RETINAL VEIN OCCLUSION

網膜静脈閉塞症

高血圧や糖尿病を背景に起こる網膜静脈閉塞症。早期の治療と全身管理が視力を守ります。

この記事の作成・監修

目加田 篤 医師公益社団法人 日本眼科学会 眼科専門医

最終更新:

網膜静脈閉塞症とは

「網膜静脈閉塞症」の症状にお悩みの方へ

網膜の静脈が詰まることで、血液の流れが悪くなり、出血やむくみが生じる病気です。高血圧や糖尿病、脂質異常症といった動脈硬化を進める要因が背景にあることが多く、特に中高年の方に多くみられます。詰まる場所によって、視界への影響の範囲や程度が変わります。

症状

  • 視界の一部が暗く見える(視野欠損)
  • 中心がゆがんで見える(変視症)
  • 全体がぼやけて見える
  • 急激に視力が落ちた
  • 朝起きた時に急に見え方が悪くなる
  • 高血圧・糖尿病の指摘を受けている

症状の特徴:静脈が詰まった部位に応じて、視野の一部が影のかかったように暗く見えます。物を見る中心である「黄斑」にむくみ(黄斑浮腫)が及ぶと、直線が波打ったり、ゆがんで見えたりするようになります。急激な視力低下は特に朝起きた時に自覚しやすいのが特徴で、急を要する症状ですので、できるだけ早く受診してください。

治療

治療は、主に「視力低下の原因となる黄斑浮腫の改善」と「将来的な視力低下につながる合併症(新生血管など)の予防」を目的として行われます。

  • 薬物療法(硝子体内注射)視力にとって最も重要な黄斑部のむくみを抑えるため、目の中に抗VEGF薬を注射します。現在の治療の主流であり、比較的早い段階で浮腫の改善や視力の維持・回復が期待できます。症状に応じて定期的に複数回行うことがあります。
  • レーザー治療(網膜光凝固術)血流が途絶えてしまった網膜(虚血部位)にレーザーを照射し、組織を凝固させる治療です。むくみを直接取るものではなく、主に新生血管という異常なもろい血管が発生するのを防ぐ目的で行います。
  • 手術療法(硝子体手術)目の内部にある硝子体を切除する手術です。出血が長引いて視界が遮られている場合や、網膜の表面に強い膜が張ってしまっている場合など、重症化した場合に行われます。

網膜光凝固術や硝子体手術について、病状により連携医療機関をご紹介することがあります。

網膜静脈閉塞症についてのイラスト

今後のケア

  • 網膜静脈閉塞症は、一度むくみが引いても再発しやすい特徴があります。視界に変化がなくても、医師の指示どおりに通院を続けることが、将来の視力を守るために最も大切です。
  • この病気の背景には、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった動脈硬化を進める要因が潜んでいます。眼科の治療と並行して、血圧のコントロールや血糖値の管理や食生活に気を付けて行うことが、もう片方の目への発症や再発を防ぐことにつながります。
  • 内科の主治医とも連携し、全身の状態を総合的に管理していくことが大切です。

ご参考までに

網膜静脈閉塞症は、目だけの病気ではなく、高血圧や糖尿病といった全身の状態と深く関わっています。眼科での治療はもちろん、内科の先生とも情報を共有しながら、根本的な原因のコントロールを一緒に考えていきましょう。

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ご留意事項:本ページで紹介する治療の効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。症状の程度や経過については、診察のうえで医師よりご説明いたします。

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