★エジンバラ芸大 (Shigeo Kubota) |
スコットランドでは、同じ英語でも特徴のある話し方 であったにしても何とかはなるものであった。仮り住 まいの生活に慣れるにエジンバラ芸大での織り作品 制作の為の準備を始めた。堂々とした二百年の歴史 を感じさせる建物の正面玄関から右へ入ってすぐの 展示ホールの前にある教室を工房として使える事に なっており、展示スペースは自然採光吹きぬけの 広大なもので、大作六点はスッポリ展示できる。 その広さと天井の高さを見ていると、一刻も早く九月 の個展の為の作品を作りたい気持になるのであった |
|  Edinburgh College of Art Gallery |
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★自分で作った織機で制作 (Shigeo Kubota) |
エジンバラ芸大には、英国ではめずらしくタピスリー 専攻のクラスがワクで作られたゴブラン織用のたて 機が一台、部屋のスミにポツンと準備してあったが、 使い慣れていないので自分で材木を買っ、手で綜絖 を開く原始的なたて機をつくった。素材は日本から持 って行き、立体的な作品も考えたが、やはり時間的 制約もあり、久方ぶりに、たて機による平織りの作品 をつくる事にし、構想を練った。 |
|  ECA工房にて久保田先生 |
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★サマースクールについて(Shigeo Kubota) |
同芸大では、夏の間、サマー・スクールを開校しているので、国内 はもちろん アメリカやヨーロッパ、日本(今年は10人程)等から 幅広い年齢層の学生が 滞在して美術の実技を学んでいる。 一週間単位で講座を申し込め、週末に は趣向をこらした催し、例 えばマイクロバスによる遠出や、夕食会、パブでの 集まり等があり 更に昼食時には講師によるスライド・レタチヤーの他にも、主な美 術館の見学と、希望者はどんどん参加できる。 |
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★サマースクールの人々 |
そんな催しに、制作に追われる日々ではあったが、ゲストとして招かれることも多く、 良い気分転換になった。大学側のスタッフも大忙しの中、親身にいろいろ気にかけて くれ、門衛のおじさんから、臨時のカフェのおばちゃんまで毎日顔を合わすのでなじみ となり、居ごこちは大層良かった。 |
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