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                   Liebreich 
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                  | MAHLER | 
                 
                
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                  | 指揮 | 
                  アレクサンダー・リープライヒ | 
                 
                
                  | トランペット | 
                  フランシスコ・フローレス | 
                 
                
                  | ソプラノ | 
                  天羽明恵 | 
                 
              
             
             
            
              
                
                  | ハイドン作曲 | 
                  交響曲第39番ト短調HobT-39 | 
                 
                
                  | ハイドン作曲 | 
                  トランペット協奏曲変ホ長調 | 
                 
                
                  | ジョリベ作曲 | 
                  トランペット、弦楽とピアノのための小協奏曲 | 
                 
                
                  | マーラー作曲 | 
                  交響曲第4番ト長調 | 
                 
              
             
             
              
             
            
              
                
                  新進気鋭のドイツ人指揮者の登場。ちょうど40歳。 
                  始めて耳にする人なので、予備知識全くなし。 
                  ノーネクタイで現れたリープライヒ、細身でスマートな好男子という印象。 
                  若いハイドンの交響曲を取り上げるという意表をついた選曲は、初登場の指揮者にしてみればある意味大きな冒険かもしれない。 
                  通俗名曲で様子見するという安易な方法をとらない見識は、良しとすべきだろう。 
                  ハイドンの若いときの交響曲、あまり特徴のある曲ではないけど、簡潔で爽やかな印象を受ける。リープライヒはそんなハイドンの音楽を楽しく聴かせてくれる。程よいテンポが心地好い響きを産む。弦のリズムが軽やかに弾むようだ。 
                  次のトランペット協奏曲は、どの楽章も聞き覚えのある親しみやすい音楽。 
                  フローレスのトランペットは、決して派手な音ではなく技巧を表に出すような演奏家ではなくて、どちらかといえば大人しい演奏家と言える。 
                  ハイドンの協奏曲を堪能させてくれたが、その功績は独奏者だけではない。 
                  ここでのリープライヒの指揮が絶妙だった。 
                  出だしからオーケストラの音を抑え気味で、最後までその姿勢は変わらない。 
                  音量が小さいからと言って単に伴奏のみに終わるのではなく、主張すべきところはきちんと主張しており、この人の実力は相当なものではないかと感じた。 
                  フランスの20世紀の作曲家ジョリベの作品は、トランペットの様々な奏法を使ったもので、何種類ものミュートを使った音色の変化が楽しめた。 
                  ここでもフローレスは決して技巧に走らないで、抑制された音だった。 
                   
                  後半はマーラーの交響曲第4番。 
                  長大な交響曲を書いたマーラーの作品の中で、最も短い、編成の小さいシンフォニー。 
                  軽やかな鈴のおとではじまり、決して重くならない音楽は、ある意味マーラーらしくないと言えるかもしれないが、暗くて人の心の中にずかずか入ってくる音楽を書いた人がこんなに穏やかで心から楽しんでるような作品があるのは極めて貴重だと思う。 
                  リープライヒは、やや速めのテンポで爽快感を出しており、この曲にぴったり。 
                  第3楽章の穏やかな弦のメロディーがホントにきれいだった。 
                  室内楽的なアンサンブルだったらもっと均一なモノトーンの響きになったかもしれないが、それでも大フィルの弦は十分美しかった。 
                  終楽章はソプラノが「天上の喜び」を切々と歌い上げるが、このソプラノの天羽さんの歌声がまさに天使の歌声に聴こえた。 
                  天羽さんの声に負うところが大きいが、その歌う場所がステージの一番奥の金管楽器の横だったことも成功の一因のように感じた。 
                  独唱者の位置は、指揮者の横とか前方2階席の奥のほうなどが考えられるが、オーケストラの一番奥の端というのはちょっと意表を衝かれた感じだったが、ここからオーケストラとまさに溶け合うような歌声がベストだった。 
                   
                  大フィルもいい演奏を聞かせてくれ、二つのヴァイオリンを巧みに弾き分けた幸太クン(コンサート・マスター)、素朴な音色を堪能させてくれたオーボエの浅川さんが特に印象に残った。 
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