エディンバラの作家達と作品
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>>芸術交流 >> ECA >> 作品製作 >>作家と工房 >>Scots Tapestry エディンバラECAアーティストChrissie Heughan
染色と生活社の月刊「染色α」No.209にも掲載された久保田繁雄先生の書かれた
文章を元に構成しております。双方より転載、抜粋許可等ご協力いただきました。
  ★ Scottish Tapestry artists work
  ★ フィオナ・マジソン
 フィオナ・マジソンは彼女の芸大での後輩で工房に12年間
 在籍したのち芸大で教えるようになった。物静かな彼女の
 ご主人は同じ工房のベテランのウィーバーで、スコットランド
 らしい雰囲気を持ったチャーミングなおじさんだつた。綴織り
 した織布の上に、刺繍をほどこした作品を制作してきたが、
 自宅では透明な現代アートよりの作品をつくっていた。当時
 のロンドンにあるクラフト・カウンシルギャラリーではテキスタ
 イル・アーチスト注目の「The Jerwood Prize forApplied
 Arts 1997」展が始まり受賞者は誰かという事に作家仲間
 が注目していたが、やはり受賞作品は透明なファッション
 よりのものであったのでトランスペアレントやファッションは
 テキスタイルの流行であろう。
エディンバラのタピストリー6
フィオナ・マティソンさん作
Shadow of Man
 120*160cm
  ★ ジョアン・ソルカ & 若い作家達 ( Susan Mowatt)
 彼女も前述の作家達と同様、自宅の二階に工房を構えており大人しい飼い犬がうろうろしていた。
 主にコミッション (委託制作)中心の仕事をしていて、米国や英国内は勿論、日本のホテル・
 オークラにも彼女の作品があるそうで驚いた。(以上の三名の作家はベテランに入るが、それ
 とは別に)大学を出て間もない若い作家達が同じ古いビルの内部を共同で使用している所も
 数ケ所あったので、次に注目されている二人の若いアーチストを記す。その中の一人である
 ジョー・ベーカーは鮮やかな色感を得意とし、めりはりのある抽象的なデザインを、ウールと
 麻糸で、まるで絵の具で絵を描くが如く織り上げ、コミッションも多いようだ。
 そして最後には、私と入れかわりに今年の一月から三月末迄、大阪に滞在し、大きな個展を

 実現させたスーザン・モワット(Susan Mowatt)について述べよう。弱冠30才であるのにもかか
 わらず、既に英国のメジャーな企画展に出品し高い評価を受けている。彼女の作品の特徴は
 麻や木綿、モヘア糸やウール等様々な素材を自在にミックスしたり使い分けて織り上げて行く
 ことにあり、織物の持つ良さを最大限に引き出していることにある。抽象的な中に心の風景が
 巧みに表出された作品をつくる人である。短かい日本での滞在だったが、スコットランド帰国後
 もせっせと制作に励んでいる事だろう。
エディンバラECAアーティストChrissie Heughan