田のしつけも一段落をする旧暦六月十五日は、川まつりである。川まつりには女竹(めだけ)かダンチクに、きゅうり、油あげなど河童の好物を結びつけ、竹の上部から藁(わら)を通してその中にお神酒(みき)を流しこみ、これを75作って川の神様に供える。
これは水神様には75匹の河童の家来がいるからだと言う。
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河童にはしたたかな悪者が多く、人家に忍びこんでは女性の尻を撫(な)でたり、泳いでいる子供たちの尻子玉を抜いたり、魚や野菜を盗んだり、たまには牛馬や人間までも川に引きずりこんで、相撲を挑むという厄介者である。
昔は水道施設がなかったので、家々の井戸水や近くの湧き水を飲料水にしていた。家の近くの小川の水を雑用水に使ったり、川に出むいて洗濯したりしていた。 水は田畑を潅漑するばかりでなく、人間の生活に貴重なものである。
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昔の人々は、今の人たちよりも、感謝の心や敬神の念が深かったようである。毎年二月九日に、近隣の婦人た ちが集って、近くの川の掃除をやり、地域の川の神さまに「ごっく(御供)さん」や「おにじめ」などを供えて参詣した。 そして卵酒をのんだり、ご馳走を食べたりして、歌え、踊れの宴席となった。 いつの時代に始まったか、それが今日まで引きつがれている風習であり、これを「川まつり」と呼んでいる。
田植えには地ごしらえから植え終わるまで、何度も土をかき混ぜて濁り水を川に流します。 その間、川に住む川の神様に大変ご迷惑をかけたので、そのおわびの為の祭りが、濁り祭りです。
佐々町、小佐々町、長与町・・・
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