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鍵盤楽器に分類されるピアノは、内部に 金属の弦を張りハンマーで叩くという構造 から
打楽器的や弦楽器的な側面も持ち、 このようなところから「内部奏法」という ものが
ヘンリー・カウエル によって開発 されたのが、1910〜20年代です。
手のひらや肘・腕を使いピアノの鍵盤を叩き 多数の隣り合った音を同時に鳴らす
「トーン クラスター」と呼ばれる奏法です。
1930年代 に入り、彼の弟子である ジョン・ケージ は、激しいリズムを必要とする
ダンスの付随音楽を ピアノ1台で 書くよう依頼され、その時に開発したのが
「プリペイド・ピアノ」でした。
グランドピアノの内部に硬貨やボルト・クギ ナット・消しゴムなどを差し込んで
ピッチを 変えてしまう というようなインスタントな ものでしたが
打楽器的側面と弦楽器的側面 を統合した という事がいえます。
スタインウェイのピアノ
最初にスタインウェイのピアノが作られたのは1853年。
ドイツからニューヨークに移住した 楽器製作の シュタインヴェック一族 が
ドイツ語の本名を アメリカ風に変えた社名で売り出し
本格的な製造は1860年頃からで、製品として 一定の完成を見たのは1880年頃 でした。
ハンブルグに工場を作ったのも同じ頃です。
ニューヨークとハンブルグの楽器は基本的に同じ設計図に基づいていますが、
両者は徐々に 風合いの異なる性格を持つようになるようです。
時代によっても音色や響きは異なりますが、 現在、ハンブルグ製は渋めの音色 を持ち、
ニューヨーク製は明るめの音色 を持つ と言われているそうです。
スタインウェイピアノの特徴 は、当時の他のピアノと異なる思想で設計されている点です。
最初から頑丈な楽器を作り上げるのではなく、弦を張り、胴体やフレームに ある程度の負荷を
かけることで楽器を安定させ、共鳴板にも適度の弦圧をかけるなど、
ある種の緊張を楽器の安定に生かした という事です。
楽器としての寿命が長いことも特徴で、20世紀前半に 作られた楽器はすぐれた弦楽器と同様
100年を超えて使うことが出来るそうです。