界面について
界面は、
均一な液体や固体の相が、他の均一な相と接している境界です。
他の均一な相が、気体または真空である時、特に表面といいます。
表面は、固体が、外部とエネルギーや物質をやり取りする場として、重要です。 →表面のふしぎ
界面を構成する分子・原子は、相内部とは性質が異なり、膜のような働きをします・・・
細胞膜も、一種の界面? →膜電位・・・細胞膜ワールド 活動電位の謎
界面では、光線が反射や屈折、散乱、吸収を起こし、
界面間には、界面張力が働きます。
界面の原子は、物質内部の原子のように、周囲と結合していないため、
自由エネルギーが大きくなります(界面自由エネルギー)。
このため、界面原子は、近接した分子等と結合し、自由エネルギーを小さくしようとします。
この現象を、吸着といいます。
吸着現象には、
ファンデルワールス力による、物理吸着と、
共有結合による、化学吸着があります。
化学吸着は、強固で、吸着質の電子状態が変化するため、
触媒反応等を進行させることもあります。
触媒機能を多孔体に与え、吸着を活用して化学反応を促進できるそうですが・・・
逆転写酵素は、タンパク質ではなく、多孔質の岩石だった可能性もあるようです。
→DNAの起源
小部屋が、有機分子を濃縮する鉱物の「細胞」になり、
マッキナワイト(FeS)のような鉄硫黄化合物でできた壁が、触媒となったという説もあります。
→生命の孵化場
反対に、吸着していた物質が界面から離れることを、脱着または脱離といいます。
表面を測定するためには、
超高真空と、単結晶が重要です。 →表面の測り方
真空は、
古典論において、何も無い状態です。
しかし、地球表面上の圧力(1気圧)は、100 kPa、0℃で、
1 cm3中の気体分子は、2.69×1019個も存在します。
ちなみに、地面から260kmの大気での分子数は、
1cm3当たり、10億個です。 →地上260kmの世界
容器内を真空にするために、真空ポンプを使用します。
尚、量子論における真空は、「何もない」状態ではなく、
常に電子と陽電子の仮想粒子としての、対生成や対消滅が起きています。
→よどみに浮ぶうたかたは・・・
真空には、反重力の働きをして宇宙を加速膨張させる、真空エネルギーがあります。
真空エネルギーは、ダークエネルギーの一種です。 →ダークエネルギー
宇宙は、光速で移動できる範囲で区切られた、「小宇宙」の集まり?
→宇宙は分割されている?
「小宇宙」の境界では、対称性が破れている???
→ヒッグス粒子とウィークボソンとマイスナー効果
ちなみに、界面がある場合、
系の表面に垂直な方向での対称性が破れるため、
電子の表面準位の発生や、原子配列の表面再構成等、
界面に特有の現象が起こります。
単結晶は、
結晶のどの位置であっても、結晶軸の方向が変わらないものをいいます。
単純な有機化合物や無機塩からなる溶質を、溶媒に溶かし、
溶液をゆっくりと冷却するか、溶媒を蒸発させると、
単結晶が発生し、成長します。
この時、冷却や蒸発が速すぎると、多結晶や双晶となりやすいです。
小結晶を種として入れて、結晶化を促進させることもあります・・・
単結晶は、酵素の活性中心の配置にも、関係するのでしょうか・・・
原初の酵素(現在の補酵素?)も、金属イオンや低分子を核として、
ウイルスは、
部品となるウイルス核酸とタンパク質を別々に大量生産し、
その後で組み立てる方式で増殖しますが・・・
どうやって集まるのでしょう・・・
組み立てる時、小結晶の種に相当するものがあるのでしょうか?
タンパク質の構造に、四次構造という、
サブユニットから構成される多量体がありますが、
サブユニット形成にも関わるのでしょうか?
→無機と有機をつなぐ錯体
有機金属錯体という、炭素原子などが配位した錯体があります・・・
有機金属錯体は、無機と有機化合物をつないだものともみえますね・・・
生命の起源に関係するかも???
謎は、深まるばかりです。