プロジェクト管理


■ 概要

 「プロジェクト管理」では、比較的規模の大きい

などの際に、関連する多数のファイル群を、ツリー構造にまとめて管理することができます。 これによって、全体の見通しが良くなり、個々のファイルへのアクセスも効率的に行なえます。

 本プロジェクト管理は、また、次の用途などにも使えます。

ちなみに、これらを組み合わせた形態も可能です。 例えば、アウトラインとしての文書ツリーの構成内に、関連画像やサイトへの 参照ノードを付加することもできます。

 一般に、プロジェクト管理というと、工程管理や進捗管理などの機能がありますが、 ここでは、ソフトウェアの統合開発環境や、 他のテキストエディタ等で使われている意味の機能に限定されます。 しかしながら、本機能は、同種以上のものになっているところもいろいろとあります。

 具体的には、本プロジェクト管理では、次のことが行なえます。

■プロジェクト管理の起動と終了

 プロジェクト管理は、初期環境では、メニューバーの
   「ファイル」→「プロジェクト管理...
の実行で起動します。すると、プロジェクト管理専用のウィンドウが表示されます。 このウィンドウは、最初は、空ですが、そのメニューバーの
   「Project」→「開く...
の実行で、既存のプロジェクトを選んで開くことができます。 プロジェクトを新規に作成するには、
   「Project」→「新規作成...
を実行します。以前に開いたことのあるプロジェクトを開く場合は、
   「Project」→「履歴から開く
から選ぶのが便利です。

 プロジェクトを保存するファイルの拡張子(xpj)と本エディタとを関連付けておくと、 そのファイルをダブルクリックするだけで、そのプロジェクトの内容が表示されます。 この詳細は、後述します。

 プロジェクトは、複数開くことができます。つまり、「プロジェクト管理」ウィンドウ内には 複数のプロジェクトツリーを表示することができます。

 各プロジェクトを個別に閉じるには、閉じる対象のプロジェクトを選んで(つまり、 そのプロジェクトツリー内のどれかのノードをマウスクリック等でハイライト状態にして)、 メニューバーの
   「Project」→「閉じる
を実行します。あるいは、プロジェクトツリー内のルートノードを右クリックして コンテキストメニューを表示し、その中の「閉じる」を実行します。

 全プロジェクトを一気に閉じるには、メニューバーの
   「Project」→「全て閉じる
を実行します。

 なお、プロジェクトを閉じる際、そのプロジェクトの変更内容が 保存されていないと、それを保存するかどうかの確認メッセージが表示されます。 ⇒参考

 プロジェクト管理を終了するには、「プロジェクト管理」ウィンドウのメニューバーの
   「Project」→「終了
を実行するか、当ウィンドウの右上隅の「×」ボタンを押します。 なお、その際、変更内容が保存されていないプロジェクトがあると、 保存するかどうかの確認メッセージが表示されます。⇒参考

■プロジェクトツリーの構成

 プロジェクトツリーは、下図のような階層構造になっています。 まず、その最上位に、「ルートノード」が必ず1つあります。 その下に、任意の数の「分枝ノード」と「葉ノード」があります。 「分枝ノード」の下には、任意の数の「分枝ノード」と「葉ノード」があります。 「葉ノード」の下にノードはありません。

  ■ルートノード
    ◆分枝ノード
      ●葉ノード
      ●葉ノード
    ◆分枝ノード
      ◆分枝ノード
        ●葉ノード
        ●葉ノード
      ●葉ノード
      ●葉ノード
    ・・・・・・・・

 プロジェクトツリー内のノードには、次の種類があります。

 プロジェクトノードは、必ず、ルートノードになります。 それ以外の種類のノードは、分枝ノードにも、葉ノードにもなり得ます (但し、ルートノードにはなり得ません)。 また、プロジェクトノードは、その種類を変更できませんが、 それ以外のノードでは、変更できます。例えば、分類ノードを、ファイル参照ノードに 変更することもできます。

 どのノードにも、任意の名前(あるいは、タイトル)を 設定できます。また、どのノードにも、プロパティを 設定できます。

 各ノードには、アイコンが割り当てられています。 最初は、その種類に応じたデフォールトのアイコンですが、任意に変更できます。 但し、現状、プロジェクトノードのアイコンは、変更できません。

●プロジェクトノード(ルートノード)

 これは、そのプロジェクトを代表するノードになります。 このノードの下に(つまり、その下位の階層に)は、ルートノード以外の任意のノードを 配置することができます。 プロジェクト全体に対する操作を行なう時は、 このノードを選択して、メニューバーの「Project」メニューを表示するか、 または、このノードに対するコンテキストメニューを表示します。
 なお、このノードは、ファイル参照ノードと同様に、 参照先にファイルを設定できます。また、テキストノードと同様に、 任意のテキストを保持できます。

●分類ノード

 分類ノードは、何かの基準でグループ分けしたり、章や節などを設けたりする時に、 使います。しかし、その用途に限定されているわけではありません。 分類ノードは、テキストノードと同様に、任意のテキストを保持できます。 また、ファイル参照ノードやURLノードと同様に、参照先のファイルやURLも設定できます。

●テキストノード

 テキストノードは、何かのテキストをそこに保持させる時に使います。 このノードのテキストは、ちょっとしたメモ書きに使えるだけでなく、 いわゆるアウトラインプロセッサとして、 本プロジェクト管理機能を活用する時に、本来の役目を果たします。 ノードテキストの編集については、後で詳しく説明します。

●ファイル参照ノード

 これは、ファイルを参照するノードで、このノードから、参照先のファイルにアクセスできます。 参照先のファイルは、どのようなファイルであっても構いません。
 このノードは、参照先のファイルへのパスを保持しています。 このパスは、相対パスか、絶対パスのどちらかになります。 どちらにするかは、このノードをプロジェクトへ追加する時に選びます (後で変更することもできます)。 相対パスの場合、その起点は、そのプロジェクトの保存先のフォルダになります。 但し、参照先のファイルのドライブと、起点のドライブが異なる場合や、 参照先がLAN上のファイルの場合には、 相対パスにはできないので、相対パスを選んでも、絶対パスになります。
 参照先のファイルへのアクセスには、「実行」「編集」の 2種類があります。この詳細は後述します。

●フォルダ参照ノード

 これは、フォルダを参照するノードで、このノードを実行すると、 エクスプローラが起動されて、参照先のフォルダ内のファイル一覧を表示します。
 このノードは、参照先のフォルダへのパスを保持しています。 このパスは、ファイル参照ノードの場合と同様に、相対パスか、絶対パスのどちらかになります。 どちらにするかは、このノードをプロジェクトへ追加する時に選びます (後で変更することもできます)。 相対パスの場合、その起点は、そのプロジェクトの保存先のフォルダになります。 但し、参照先のフォルダのドライブと、起点のドライブが異なる場合や、 参照先がLAN上のフォルダの場合には、 相対パスにはできないので、相対パスを選んでも、絶対パスになります。

●URLノード

 このノードは、インターネット上のリソースを特定するURL( Uniform Resource Locator ) を 保持しています。このノードを実行すると、そのURLに対応した 所定のプログラムが実行されます。例えば、そのURLが、
   http://...
の場合、インターネットブラウザーが起動されて、そのサイトが表示されます。 また、そのURLが、
   mailto: ...
の場合、メールソフトが起動されて、その宛先へのメール作成画面が開きます。

■プロジェクトツリーの操作

●ノードの追加

 プロジェクトツリー内に、ノードを追加するには、その追加位置の基準になる ノードを右クリックしてコンテキストメニューを表示するか、または、 その基準ノードを左クリック等で選んで(ハイライト状態にして)から、 メインメニューを表示します。

 ノードを追加する位置は、基準のノードに対して、次のどれかを選べます。

但し、基準ノードがルートノードの時には、「この次へ」と「この前へ」は 追加できません。

 追加するノードの種類は、次の中から選べます。

このうち、「分類ノード」または「テキストノード」を選ぶと、その種類のノードが ツリー内に即時追加されて、そのノードの名前を設定する状態になります。 一方、それ以外のメニュー項目を選ぶと、所定のダイアログボックスが表示されるので、 それに応じて操作すれば、そのノードが追加されます。 「ファイル参照ノード」と「フォルダ参照ノード」の場合、複数同時に追加することができます。 「URLノード」の場合、その追加後に、そのノードの名前を設定する状態になります。ノードの名前については後述します。

●ノードの削除

 プロジェクトツリー内のノードを削除するには、まず、対象のノードを選びます。次に、

のどちらかのメニュー項目内にある次のサブメニュー項目のどちらかを選びます。

「このサブツリー」を選んだ場合、その対象ノード自身とそれに含まれる全ノードが 削除されます。
「この中の全ノード」を選んだ場合、その対象ノード自身は 削除されずに、それに含まれる全ノードが削除されます。つまり、 その対象ノード内が空になります。

 また、対象のノードを選んでから、Delete キーを押すと、上記の「このサブツリー」を 選んだのと同じことになります。

 このいずれの場合でも、安全のために、そのノードの削除前に、確認のメッセージが 表示されます。この確認のメッセージが煩わしい場合は、削除対象のノードを選んでから、
   Ctrl+ Delete キー
を押します。そうすれば、確認のメッセージなしに、対象のノードとそれに含まれる 全ノードが削除されます。

●ノードの切り取り(カット)

 ノードの切り取り(カット)は、その対象範囲を抜き取って、その内容をクリップボードへ保管します。 この保管内容は、「貼り付け(ペースト)」で任意の位置に挿入することができます。
 ノードの切り取り(カット)を行うには、まず、その対象のノードを選択します。次に、

のどちらかのメニュー項目内にある次のサブメニュー項目のどちらかを選びます。

「このサブツリー」を選んだ場合、その対象ノード自身とそれに含まれる全ノードが 切り取られます。
「この中の全ノード」を選んだ場合、その対象ノード自身は そのままで、それに含まれる全ノードが切り取られます。(この場合、 その対象ノード内は空になります。)
 また、対象のノードを選んでから、Ctrl+X キーを押すと、上記の「このサブツリー」を 選んだのと同じことになります。
 なお、この切り取りでは、確認のメッセージが表示されないので、ご注意ください。

●ノードのコピー

 ノードのコピーは、その対象範囲を複製して、その内容をクリップボードへ保管します。 この保管内容は、「貼り付け(ペースト)」で任意の位置に挿入することができます。
 ノードのコピーを行うには、まず、その対象のノードを選択します。次に、

のどちらかのメニュー項目内にある次のサブメニュー項目のどちらかを選びます。

「このサブツリー」を選んだ場合、その対象ノード自身とそれに含まれる全ノードが コピーされます。
「この中の全ノード」を選んだ場合、その対象ノード自身は 除いて、それに含まれる全ノードがコピーされます。
 また、対象のノードを選んでから、Ctrl+C キーを押すと、上記の「このサブツリー」を 選んだのと同じことになります。

●ノードの貼り付け(ペースト)

 クリップボード内に保管されている「プロジェクトツリー内の1部分(サブツリー)」を 貼り付け(ペースト)するには、まず、その貼り付け先の基準になるノードを選んでから、

のどれかの操作で、「貼り付け」のサブメニューを表示します。 このサブメニュー内には、次の項目があります。この中から、 基準ノードに対して、どの位置へ貼り付けるのかを選びます。

但し、基準ノードがルートノードの時には、「この次へ」と「この前へ」はありません。

 クリップボード内に保管されている「プロジェクトツリー全体」を 貼り付け(ペースト)するには、メニューバーの
   「Project」→「貼り付け」
を実行します。

●ノードのドラッグ&ドロップ

 プロジェクトツリーの全体、または、その中のサブツリーを、ドラッグ&ドロップする ことによって、自由に移動またはコピーすることができます。
 このドラッグ&ドロップは、マウスの左ボタンで行なうか、右ボタンで行なうかで、 動作が若干異なります(詳細後述)。いずれの場合でも、このドラッグを開始すると、 マウスポインタの形状が、少し変わって、その矢印の根元にグレーの小さい長方形が現れます。 また、対象のノードのアイコンとラベルの淡色表示が現れます。ドラッグ中は、これらが、 マウスの移動に伴って移動します。その際、ドロップできない位置に来ると、 マウスポインタの形状が、禁止を表す赤色のマークに変わります。

マウスの左ボタンでドラッグ&ドロップする場合:

 このドラッグ中には、挿入先がどこになるかを示す黒色の線が表示されます。 但し、それを明示できない時は、表示されません。
 このドラッグ中に(ドロップ前に)、Ctrl キーを押すと、マウスポインタの形状に 小さい [+] のマークが付きます。この状態でドロップすると、対象のノードは、 そこに「コピー」されます。一方、Ctrl キーを押さないでドロップした場合、 対象のノードはそこへ「移動」されます。
 このドラッグ&ドロップでは、下記のように、何をどこにドラッグ&ドロップするかで 動作が異なります。

マウスの右ボタンでドラッグ&ドロップする場合:

 このドラッグ&ドロップでは、ドロップ時に、動作選択のメニューが表示されます。 これによって、ドラッグしてきたノードを、移動するのか、コピーするのかを選べます。 また、それをどこの位置へ行なうのかも選べます。さらに、キャンセルも選べます。 このように、ドラッグ&ドロップを、右ボタンで行なう方が、左ボタンで行なうよりも、 いろいろなことができますが、若干手間がかかります。 なお、このドラッグ時には、移動先が確定しないので、挿入位置を示す線は表示されません。

●ファイルリストのドラッグ&ドロップ

 「ファイル参照ノード」や 「フォルダ参照ノード」の 追加は、上記「ノードの追加」のようにして行なえるだけでなく、 次のどちらかでも行なえます。

 ファイルリストのドラッグ&ドロップを行なうには、 まず、プロジェクトツリー内で、ドロップ先の基準になるノードを選んでおきます。 次に、エクスプローラ等で、対象となるファイル(複数可)を、 プロジェクト管理ウィンドウ内へ、ドラッグ&ドロップします。 すると、次のサブメニューが表示されるので、この中から、基準ノードに対して、 どのように追加するのかを選びます。

但し、基準ノードがルートノードの時には、「現節の次へ・・・」と「現節の前へ・・・」の項目は 表示されません。

●ファイルリストの貼り付け(ペースト)

 ファイルリストを貼り付け(ペースト)するには、まず、エクスプローラ等で、 対象となるファイル(複数可)を選んで、クリップボードに「コピー」します。 次に、「ノードの貼り付け(ペースト)」の 場合と同様に、プロジェクトツリー内で、貼り付け(ペースト)先の基準になるノードを 選んでから、次のどれかの操作で、「貼り付け」のサブメニューを表示します。

クリップボード内がファイルリストの場合、この「貼り付け」のサブメニューには、 次の項目があります。この中から、基準ノードに対して、どのように貼り付けるのかを 選びます。

但し、基準ノードがルートノードの時には、「この次へ・・・」と「この前へ・・・」の項目は 表示されません。

●ノード内のソート

 対象のノードの直下にある全ノードの表示順を、名前の昇順、または、降順に、 並べ替えることができます。それには、その対象ノードを選んで、

のどちらかの「この中をソート」下の

のどちらかを実行します。

●ノードの移動

 対象のノードを、それが属する階層内の

のどれかへ移動するには、そのノードを選んでから、

のどちらかの「移動」下の該当項目を実行します。

あるいは、そのノードを選んでから、下記のキー操作を行ないます。

・先頭へ Ctrl+Home
・最後へ Ctrl+End
・上へ  Ctrl+↑
・下へ  Ctrl+↓

■ノードの属性

●ノードの名前

 プロジェクトツリーにノードを追加した時、そのノードの名前は、その種類に応じて、 最初はとりあえず、次のようになります。

ルートノードそのプロジェクトを保存するファイルの拡張子を除いた名前
分類ノード「新しい分類」
テキストノード「無題テキスト」
ファイル参照ノード参照先のファイル名
フォルダ参照ノード参照先のフォルダ名
URLノード「無題サイト」

 どのノードの名前も、任意に変更できます。 ノードの名前を変更しても、その中身や参照先には影響しません。 ノードの名前を変更するには、そのノードを選んでから、次のどれかの操作を行ないます。

すると、プロジェクトツリー内で、そのノードの名前が編集できる状態になります。 希望の名前を入力してから Enter キーを押すと、その名前に確定されます。 途中で名前の入力をキャンセルしたい時は、Enter キーを押す前に、ESC キーを押します。

●ノードのアイコン

 プロジェクトツリーにノードを追加した時、そのノードのアイコンは、その種類に応じて、 最初はとりあえず、次のようになります。

ルートノード 赤の正方形
分類ノード 青の菱形
テキストノード 紙面を示す形状
ファイル参照ノード 参照先のファイルのアイコン (取得不能時は薄紫色の右向き三角形)
フォルダ参照ノードフォルダを示す形状
URLノード 緑の球形

 ノードのアイコンは、ルートノードを除いて、任意に変更できます。 ノードのアイコンを変更するには、まず、そのノードを選んでから、次に、

のどちらかを表示して、その中の「アイコン変更」を選びます。 すると、選択可能なアイコンの一覧が表示されるので、そこから希望のものを選びます。 その際、ノードの種類は次のように変わります。

青の菱形(一覧内の最初のアイコン)を選んだ場合:

そのノードは、分類ノードになります。

紙面を示す形状(一覧内の2番目のアイコン)を選んだ場合:

そのノードは、テキストノードになります。

薄紫色の右向き三角形(一覧内の3番目のアイコン)を選んだ場合:

そのノードに、参照先のファイル、フォルダ、あるいは、URLが設定されていれば、 それに応じたノードの種類になります。また、この場合に限り、ノードのアイコンは、 選んだものになるのではなく、その参照先に応じたものになります。例えば、参照先が ファイルの場合は、そのファイルの種類に割り当てられているアイコンになります。 一方、その設定がなければ、4番目以降のアイコンを選んだ場合と同様になります。

その他(一覧内の4番目以降)のアイコンを選んだ場合:

そのノードに、テキストが保持されていてば、テキストノードになります。 また、そのノードに、参照先のファイル、フォルダ、あるいは、URLが設定されていれば、 それに応じたノードの種類になります。そのどちらでもない場合は、分類ノードになります。

なお、「ノードアイコンのデザイン変更」に関しては、 後で説明しています。

●ノードのプロパティ

 プロジェクトツリー内に表示される各ノードは、プロパティが設定できるようになっています。 ノードにプロパティを設定するには、そのノードを選んで、次のどちらかの操作を行ないます。

すると、ノードのプロパティを設定するダイアログが表示されます。 ここでは、次のようなプロパティを設定することができます。

ステータスバーに表示する文字列:

このプロパティをノードに設定しておくと、そのノードが選ばれるている(ハイライト状態に なっている)時、この文字列が、ステータスバーに表示されます。(⇒参考

ツールチップに表示する文字列:

このプロパティをノードに設定しておくと、マウスポインタが、そのノード上にある時に、 この文字列が、ツールチップとしてポップアップ表示されます。

参照先:

ここには、参照先のファイル、フォルダ、あるいは、URLを設定します。 ファイル参照ノードフォルダ参照ノードURLノード では、現在の設定内容が既に入っていますが、 ここで変更することができます。その際、その参照先の種類が変わっても構いません。例えば、 参照先がファイルだったのを、URLに変更することもできます。 また、相対パスを絶対パスに変更することもできますし、その逆も可能です。

この参照先には、%...% の表記を含めることができます。この表記部は、そのノードの実行/編集前に、 ... の環境変数名が保持している文字列に変換されます。例えば、%SystemRoot% は、現OSの システムルートフォルダ名に変換されます。ちなみに、... の環境変数名が登録されていない場合、 %...% の表記はそのままになります。

なお、参照先のファイルが、MikoScript として実行される時に限って、この参照先の中に含まれる $ は、 実行コマンド文字列のメタ文字として 扱われます。それ以外の場合、$ は通常の文字として扱われます。

引数:

これは、ファイル参照ノード実行される時 の引数(コマンドパラメータ)として使われます。 この引数は、ファイル参照ノード以外では、無効です。

この引数内に、%...% の表記を含めることができます。これは、参照先の場合と同様です。一方、 この引数内の $ は、常に、実行コマンド文字列のメタ文字として 扱われます。

■ノードの実行と編集

 ノードの実行と編集は、ご寄付を頂いた方への「特典」になっています。特典がないと、これらの機能は、 その起動回数が3回を超えると確認のメッセージが表示されるようになり、 5回を超えると無効になります。

●ノードの実行

 ノードを「実行」するには、そのノードを選んで、次のどれかの操作を行ないます。

ファイル参照ノードの実行:

 その参照先のファイルのタイプに応じて「実行」されます。 多くの場合、その参照先のファイルは、 その拡張子に関連付けられている「実行プログラム」によって開かれます。 例えば、拡張子が txt の場合、その関連付けがデフォールトなら、 そのファイルは「メモ帳」で開かれます。 また、その拡張子を、本エディタに関連付けて頂いている場合には、 そのファイルは、本エディタで開かれます。 参照先のファイルの「拡張子」とそれを開く「実行プログラム」との 典型的な場合の例を、下表に示します。

拡張子実行プログラム
htmlInternet Explorer
mid, mp3Windows Media Player
chmヘルプ
bmpペイント
docMicrodoft Word
xlsMicrodoft Excel
exe(そのファイル自身を実行)

拡張子が mc または mcx の場合、拡張子の関連付けとは無関係に、 そのファイルは、本エディタの MikoScript で実行されます。 MikoScript は、それ自身で高度なプログラムを作成できるだけでなく、 MikoScript から外部のプログラムを起動する場合でも柔軟に対応できます。

ファイル参照ノードの「参照先」「引数」は、プロパティで変更可能です。

フォルダ参照ノードの実行:

 この実行では、エクスプローラが起動されて、その参照先のフォルダ内のファイル一覧が 表示されます。なお、このノードの「参照先」は、プロパティで変更可能です。

URLノードの実行:

 この実行では、そのURLに対応した所定のプログラムが実行されます( ⇒参照 )。なお、この参照ノードの「参照先」は、プロパティで変更可能です。

テキストノードの実行:

 テキストノードに対しては、その「実行」は「ノードテキストの編集」と 同じになります。但し、もし、このノードに、参照先のファイル、フォルダ、あるいは、URLが 設定されていれば、その種類のノードと同様に実行されます(上記参照)。

分類ノード/ルートノードの実行:

 このノードに、参照先のファイル、フォルダ、あるいは、URLが 設定されていれば、その種類のノードと同様に実行されます(上記参照)。 また、このノードに、テキストが保持されていれば、「ノードテキストの編集」が行なわれます。さもなければ、このノードの実行はできません。

●ノードの編集

 ノードの「編集」を開始するには、そのノードを選んで、次のどれかの操作を行ないます。

参照ファイルの編集:

 編集対象のノードに、参照先のファイルが設定されている場合、 そのファイルの編集が開始されます。つまり、そのファイルの内容が、 本エディタの編集ウィンドウに表示されて、編集ができるようになります。 なお、そのファイルは、テキストファイルでなくても(バイナリーファイルでも) 開かれるので、ご注意ください。

ノードテキストの編集:

 編集対象のノードに、参照先のファイルが設定されていない場合、 そのノードテキストの編集が開始されます。つまり、そのテキストが、 本エディタの編集ウィンドウに表示されて、編集ができるようになります。

 ノードテキストは、「テキストノード」だけでなく、 どの種類のノードにも保持できます。ただ、編集対象のノードに、参照ファイルが 設定されていると、その方の編集が優先されるので、ノードテキストの編集が できなくなります。ちなみに、編集対象のノードに、参照フォルダかURLが 設定されている場合は、ノードテキストの編集ができます。

 ノードテキストの編集に適用される環境は、 デフォールトでは、「特殊」グループの 「Project」という「参照名」の環境になります。この設定内容は、もちろん 環境設定で任意に変更できます。また、 デフォールト以外の環境を適用することもできます。その場合、その適用環境は、 そのプロジェクトファイル内に記録されます。

 ノードテキストの編集では、その編集状態(カーソル位置、選択範囲、 復元情報、着色状態など)が、その編集ウィンドウを閉じても、保持されています。 そのため、そのノードテキストの編集を再開した時には、前の状態がそのまま 再現されます。この編集状態のうち、着色状態は、 そのプロジェクトファイル内に記録されます。しかし、それ以外は記録されないので、 プロジェクトを閉じると、失われます。

 ノードテキストは、プロジェクト内のデータとして存在します。 そのため、それを保存しても、そのプロジェクト内のデータが更新されるだけで、 ファイルに格納されるわけではありません。ファイルに格納するには、 そのプロジェクト自体を保存する必要があります。一方、プロジェクトを保存した時には、 未保存のノードテキストは、自動的に保存されます。

 ノードテキストが更新されている時に、編集ウィンドウを閉じても、 その保存確認はもはや無用なので行なわれません。

 ノードテキストの編集は、同一プロジェクト内では、通常、排他的になります。 つまり、あるプロジェクト内のノードテキストの編集を開始すると、 それまでに行なっていた同プロジェクト内の他のノードテキストの編集ウィンドウが、 自動的に閉じます。これは、同プロジェクト内でノードテキストの編集を開始するごとに、 前のノードテキストの編集ウィンドウがどんどん残っていってしまうのを避けるためです。 なお、プロジェクトが異なれば、ノードテキストの編集は、排他的にはなりません。

 ちなみに、同一プロジェクト内で、排他的編集を行なわないようにすることもできます。 それには、Ctrlキー押しながら、ノードテキストの編集を起動します。 こうすれば、前のどのノードテキストの編集ウィンドウも、自動的に閉じることはありません。

 ノードテキストの編集に限って特別に使えるコマンドがあります。

次のノードテキストへ」は、 現ノードテキストの編集ウィンドウを閉じて、次のノードテキストの編集ウィンドウを表示します。 つまり、ノードテキストの編集を次へ切り換えます。 このコマンドは、初期環境では、Ctrl+> キーに割り当てられています。

前のノードテキストへ」は、 現ノードテキストの編集ウィンドウを閉じて、前のノードテキストの編集ウィンドウを表示します。 つまり、ノードテキストの編集を前へ切り換えます。 このコマンドは、初期環境では、Ctrl+< キーに割り当てられています。

■プロジェクトの保存

 プロジェクトの内容を、ファイルに保存するには、そのプロジェクトの ルートノードを選んでから、次のどちらかの操作を行ないます。

ちなみに、この保存が正常に終了した時には、特に何も表示されません。 勿論、この保存に失敗した時には、エラーメッセージが表示されます。

 プロジェクトの保存では、プロジェクトツリー内の各ノードの折り畳み状態も 記録されます。そのため、プロジェクトが再開された時には、その状態が再現されます。 なお、プロジェクトを閉じる時に、その内容が変更されていると、 それを保存するかどうかの確認メッセージが表示されますが、 ノードの折り畳み状態が変っているだけの場合でも、そうなります。 もしプロジェクトの内容もノードの折り畳み状態も前のままの状態で良いのなら、 そこで保存する必要はありません。

 プロジェクトを保存するファイルの拡張子は、xpj になります。 この拡張子を本エディタに関連付けると、非常に便利です。 これについては、後述します。

 プロジェクトはどこに保存しても構いません。本エディタのインストール フォルダ内には、Projects というサブフォルダが あります。場合によっては、そこにまとめて保存するのが便利かもしれません。

 現在のプロジェクトの内容を、別のファイルに保存するには、そのプロジェクトの ルートノードを選んでから、次のどちらかの操作を行ないます。

 1つのプロジェクトの内容は、1つのファイルに保存されます。 複数のプロジェクトの内容は、1つのファイルにまとめて保存されるのではなく、 各プロジェクトごとにそれぞれ別のファイルに保存されます。 複数のプロジェクトをまとめて扱いたい場合は、次のようにできます。

●複数プロジェクト状態の保存と復元

 「セッション(全編集ウィンドウ状態)の 保存復元」、 「最近使ったセッション」、 「セッションを保存して終了」、 「終了時のセッションを復元」では、 プロジェクト状態の保存と復元も行なわれます。例えば、 本エディタの終了直前に「セッションの保存」を行ない、 本エディタの開始直後に「セッションの復元」を行なうと、 複数のプロジェクトを開いていた場合でも、前と同じ状態から開始できます。 また、拡張子 "wls" を、本エディタに関連付けておくと、 そのファイルをダブルクリックするだけで、本エディタを起動して、 前と同じプロジェクトの状態から開始できます。

●プロジェクトファイルのバックアップ

 プロジェクトファイルをバックアップするには、
  ・メニューバーの「Project」→「バックアップ
を実行します。

 このバックアップでは、現対象のプロジェクトファイルを、 バックアップ用のフォルダ内にコピーします。 バックアップ先のフォルダや、バックアップのファイル名は、 環境設定の「特殊」グループ内で「Project」という参照名を選んで、
 「ファイル」→「簡易バージョン管理」
で指定できます。

 初期環境では、バックアップフォルダは、現プロジェクトファイルが格納されているフォルダ内の "Backup" という名前のサブフォルダになっています。また、 バックアップのファイル名は、元のファイル名の末尾に、 "-" と2桁の連番を付加するようになっています。 例えば、元のファイル名が、"ABC.XPJ" の場合、バックアップのファイル名は、順に、 "ABC-00.XPJ", "ABC-01.XBJ", "ABC-02.XPJ", ... となります。

 「バックアップ」コマンドを実行すると、バックアップファイル名を 指定するためのダイアログボックスが表示されます。そこには、 環境設定で指定されているバックアップフォルダ内にある関連ファイルの一覧と、 今回のバックアップファイル名が、デフォールトで表示されています。これで、 特に変更する必要がなければ、「保存」ボタンを押すだけで、現プロジェクトファイルが、 バックアップファイルにコピーされます。なお、バックアップファイルにコピーされるのは、 あくまで、その時点でディスクに格納されている現プロジェクトファイルの内容で、 現編集中の内容が書き込まれるわけではありません。

■補足説明

●プロジェクト管理ウィンドウのステータスバー

 「ステータスバーに表示する文字列」の プロパティが設定されているノードが選ばれている時、ステータスバーには、 その文字列が表示されます。

 一方、このプロパティが設定されていないノードが選ばれている時、 ステータスバーには、そのノードの種類に応じて、以下の情報が表示されます。

ルートノード そのプロジェクトの保存ファイルのフルパス
分類ノード 参照先があれば、そのパスまたはURL、なければ、表示なし
テキストノード (同上)
ファイル参照ノード 参照先のファイルのパス
フォルダ参照ノード参照先のフォルダのパス
URLノード そのURL

 また、何かのメニューが表示されて、その中のメニュー項目がハイライト状態になっている時は、 そのメニュー項目の説明が、ステータスバーに表示されます。

●URLノードの追加ダイアログ

 URLノードを追加する際には、所定のダイアログボックスが 表示されます。そこで、参照先のURLを入力します。このURLが、例えば、
  http://aaa.bbb.ccc
のように、URLの書式に適合していれば特に問題ありませんが、さもなければ、 そのノードのアイコンが、URLノードを示すものではなく、 ファイル参照ノード(またはフォルダ参照ノード)を示すものになるので、 ご注意ください。

●拡張子 xpj の関連付け

 プロジェクトの保存ファイルの拡張子 xpj を、本エディタに関連付ける際には、コマンド引数
   /P"%1"
にしておく必要があります( ⇒参考 )。 そのようにして登録すれば、そのファイルをダブルクリックするだけで、 そのプロジェクトの内容をツリービューに表示することができます。

 環境設定の「拡張子の関連付け」には、初期状態で既に、 拡張子 xpj の設定が入っています。しかし、レジストリーには未登録なので、「登録更新」を行なう必要があります。

●キー操作対象ウィンドウの切換

 キー操作で(マウスを使わないで)、アクティブウィンドウを、 編集ウィンドウから、プロジェクト管理ウィンドウへ切り換えるには、 初期環境では、Ctrl+U キーを押します。 ちなみに、このキー割り当ては変更可能です。

 一方、アクティブウィンドウを、プロジェクト管理ウィンドウから、編集ウィンドウへ 切り換えるには、この場合も、Ctrl+U キーを押します。ちなみに、 このキー割り当ては変更できません。

 プロジェクト管理ウィンドウも、編集ウィンドウと同様に、 キー操作だけでも(マウスを使わなくても)いろいろと操作できるので、 この Ctrl+U キーは、キーボード派の人には、非常に便利です。

●LAN上への参照ノード

 ファイル参照ノードフォルダ参照ノードは、 それぞれ、ローカルネットワーク上のファイルとフォルダを、参照先にできますが、 そのネットワークが非接続状態の時には、勿論、そのファイルへのアクセスは失敗します。 その際、応答時間がかなりかかる場合があるので、ご注意ください。

●ノードアイコンのデザイン変更

 ノードのアイコンについては、既に述べましたが、 ここでは、その画像イメージの変更の仕方について説明します。 ノードアイコンの画像イメージは、本エディタのインストールフォルダ内 の Icons というサブフォルダ内にある ProjIcons.bmp という 名前のファイルに入っています。この中の画像を変えれば、表示されるノードアイコンの画像が変わります。

 この画像ファイルには、次の順で、各種のアイコン画像が格納されています。 このうち、最初の7個は、どの種類のノードに使われるのか決まっているので、 それに合わせたデザインの画像にする必要があります。それ以降のアイコンは、 任意の用途に使えます。

 1つのアイコン画像のサイズは 16x16 画素で、それが横に 7 + α 個並んでいます (αは任意用途のアイコン数)。 縦には1画素増やして、各アイコンの区切りを示すドットを付加しているため、 この画像ファイルのサイズは、16 x ( 7 + α ) x 17 画素になっています。 (ちなみに、本アーカイブ内の画像ファイルは、α=7 で、224 x 17 画素 になっています。) 各画素の色は、24-bit( RGB 各 8-bit )です。 画像の背景は、実際に表示される時は透明ですが、 ここでは、特別な色( 肌色に近い色: BGR=0xABCDEF )になっています。

 この画像ファイルは、「ペイント」等のプログラムで容易に編集できます。 但し、この画像ファイルの縦のサイズと背景色は、変更しないでください。 もし、変更されていると、正常に表示されない場合があります。 なお、この画像ファイルが正常に読み込めない場合には、 本エディタ内のリソースに格納されている画像データが使われます。 これは、リリース時の ProjIcons.bmp の画像と同じです。

■ツールボックス

 プロジェクト管理を、いろいろな用途に本格的に使いだすと、1つの 「プロジェクト管理ウィンドウ」だけでは足りなくなってきます。 そこで、「ツールボックス」の用途に限ってそれ専用のウィンドウが、 別に表示できるようになっています。

 このツールボックスでは、各種のツールが、階層状に登録できます。 そして、それらはいつでもダブルクリック等で即時起動できます。 このツールとしては、実行形式のプログラム(EXEファイル)、MikoScript のプログラム、 VBScript や JScript のプログラム等が、登録できます。また、ツールだけでなく、 各種のドキュメントやヘルプファイル類、あるいは、アイデアノートや何かの作品集なども 登録できます。

 このツールボックスは、初期環境では、 メインメニューの「ツール」下の「ツールボックス...」を選ぶと、表示されます。 このウィンドウは、基本的には、「プロジェクト管理ウィンドウ」と同様です。 ただ、メインメニューは、特に必要ないので、ありません。 ここでは、コンテキストメニューとドラッグ&ドロップで操作します。 これらの使い方は、上記と同様です。

 このウィンドウには、本エディタのインストールフォルダー内にある「ToolBox.xpj」と いうファイルの内容が、プロジェクトツリーとして表示されます。この構成は、 任意に変更でき、その内容は、同ファイルに保存されます。このファイルの 初期内容は、それなりに実用性はありますが、あくまでサンプルなので、 随意に変更してご使用ください。