石川虚舟
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《洞天》
石川虚舟 2013~
 
野外工房/              
古法華の丘

 
輝く気
 
《布袋の坐》
 
幽闕園
 
仙人の郷
 
《黄庭 No.2》
 
布袋道
 
洞天坂
 
稲荷来迎
 
洞天への道
 
石庭内経図
 
太極台
 
石川虚舟の造形作品
 
デュシャン・ガーデンズ
Duchamp Gardens
 
 
 
折り重なる巨石の間隙。
洞窟の広さはやっと五、六尺四方あろうか。
諸方の隙間から、
九気 を彷彿させる風がそよぐ。
逍遥する老人は、そこに静座す。
机の上には
『老子』、 『黄庭経』、 そして 『金丹四百字』
動と静が織り成す断続的行為は、創造的時間を演出する。
ハイデガーのいう 「時熟する」(sich zeitigen)であり、それは
「おのづからなる」、つまり老荘の哲学の自然主義を契機とする。
老人と岩、その が、やがて融和し と化す。
その変化は、
玄妙(アンフラマンス) である。
 

《洞天》西口
 photo 2022. 2. 15
 
黒色火薬による発破と、その後の自然崩落によって、巨石が積み重なる「石切り場跡」。 2013年に整備し、《洞天》と命名。 《石橋》を渡って《洞天》へ至る道はそれ以後、改良を重ねてきた。
 
《洞天》に入ると、《輝く気》を拝し、《洞天坂》に出る。
 
  ⇒ 《輝く気》    ⇒ 《洞天坂》 
 

 

天地の抜道
 photo 2019. 8. 8
 
日本文化の有っている三つの契機・・・自然、意気、締念の三つは、神、儒、仏の三教にほぼ該当しているように見ることができる。発生的見地からは、神道の自然主義が質量となって儒教的な理想主義と仏教的な非現実主義とに形相化されたというようにも考えられる。そしてそこに神、儒、仏の融合を基礎として国民精神が涵養され日本文化の特色を発揮したと見られるのである。
 九鬼周造『人間と実存』岩波文庫、pp.304-305
 
「桃源郷」の抜け穴の様に、一人がようやく抜けられる。
「穴」の抜けると《マルセルの小屋》に通ずる。
 
  ⇒ 《マルセルの小屋》