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いろいろありますうっかりコラム。役に立つかな勉強法コラム。

2021年以後

HTML5

HTML5が便利だっていうのは知ってたのよ。

けど、こんなに使いやすくなっているとは。例えば、HTML4だと、Headerはこんな感じなの。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN">

<HTML LANG="ja">

<HEAD>

<META HTTP-EQUIV="CONTENT-TYPE" CONTENT="text/html;charset=Shift_JIS">

<META HTTP-EQUIV="CONTENT-SCRIPT-TYPE" CONTENT="text/javascript">

<META HTTP-EQUIV="CONTENT-STYLE-TYPE" CONTENT="text/css">

長いっ。でも、HTML5だと。

<!DOCTYPE HTML>

<HTML LANG="en">

<head>

<meta charset="utf-8">

レイアウトも、CSSでかっこよく。

body{

display: flex;

flex-direction: column;

}

.grovalNavigation{

height: 50px;

text-align: center;

background: #ee0979;

margin: 10px;

color: #fff;

border-radius: 10px;

margin: 20px 20px 1.5em 20px;

padding-top:30px;

}

main{

min-height: 100vh;

display: flex;

margin: 10px;

}

.content{

flex: 1;

background: #ECE9E6;

text-align: center;

margin: 10px;

border-radius: 10px;

padding-top:30px;

}

.localNavigation{

width: 250px;

text-align: center;

background-color: #ffffff;

font-size:14px;

color: #000;

border-radius: 10px;

margin: 10px;

}

summary{

cursor:pointer;

}

details{

line-height:100%;

}

strong {

background: linear-gradient(transparent 30%, #fbd 30%);

font-weight:strong

}

p{

margin: 0px 20px 1.5em 20px;

font-size:100%;

line-height:140%;

}

うふふ。スマート。Tableでレイアウトするの大変だったからなあ。

summaryとdetailsで囲めば、テキストをくるっとまとめられるしさ。

boxの角を丸くするのだって、わざわざ画像を貼ってたもの。border-radius: 10px;だけでいいんだよ。

ただ、localNavigationのリンクをcontentに貼るの、まだできないです。もうちょっと勉強しよう。

ハングル文字の入力

ハングル文字をPCで入力するのにあれこれダウンロードしなければならなかったのも、遠い過去のこと。

自慢じゃないがMacユーザーなので、今はカスタムストールさえしなくてよい。Win機もコントロールパネルから言語を選べばよいようだ。

ところで、大宮はローマ字式のキーボードにしている。

keymac

ハングル文字とキーボードの対応はこんな感じ。

hanko

大宮は、日本語の入力はかな入力。だけど韓国語の入力にはローマ字入力。濃音が大文字になるだけ。シフトキーを押しながら入力するだけだ。

携帯電話の入力は相変わらず嫌い。実はスマホも嫌いなんだなこれが。だからいつまで経っても携帯のメール打ちが早くならない。

いいんだ別に。だって、キーボードにはひらがなが書いてあるんだよ。あれはかな入力の人のためにあるんでしょ。せっかく書いてあるんだもの、使ってあげましょうよ。

2005年以前

TEX

TEXは、テック、またはテフとも読む。いくつか種類があって、LaTex、plainLaTex、Texinfoがよく使われている。LaTexはラテックスと読む。

TEXは、組番ソフトである。活字を組んで版を作るためのソフトである。だから、デザインソフトでもある。

デザインソフトは、たいてい高い。けれどTEXはフリーソフトである(付加価値を付けて有料で配布されているものもある)。生みの親は、元スタンフォード大学のDonald.E.Knuth(クヌース)先生。無料でダウンロードして、自由に使える。しかも、世界中でいろんな人がどんどん改良を重ねているので、日々成長を続けている、そういうソフトなのである。

で、そのTEXが、ハングルとどんな関係があるのか。

もともと数式を美しく作成するためのソフトだったから、TEXは、そのままでは日本語は使えなかった。今では(株)アスキーが作ったpLaTexができて、さらに、慶応大学の内山孝憲先生がMac用にMacpTEXを作られたのである。

つまり、Macな私でも使えるようになったわけである。使い方はMacpTEXの使い方に詳しく書いてある。

でも、私はこの際なので、本を買った。いろいろ出版されているけれども、CDにMac用のMacpTEXが収録されていて読みやすい、LaTeX2e美文書作成入門(技術評論社)にした。著者は松阪大学の奥村晴彦先生。

もちろん、本を買わなくても、無料でダウンロードがいろいろなところで出来るから、検索して探してもいい。

ニヒルな狼の横顔、pLaTexに、エディターで作ったtexファイルを落とすだけで。

tex

できあがったdviファイルを、テレビのような形のxdviに落とすと、読める。

dvi

うーん、やっぱり見にくいな。でも、雰囲気はお分かり頂けると思う。PDFに変換したので、興味のある方はここからダウンロードをどうぞ。

これらは、KoreanLaTexの力を借りた。日本語用のpLaTexに少し機能を加えることで、ハングル文字を混在させられるのである。

作ったのは東京大学の福井玲先生。ダウンロードはここからできる。

だから、テキストの中身も、こんな具合の書き方になる。
¥documentstyle[hangul,a4j,12pt,twocolumn]{jarticle} % 用紙、文字サイズ
¥oddsidemargin=0mm % 左の余白
¥topmargin=0mm % 上の余白
¥setlength{¥textheight}{35¥baselineskip} % 頁行数-1
¥addtolength{¥textheight}{¥topskip}
¥setlength{¥textwidth}{48zw} % 一行文字数
¥textwidth=178mm % 長さ
¥setlength{¥baselineskip}{22pt} % 行送り
¥begin{document}

¥def¥5{¥hspace{-0.5zw}}
¥def¥4{¥hspace{-0.4zw}}
¥def¥3{¥hspace{-0.3zw}}
¥def¥2{¥hspace{-0.2zw}}
¥def¥1{¥hspace{-0.1zw}}
¥title{Korean¥TeX¥ (¥kTeX) ハングル混在文書見本}
¥author{大宮ししょう}
¥maketitle

¥zeroisx
¥hangul
namusxip saxiro %han01

jo doxjin %han06
¥vfill
namusxip saxiro paran garodyx%han02
gy burbic xarairo nexyi xiaxuen xergur%han03
jibuxdyr saxiro jobdaran hanyr %han04
gy hanyr xarairo saramdyr murgier %han05
¥vfill
(中略)
¥endhangul
¥newpage
¥begin{flushleft}
木の葉影に
チョドンジン
¥vfill
木の葉影に青い街路灯
その灯りの下に君の痩せた横顔
屋根の間から小さな空
空の下には人々の波
¥vfill
夏はとうに過ぎ去り
通りにはいつしか冷ややかな風
季節はこんなにもたやすく巡るのに
僕たちはまたどれくらい
やっかいな関係でいなきゃいけないのだろう
¥vfill
(中略)
¥end{flushleft}
¥end{document}

¥documentstyleから¥def¥1{¥hspace{-0.1zw}}までは、全体のレイアウトを決めるもの。¥titleから¥maketitleは、タイトルになる。¥hangulと¥endhanguに挟まれた部分が、ハングル文字に変わるのである。ハングルをそのまま入力しても認識されないので、ローマ字に変えて入力。

実は、¥documentstyleはLaTex2.09までの命令で、LaTex2eからは¥documentclassを使う。だから、このtexファイルを処理すると互換モードに入って、新しい命令を使いなさい、という注意書きが出る。でも、なんとかなる。

それに。福井先生の書かれたTEXのヘッダーは、私には何の事やら分からなかった。どうも、他のTEXのもののようだ。あれこれうろうろして、ハングルをローマ字に並べ替えるソフトJH-KTeX1.0を見つけて、いろいろ試した。結局それではうまくローマ字には出来なかったのだが、ヘッダーだけ、もらった。

今は、CJKといって、日本語と中国語と韓国語を自在に混在できるTEXもあるらしい。それだとそのまんま、見たままを変換できるらしいのだ。

でもダウンロードしたファイルは展開できないし、コマンドも入れられないし。分からない言葉がまた一杯できたし。

ああ、まだまだだ。

綴り

少し前だが、検定試験の文章にこういうのがあった。

「沈黙のまま、妊婦達はずらりと並び、事務所の前に立っていた。」

ずらりと並んだ妊婦。なかなか迫力である。

「私たちはストライキに入りました。そう言って、事務長に封筒を差し出した。」

妊婦のストライキ。何だろう。病院側への待遇改善要求だろうか。もっと食事をよくしろ、とか、きちんとした検査をしろ、とか。まさか、要求を受け入れるまで産まないぞ、かな。大変だなそれは。そういう戦術もあるのか。強力だな。

試験を終えて、問題を見直してみる。解答はないけれど、分からなかった単語も引いてみることで、大体答えが分かる。

妊婦達は手に手にスコップやシャベルを持っていた。何でそんなもの持ってるのかな。病院が工事中で、たまたま持ってきたのかな。たぶんそうだろう。辞書を引く。

Ginって妊婦だもんなあ。

・・あれ。妊婦じゃない。妊婦は・・Gim・・

ああ、人夫だった。スコップを持っていたのは妊婦じゃなかった。なんで気づかなかったんだろう、というより、普通は妊婦だなんて思わないわなあー。そうだわなー。

なのに、答え自体は、ほとんど間違ってなかった。どうやって読解したんだろう、私。

こんなこともあった。

新聞記事の翻訳。gwanが管弦楽だというのはすぐ分かった。でも、その管弦楽は、高齢者が集まっているらしい。「管弦楽のお婆さん」になっているのだ。

バイオリン弾いて六十年、とかいう人々の集まりなのか。歴史の重みを感じるなあ。やっぱり戦火を乗り越えてきたんだろうなあ。演奏を禁じられた時期もあったろうし。

gwanhamo。音の深みにも素晴らしいものがあるのに違いない。聴いてみたいなあ。

・・あれ。これ、読み方、ハモニ、だな。ハモニ、ハモニ。何回読んでも、ハモニ。

あっ。ハーモニーか。管弦楽のハーモニーかー。

お婆さんはhal。ハルモニ。なーんだー。でも、管弦楽のお婆さんの方が、ちょっと文学的で想像力をかき立てられて、いい感じだと思うのだが。違うか。違うな。

まだある。

「ペク社長が海辺に立ち、まるで生き物のように引いては返す波を眺めていた。」

擬人法を使っているものを選びなさい、だったから、答えはすぐ分かった。

それにしても、ペク社長、何か辛いことでもあったのかなあ。会社が潰れちゃったのかなあ。いや、そういうこととは限らないな。娘さんが結婚するとかな。関西では、結婚式でお父さんは泣き通すらしいけど、韓国のお父さんはどうなんだろう。涙をみんなに見られるのが嫌で、海辺まで走ってきたのかな。ということは、タキシードかなんか着てるのかな。花束握りしめてたりなんかして。濡れるよ。風邪引くよ。

それにしても、わりと珍しい名前だなあ。漢字は何だろう。

あれ。dubor、そのまま辞書に載ってる。有名な社長さんなのかな。

・・・白沙場。白い砂浜。だいたい、「が」じゃなくて、「の」になってるし。

Mac

Macで韓国語を表示するにおいて、悩んだことはあまりない。韓国語を教えてくれた先生がMacも教えてくれたので、最初から入力も表示も出来たのである。

昔はMacで韓国語を表示させるには、いろいろダウンロードしてきてあれこれいじって使わなければならなかったそうだが、私はMac OS8以降から使い始めたので、オプションでOSの中にKorean Language Kit(略してKLK)というのが入っていた。それをカスタムインストールすればいい。

すると、こういう具合になって、ハングル文字の入力を選択できるようにる。

desk

そして、ハングル文字とキーボードの対応はこんな感じ。

hanko

これはhanという入力形式である。ローマ字式というだけあって、書き方の音がそのまんま、わかりやすい。濃音が大文字になるくらいで、ほぼ書き方記号表だと考えていい。

ローマ字式入力は、実はもうひとつある。

hanko

こちらはgoxi式。読み方そのまま、こちらは発音記号表だ。よく使う○をngと入力しなければならないので、私はもっぱらhanを使う。

他にも、こういうのがある。

seb

seb

韓国語版のキーボードを一度も見たことがないので、全く自信はないが、dubosebは、キーボードに書いてあるままなのではなかろうか。日本語版のに仮名が書いてあるように。

なにせ、私が最初に出会ったワープロは親指シフト入力式で、だからローマ字入力にはどうしても移行できず、そのまま仮名入力になり、二十年近くが経ってしまった。

本当は、ローマ字入力にした方が何を入力するにも有利なのだろう。そりゃそうだろう。

でも、っとかゃとか入力するのに、いちいちchuとかcyaに頭の中で変換する時間が、もったいない。さらに、キーボードを押す回数は、最低限度にしておきたい。

だから、ボタンを何度も何度も押さなければならない、しかも親指だけで、小さな画面に向かわなければならない携帯電話の入力も、大嫌いである。

美人

xwiはすべて全部xwiである。

ちなみにxwiとは美人のことである。xwiには米人、つまり米国人という意味もあるが、ここでは美しい人、dargのことを言う。

xwiは、隅々まで美しい。そうでなければxwiとは言えない。

ある日、そういうxwiの友人が、変わった履き物を履いていた。

それは形は下駄で、鼻緒が紅色で細く、複雑な模様が彫り込んであった。下駄は普通和風なのだが、それは国籍不明な感じで、変わっている上に不思議な感じがした。

そして、彼女の足に、それはとても似合った。彼女の足は小さく白く、まるで観音様のようだった。

私は、倉橋由美子の小説を思い出していた。

小説に出てくる、観音様の足をした主人公の友人は、パンプスにその足をねじ込んで、鍵のように指を曲げ、硬く大きな胼胝を作ってしまう。

そんな友人に対して主人公がどんな態度をとったか、私は覚えていない。

ただ、観音と読んで思い出したのは、百済観音だった。

おそらくはこの世で一番美しい、柔らかく人間的な肢体の、観音。神の像が美しいのは男か女か定かでないからだ、という説があるが、確かに、観音は少年にも見えるし、若い女にも見える。

百済。かつて半島にあった、三国のうち最も文化が華やかで、代わりに軍事力には欠け、滅ぼされ亡命した人の多くいたという、百の救済の国。

私の友人は、パンプスは履かない。代わりに真夏には黒い日傘で、透けるような肌を守りながら、小さなリュックを背負って意外と大股で、真っ直ぐに前を見て歩く。

私のdargは、そういえば少し、国籍不明だ。

韓国語の数字と曜日は覚えやすい。特に曜日。月火水木金土日、ほとんどそのままである。

月はxuo、火はhoa、水はsu、木はmug、金はgwm、土はto、日はxir。ウォル、ファ、ス、モク、クム、ト、イル。日は「日本」のxirbonの日だから最初に覚えるし、水木金土は発音が似ている。

だから月と火もすぐに覚えるぞ、のはずだったが、やっぱり思った通り、しっかり勘違いした。

怒る、腹を立てる、というのは、hoanaiという。火を出す、というのである。韓国の人々は怒ると本当に火になるのである。関西弁で言うところの、業が沸く、というやつか。

だから火曜日はhoaxi、だから火はhoaなのだ、とずっと、一年近く思っていた。

でも、違っていた。火はburだった。焼き肉はburgo、おなじみプルコギ。つまり火の肉。

なんでか。先生は涼しい顔でおっしゃった。

「音読みはhoa、訓読みはburなんです。」

そうか、そうだった。漢字には読み方がふたつあった。うっかりしてた。火曜日を「ひようび」とは読まない。水曜日を「みずようび」と読まないように。

そうだそうだ、と言いながら、訓読みしなければならない場面で、月をxuoと書いてしまったことがある。月は訓読みだと달だ。

でも、私はxuoのほうが好きだ。丸い月と、その光を映す湖のようで。イウンが満月、母音やリウルは、水面で波打ち煌めく月の光だ。

こういうことばかり考えてしまうから、私は単語を覚えるのが下手くそなのだろう。でも、こういう横道のことばかり考えるこの脳みそを、単語を次から次へと覚えられる優秀な脳みそと取り替えるのは、絶対に嫌だ。

こんにちは

韓国語の教室に通い始めて、気がついたことがある。

「こんにちは」と言うようになったのである。

韓国語では、「おはようございます」も「こんにちは」も「こんばんは」もxanでよい。

だからxanは、昼間の教室でも夜の教室でも連発する。

教室の前で顔見知りの人々と出会ったとき、ある人は「こんにちは」と言い、ある人はxanと言う。

普通は、「こんにちは」と言われたら「こんにちは」と返し、xanと言われたらxanと返す。そういうものである。

でも私は、xanに対して、つい「こんにちは」とか「こんばんは」と言ってしまうことがある。

日本語の挨拶は時刻に左右される。というより、時刻のために挨拶するようなところがある。時候の挨拶、なんて言葉もあるくらいで、昼も近いのに「おはようございます」では笑われるし、夜に「こんにちは」と言うと、相手によっては本気で怒ったりなんかする。

考えてみると、私たちは一日中挨拶をしている。朝から晩まで挨拶が決まっていて、朝目覚めて顔を洗い食事をし、学校あるいは職場に行き、食事をし、勉強あるいは仕事を終えて帰宅し、また食事をし、入浴して眠りにつく。

「おはようございます」に始まって、「いただきます」「ごちそうさま」「いってきます」「いってらっしゃい」「ただいま」「おかえりなさい」「おやすみなさい」。家でも会社でも学校でも、そしてスーパーのレジでも「こんにちは」。

ちょっとうんざりするくらい、時刻と状況に合わせて、挨拶は繰り返される。

実際、本当にうんざりしていたらしく、勤めを辞めてから挨拶の種類が少なくなって、気楽になった。朝が何より苦手なので、「おはようございます」は嫌いな挨拶だったし、外出も嫌いなので、「いってきます」を毎日毎日言う必要もなくなった。友人と久しぶりにあっても、「こんばんは」なんて言わない。「ひさしぶり」ならましなほうで、「おー」とか「やあ」とか「どないや」とか、言葉になっていない言葉で、挨拶は完了する。

そして、顔見知りの近所の人、つまり知っているけれどそんなに親しくはない人と出会っても、「あ」の後をごまかして、頭を下げて笑顔、で終わりだった。

だが、この頃少し違ってきたのだ。

韓国語の教室の人々は、先生を除いてほぼ全員が年上だった。だから「どないや」とは言えない。それに、失礼な相手だったら私も挨拶なんてしないのだが、どういう訳か、皆とても礼儀正しくきちんと挨拶される。

週に一度、あるいは二度、xanまたは「こんにちは」と聞いたり言ったりすることによって、親しくない他の人にも、自然に「こんにちは」が出るようになったのだ。

思えば、学校の友人や職場の同僚に「こんにちは」と言うことは滅多にない。全く知らない人に対して、「はじめまして」もなしに、いきなり「こんにちは」と近づくと警戒される。逆に、とても親しい友達に「こんにちは」なんて言うと、気持ち悪がられる。

「こんにちは」は、とても微妙な距離のある言葉である。学校でも職場でもないhangugというところで、私は微妙な社会性を一つ、身につけたのである。

ポケモン

ポケモンが好きだピカチューは義理堅いヒトカゲは忠犬ハチ公だと豪語していたら、韓国で発売されていたポケモンの絵本を貸してくれた人がいた。

これが面白いのよ、と指さす方には、フシギダネがいた。

ちなみに、ピカチューは電気を発生させるネズミだからピカピカのチュー、ヒトカゲは尻尾に小さく灯がともっているトカゲだからヒトガケなんである。

そしてフシギダネは、「不思議な種」と「不思議だねー」の掛詞である。

この掛詞を韓国語にするのは難しいだろうな、と思っていたら、なんの、うまいことなっている。

大きな三角の目に、意志の強そうな大きな口をぐっと結んだフシギダネが伏している。その下には、haessi。イサンヘシ。

hada、イサンハダ、不思議だ、という形容詞の連用形と、ssi、シ、種という名詞が並んでいるわけだ。

名詞の前に来るべきは、本当なら連体形。イサンハンシ、イサンハンシ、となるべきである。

けれども、hanssi、イサンハンシ、は、名前としてはちょっともたつく感じがする。haessi、イサンヘシの方が勢いがある。

それに、hae、イサンヘという連用形は、口語の終止形でもある。不思議だな、不思議だね、変なのー、という意味に使える。

さらに。ssi、シは、種という意味もあるが、氏でもある。〜さんと言いたいときに、名前の後ろに付けて使えるのだ。親しい間で〜君という場合にも使える。

だから、haessi、イサンヘシは、その中に不思議な種を含みつつ、「不思議だねー君」という意味になるのである。

いや本当に、うまいことなっている。

卵は鶏の卵である。であるから、dargxwixarを足すと、音が繋がってdargyarになるのである。

けれどつい最近まで、dargyorだと思いこんでいた。

なんでか。そっちのほうが響きが好きだったからである。

dargyarだと、gya、という音が悲鳴のようであまり綺麗ではないし、なんだか樽に入っている小ギャルのようである。

けれどdargyorならば、ころころと転がる卵のイメージが湧き上がる。gyoの方が文字が閉じて見えるから、殻の中に収まっている白身と黄身であるリウルが安定しているように感じる。

でも、やっぱり間違いは間違いである。

ハングル文字は読みやすい。ほぼ純粋な発音記号で、しかも発声するときの唇や舌の形に似せて作られているので、発音するときには逆に、文字の形を唇や舌の形にして発音すればいい。

けれど、私は日本人で母語は日本語(関西弁のネイティブ)だから、表意文字である漢字を基に作られたひらがなやカタカナに囲まれて成長し、漢字の意味だけ拾って飛ばし読みして暮らしてきた。だからどうしても、ハングル文字の中に、表される対象物の持つ意味を探してしまう。

たとえば私は、ggecを花の形をしている文字として覚えた。花の種類はスミレだ。小さいけれど濃い紫の花は、よく虫を呼び、薫りを立てる。

文字を記憶するのは、私にとっては画像を記憶することに近い。画像の持つ意味と文字の持つ意味がぴったり重なったときに初めて、私は文字を含むべき情報を含んだ「文字」として認識する、らしい。

要するに、子供なのである。

そして、映像の記憶は発音のそれよりも鮮明で、だから発音の仕方を忘れると綴りを思い出すようになってしまった。

だから、綴りはしっかり正確に覚えているのに意味がどうしても覚えられない、例えばhuorなんてのが未だにあるのだ。

どうしてhuorを覚えているのか。形が綺麗だからか。いや、そうじゃない。複雑な綴りで、これを書けると賢そうに見えるからだ。

本当に賢いのは、意味も綴りもきちんと覚えていることなのだが。

2005年以前 勉強法

辞書 2

諸般の事情により辞書を持ち運ぶ必要に迫られること、は普通はそんなにない。

韓国にやや遅れを取るとはいえ、日本ももうすっかりネット社会。オフィスにPCが一台もない、なんていう職場を、探す方が難しくなってきた。

ネット上にはオンライン辞書が豊富にある。情報は新しいし、簡単に比較ができる。

でもやっぱり、ひとつは持っておきたい、ハンディタイプの辞書。

私の手許にあるのは民衆엣센스韓日辞典(民衆書林、安田吉美/孫洛範 共著)である。

定価は8000원。韓国で発売されたものらしい。ものらしい、というのは、古本で手に入れたからだ。300円。ああなんてお買得なんだろう。

ビニールカバーには、なぜかAMNESTY INTERNATIONALのシールと、2002FIFA WORLD CUPのシールが貼ってある。シールの著作権の日付けは1999、第5刷発行で1987年だから、結構古い。

でも、片手で持てる重さ、バランス、柔らかさ。

持ち運び、とかいつつ、最近はほとんどこればかり使っている。

ネット百科事典として愛用しているのがここ。

NAVER

ここの백과사전 百科事典。楽しい。なんといっても写真が出てくるのがいい。用もないのに淡水魚の写真を眺めてにやにやしていることもある。

例えば홍차 紅茶。백과사전で引いてみると、綺麗な写真と共に、こんな説明が。

홍차란? 紅茶とは?

발효차(醱酵茶)의 대표적 종류

発酵茶の代表的な種類。つまり代表的な発酵茶のひとつ。

스트레이트티 ストレートティとは。

다른 지역의 찻잎을 섞지 않고 원산지의 찻잎만 사용한 홍차

他の地域の茶葉を混ぜないで原産地の茶葉のみ使用した紅茶。ブレンドしないってことね。

홍차 종류 紅茶の種類 

인두 インドは。

다르질링 ダージリン。

스리랑카 スリランカは。

우바 ウバ。

중국 中国は。

기문 キムン? リンクしてみる。あっ、キーマンか。

홍차 제품 紅茶製品

립턴 リプトン

포숑 フォーション

트와이닝 トワイニング

トワイニングは世界でも最も古い会社の一つらしい。ちなみに私はトワイニングのプリンス・オブ・ウェールズと、アール・グレイが好き。

홍차 맛있게 우리기 紅茶の美味しい入れ方、なんてのもあるので、ぜひチェックしてみてほしい。

試験

一番の試験対策は、問題集を買ってきて、またはネットで探して過去の問題を解いてみること。

どんな試験にも入試対策はある。そして、韓国語の試験の場合は、過去問題を解くくらいしかすることがないといえば、ない。

もし、今教室に通っていて、先生に直接個人的に教えてもらうことが可能なら、問題の解説を先生に頼む、という手もある。問題は手に入っても、解答に対しての解説がない場合がほとんどだから、疑問に思うところを質問して、分からないところをなくしておく。個人で教えて貰っていないなら、試験前は対策用の授業に切り替えてもらう、という手もある。

でも、それが難しい場合は、やっぱり問題を買ってきて徹底的に解く。

最近の問題集にはCDがついているので、聞き取りの試験対策もできる。聞き取り問題は、ただ問題を解くだけではなくて、問題そのものの書取もしておこう。

韓国語の検定試験に二種類あることは有名。

まずは韓国語能力試験。財団法人韓国教育財団の主管。大韓民国政府が認定する試験である。

試験は初級と上級の二つ。初級が3500円、上級が4000円。年に3度試験がある。点数で合格のレベルが分けられる。

試験は聞き取り、読解、上級には作文がある。マークシートにチェックを入れる形式の問題なので、見て意味の分かる単語をなるべく増やしておくこと。

読むスピードと読解力に自信がないと、ちょっときついかも。

さらに。問題の数も問題の文章の量も多い。その上、マークシートに答えを移し替える時間も考慮して問題を解いていかなければならない。だから、マークシートの経験が全くない人は、まずハングル検定から始めた方が良いかも知れない。

特に注意したいこと。マークシートは、最終的にマジックでチェックを入れなければならない。二度手間である。時間もかかる。その辺は心得ておくしかない。

受験会場の場所もしっかり確認しておくこと。地図をプリントアウトしておけば確実。

発行は三修社。出願書もついている。

もうひとつはハングル能力検定試験。特定非営利活動法人 ハングル能力検定協会の実施。

こちらは1級が最上級。1級10,000円、2級6,800円、準2級5,800円、3級4,800円、4級3,700円、5級3,200円。年に二回、春と秋に試験。

1級には面接があるのが特徴。そして、聞き取りの比重がやや重い。

韓国語を学び初めて間もないなら、検定料も安いし、5級か4級で腕試し、というのもいいかも知れない。こちらもマークシートで、2級以上では記述もある。記入はHBの鉛筆で。

実際の発音をハングル文字で書いたものを選ぶ、というのが、初めて見ると面食らう。ただし、こちらは問題の数は少ないので、落ち着いてゆっくり解けば時間は充分にある。

書取の後ろの方には長文も出てくるが、最初のうちはごく簡単なものしか出てこない。

語彙も限られていて、「合格トウミ」という書籍にリストアップされている。1級2級用と、準2級から5級用に分かれている。確実にそれを覚えてしまえば、まずは大丈夫。

問題集は少し高価。合格トウミは1.800円だけれど、試験問題をまとめたものは2.500円だった。ネットで問題が入手できるので、プリントアウトして単語などを自分で確認する方が早いかもしれない。

合格トウミは、基本語彙、慣用句など分類されて載っているので、初めて受けるときには買って損はないと思う。試験問題は持ち帰れるので、後でゆっくり分析できる。

で、意外に対策になるのが、こちら。

大学入試センターの、入試問題。ハングル検定の4級程度の問題が出ている。無料でダウンロードできるので、印刷して解いてみよう。この問題で7割以上取れるようなら、ハングル検定の3級、韓国語能力試験の3級合格は確実だろう。

試験は水物。

でも、試験問題には最新のニュースや社会問題、小説の抜粋、エッセイなどが出てきて、読むだけでも結構楽しい。ジョークの落ちが問題になっていることもあった。

試験会場で久し振りに友達に会って、お、あんたも受けたの、いっしょにお茶でもどうよ、なんていうのも、それはそれで楽しいのだ。

辞書

初級に。

辞書もあれこれ増えてきた。せっかくなので、ここで紹介しよう。

私が最初に買った(たぶん)辞書は、日韓・韓日小辞典(白帝社、金喜坤編著)である。

NHKのハングル講座に準じた発音記号で、カタカナの発音も併記してある。小型だし日韓韓日だから、初級の方なら、これ一冊でかなりいけると思う。

便利なのは、外来語が別に分けられていることである。つまり、カタカナ語は最初から別になっているのだ。これはとてもいい。今でも、外来語を探すときにはこの辞書を使ったりしている。表紙が柔らかいのもいい。

ただ、収録数がとても少ない。これは仕方がない。小辞典だと言うことは最初から自分で告白している。

価格は2472円。もしかしたら新古書店にあるかも知れない。韓国語の学習を始めて間もないなら、買って損はない。

次に、コンパクト新日韓小辞典(三修社、民瑞辞書編纂会編)

これも、コンパクトだからコンパクト。38000語。長い韓作文に、これだけを使うのはちょっときつい。

でも、字は読みやすく、もちろん片手で持てる。表紙が柔らかい。説明の文章はもちろん全部韓国語で、細かく読んでいくとなかなか面白い。

たとえば、パチンコ。

pach

「ハンドルを強く押さえて玉を弾き、穴の中に入れていく遊び」という意味だ。ほほお、なるほどなあ。

たとえば、道中。

chang

「遊女や芸者が美しい着物を着て遊郭の中を歩くこと」。ははあ、花魁道中のことね。

価格は2900円。ちょっと高いかな。でも、古い言葉も広く収録されているので、余裕があれば買ってみると楽しめる。

中級に。

やっぱり分厚いのもいるよなあ、と思い始めたら、あなたはもう中級である。

私が最初に買った分厚い辞書は、例解新韓日辞典(民衆書林、金貞淑編著)だ。オレンジの箱、赤いボディー。派手である。

派手な割には表紙が弱くて、すぐにあちこち切れてしまった。でも、最初に買った分厚いのだったから、愛着がある。全面にシールまで貼って、使い続けている。もうかなりクタクタになってきた。

語彙も、実はそんなに多くない。

アルクが発行している雑誌、韓国語ジャーナルの第3号で辞書の比較ガイドがあったのだか、それによれば45000語で、見あたらない言葉も、確かに時々ある。

けれど、発音記号がシンプルなのが気に入っている。カタカナがあるのは、最初のうちはいいけれど、ちょっとうっとおしくなってくるのだ。かといって、複雑な発音記号だと読みにくい。

発音は、ハングル文字そのものの読み方をまず理解して、それから発音の法則に従って読むのが確実。問題は、読み方が難しいもの、つまり一般的な決まりに従っただけでは読めない単語の発音だ。

この辞書は、そのような発音が明記してあって、分かりやすい。同じ綴りで発音が違う単語などがすぐに比較できる。

たとえば、cham は、「トンボ」という意味ならchamjari、チャムジャリと基本通りに読むけれど、「寝床」という意味なら、chamtchari、チャムッチャリ、と読む。それが一目で分かる。

囲み記事も丁寧で面白いし、巻末には挨拶の言葉や季節の風物詩なんてのも載っている。挿絵も豊富で的確だ。

それに、好みもあるだろうが、活字が見やすい。

値段は5000円。うーん、高い。私は図書券をチケット屋さんで買って購入した。それでも4850円。うーん。

実は、韓日辞典を買うなら、小学館の朝鮮語辞典が上級になっても使えて、一番いいらしい。

韓国語ジャーナルによれば、韓国人が日本語を勉強するために作られたものと、日本人が韓国語を学ぶために作られたものとで、使い心地に違いがあるのだそうな。そういう点で見ても、小学館のは日本人向けで、韓国語ジャーナルでも五つ星だった。ただし、こちらは7000円。・・・うーん。

次はchamku

これは、国語辞典である。つまり、全部韓国語だ。

実は、例解新韓日辞典はこのkugo の翻訳であるらしい。語彙はこちらの方が多いが、並べてみると確かにあちこち内容が一致している部分がある。

それを見比べながら使うのも楽しいし、韓国語を韓国語で説明してあるので、辞書を引くのに辞書を引くことになる。二重三重に勉強になる。

価格は18000ウォン。日本円だと1800円。安すぎる。韓国語の先生が里帰りしたときに買ってきて頂いたのでこの安さなのだが、日本で手に入るかどうかは分からない。少なくとも、私は一度も日本では見たことがない。

韓国に行く機会があるのなら、書店で辞書を買おう。ちょっと重いけれど、一番いい自分へのお土産になるはずだ。

分厚いのの最後、ess

これを買ったのは、静岡県が主催した翻訳のコンクールに手を付けたのはいいけれど、小説や評論の翻訳には手元の日韓が追いつかなくて、それで買ったのだった。

購入の条件は、「ほや」が載っていることだった。保夜、海鞘、老海鼠。日本語でも読めないや。uroと、二つあったが、より不気味な感じのするほうを選んだ。

巻末には漢字や日本の簡単な歴史年表も載っている。韓訳はkugo と組み合わせれば、かなりの所までいけると思う。価格は5880円。

他に、文法の辞書として使っているのは、日本語変換ハングル辞典(明石書店、安相景監修、菊入直代著)である。

これは、文法のためだけに絞った辞書として、今のところ一番役に立っている。たとえば、「から」を引いてみる。

mun

窓から風が吹きます。(ただし、語尾が古い形)

ton

お金が無いから買えません。

uyu

牛乳からチーズを作ります。

こんなに丁寧に文法に絞って作ってある本も珍しい。

それに、字が大きくて余白が多いので、自分でも書き込める。本当は本に書き込みはしたくないのだが、他の本で調べたり、訳したりして気づいた細かいことを書き加えている。すると、迷ったときの力強い味方になってくれる。価格は1600円プラス税。

番外編。Standard KOREAN-ENGLISH DICTIONARY for Foreigners(HOLLYM、Gene S.Rhie、B.J. Jones)

これは、ハングル文字の発音を英語読みにしたものが並んでいて、それにハングルと英語の意味が続いているもの。

たとえば。kukは、kuk、soup、となっている。でもkuならばkukkで、drama、playとなる。

この辞書を眺めていると、母音の発音が素直に頭に入ってくる。意味も簡潔だし、日本語がないのでゴチャゴチャしない。

しかも。古本屋さんで買ったので、驚きの100円だった。

辞書も、人と同じ、出会いが肝腎だ。だから、いったん買ったら、とことんまで使い込もう。すると、それぞれの良さが、自然ににじみ出てくるはずである。

あかさたな

子音もなくちゃ始まらない。ハングル文字の子音、基本的なものは、まずこちら。

01

ひらがなは、baaを付けたときの読み方。

bssは、xiが付くときは、sh、となる。

bxx は、パッチムの時、後ろに母音が来ると、ng-という鼻濁音になる。

brrは、後ろに子音が来たり、後ろに音がないと、l、になる。

基本的なものはこれだけ。この基本の形さえしっかり押さえれば、ハングル文字は自由に読めるようになる。

だから、濃音といって、基本の音が二回重なっているものや、激音といって、前に母音が来ても音の変わらないというのが出てきても、平音の一部は、前に母音が来ると濁音になるという決まりがあったりしても、へっちゃらだ。

表にすると、こんな具合。

03

これは、RPG、ロールプレイングゲームに似ていると思う。

基本的な子音は、まだあまり成長していないキャラクターだ。特に平音は弱い。相手がちょっと強いと、すぐ倒されてしまう。これを濁音化と考えればいい。

おまけに平音は、鼻音化までしてしまう。 鼻音はbxxbxxbmm

もう一度、表をよく見てみよう。

03

bggbddbbb は、鼻音化すると真下にあるbxxbxxbmmになる。職業が変わってしまうのだ。

けれど、鼻音化した音は強くなり、他の音に影響を与えることがあるのだ。これは、平音が武器を身につけて、防御力が高くなったのだと思えばいい。

濃音は、平音とパッチムが重なると現れたりする。だから、キャラクターを合成したときにできる、新しいキャラクターだと考えればいい。基本の子音よりヒットポイントやマジックポイントが増えていて、強い敵とも戦えるのだ。時には、濃音そのままの姿となって現れるが、それは比較的珍しく、高く取り引きされたりする。もっとステージが上がってくると、つまり、合成語などを理解できるようになってくると、さらに複雑な濃音化も扱えるようになる。

激音は、他の音からの影響を受けにくい強い音なのだが、出現頻度が低い。つまり、滅多に会えない。でも、手に入れられたら嬉しい。めちゃくちゃ防御力の高い珍しいキャラクター、ボスキャラだ。

また、平音だからといっていつもいつも弱いというわけではない。とても弱々しくて、めったに読んでさえ貰えないbhh パッチムは、いきなり他の音を激音化することがある。こういうのはヒットポイントの低いキャラクター、帽子を被って正体の分からないbhh の必殺技、と思えば、覚えるのも楽しい。

だからまずはとりあえず、最初に手にするキャラクター、基本の子音の音、使い方に慣れよう。

01

未知の世界への冒険は、そこから始まる。

発音法の一部は、NHKハングルテキストを参考にしました。

あいうえお

母音がなくちゃ始まらない。でも、ハングル文字の母音は、そりゃもうたくさんある。だから、分かり易いように表にしてみた。まずは、基本のあいうえお。

aiu

あいううええおお、というのが正確かも知れない。xaxixuxeiは、ほぼ日本語と同じ発音。ア、イ、ウ、エ。xoは、ちょっと口が丸まったオ。

xwは、口を横に伸ばしてウ。xeは、口を縦に伸ばして、オ。xaiも口が縦に開くエ、だけれども、最近はxeiとほとんど区別が付かないらしい。

ハングル文字では、ヤ行の文字も母音と考える。

横棒が一本増えるとヤ行になるのだ。xiaxiuxioは、ヤ、ユ、ヨ。xieは口を縦に開いて、ヨ。

xieixiaiは現代の日本語にはない、二重母音。でも、ご心配なく。xieiは子音が付くとエになるし、xiaiは、ほとんど出てこないから。

これで終わってたらいいなあ、と思う。終らない。

合成母音があるのだ。でも、よーく見ると、そんなに難しくはない。

ワイウエオ、の柔らかい奴だと思えばいい。xoaは、ワ。xuiは「ウィスキー」のウィ。xwiは口を横に伸ばしてウィ。xoixueiは、xoiが変化したので同じ発音、ウェ。xoaiは口を縦に開いてウェ。最後にxue

こんなに覚えなきゃいけないの、と、母音で挫折する人も多いらしい。でも、実際に合成母音が出てくることは、あんまりないのだ。xiaiは書くことも目にすることも読むこともほとんどないし、xoaiは「どうして」という意味のほかにはほとんど使わない。xueiを使う単語も少ない。

だから、まずは。

aiu

ここだけ、しっかり覚えよう。あとはこの母音の応用や変形なのだから。これに子音を付けて読むのが基本なのだから、とにかく、

aiu

まずは、これだけ。

そして、少し慣れてきたら、自分で表を作ってみるといい。紙に書いてもいいし、エディターを使って表を作成して、印刷するのもいいだろう。

とにかく、しつこいようだけれど、まずは、

aiu

これだけなら、ぼーっと眺めているだけでも、けっこう覚えられるはず、だ。

発音法の一部は、NHKハングルテキストを参考にしました。

動機

どうして韓国語を学ぶのか。

というより、なんで今まで続いたのか。

よーくよく、考えてみた。

そして、何となく、分かってきた。

私は、ハングル文字の起源が好きなのだ。というと、なんじゃそれ、なのだが、ハングル文字の志が、好きなのだ。

世界史に、「訓民正音」、hunmiとして登場するハングル文字の起源。なんと私は高校時代世界史を取っていなかったので、西洋史専攻だった友人に言われるまで「訓民正音」を知らなかったのだが、文字を作る、いや、創るということは、それくらい凄いことだというのは、さすがに分かった。

みんなが文字を使えるようになるために、難しい漢字ではなく、簡単な文字を作ろう。

と、書いてしまえば簡単だが、実はとんでもないことなのである。

文字は、人の命を左右する。

法律も、契約書も、戸籍謄本も、お札も、身の回りにあるものの多くは、文字がなければ存在しないものだ。そして、文字が扱えなければ、読めなければ、その恩恵を受けることは出来ない。下手をすると、騙されて身ぐるみ剥がれて、命まで取られてしまうこともある。

そして、文字を自由に扱えることは、そのまま権力を有することとなる。

美しい、人の心を揺さぶる文章が書けるものは、人の上に立ち、人を導くこととなる。その典型が聖書やコーラン。最近知ったのだが、コーランは他の言語に翻訳してはいけないのだそうだ。

聖書を凌駕するような、人間の理想を凝縮したような論をぶち上げたとき、人は革命者となれる。社会の仕組みをひっくり返すことも出来る。朽ちた板塀への落書きが、幕府批判へのシンボルとなり、長く言い伝えられるようにもなる。

それもこれも、文字があってこそ、である。

だから、圧政を敷く為政者は、限りない力を持つ文字を、自分が統べるべき民が所有することを怖れる。あいつらが文字を全く読めなければどんなにか楽だろう、と、思っている。

なのに、世宗(sei)大王は、文字を自由なものにしようとした。誰でも読める、誰でも書けるものにしようとした。

それは、とてつもなく、勇気のいることなのである。

文字を読めるようになり、民衆が学問に励むようになる。知識を得ることによって国民の知的レベルが上がり、文化が花開き、人々の暮らしは更に豊かなものになる。

と、ここまではいい。

けれど、それによって民衆は知恵を付け、「ちょっと今の王様おかしいんとちゃうん」などと言い始め、あっちこっちでどのくらい王様が中途半端な政治をしているか、大王の水の清きに棲みかねて、なんて書かれたビラが撒かれたりなんかすることも、起きうるわけである。

それを、世宗大王は見越していただろうか。

おそらく、覚悟はしていただろう。

文字の自由は、言論の自由だ。文字をみんなが自由に使えるようになれば、身分がそれほど高くなくても、優秀な人材が出てくる可能性が高くなる。それは同時に、政権交代の可能性をも意味する。

それなのに、ハングル文字は出来た。女文字と呼ばれ、結局表舞台から一時姿を消すことになったものの、ただ一つ創った人たちが分かっている文字として、今に残っている。

そういう、とんでもなさが、好きなのである。

読みかた・2

平音であるheiは、大人しい。

だから、母音に挟まれたり、kyoの後に続くと、濁音になる。

例を挙げてみよう。

hei

意味は、家具、海、蝶、記者。

カグ、パダ、ナビ、キジャと読む。

hei

意味は、ハングル、ジャガイモ、カルビ、手袋、翼。

ハングル、カムジャ、カルビ、チャンガプ、ナルゲと読む。

つまり、何かといえば濁ってしまう。平音は、ちょっと気が弱い音なのだ。

これは、実は日本語でもよく起こっていることだ。

高田さん。

普通は、たかださん。

でも、たかたさん、と読まなければならないとき。二番目の「た」の前で、ちょっと緊張する。

読んでみよう。たかださん。たかたさん。

たかださんの方が楽だ。

これは、たかださんの「だ」と、たかたさんの二番目の「た」の発音をするために、真ん中の「か」の時に、前もって舌の準備をするから。発音し慣れている「だ」ではなく、「た」の時に緊張するのは、連続して口の中を緊張させなければならないからだ。

だからこれをハングルで書くと、「たかだ」はtakadaになる。

「たかた」はtakataとなる。

日本語の「た」は「だ」にすれば、濁音として読む。日本語は語頭でも濁音になるからだ。だから、「高田」という漢字だけでは、「田」を「た」と読むのか「だ」と読むのかは分からない。

けれど、中国語もそうだが、韓国語も、語頭は濁らない。だから、平音は平音として表記し、母音に挟まれたり、kyoが前に来たら濁って読む、ということになっている。

・・どっちが、難しいかな。

日本語と比べてもあまり意味はないけれど、平音の濁音化については、韓国語の方が分かり易いと思う。

語中にあれば、大抵は母音に挟まれるかkyoの後に来るかする。だから語頭にある以外はほとんど濁音になるのだ。

そして、kyoが前に来なくても、またもう一つの音変化が待っている。

平音hei、それとssは、濃音化もする。

濃音というのは、ssとかttとかppの発音のこと。子音が二つ重なっているもののこと。

有名なところではdda(暖かい)、タットゥッタダ、kkoc(花)、コッ。カタカナで表すのは無理。前に小さい「つ」を付けて読みなさい、と言われたりする。

平音が、この濃音になることがある。前にk、p、tのパッチムが来た場合。

hak(学校)、ハッキョ。

kko(まっすぐ)、コッチャン。

job(皿)、チョプッシ。

だから、平音を平音としてそのまま読むのは、母音に挟まれていなくて、前にkyoとk、p、tのパッチムがない場合、なんである。

語頭に来るとき以外は、大抵平音は音変化する。と、思ってしまった方が、早いかも知れない。

ああ、いろいろある。

けれど、ちょっと単語の量が増えてきたら、平音がどんな音になるか、きちんと確認しながら分類していくのも、なかなかに面白いのだ。

読みかた

恐ろしいもので、読み続けていると読めるようになるが、読まないでいるとあっという間に読めなくなる。

人間は本来、読むという行為は苦手なのかも知れない。

とはいえ、やっぱり声に出すのは一番の上達の近道ではある。

自分の声帯を震わせて正確に音を出そうとする、その緊張感。そして、声になった音は自分の耳に届き、鼓膜を震わせて三半器官の砧やら鐙やらを伝わって、再び脳へと送られる。

紙に書かれている未知なる文字は、音声となり電気信号となりイオンの流れとなり、ぐるぐると循環する。

その、高揚感。

やっぱり、読むことは必要である。

こんにちはもこんばんわもごきげんようも、たいていの場合に使える、便利な言葉、アンニョンハシムニカ、xan

これしか知らない、という人も大勢いる。でも、これ一つを知っているということは、実はとっても凄いことなのである。

習字の時にお手本として使われる字に、「永」がある。このひと文字で、書き方の基本があらかた把握できる、というやつである。

実はxanは、この「永」にも匹敵するほど重要な、いろんな約束事を含んだ言葉なのである。

さて、読んでみよう。xan。そして、ひとつひとつのハングル文字を、よーく見てみよう。

hasiを、あなたはハシムニカ、hashimnikkaと読んだはずである。けれど、bbは、pあるいはbと読まれるはずである。

拡大するので、もう一度よくご覧頂きたい。hasib。これは、ハシムニカ、と読む。

けれど、bibiは、ピビンパ、pibimppap。最後のbbは子音として残る。

なのに、hasibでは、bbmm、pをmと読むのは何故なのか。

実はbbは、pとbとして読まれるため、だけにあるのではない。後ろに鼻音であるnnあるいはbbが来ると、一緒に鼻音になるのである。これを子音同化、あるいは鼻音化という。

・・というと、とっても難しい気がするけれど、実は自然なことなのである。試しに、ハシプニカと発音してみよう。

発音しにくい。しなくてもいい。こうは読まないからだ。

これは、ddにもあてはまる。決してイプニダとは読まない。イムニダ、である。

日本語にも、こういう規則はある。ただ、意識しないで使っているし、日本語ではほとんどの場合、発音通りに表記されてしまうから、変化したことに気づきにくいのだ。

韓国語の鼻音化は、分かり易い。元の音が表記され、読む時にだけ鼻音化する。

まず。ggは鼻音化するとggになる。ggは、鼻音化するとggになる。そしてddは鼻音化するとnnになる。

私はこれを、「角が取れて丸くなった」と名付けている。nnggはとても強い音で、ほとんど変化することがない。けれど平音であるggggddは、大人しく丸くなってしまうのだ。

ハングル文字は表音文字である。

けれどそれは、全て発音通りに書いてある、という意味ではない。

日本語は音便、行った、の小さい「つ」とか、噛んだ、の「ん」とかを読みのまま書くけれど、韓国語では元の音を残したまま、一定の法則に従って発音するのである。

そして、その法則は、結構あれこれ、たくさんある。

でも、あわてて丸覚えする必要はない。むしろ、単語の正しい発音の方をきちんと覚えてから、音の変化と綴りの関係をじっくり見ていった方が、理解が早い。

だから、hasiは、決してそのままハシプニカと読んではいけない。

ハシムニカ。ハシムニカ。

綴りの練習は、読みながら。ちょっと恥ずかしいけれど、間違いがない。

つづりかた

文字を見るだけで覚えられたら、天才である。そういう人は勉強せんでも、もともといいわけである。

そうじゃない私は、書いて覚えることになる。

そして当然のように、とんでもない間違いで大受けすることになる。

「ア」と読むxa。これは「ア」としか読まない。xuとかxwみたいに、発音の仕方の違う「ウ」ではないので、すぐ覚える。そしてaでもあるから、こう間違えるのだ。

aa

ぱっと見では正しいような気がするからすごい。こんなのもある。

gaa

これは「カ」、gaと書きたかったのである。けれどこれは日本語の助詞の「が」でもあるし、前に母音が来るとガと読むし、混ぜ混ぜにしてしまったので、こうなった。

さすがに、今はここまで凄い、完璧な間違いはしない。

けれど、そんな最初の頃のアホな間違いは、きちんと残しておくべきである。

まずは、笑える。自分で笑えるし、韓国語を知っている人、興味のある人に見せて笑いを取れるのだ。

小学校に上がる前、あるいはもっと前。平仮名を覚え始めた頃の自分の間違いを、あなたは覚えているだろうか。何故か「た」と「な」の区別が付かなかったとか、「わ」を左右反対に書いたとか、「れ」を書けなかったとか、そんなことを、あなたは覚えているだろうか。

ハングル文字は、日本のカタカナととてもよく似ている。似ているから覚えやすいが、人間とは不思議なもので、同じようなものを覚えるときには、同じような間違いや勘違いをする。

だからぜひ、最初のうちの下手くそなハングル文字を、大きめに書いて残して置いて頂きたい。

それを見直すことで、自分の陥りやすい綴りの間違い、勘違いを、すぐさま発見することが出来る。そして、陥りにくい間違い、得意なところも客観的に見ることが出来る。

間違えることは、恥ずかしいことではない。けれど、放っておくべきことでもない。

肝腎なのは、何を、どこを、どういう風に間違えたのか、どういう風に間違える傾向にあるのか、冷静に客観的に、きちんと自己分析することなのだ。

自己分析、できることなのだ。

はじめの一歩

さあ、何から始めるか。

韓国語、と、くれば、とにかくハングル文字である。

ganada。カナタラマバサ。これは日本語では、あいうえおに匹敵する。

だから、最初はとにかくカナタラを覚えなさい、発音しなさい、ということになる。

でも、それは嫌だった。

覚えたく、なかったのだ。

覚えたくない、では勉強にならない。そりゃそうだ。けれど、私はどうしても丸暗記式の勉強はしたくなかった。カ、ナ、タと、ラジオ相手に繰り返すことが、どうしても出来なかった。

十一月から始めたことが、かえって良いほうに転がった。短音とxanしか出てこない最初の月だったら、途中で投げ出していたかも知れない。

ほんの短いものだけれど、文章が出てきた。

caig。これが本です。

xobba。兄ではありません。

イゴシ チェギムニダ、オッパガ アニムニダ、と読む前に、私はxigaに注目した。

xiは、パッチム、下半分に子音が付いている単語につく助詞。バッチムがなければ、つまり子音がなければgaがつく。

つまり、子音の穴を母音が埋めるのだ。

ほーー。合理的だなあ。

しかし、ここでgaが助詞の「が」に似ているからといってgaは「が」、と覚えてしまうと、後が続かなくなる。

xobbaは、〜ではない、という意味だ。〜がない、にはならない。

さらに、〜になる、はxigadoiがつく。〜がなる、にすると、意味は分からなくもないが古くさい訳になる。

xiにしたって、ただ「が」と覚えてしまうと、後で損をする。単独で、これ、という意味になるし、形容詞や動詞について名詞化したり、副詞化したり、他動詞を作ったり、語尾を整えたりと、いろんな役目がある。

最初のうちに覚えたことは、やっかいなことに、なかなか忘れない。日本語に似ているからといって、これは助詞、これは名詞、とかっちり覚えてしまうと、違う場面でその単語が出てきたときに、面食らうことになる。

最初のうちにあれこれ張り切って覚えてしまおうとすると、頭がとても固くなる。

ganadaを唱えて覚えても、実はあんまり意味がない。だって、あいうえおを知っているからといって、日本語を話せるだろうか。アルファベットを全部知っているからといって、英語を話せるようになるだろうか。

最初は静かに、黙っていよう。文字を眺めていよう。読むのは、意味のある文章が出てきてからでも、決して遅くない。

とっかかり

物事には、とっかかりというものがある。

そのとっかかりにひっかかったまま、長いこと御縁が続く場合と、せっかくとっかかったのに自然消滅してしまう場合とがある。

私は、幸いにというか、すっかりととっかかったまま、現在に至っている。

国道沿いの本屋。何の本を探しに来たわけでもない。代わり映えしない文庫の棚を通り過ぎ、興味のない雑誌の山を行き過ぎて、でーん、と背の高い壁に貼り付いた棚の前。

ふっと目を落とすと、「あなたもハングル文字を3分で読める! 」

そんなわけないやろ。

ハングル文字を目にしたことがなかったわけではない。NHKのテレビ講座はとうに始まっていて、ちょろっと見たことがあった。文字は母音と子音に分かれていて、その組み合わせで読むのだということも知っていた。

けれど、その母音が十一もあると知って、怖じ気づいてしまったのだ。

だから、3分で読めるはずがないことを証明するために、その本を開いたのだ。

まずはxa。母音には○がつくのだ。あ、と読む。だから、あいうえおはxaixu。ふーん。

子音との組み合わせによって、あらゆる音を表すことが出来る。mmはMで、nnはN。rrはR。

ふーーん。ローマ字に似ているのだ。

田中はdanaになるし、山本はyama

ふーーーん。

じゃあ、ameは何と読むか。

簡単簡単。あめりか、やん。正解。

そんならsoxuは。

あ、子音が下に付いてる。ということは、これは子音で終わる言葉なんだな。だから、ソウル、かな。あってた、あってた。

あれ。

読めた。読めるやん。

もしかして、とNHKのテキストのコーナーを探した。ハングル講座は、十月から新講座が始まっていた。今は十月の末。でも、まだそんなに進んでいない。安いテキストだし、ちょっとやってみるかな。

告白しよう。NHKのテキストを買ったのは、それが生まれて初めてだった。

初めての出会いは、そのまま私を引きずり込んで、離さなかった。

いわば、初恋の相手と結婚してしまったようなものだ。

・・違うか。

出会いの理由は、何でも構わない。恋人がいるとか、親戚がいるとか、仕事で必要だとか、なんでもかまわない。出会いの理由を、人に合わせる必要はない。

恋愛の仕方を人に合わせる必要がないように、出会いの理由はそれぞれであっていい。

そして、勉強の方法も、それぞれであって構わない。

勉強の方法を探すことも勉強の一つである。恋愛がそうであるように、恋人がいるというだけで恋愛が成立するわけではない。相手を知ろうとすること、そこから自分を知ろうとすること。出会いを熟成させていくこと。

そこから、本当の関係が始まるのだ。

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