 200g | スペイン産マルコナ種他を50%とアメリカ産を50%でミックス | |||
粉砂糖 | 200g | カップ印の粉糖 | |||
卵 | 160g | 一般的なMサイズ卵/量に半端が出たときには、白身を減らして調節する | |||
ラム酒 | 40g | フランス・ルゴル社のダーク・ラム | |||
(薄力粉) | 20g | ※ 加える場合にはこの分量で |
作り方 | ||
1.アーモンド・クリームの材料 | ||
![]() |
バターは室温に戻して柔らかくしておきます。 卵は分量を計量した後、泡立てないように混ぜてほぐし、室温に戻しておきます。 この分量で作ると結構な量のラム酒が入ることになりますが、あくまで香り付けなので好みで減らすことも可能です。
|
|
今回の材料 相当たくさん出来ますが クイジナートのフードプロセッサー で作るには ちょうど良い量です ちなみに、 今年は発酵バターが手に入らず よつ葉の食塩不使用バターを使用 チョコレートなど 風味の強い混ぜ物をする場合 発酵バターを使うのはもったいないので 普通の食塩不使用バターで十分かも |
2.フードプロセッサーで混ぜていきます | |
レシピにある材料の順にフードプロセッサーに加え混ぜ合わせていきます。 まずは室温に戻したバター。 次にアーモンドパウダー。 粉砂糖、溶き卵、ラム酒。 材料全てを切り混ぜたら出来上がりです。
|
![]() |
![]() |
![]() |
室温に戻したバターを フードプロセッサーにかけます |
こんな感じで全体がポマード状に やわらかくなっていることを確認!! バターの硬いところが残っていると 最後までバターの塊で残ってしまうことがあります |
アーモンドパウダーを 一度に加えます |
![]() |
![]() |
![]() |
スイッチを入れて混ぜ合わせます 一度回りの混ざり残りを掃ってもう一度攪拌 全体が混ざったら、次に行きます |
粉砂糖を一気に投入 粉砂糖はかなり飛び散るので 場合によっては2回程度に分けて入れます |
スイッチを入れてきり混ぜ 同様に一度回りを掃ったら もう一度攪拌してから次に行きます |
![]() |
![]() |
![]() |
卵を入れます 手で混ぜる時にはここが一番の難関! というか、一番手間が掛かるところですが フードプロセッサーならラクラクです♪ 攪拌→回りを掃う→攪拌で次に行きます |
全体がなめらかに混ざり合いました 攪拌もしすぎるのはよくないみたいなので ホドホドに・・・ |
ラム酒を入れます |
![]() |
![]() |
|
攪拌して出来あがり! 攪拌の摩擦熱で温まって 若干バターも溶け気味な上 ラム酒も入ってちょっとどろどろの仕上がりですが 冷蔵庫で冷やせばちゃんと締まります |
この量で容器全体の半量くらいです 薄力粉を加える場合は この時点でダマにならないようにふるい入れ 軽く攪拌して仕上げます |
「クレーム・フランジパーヌ」にするには、この後適量のカスタードクリームを加えます。 (一般的なレシピである「総量の30%」とすると240gのカスタードクリームを加えることになりますが、私は15%程度;120gを加えています→理由はこちら) アーモンドクリームのままであれば1週間程度は日持ちしますが、カスタードクリームを加えたら長時間の保存は出来なくなります。 「クレーム・フランジパーヌ」に仕立てたら、なるべくその日のうちに使い切るようにしましょう。
|
◎◎◎ アーモンド・クリームのアレンジ ◎◎◎ |
チョコレートとホワイトチョコレート | |
アーモンドクリームをチョコレートバージョンにするには「材料に出てくるアーモンドパウダーと同量程度のチョコレートを加える」というのがよくあるレシピです。 アーモンドクリームは「各材料が同量」というのが基本になるレシピですので「バター:アーモンドパウダー:粉砂糖:卵:チョコレートが1:1:1:1:1」ということになりますね。 実際のレシピではいくらか材料に加減がしてあることが多いので、自分でレシピをアレンジする場合はアーモンドパウダーを基準としてチョコレートの量を決めると良いと思います。 実際問題、チョコレート量の少々の加減ではそれほど味に違いはない気がします。 むしろ「使用するチョコレートの質」のほうが味への影響は大きいです。 出来上がったアーモンドクリーム又はフランジパーヌを基準にして、混ぜるチョコレートの量を考える場合、「用意したクリーム量の1/4」で考えればよいと思います。 例えば、アーモンドクリームが200gある場合、チョコレートの量は50gです。 作り方はアーモンドクリームに、湯煎して溶かしたチョコレートを混ぜ合わせる方法や、細かく刻んだものを混ぜ合わせる方法などがあります。 焼き上げ後はどちらも同じような仕上がりですが、風味は刻みチョコレートのほうが良かった気がします。 ここでは簡単にできる刻みチョコレートを混ぜ込む方法をご紹介します。
20cm程度のパイ1台分にあたる量のレシピです。 ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
チョコレートを細かく刻みます どのみち焼くと溶けますし 塊があってもそれはそれでいいのですが クリームの仕上がりがムラになるのと 絞り出す時に口金に詰まる 可能性があることには要注意です |
出来上がったアーモンドクリームに 刻みチョコレートを混ぜ込みます 今回は出来上がったアーモンドクリームの 一部をチョコレートにしたため ボウルで混ぜ合わせていますが 全量をチョコレートにする場合には フードプロセッサーで攪拌することができます |
焼き上げたところ パイの端生地に乗せて焼いたものなので 微妙な見てくれですが・・・ 溶け残った刻みチョコレートが見えていますが 王様パイのような包み焼きにすると もう少しクリームとなじみます |
![]() |
![]() |
![]() |
横着をして アーモンドクリームを作った後に フードプロセッサーでホワイトチョコを刻んだら バターで滑ってちゃんと細かくならなかったという 失敗例です・・・ 素直に手刻みしたチョコレートを混ぜるべきでした |
その後 アーモンドクリームを加えて ホワイトチョコアーモンドクリームに・・・ ちょっと大きな塊が残ってしまいましたが 焼いてしまえば案外気にならなかったです |
出来たアーモンドクリームは タッパーに入れて冷蔵庫保存 後にカスタードクリームと合わせて フランジパーヌにして使用しました |
![]() |
![]() |
![]() |
ホワイトチョコのアーモンドクリームは 抹茶のパイ生地似合わせると◎!! |
丸口金で敷いたアーモンドクリームは ヘラで平らにして パイ生地をかぶせていきます |
抹茶とホワイトチョコの王様パイ いつもの味に飽きたら 是非どうぞ♪ |
ホワイトチョコレートのアーモンドクリームは抹茶のパイ生地とよく合います。 逆折込パイに抹茶を加えた「抹茶の逆折込パイ生地」のレシピはこちら! ![]() |
マロンペースト他 | |
最近ではマロンペーストを混ぜたものなどもありますが、JHCお菓子のレシピ・マロンのガレットデロワを参考にしてみると、だいたいアーモンドパウダーと同量の副材料を入れればよさそうな感じです。
|
◎◎◎ ちょっとだけ残ったアーモンド・クリームの消費法 ◎◎◎ |
アップルパイに散らす |
リンゴとバター、そしてアーモンドの香ばしさはとても良く合います。 少しだけ余ったアーモンドクリームは、王様パイを作って余った二番生地と共にアップルパイに仕立てるのはいかがですか? リンゴの甘煮の下に敷きこむと油っぽくなるばかりなので、上に散らすように乗せておくと焼成と共に全体になじんで良い隠し味になります。 カロリーは上がる一方ですが・・・。 |
![]() |
![]() |
![]() |
リンゴの甘煮の上に 少量残ったアーモンドクリームを テキトーに散らして焼き上げます |
私はアップルパイも王様ケーキ風にデコしてます これだと少ない生地で豪華に見せられるので・・・ おすすめの方法♪ |
王様パイを作った残りの端生地で アップルパイを作るのが毎年のお楽しみ その際にはアーモンドクリームも 縁の下の力持ちです |
◎◎◎ Crème d'amandes et Crème frangipane ◎◎◎ |
アーモンド・クリームとクレーム・フランジパーヌについてのウンチク |
|
|
この他のガレット・デ・ロワに関する記事 | ||
![]() |
ガレット・デ・ロワ その壱 アーモンドクリームを学ぶ | |
![]() |
ガレット・デ・ロワ その弐 意外に簡単?!逆折り込みパイの作り方 | |
![]() |
ガレット・デ・ロワ その参 超簡単!!王様ケーキの組立て方 | |
![]() |
ガレット・デ・ロワ 番外編 月桂樹模様の書き方 | |
![]() |
ガレット・デ・ロワ クリームをアレンジして個性を出そう!! | |
![]() |
気になる話題 “ガレット・デ・ロワとは?” | |
この他のルノートル氏のレシピ | ||
![]() |
ガレット・デ・ロワ その壱 アーモンドクリームを学ぶ | |
![]() |
Pâte a Crêpe -基本のクレープ生地- | |
![]() |
フランス風ワッフル ルノートル氏のゴーフル生地 | |
|
|||
【楽天市場】イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ 前述の弓田亨氏のお店の楽天通販ショップ イル・プルー厳選の製菓材料取扱店です このお試しセットでマルコナ種アーモンド・プードルと フランス・ルゴル社のダーク・ラムを お試し購入することが出来、大変お得です 5月〜10月はクール冷蔵便配送になりますが ときどき5000円以上で送料無料キャンペーン などもあり、利用価値大です♪ |
このページのトップへ | その他のレシピページへ | ホームページTOPへ |
copyright©2011-12 MAÏKO all rights reserved. | |